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銃乱射事件での遺体損傷に備えて、子供を特定するのに役立つDNAキットを配布するテキサス州の学校

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(著) (編集)

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 米テキサス州の公立学校区では、”まさかの事態”が起きたとき、速やかに子どもの身元を確認できるよう、生徒の家族にDNA鑑定と指紋の採取キットを配布することが決定されたそうだ。

 これを定める新しい法律には、「銃乱射事件で体をズタボロにされて身元不明となった子どもたちを特定するため」とは明記されていないが、悲惨な事件が頻発する米国の親たちなら誰もが気にしていることだ。

 配布対象は、テキサス州の幼稚園児から8年生(中学2年生に相当)までの子供たち。保護者の希望に応じて、採取したサンプルを自宅で保管することも、学校や警察に預けておくこともできるという。

テキサス州法に基づく新プログラム

 この新プログラムは、2021年に可決されたテキサス州法の一環として実施されるもので、DNAと指紋の採取はあくまで任意とされている。

 カヌティロ学区の広報担当者は、CBS系列の番組で「このプログラムへの参加は完全に任意です。親たちは、万が一に備えて、自宅で子どもの指紋やDNAを採取し、保管できるようになります」と話す。

 しかし身元を特定できても、学校での銃乱射事件の予防にはつながらない政策に、不満を抱く親たちもいるようだ。

 ある保護者は、「DNAや指紋があっても、子どもの安全とはまるで関係がありません」とヒューストン・クロニクル紙に語っている。

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photo by iStock

犠牲者の遺体の損傷がひどかった銃乱射事件

 テキサス州ウバルデの小学校で子ども19人と教師2人が殺害された今年5月のロブ小学校銃乱射事件では、犠牲者の遺体の損傷がひどく、身元確認のためにDNAサンプルの提出が求めることがあった。

 議会の公聴会に出席したとある医師は、中でも酷かった子ども2人の遺体について、次のように証言したと、yahoo!newsで伝えられている。

2人の子どもは、弾丸に撃たれて体が粉々でした。首が切れ、肉は引き裂かれ、身元を確認できる唯一の手がかりは、まだ体にしがみついていた漫画が描かれた血まみれの服だけでした。命にしがみついているのに、それはもう空っぽなんです

進まない銃規制

 ロブ小学校銃乱射事件の後、いくつかの銃関連改革法案が可決されたという。

 しかし銃の購入可能年齢の引き上げ、攻撃用武器の禁止、より普遍的な身元確認といった主要な提案は棄却されたとのことだ。

 米国の銃規制は、現在も先進国の中ではもっともゆるい。そのため、学校にはまるで軍事施設のように「堅牢」にする義務が課されている。そして今回、新たにDNAキットで最悪の事態に備えねばならなくなった。

 テキサス州の新しい法律では、子どもの指紋は「子どもを被告とするいかなる刑事訴訟においても、証拠として使用できない」としているが、DNAサンプルについてはこの限りでないという。

 また同法は、学生の指紋や写真の廃棄についての規則を設けるべき旨を述べているが、その詳細や、プライバシーを守るためにそうした記録をどう管理すべきなのかについては触れていない。またDNAサンプルの廃棄については何ら述べられていない。

References:Texas will hand out free DNA kits so you can ID your child after the next school massacre | Boing Boing / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 34件

コメントを書く

  1. まずは痛ましい事件を減らす方向で頑張ってくれ……

    • +28
  2. こんなことしなくて済むように銃をなくそうとしないのがやっぱりアメリカですね

    • +12
    1. ※2
      家庭に溢れてるし終末に備えてターミネーター2のごとく砂漠に武器庫隠してる連中もいるから今更なんだわ

      • -1
      1. ※3
        ユタのカルト?

        銃で武装するなら強そうなの狙えるのにこいつらは小学校襲撃するんだよな。
        どんだけ日陰で生きてるんだよ。

        • 評価
    2. ※2
      ごめんなさい
      銃をなくす、なくさないって思考の段階で全米ライフル協会の詭弁に乗ってしまってると感じます
      銃規制派が求めてるのは銃の撤廃ではなく規制、遠い将来の撤廃は見据えてる派もいますが現時点ではあくまでも規制
      それに対して全米ライフル協会は銃の撤廃とすり替え、銃が無ければ犯罪者に対抗できない、とか憲法に反するという詭弁を使っています

      • +3
      1. ※12
        日本人ならライフル協会うんぬん関係なく銃をなくした方が良いって考えるのが普通だと思うよ。あなたはアメリカの事情に詳しいみたいだけど。

        • +3
        1. ※26
          アメリカだけ断トツで桁が違うってのはあるけど
          (他は3人に1人とかなのが、米国は成人1人あたり数丁)、
          カナダや北欧だって銃の所持率は高いのに、
          アメリカみたいに乱射や市街地の発砲が日常茶飯事って事はない。

          アラブ~中央アジアなんかも、祝砲が風物詩なぐらいで
          テロや紛争的な私戦に使うのはあるかも知れないが、
          “無敵の人”が小学校や幼稚園で子供に乱射って感じではない。

          山や森、射撃場で、生活に根差した狩猟や娯楽をする分には
          安全手順の決まりを守って所持すればいいが、
          市街地でもちょっとしたいざこざで銃が持ち出せるようなのは
          やっぱりアメリカだけ運用規制がちょっとおかしいと思う。

          • +1
  3. 銃乱射事件をダシにつかうなんて、相変わらずアメリカへの悪意に満ちてるな

    DNA鑑定と指紋があれば犯罪の捜査向上は非常に高いのだから日本でもやれよ

    こういうのに反対するのは犯罪者だけだ

    • -8
    1. >>4
      乱射した後自殺した犯人の特定には役立つわな

      • 評価
    2. ※4
      登録されてる指紋からの誤認逮捕も結構あるぞ

      • +1
    3. >>4
      日本でもやれと制度ができるのを待たなくても、自分のDNAを提出しに行けばいい。

      警察にも色々な奴いるから、100%信用とか俺には無理だけど。

      • +1
  4. こんな残酷な方法を取る前に銃所持を禁止し、それ以降所持する
    一般人や悪い奴らは反社会的生物として、問答無用に捕まえて
    さっさと処分し地獄で銃の是非を討論してくれよ
    まったく未来のある子を犠牲にすることを想定する社会体制なんて
    反吐が出る

    • +3
  5. アメリカは養子が多いから両親と子供のDNAが一致しない家庭も珍しくないだろうね

    • +4
  6. 現実的ではある。
    ただなぜ必要なのかと言うのがつらい。
    防ぎきれないということと同じになっている。

    • +15
  7. 被害者の特定の場合だけでなく、加害者の特定の場合にも役立つ良案だと思います。

    • +1
  8. 良い考えだと思うけど武装する権利を放棄して銃をなくそうと思わないのか
    あと採取したDNAを使って親子関係があるかを調べる親も出てくるな

    • +6
  9. 映像見ると
    作戦を立ててから突入してる訳じゃ無さそう
    警察は管轄地域の学校の校舎の見取り図を入手して
    平時に予めシュミレーションしておいたらええんちゃう

    • +1
  10. アメリカは、新に発見される戦没者のご遺骨の身元を明らかにするために遺族のDNAをデータベース化したりしているから、それほど違和感はないのかも。

    • 評価
    1. ※11
      そうか…小学校へ行くのは、
      戦地へ出陣するぐらい危険なことなんだな…。
      リアル「敷居を跨げば七人の敵(物理)あり」な世界だ。

      • +5
    2. ※11
      ずっと戦争やってる国だからこそ、この発想がすぐに出てくるのかな、って感じはするわね。
      ドッグタグは靴につけるだとか、タトゥーを彫るだとかして、粉微塵になっても個人が特定できるようにしておくアレに近いものを感じる。

      近いっていうか、まんまなわけで、それを学校生徒に適用せなあかん現実にはoh…としか言えないけれど。

      • +6
  11. 何故そこまで破壊力のある銃が街中に出回ってるのかってのも問題だな
    完全に護身目的じゃないし狩猟用でもないのにさ

    • +5
  12. テキサスなら仕方がない
    銃への規制をするくらいなら、事件後に判別付かなくなる子供を増やす方がマシなのだろう
    民意だもんな

    • +2
  13. 銃があろうがなかろうが人生いつどこで何が起こるか分からないし
    それがどんな場面で活用されるにせよ、はたまた生涯日の目を見ない無駄なデータとして埋もれていくにせよ、取れるのなら取った方がいいと思うけどな
    余裕があるなら日本でもやって欲しい

    • -3
  14. ここのコメント欄にもプライバシーガーと連呼するのが出てくるかな

    個人的にはDNAの提出については、仕方ないよと思う、現実世界はプライバシーガーと叫べば銃撃事件がなくなるとでも思ってそうなのが声を張り上げてるけどさ

    • -5
  15. なんとか協会「子供たちも銃が扱えるようにすればいいじゃない」

    • +2
  16. アメリカは先行ってんなぁ ベクトルおかしいけど

    • +3
  17. 貸金庫に預けるのではなく自宅に保管しておいてくださいねってキットなんですね。警察などが捜査した時に発見できる場所推奨。
    常時身につけるわけでも前もってデータベースに登録するわけでもないようで、警察や学校に…ってのは事故事件が起きて以降の捜査に提供するか否かを選べる行動みたい。
    National Child Identification ProgramもTexas Senate Bill:SB 2158も銃乱射事件と直接関係するものではないようですが、この反応が出てくるのは避けようもなかったのでしょうね。議員さんは誤解のある反応だと説明を試みているようですが…。

    予算も馬鹿にならない額のようですが全米でのミッシングチルドレン発生数など現実があるとどんな評価になるのかな。行方不明対策として生徒家庭に無償提供可能にする法整備そのものに消極的な空気になると残念さもあるのかなと。

    キット使わなくても「容姿メモと指紋と口腔拭った綿棒や髪の毛などを食品チャック袋にまとめて冷蔵庫に入れておきましょう定期的に入れ替えましょう」な話では?とも思えるのですが、捜査に適した鮮明さを得られる指紋の取り方ってものがあるなども聞きますし、DNA採取に汚染をなるべく避けられる口腔用綿棒も専用品は必要になるのかな。警察機関のサイトにもプログラムを紹介する記述あるんですね。

    • +2
  18. こういう話題になると、そんなことする前に銃なんとかしろよとか言う人が必ず出るけど、乱射事件が起こってしまう社会や規制云々についてはまた別にして考えないと
    こんな備えが必要とされる世の中なのは残念だけど、現実を踏まえてひとまずできる対策をしようという姿勢は大事だと思う
    どう転ぶとしても変化には時間がかかるし、乱射事件を起こしにくい方向に法律等が変わったとしても、実際にはすぐになくなるものじゃないだろう

    • +2
  19. いい案だと思うけど、ドン引きした。
    国が不安定になってもいないのにこれは…。

    • +1
  20. 死んだ後の話じゃなくて、そうならない話が聞きたいだろうな保護者たちも
    必要で有用な事だと思うけどさ…

    • +5
  21. ご遺体の身元が特定しやすくなるのはいいことだけど……
    銃が手軽に手に取れないように規制できないものかなあ
    防犯のために銃は必要といわれても、日本に住んでいると実感できないなあ。銃をなくした方が防犯にならない?と思ってしまいます

    前に、銃で顔を撃たれた戦場カメラマンが「顔面をバットで殴られたと思った」と言っていました
    罪のない幼い子どもたちがすさまじい痛みと恐怖の中で亡くなり、親の悲しみも一生癒えないのだと思うと、銃社会が憎い

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