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クマのプーさんが銃撃事件の対応を教える絵本が事前通達なしに子供たちに配布され物議をかもす

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(著) (編集)

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 銃乱射事件が頻発するアメリカでは、事件に巻き込まれた際にどう身を守るべきかを、親たちは子供たちに教えている

 先日、テキサス州ダラス地区の小学校低学年と幼稚園の児童にクマのプーさんの絵本が配られた。

 その絵本がちょっとした物議をかもしている。かわいらしいプーさんとその仲間たちが、銃を持った不審者が建物に入ってきたら「逃げろ、隠れろ、戦え」と銃撃事件に対する対処法を教えているのである。

 「Stay Safe」というタイトルのこのプーさんの絵本は、ヒューストンの安全保障、危機管理会社が指導の一環として配布したもので、事前通達なしでいきなり子供たちに配られたため、親御さんたちの間で物議をかもしている。

クマのプーさんが子供たちに銃撃事件に遭遇した際の対処法を伝授

 クマのプーさんのイラストで作られた絵本「Stay Safe(安全を守るために)」は、ヒューストンに拠点を置く、危機管理や安全保障のコンサルティング会社「Praetorian Consulting」が出版したものだ。

 サブタイトルは「危険が迫ったらどうするの、クマのプーさんと仲間たちが教えるよ:逃げろ、隠れろ、戦え」となっており、クマのプーさんとその仲間たちが銃を所持した不審者がやってきた時の対処法について指導するという内容になっている。

 「Stay Safe」のカリキュラムは、若い生徒たちのことを念頭に置いて、現役のテキサス州警察官と教師によって作成されたという。

 原作者A. A. ミルンとイラストレーターのE . H. シェパードによる正式なものではないが、「クマのプーさん」は著作権が切れて2022年からパブリックドメインとなっているので、権利的に問題はない。

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クマのプーさんの絵柄が使用された銃撃事件対応マニュアル「Stay Safe」 / image credit:Praetorian Consulting

 たとえば、「100エーカーの森」で暮らすキャラクターたちが登場するページでは、子どもたちにこう伝えている。

  「逃げられるなら、スタコラサッサ、ウサギのように逃げるんだ…でももしも危険が迫ってきたら、怖がっちゃだめ。警察がくるまでプーさんのように隠れるのさ」

 このページには、ハチミツ入りの甕を頭にかぶったプーさんのイラストも添えられている。

 さらに読み進めると、今度はカンガルーの親子カンガとルーがボクシンググローブをはめている絵と一緒に、いざという時は戦うよう説明されている。

 「もし危険に見つかっちゃったら、スタコラサッサ、逃げるんだ。でも逃げられないのなら、力をふりしぼって戦うしかない」

銃乱射事件の1周忌に事前通達なしに配布されたことで物議

 この本は、子ども19人と教師2人が殺害されたロブ小学校銃乱射事件からちょうど1年目のタイミングで、事前通達なしに突然配られたという。

 そのため、わくわくして絵本を持ち帰った5歳の子に「すぐに読んで」と言われた母親は、その内容に困惑し、心が沈んだという。

 また、学校での銃乱射事件をいかに食い止めるかではなく、銃乱射事件ありきで、その対策のために子供に絵本を配ればいいという考え方自体問題だと語る教師もいる。

 なお、テキサス州はアメリカでもっとも銃規制がゆるい州なのだという。

 2019年にも銃乱射事件で30人の犠牲者を出した同州だが、2021年にライセンスがなくても銃を携帯できる法案が出され、可決された

 その一方で、LGTBQ+・人種・性別・中絶に関する書籍がもっとも多く禁止されているのもテキサス州であるそうだ。

 民主党のカリフォルニア州知事、ギャビン・ニューサム氏は自身のTwitterで、「クマのプーさんは現在、テキサスの子供たちに銃乱射事件について教えています。選挙で選ばれた議員には子供たちの安全を守り、常識的な銃の安全法を可決する勇気がないからです」と語った。

References:Dallas apologizes after sending kids home with Winnie the Pooh-themed school shooting book | Fox News / Winnie-the-Pooh book teaches Texas kids to ‘run, hide, fight’ in a shooting | Texas | The Guardian / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 41件

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  1. 5歳児には早過ぎるってのは大人の偏見であって
    子供からすれば何の問題も無い
    学校銃撃に限らずそこかしこで銃撃が行われるアメリカでは
    小さな頃から覚えておいて損の無い知識だろうよ
    臭いモノに蓋をしようとするのは古今東西変わらんものだな

    • +13
  2. 相変わらず銃に関しては正気じゃない国だな。銃の所持禁止するだけで大概の問題は解決するのに武器商人の力が強すぎて出来ないとかまともじゃない。

    • +8
    1. >>2
      そんな簡単なことじゃないことぐらいよそから見ても分かるやん
      利権だけじゃなく政治や伝統、憲法まで関わってくるから州法での規制がやっと
      一度も憲法を変えられてない俺らなら漕ぎ着くまでの難しさが分かるはず
      大惨事がどれだけ起きようとも国は中々変えられないもの

      • +2
    2. >>2
      所持禁止にしたところで、これだけ世の中に氾濫してたらもう防ぎようなくね?
      ネットに一度ばらまかれた画像が回収不可能なのと同じやと思うけど

      • +2
    3. >>2
      それについては全面的に同意。
      そもそも銃規制を標榜するバイデンだって普通に銃所持してるし、アメリカって結局、的当てゲームやら狩猟やら自衛やらを言い訳に銃を正当化しようとしてるんだよね。まぁ日本だって免許を条件にライフルとか散弾銃の所持を認めてしまってるからそこは同じだけど、まず私たちがその異常性や悪質さに気づくとこから始めなきゃ何も変えられない。

      あと、日本にも銃火器などの兵器を製造する武器商人はいるのに、どうしてそれを言及しないのか不思議。まさか無視してるわけじゃないよね?

      • -3
  3. 銃乱射犯が都合よく教育が終わるまで犯行を待っていてくれるわけではないから、こういうのは仕方ないと思うけどなぁ。

    >>銃乱射事件をいかに食い止めるかではなく、銃乱射事件ありきで、その対策のために子供に絵本を配ればいいという考え方自体問題だと語る教師もいる。
    これに関してはそんな批判してる暇あったら食い止める方法を考えて秒でも早く有言実行してとしか。
    どんな理由であれ、せめてこの本をきっかけに法の改善を求める動きをするならともかく。

    • +14
    1. >>3
      ほんとそう
      問題を解決する間にも被害は生じるのだから、対処法を教育することには現に意味がある
      痴漢なども同じで、100%痴漢が悪いし撲滅に向けた施策は必要だけど、そうはいっても現に今対策する必要があるのは被害に遭う可能性のある人
      こうした社会問題に対して個人が防衛策をとらなきゃいけないのはめちゃくちゃ不愉快だけど仕方ないし、並行して根本的な解決法を探ることはできるはず

      • 評価
  4. 銃より絵本に脅威を感じる人間がいるらしいね

    • +7
  5. 交通安全の啓発みたいなもんでしょ
    当たり前に身近にあるんだから何もおかしくないしおかしいと思うなら指摘すべきはそこじゃないし

    • +13
  6. 子供たちに戦えと教える絵本を配るのじゃなく
    銃を無くそうとしないあたり、アメリカという個人主義の国を物語ってますね。
    それほどまでして銃の利権で儲けたいのだろうか。

    • +4
    1. >>7
      土地の広大なアメリカでは日本のように通報すればすぐに警察が駆けつけてくれる訳ではない地域もあるんですよ
      そういった地域では自分の身は自分で守るしかない
      だから銃は生活とは切っても切れない側面もある
      そのあたりの感覚は日本人には到底理解できないのも無理はないだろうけど
      日本人の価値観で一括りにしてもいけないと思いますよ

      • +5
  7. 銃を使った犯罪をいかに防ぐかの方が重要って意見はわかるけど、何かあった時にベターな行動が取れるように知っておくのも大切なことだと思うけどねー…。
    事前告知なしで配ったのがあかんのかね?
    プーさんなのがダメなのかね?
    それとも子供がそんなこと知る必要はないって考えなのかね?

    • +6
  8. 古いミルン絵の著作権が切れたって言っても、こんな本出したらまだ権利が生きてるCGアニメとか作ってるほうの会社から「こういう二次創作で銃乱射対応のエキスパートみたいなキャラ付けされるのは著しくキャラの魅力を損なう」みたいな訴訟されたりしないのかな。
    もちろんゲームとかに「悪い機関のやつがやってきた?!逃げて隠れて、無理なら反撃だよソラ!」ってテキサススタイルの100エーカーの森が出てきても面白いけど。

    • 評価
    1. >>9
      されないんじゃない?
      ライセンス切れて即くまのプーさんをモチーフにしてくまのプーさんが人を襲いまくるスプラッター映画が放映されたらしいし。

      • +3
    2. >>9
      完璧にKHの中身が、MGSに変わってんですけど💧

      • -3
    3. >>9
      原作者ミルンの著作権は切れたけど、挿絵のE . H. シェパードの方はまだ著作権切れてないからシェパード風の二次創作は問題にならないのかな?
      件の映画、「クマのプーさん: 血と蜂蜜」はキャラ造形がオリジナルだから無問題です。

      • 評価
  9. 現実を見てくれ大人達よ
    子供は妖精さんじゃないんだ
    貴方と同じ現実世界に生きてるんだぜ

    • +5
  10. 銃に関しては狂ってるわ…。
    ライフル協会の利権が続く限り規制されないのだろうな。
    狩猟用と警官を除いて全規制したらいいのに。
    100年はかかるだろうけどちょっとずつでも出回ってる銃を回収して行くことは可能だと思う。

    • +6
    1. >>12
      確かに時間はかかるだろうね
      だからそれまでの間はこういう本で子供に対応法を伝授していくのも仕方ないのかもしれない

      • +1
  11. ハチミツをキめたプニキは丸太で銃弾すら打ち返すんだ

    • +3
  12. 建物内では予め出入り口と非常口を確かめ、避難経路を頭の中にイメージしておくと良いらしい
    銃の発砲などが起きたら、出入り口に人が殺到し、詰まっている間に犠牲者が増え…というパターンが多いから、犯人と非常口の位置把握が重要になる
    銃撃音が聞こえたり、銃を持っている人がいたら、姿勢を低くして走って逃げる
    ある程度離れたら、現場に近づく人間が出ないように他の人にも伝える
    もし逃げ場が無ければ、遮蔽物に素早く隠れて音を立てない
    絵本で子供に対処法を教えておくのは、銃社会では良いことだ
    銃の規制を先になんて言ってたら、実現するまでの間にまた乱射事件が起きて、子供が犠牲になりかねないからね

    • +4
  13. なんか著作権切れたからって変に過激なもの想像してたらかなり大人しい内容だった。
    戦うなんて選択肢はそうせざるを得ない場面以外では絶対しないで、隠れるときはスマホの電源切ってとか。
    至極真っ当なマニュアル。
    そんなものが必要な社会は嫌だねってのはそれはそう。

    • +10
  14. んー

    まあ、自分が子供だったころの心理を思い起こすと、これは確かに残念よね。
    ガンダムがガンガルだったくらいの悲劇ではある。ガッカリだよ。

    でも、こういう絵本を配らねばって思わせるくらい、状況はなんだかおかしなことになってるよね。やったほうがいいかもよ? 刀狩。

    • -2
  15. 絵本を読んで子供の親である私の「心が沈んだ」から配慮しろ
    、まで読んだ。

    • 評価
  16. テロは事前通告無しにやってくるだろ。
    5歳の子供に平気で銃を触らせているくせによくこんな事言えるなと思う。

    • 評価
  17. もういっそのこと教室に1つアサルトライフル置いたら?金庫に入れて教師が鍵持つとかさ・・言ってなんだけどなりそうで困るわ・・USA(ヽ”ω`)

    • -1
  18. そういうものを、そんなキャラで説明させるな
    キャラのイメージを損なうわ
    マリオでやられたらキレる自信がある

    • 評価
    1. >>32
      許可取ってるならまだしも、プーさんって最近そういうライセンス切れたらしいから、作者や関係者の意向とか考慮してないだろうしね

      • 評価
  19. 避難の時の「いかのおすし」レベルで、銃の対応を学ぶのは生活の知恵とはいえ悲しいものね。

    • 評価
  20. 教育必要なのはわかるけど、既存キャラ使わないでほしいわ
    ピーポくんみたいならまだいいが

    • +2
  21. 「ご家庭で親御さんと子供さんで使ってくださいな」というツールとして配布してんのにブツだけが唐突に来るのかw 大胆だ。配布は子供に直接だから「今日の寝る前絵本はこれ!よんでね!」みたいなわっくわくで渡される。かわいい。そらまあ(どうしろと…)ってなるよなあ。読み聞かせで寝たその日はどんな夢を見るんだろう。

    「わたくしども(学校)が正規に配布しました」って公式お知らせや”この冊子の使い方となりたち”なんてペーパーのペラ一枚ですらなかったんですかね。
    「あんたどこでもらってきたの」「これ道端で渡してくるような新手のキッドナップや襲撃の準備じゃないの?」なんて心配もあたりまえに出るんだろうな。

    5歳に手渡されて正体不明の冊子に困惑してると、上の子が学校からやっぱりもらってて同じ物が目の前に二冊。それでも「ホントに学校で配ったのか」とはなれなかったというコメントがなんというかこう…ご同情いたします。
    学区は配布のしかたについては謝罪のコメント出したんですね。まあそうなるか。

    • +1
  22. こういうのは必要だと思う
    子供さんも自分で実を守る術を覚えないといけない
    あと変な人についていかないとか

    • +1
  23. 州によっては銃の暴発の事故を防ぐために、小学校で銃の手入れの仕方を教える学校もあるのにな

    • 評価
  24. 子ども達に自分を守る方法を教えるのはいい(日本は教えなさすぎる気もする)
    が、なんでプーさんたちを使うのか。
    子ども達に愛されてるからと著作権が切れてるからだろうけど。

    でも、作者のミルンは徹底した平和主義だった。
    改変したのはディズニー。
    原作では、プーは外から見知らぬ誰かが来たと思った時も、平和的に応じようとする。
    ディズニー版では、プーは銃(実はおもちゃだけど)を持ち出して警戒する。
    ティガーも、ディズニー版では鏡の自分に威嚇する。

    今回英国生まれのプーたちはさらにディズニー的に、アメリカ的に改変されたということだね。
    てか、国産のキャラを使えよと思う。

    • +3
  25. 著作権が切れたからってやり過ぎだろ
    子供の夢を壊したらあかん

    • 評価
  26. 子供たちに自衛を教えるのは必要なことだが、意図を説明せずに既存キャラの冊子を配ったのはよくない。こういうので「大人にだまされる」という経験は、子供たちに影を落とすし、先に読んだ親が「悪いもの」として読まずに処分してしまう場合もある。

    やるなら正々堂々とカリキュラムに組み込んで、新規のキャラクターでやるべき。

    • 評価
    1. >>44
      警察のマスコットキャラとか使えばいいのにね

      • +2
  27. 銃乱射事件を防げない場合、
    安全法が可決されるより先、
    今まさに銃乱射事件が起こったら、
    そんな時に命を守る為のものだろうに
    絵本に文句言えば誰かが我が子を守ってくれるのか?

    • 評価
  28. 銃規制がちっとも進まないうちにこんな冊子が子供達に配られるようになってしまった…と
    アメリカの親御さんもやっぱりショックなんだね 
    ましてファンシーなプーを使われると一層悪夢だ

    国や一般市民と全米なんとか協会とではかなり意識に解離があるんだろうね
    切実だろうによく大規模な社会運動にならないよ
    アッチやソッチはやかましいのに

    • 評価

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