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人の真似はやめた。腕を6本に増設した異形のロボット「MIRO U」が工場配属へ

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6本腕のロボット Midea Group
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 SF映画やアニメに登場する人型ロボットは、たいてい人間と同じ2本の腕と2本の脚を持っている。だが、効率的に工場で作業をする場合、人間に近づける必要はあるのだろうか?

 中国の大手家電メーカー「Midea Group(美的グループ)」が出した答えはNOだ。彼らは、人間の能力をはるかに超える、スーパー・ヒューマノイドロボット「MIRO U」を生み出した。

 MIRO Uは、人間の身長に合わせた頭と胴体を持ちながら、阿修羅のように6本の腕を自由自在に手を操る。

 このロボットは、2025年12月から実際の工場に配属され、生産効率を劇的に引き上げるという。

3つの作業を同時にこなす6本腕のスーパーヒューマノイド

 2025年12月5日、中国南部の巨大経済圏であるグレーターベイエリアで開催された「ニューエコノミー・フォーラム」において、会場の視線を釘付けにするロボットがお披露目された。

 「Midea Group(美的グループ)」によって開発された「MIRO U」だ。

 これまで産業界を支配してきた従来型のヒューマノイドは、人間と同じ2本の腕を持つデザインが主流だった。しかしMIRO Uは違う。

 個別に稼働する6本のバイオニックアーム(生体模倣アーム)を持ち、3つの異なるタスクを同時に実行できるのだ。

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Midea Group

 開発元の美的グループは、エアコンや洗濯機などで世界的なシェアを持つ中国の巨大テクノロジー複合企業だ。

 彼らが作り上げたこのロボットは、安定した垂直昇降システムを備え、その場で360度回転することもできる。

 足元には車輪付きのシャーシ(車台)が採用されており、工場内で作業場所を変える際もスムーズに移動が可能だ。

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Midea Group

人間の真似よりも実用的な効率性を最優先する設計

 このロボットの最大の特徴は、人間そっくりに作ることよりも、実用的な効率性を最優先して設計された点にある。

 美的グループの副社長兼CTO(最高技術責任者)であるウェイ・チャン氏は、人間のような姿形を追求する昨今のロボット業界の流行とは一線を画す姿勢を見せている。

 「MIRO Uの核心的な価値は、人間の形を真似ることにとどまらず、産業の現場における業務効率を飛躍的に向上させることにある」とウェイ氏は語る。

 6本の腕は伊達ではない。下側の腕で重量のある部品をがっしりと支え、上側の腕で精密な組み立てや固定作業を行うといった分業が可能だ。

 さらに、その場での360度回転や安定した昇降機能、迅速なツール交換機能を組み合わせることで、これまでは複数の作業員や別々の機械が必要だった複雑な工程も、MIRO Uは1台でこなしてしまう。

 発表イベントでチャン氏は、このロボットを「スーパー・ヒューマノイド」と呼んだ。これは単なる技術的な到達点ではなく、産業効率を大幅に向上させるエンジンになり得ると自信をのぞかせている。

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Midea Group

洗濯機工場で試験運用を開始、効率30%増を目指す

 この阿修羅のようなロボットは、すでに研究所を出て現場での試験運用の段階に入っている。

 ウェイ氏によれば、開発段階のテストから、実際の工場を使った運用テストへの移行が進んでおり、2025年12月末までには江蘇省南部の工業都市、無錫(むしゃく)にある美的グループの高級洗濯機工場に導入される予定だ。

 同社は、MIRO Uが工場の業務に完全に統合されれば、生産ラインの切り替え効率が約30%向上すると見込んでいる。

 この6本腕のロボットが人間と並んで働く姿が見られるようになるのだ。

家庭用と工業用、2つの分野の頂点を目指すロボット

 今回のMIRO Uの公開は、美的グループが描くロボット工学の壮大な計画の一部に過ぎない。

 同社は現在、ヒューマノイド開発を明確に2つの方向に分けて進めている。

 一つは今回のような産業用途向けの「MIRO」シリーズ、もう一つは商業施設や家庭向けの「Meila(メイラ)」シリーズだ。

 ウェイ氏によると、「Meila」シリーズはより軽作業のサービス業務向けに設計されているという。

 こちらは小型の二足歩行ロボットで、2026年には美的グループの小売店に登場する予定だ。

 店内で客を案内したり、製品の実演を行ったり、あるいは一般の人々と直接対話するマスコット的な存在になるだろう。

 美的グループは近年、ロボット工学の分野に莫大な資源を投じてきた。

 「最先端の大型ロボットに関する国家重点実験室」と「ブルー・オレンジ研究所」を設立し、2024年には「ヒューマノイドロボット・イノベーションセンター」を開設した。

 ウェイ氏は、MIRO Uについて「人間用に設計された作業スペースに違和感なく溶け込みつつ、人間の身体的な限界を超える世界初のロボットだ」と語っている。

 MIRO Uは同社のヒューマノイドロボットとしては、これが第3世代にあたるモデルだそうだ。

 人間をまねるのをやめたのなら、なぜ頭と胴体をヒューマノイドにする必要があるのかはわからない。

 だが結果的にその姿は、どこか不気味さを醸し出してしまったようだ。6本の腕で頭が3つになったら完全な阿修羅だな。

References: Humanoidsdaily / SCMP

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この記事へのコメント 59件

コメントを書く

  1. 人形ロボットの唯一に近い利点って
    人間用の環境でそのまま稼働できるところなんだろうから
    これくらいの異形化はむしろ正解だと思う

    • +42
  2. ノース2号だ、かっこいい

    >>人間をまねるのをやめたのなら、なぜ頭と胴体をヒューマノイドにする必要があるのかはわからない。
    的確なツッコミ!なんか作った人の発想の限界みたいのが垣間見えちゃうよね

    • +24
    1. マーケティング…町工場のライン工として売り込むんだろうね
      従来の最適化された産業ロボットを町工の社長に売り込んでも高けえよ扱いきれねえよ壊れても買いなおしなんて無理だよで一蹴されてしまう
      腕が3組で効率3倍ドン!メカパワーで更に倍!壊れても腕交換で大丈夫!は確かに分かりやすいし売れるかもしれない(実質は変わらんのだが)
      まあメンテナンス費用やらエラー時のサポートやら作業変更のアップデートとか諸々加味したらコスパでバイト・パートを超えることは相当難しいと思う

      • +3
      1. だよなぁ…これ小型にパッケージングされた産業ロボットだよな。
        中国はこれから小型の開発拠点と大型の生産工場がさらに分化してくと思われるから未来見てるしめちゃくちゃ面白い商材ではあると思う。不安なのはこの美的グループが名前からしていかにもベンチャーなのと企画共通化がされとらんことか。この手のロボットによる熟練工の完全な代替までいければ跳ねるんだけどなぁ。

        • -1
  3. ここまで複雑化すると「人間の動きを模倣する」というシンプルな開発の方向性から逸脱してるように思うんで、人間ぽさを残さなくてもいいんじゃないかな

    • +17
    1. コストの問題でできなかったんじゃねぇかな……。
      アラクネみたいな多脚もしくはどっしりしたキャタピラで作りたかったような気配は感じる。バランス悪いもん……。

      • -1
  4. 6本あったら3人分の仕事ができるのか
    他の腕が邪魔で同じことできない気がするんだけど
    全部が別々のことができるとしても手が届かないような気もするし

    • +16
    1. 普通の人型を三体連携させればいいんじゃないかなと思った
      どっちがコスト的に有利なのかはわからないけど

      • +10
    2. 手が1本のロボットを沢山の方が効率良さそうだし何ならロボットである必要性もない気がしてきた

      • +1
    3. 洗濯物を畳むとき、
      「ココとココを抓んで合わせて、中間のココを折って…」みたいな作業は
      いちいち置いて持ち換えるか、シーツみたいなのなら2人掛かりでやるかになるから、
      腕が3本や4本欲しいと思ったことはある…。

      • +9
  5. ものを作ったりすることにはいいけど見た目がちょっと怖いな

    • +4
  6. 頭も増やして3個つけよう。
    あれ、もしかしてインドとかの神話に出てくる頭がたくさんある神様って…。

    • +13
  7. MIRO U まだ56億7千万年早いぞ

    6本腕、阿修羅か、まあ動きに期待
    出来たら上腕と中腕の間、中腕と下腕の間に回転する機構があるといいよ

    ところで「阿修羅像の耳いくつあるか」わかる?
    (初めて見た時、気になってたしかめたんだ)
    答えは書かないでね
    知ってる人はそのまま、知らない人は画像検索を

    • 評価
  8. この件に限らず機能優先なら人に似せた型にしなくていいのにな

    • +14
    1. なんでひ人の形に似せるんだろうね
      そこ気になるよね

      • -2
  9. これ、失礼だけどこの状態が工場の組み立てロボットだと思うんだけど…なんか凄そうに見えて元に戻ってる

    • +14
  10. ロボ作るのに人型である必要がない
    機能性だけ考えたらイカかタコのようになるはず

    • +5
  11. こうやって単純労働を機械化すれば能率が上がって人間が働かなくてもよくなり、余暇を充実させられる
    そう思ってた時が僕にもありました

    • +14
  12. もう1対の腕を増設して4対8本の腕で歩行し壁をよじ登る姿も見てみたい。とか気持ち悪い想像はともかく、人類ももう2対4本の腕があったら使い熟す事が出来るであろうか?
    少なくとも今私は欲しい。もう2対4本の腕があれば、2台のスマホでソシャゲ、1台のタブレットでアベマテレビコメ欄、もう1台のタブレットでカラパイアのコメントを今打っているこの状況が楽になり、更に痒い背中を掻けるのではないだろうか。
    しかしそれはあくまでも今、この場での話しであって運転してる時は逆に邪魔かもしれんな。
    ところで千手観音は手が無数にあるだけじゃなくて、すべての手のひらに目があるんだよ。

    • 評価
  13. ヒトが居ない場所で稼働するならばともかく、ヒトも居る場所で稼働するなら、一緒に居て不快にならない造形であることは必須なんです

    • +6
  14. ロボットアニメでもなんで宇宙空間で二足歩行型にするのかずっと疑問に思ってたので異形化は全然納得

    • +4
  15. 鉄腕アトムの地上最大の7体のロボットの中で最初に破壊されたノース2号だ

    • +6
  16. 一瞬千手観音かと思ったけど上半身だけ見るとひっくり返した蜘蛛・・・

    • +5
  17. そもそも家庭用でもニンゲンの形じゃなくていい。余分なニンゲンが家にいるの不気味すぎる。配膳ネコロボをくれ。

    • +7
  18. 人型にするのは理由がないわけではないんだよ
    人間の生活圏はぜんぶ人間向けに作られてるだろ
    たとえば足が車輪だと階段はおろか小さい段差ですらつまずくわけだ

    • +5
  19. ユニメート「キサマ等のいるは場所は既に我々が60年前に通過した場所だッッ」

    • -5
  20. 発想が中国ぽい、いや嫌いじゃ無いけど。
    同じ腕を一体の体の横から生やす必要がなくなってきちゃうとか、効率とか機能とかそういうのよりやっちまうことの方が優先されるのもありと思う。

    • 評価
  21. こいつ、アルティメット阿修羅バスターはできないな。

    反乱起こされて阿修羅バスターくらいそうになっても首さえ抜けばワンチャン…

    • -1
  22. まあ宇宙での作業ロボなら蜘蛛とか蛸型なんだが
    理想は雲丹あるいは海星
    左右前後の別がない上下だけ
    作業も方向転換の必要なく一番近いマニユピレーターを使う
    腕は5本か6本がいいだろう
    上下は船外なら船体が下,船内は人に合わせる(遊泳移動は進行方向が上)

    • +5
  23. 史郎正宗の「ブラックマジックM66」
    に出てくる、M77がこんな感じだったような、、

    • +3
  24. 書き尽くされてるけど、こんな形にするなら産業ロボット(≒腕と必要なセンサーだけ)でいいよね? 頭とか5本指(しかも人型の1本だけ対向指)とか変に人に近づける必要ない。気持ち悪いだけ。

    • +3
    1. 二足歩行でもないから人型に寄せただけの産業ロボだと思う

      • +3
    2. たぶんね、このロボの開発者さん汎用性がある小型の産業用ロボットを作りたかったんだと思う。ある程度精密なマニピュレーターとセンサーを併せ持ち、様々な業態に投入できる小型産業ロボット。そこでたどり着いちゃったのが「パート工と同じ五本指」と「正面に寄せたセンサー類」って人型の構造だったんじゃないかな……。将来的には量産して業種ごとのソフトウェアパッケージといっしょに売りたいんだと思う。そこまで破産しないかどうかは別として。

      • +1
  25. MIRO Uが生産されればコンセントが1つ増えるが手は6本も増える

    • 評価
  26. 何で人間そっくりの腕を付けて置いて頭までつけるの? 人間に似せるなら似せる、似せないなら似せない。 中途半端だと気持ち悪いよ。

    • +2
  27. アバンギャルド君って最先端を行くデザインだったんだな

    • 評価
  28. つまり両手にレジ袋を持って、子供を抱っこして、傘を差したまま押しボタン式信号を使えると
    産業より家庭用が向いてたりして

    • +1
  29. 自動車工場のロボットアームとかと何が違うのだろう?
    人型に拘らないならあれで良いじゃん

    • 評価
  30. 「餃子の王将(混雑時)でワンオペ労働するノース2号」
    という二次創作をどっかで見たのを思い出した

    • 評価

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