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ハトのボーイズラブ。オス同士のカップルにメスの登場で複雑な展開に

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(著) (編集)

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image credit: TikTok @thecottonwoodfarm1
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 長年ハトを飼ってい男性は、「ハトたちのなかには、実はオス同士のカップルがいる」という事実を説明する動画を投稿した。

 アメリカのカンザス州で農場を営むチェイス・バーンズさんが、その経緯を紹介したところ、大反響を呼んだ。

 メスと思ってカップリングさせたらオス同士だった。最初はそれだけのことだったのだが、この後メスの登場で、事態は急展開を迎える。

受賞経験のあるハトを預かり、子作りの手伝い

 カンザスシティ近郊にある、コットンウッド・ファームという農場を営むチェイス・バーンズさんは、婚約者のザックさんと共に、ショー用のハトをはじめとした生き物たちの飼育を行っている。

 2025年の秋、チェイスさんは友人のリヴァイさんから、冬の間旅行に行く彼のために、留守中のハトたちの面倒を見るよう頼まれた。

 リヴァイさんの飼っているハトの中に、淡いアーモンド色をした「イタリアン・オウル」という品種のオスのハトがいる。

 この個体は前年の全米ハト協会主催のグランド・ナショナル・ショーで「ベスト・イン・ブリード」を獲得した、いわばエリートのショーバードだった。

 リヴァイさんはその血統を残すため、イタリアン・オウルを1羽の赤っぽい色のハトとペアにして、子供を産ませようとしており、チェイスさんはその手伝いをした。

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mage credit: TikTok @thecottonwoodfarm1

メスだと思ってペアにしたら、実は両方オスだった

 この赤いハトは当初、メスだと考えられていた。

 チェイスさんによると、ハトのブリーダーの多くはDNA検査を行わず、彼らの行動から性別を判断するのだそうだ。

オスのハトはメスに求愛する行動をとります。自分の体を膨らませ、ダンスをして、メスにアピールするんです

 赤いハトはこれまでにそうした求愛行動を一度も見せたことがなかったため、この個体はメスだと判断されたらしい。

 ペアにされた2羽はすぐに親密な関係になった。お互いに羽づくろいをし、仲の良い様子を見せる姿は、ごく一般的なペアと何も変わらなかった。

2羽はお互いにクチバシを合わせるような仕草をしたり、寄り添ったり、2羽そろって巣に入ったりしていました

 ところが、どれだけ時間が経っても、2羽の間に卵が産まれることはなかった。赤い方のハトにカルシウム不足が疑われたが、それは否定されたという。

 そこで次の手段として、別のペアが産んだ有精卵を彼らに預け、抱卵させてみることになった。

 すると2羽は交代でその卵を温めて孵化させると、熱心にヒナたちの面倒を見てみごとに育てあげた。

 それぞれの役割分担や子育てのやり方も、典型的なオスとメスのペアと何ひとつ違いはなかった。だがそれでも、2羽の間に卵が産まれることはなかった。

 そう、実はこの赤いハト、メスではなく、オスだったのだ。

@thecottonwoodfarm1

My pigeons have more relationship drama than humans: Divorced gay dads ➡️ one remarried with kids ➡️ the other joined their marriage and is helping to raise their kids ➡️ ex-wife left him for a married man. I’m just here paying the feed bill. #lgbtq #gay #bisexual🏳️‍🌈 #pigeons #pigeon

♬ original sound – Cottonwood Farm
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一度は別れたものの、元カレのもとに戻って一緒に子育て

 いくら仲睦まじくても、オス同士のカップルの間にはその血を引く子孫は生まれない。

 受賞歴のある個体の血統を残すためには、新しい相手を探さなくてはならない。

 そこでチェイスさんは2羽は引き離し、それぞれに別のメスをあてがって、改めてペアリングを試みることになった。

 この試みは成功したかに見えた。

 イタリアン・オウルは新しいパートナーとの間に卵を儲け、無事にヒナも誕生した。

 だがその一方で、赤いハトは別のメスとペアになったものの、卵が産まれることはなかった。

 そして、ここから状況はさらに複雑になる。

 赤いハトは元のパートナーであるイタリアン・オウルの巣に出戻って来て、彼のパートナーが産んだ卵やヒナの世話するようになったのだ。

普通、ハトが巣作りをするとき、ペアは卵やヒナの周りにほかの鳥を近づけません。あれほど自然に3羽が共存しているのには、本当に驚かされました

奇妙なハトの三角関係

 イタリアン・オウルとそのパートナー、そして赤いハト。ゲイカップルとメスの3羽が同じ巣の中で子育てするという、奇妙な三角関係が成立してしまったわけである。

 チェイスさんは「ややこしい関係性を、ややこしいことで有名なハリウッド俳優たちに重ね」て、彼らに映画『ジャイアンツ』に出演した俳優の名前をつけたそうだ。

イタリアン・オウル:ロック・ハドソン
赤いハト:ジェームズ・ディーン
ロック・ハドソンの卵を産んだメス・エリザベス・テイラー
赤いハトとペアになったメス:マリリン・モンロー

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mage credit: TikTok @thecottonwoodfarm1

三角関係はついに殺人(鳩)事件に発展?

 だが、この連ドラ展開はこれだけでは終わらなかった。2025年12月11日、ロックとエリザベスの間の生まれたヒナのうち、1羽が突然死んでしまったのだ。

 チェイスさんが朝エサをやった時は元気だったのに、午後に見に行った時にはもう死んでいたのだという。

 実はチェイスさん、ジェームズがもう1羽のヒナの世話をしながら、そのヒナを巣から押し出している現場を目撃していた。

 つまりどうやらこれは、ジェームズによる殺人…いや、殺鳩事件の疑いが濃厚になった。動機は嫉妬か、それとも遺産狙いなのか。

まあ、ほら……相続人がいなければ、元カレとその妻の関係を壊すのも、少しは楽になるかもしれないよね

 チェイスさんはこのように話しながらも、ジェームズを強制的に残った家族から引き離すことを決めたそうだ。

数か月後、新たなゲイカップルが…

 しかしその数か月後、チェイスさんの農場では、また別のハトのゲイカップルが登場して話題になった。

 2026年2月に投稿された動画で彼が紹介したのは、巣箱を共有し、他のハトを追い払い、常に並んで過ごす2羽のオスだった。

 このカップル、身体の大きい方が「イリヤ・ロザノフ」、小さい方が「シェーン・ホランダー」という名前だそうだ。

 こちらは『ヒーテッド・ライバルリー』という、TVドラマの登場人物からとった名前なんだとか。

 なんでも原作はカナダのBL小説で、ライバル関係にあるホッケー選手同士の恋愛を描いた物語だそうだ。

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image credit: TikTok @thecottonwoodfarm1

 チェイスさんは、動画の中でハト社会の在り方をこう説明する。

ハトの世界では、「ゲイ」「バイセクシュアル」「ヘテロセクシュアル」の3種が存在するんです

スピンオフや続編を切望する声が殺到?

 チェイスさんの言葉は、視聴者からの多くの反響を呼んだ。 

  • 何この体格差カップリング!
  • ハトは相手の性別なんて気にしてない気がする
  • 友だちがたくさんハト飼ってるけど、ゲイのペアは本当に多いよ。ゲイのペアに受精卵を預けたこともあるけど、問題なく孵して育ててた
  • 「動物に同性愛はない」っていう人は、動物とあまり一緒に過ごしたことがないだけ
  • 同性愛の動物は自然界ではよくあること。
  • 何百年ものあいだ、動物がキリスト教的な恋愛規範に従っていないと書かれた研究は検閲されてきた。驚くべきなのはゲイのハトじゃない。ゲイのハトについて語れるようになったことだ
  • 運命に引き裂かれるゲイのハトたち。家庭的な幸せを求める優しい子と、賞の獲得と繁殖を期待されている華奢なショーバードが短くも激しい恋に落ち、その記憶を一生抱えて生きていくんだ…
    • これはもう、アニメ化するしかない。 闘鶏のアニメはもうあるんだしさ
    • めちゃくちゃクールな大人向けアニメになりそう
  • フィクション作家の端くれだけど、次の展開を全く予想できなかったわ!
  • 一度別れて、いろいろあって、最終的にまた巡り会うロマンチックな展開ってみんなが求めてるやつ。ハトの恋愛ドラマの極致だね
  • 誰と誰がくっついて、誰と誰がどうなったの? 誰かわかりやすく図解してほしい
    • 混乱しちゃうよね(チェイスさんコメ)
  • このドラマクイーンとドラマキングたちの相関関係、フローチャートか図解が必要
  • これはスピンオフと続編ありのシリーズにするべき
  • バイセクシュアルとゲイと、そしてカモフラージュ用の相手……完全に沼った
  • この鳥たち、いま一番好きな番組だわ。シーズン3はまだ?

 実はチェイスさん自身もゲイの男性であり、同性の婚約者といっしょに暮らしている。そのため今回の出来事には、個人的な感情を重ね合わせているようだ。

シェーンは自分自身の子供を持つことはないかもしれません。でも、私と婚約者も、おそらく生物学的な子供を持つことはありませんしね

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 ところでこの一連のシリーズへのコメント欄を見ていたら、普通に海外の人々が、「yaoi(やおい)」とか「BL」という言葉を使っていた、なんだか微妙な気持ちになった。

 今や日本語がこんなに浸透しているんだね~嬉しいな~とか、素直に喜ぶべきだったんだろうか。ううむ。

References: Meet the Three Pigeons at the Center of This Farm's Bisexual Throuple Drama

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この記事へのコメント 20件

コメントを書く

  1. 記事内容もあっておじさんの写真が
    「こいつらはゲイなんだよ」
    って言ってるように見える

    • +12
  2. ハートフル彼氏ってゲームがあったなそーいや

    • +18
    1. うまのプリンスさま
      ってのもあったよね

      • +2
  3. 赤いハトはオスとしての行動を取っていないなら性自認がメスのように思える……。
    メス同士のカップル率も気になる。

    • +26
  4. ハトなのにタカ派とは

    • +7
  5. 古典的な動物行動学の名作『ソロモンの指輪』の頃からカラスのゲイカップルとメスガラスの3画関係の話が出てきたし、鳥類には普通のことなんよ

    • +13
  6. 妙な単語ばかり日本語のまま広まっていくなぁ…

    • +32
    1. 妙な単語じゃないとそもそもあっちに単語が存在するからね

      • +23
    2. 言ってもこの手の用語は基本オタク界隈とその周辺の話だけで、そういうものに接点のない本当に一般にまで広まってるかって言うとそこまでじゃないよ

      • +8
  7. 赤ハトはメスと子供ができてないから、ちゃんとオスとして性分化してないかも?
    パッと見てわかるクジャクとかより同性愛は多いんじゃないかなあ。なんとなく。

    • +16
  8. ピジョンミルクはオスメスとも出せるから子育ては
    問題ないっぽいね。卵を産めないから遺伝子を残せないだけ。

    • +12
    1. 自然界で子育てしている同性のつがいだと、
      雌雄カップルの巣を乗っ取って卵を育てる(追い出された雌雄カップルはまた別の場所で巣作りして卵を産み直す)パターンの他、
      オス同士のつがいが一時的にメスを呼び込んで交尾し、産み捨てて行った卵を育てたり
      逆にメス同士のつがいが一時的にオスと交尾し、巣に戻って産卵したり
      といったパターンも見られるそうな。

      • +3
  9. 話し方や仕草がゲイっぽいなと思いつつ、鳩さんの事情を真剣に読んで..最後にチェイスさんもって一文で私のゲイアンテナの感度に吹き出したわ。

    • +5
  10. 海外にはBLに当てはまる言葉って無いのかな?

    • +1
    1. 大昔の二次創作界隈ならslashと呼んでたけど、その頃は掛け算?分数?の表記ルールがわが国とは異なっていたよ。そもそも重視する箇所が異なっていたんだ
      今はBLNL問わず二人の名前の最初の2音くらいを足す表記が浸透しているね。しなくてもいいね
      BLそのものはM/Mと書いてあったらそれと覚えれば避けられるんじゃないかな

      • +1
  11.  百合の間に男は挟まってはいけないといういにしえの教えがあるけれど、薔薇の間に女も挟まってはいけないのではないだろうか……

    • +4
  12. 新選組の中で衆道が流行ってたと聞いたことがある。閉鎖的な空間でついうっかり未知の扉が開いてしまったのかな。人間の世界であるのだから、いわんや鳩の世界でも・・・

    • +1
  13. 大昔から宗教の戒律で
    ゲイが禁止されていたって事は
    大昔から問題視されるくらいの割合で
    それなりにゲイの人が存在してたんやろな…

    • 評価

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