メインコンテンツにスキップ

宇宙の天気は強烈。巨大すぎる竜巻やメタンの雨など太陽系の惑星で起きるクレイジーな7つの気象現象

記事の本文にスキップ

12件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
photo by Pixabay
Advertisement

 地球上では気候変動による異常気象が増えている。夏は猛暑となり、巨大台風や豪雨による被害も大きくなっているが、太陽系に属する他の惑星に比べれば全然マシなレベルのようだ。

 ここでは人間が直面するにはヤバすぎる、太陽系惑星内におけるクレージーな気象現象を7つほどみていこう。

1. 木星:地球が丸ごと収まる巨大な台風

The Power of Jupiter’s Red Spot

 木星のシンボルとも言える大赤斑は、地球1.3個分に相当する直径1万6000キロの巨大な台風だ。その深さは地球の海の100倍あると推測されている。だが、それは常に存在していたものではなく、最近では縮小しつつある可能性すら示唆されている。

 なお木星の極端な気象は大赤斑だけではない。北極と南極にも奇妙な複数の台風が渦巻いているし、巨大なオーロラも観測されている。

2. 土星:地球の1万倍もある強力な雷

この画像を大きなサイズで見る
credit:NASA / JPL-Caltech / Space Science Institute

 2004~2017年にかけて土星を観察したNASAの探査機カッシーニは、昼間だというのに稲妻を目撃している。それは雷がとんでもなく激しいということだ。

 NASAによれば、中には地球の1万倍も強力なものもあったという。土星から放たれる電波を観測していたカッシーニは、電撃を放つ嵐の音まで聞いている。

 土星では30万キロという惑星全体を取り巻くほどの超巨大台風が発達することがある一方、北極では六角形の奇妙な雲が惑星奥深くへと続いている。

3. 太陽:電力システムを破壊する太陽風

この画像を大きなサイズで見る
credit:NASA/Goddard Space Flight Center

 太陽から放出される放射線と荷電粒子は地球を大混乱に陥れる威力がある。それは「太陽嵐」と呼ばれ、人工衛星や電力システムを破壊する。万が一、大型の太陽嵐が地球めがけて飛んでくるようなことがあれば、電力システムを守るために大規模な強制停電を行う必要があると考えられている。

 たとえば1859年に発生した「キャリントン・イベント」と呼ばれる太陽嵐は、発生から18時間足らずで地球に到達し、地上の電気機器回路をショートさせた。その規模は、南国のカリブ海地域でもオーロラが観測されたほどだった。

 さらに1989年にも太陽嵐が地球を襲った。このときはキャリントン・イベントの半分程度の威力だったが、カナダ、ケベック州一帯は9時間にわたり停電。600万人が影響を受けた。

 一説によると、あのタイタニック号の悲劇も太陽嵐が関係しているという。それによって船のナビゲーションと通信システムが故障してしまい、救助活動も大幅に遅れることになったのだそうだ。

4. 金星:惑星よりも速く移動する大気

この画像を大きなサイズで見る
credit:ESA/VIRTIS/INAF-IASF/Obs. de Paris-LESIA/Univ. Oxford)

 金星の南極にはヨーロッパくらいの巨大な渦が存在する。そんなものが発生するのは、奇妙な特性によるものであるという。ESAによると、金星の大気は時速400キロと、惑星の自転速度の60倍の速さで流れているのだ。

 金星は太陽系でもっとも熱い惑星でもある。だが太陽に一番近いわけではない。灼熱の熱さは濃密な大気の温室効果によるものだ。熱が逃げられないために、その表面は870度にも達する。

 金星では雨も降るが、それで涼気がやってくるわけでもない。雲からこぼれ落ちた硫酸の雨は、あまりの熱さのために地面に届く前に蒸発してしまう。

5. 海王星:音速を超える突風

この画像を大きなサイズで見る
credit:NASA

 太陽からもっとも遠い惑星である海王星は、風の速度も太陽系内最速だ。メタンのおかげで青く見える部分は、時速2100キロを超える。つまりは音速の1.6倍の突風が吹き荒ぶ。

 そのせいで大きな台風も発生しており、たとえば1989年にはボイジャー2号によって「大暗斑」と呼ばれるものが観測されている。

 しかし1994年にハッブル宇宙望遠鏡によって観測されたとき、その大暗斑はすでに消えており、代わりに別の斑が観測された。

 ハッブルはその後もいくつもの嵐を観察したが、それらは自転の影響により時計回りに回転している(なお気圧が低い地球では反時計回り)。

 その中にはとりわけ不思議な嵐もあった。それは赤道へ向かって南下したかと思うと、なんとUターンして再び北上したのである。

6. 火星:宇宙からでも見える巨大竜巻

この画像を大きなサイズで見る
credit:NASA/JPL-Caltech/Univ. of Arizona

 2018年、火星で巨大な砂嵐が吹き荒れ、地上の視界をほとんど奪ってしまった。地球で「ハブーブ」と呼ばれる砂嵐は、火星でもおなじみで数年に1度の頻度で起きている。だが、そのときのものは特大で、太陽光で発電するローバーを難儀させた。砂嵐は太陽の熱によって埃が巻き上げられることが原因だが、それほどまで大きくなった原因は定かではない。

 「じん旋風」や「ダスト・デビル」と呼ばれる小規模な竜巻も発生する。じん旋風は地上の熱によって地表の空気が暖められ、上昇することによって生じる。上昇気流は途中でより温度の低い空気にぶつかり、それによって空気が柱状に回転する。

 なお2012年に発生したものは、高さ800メートル、幅30メートルという巨大なもので、宇宙から火星を観測していたマーズ・リコネッサンス・オービターによって目撃された。

7. タイタン:ゆっくりと降り注ぐメタンの雨

この画像を大きなサイズで見る
credit:NASA/John Glenn Research Center

 土星最大の衛星であるタイタンは、太陽系でももっとも不可思議な天体の1つだ。地球に似ており、地表に液体が存在し、ときおりメタンの雨が降る。

 奇妙なのはその落下速度だ。重力が小さく、また分厚いもやも立ち込めているために、ゆっくりと降ってくるのだ。アイダホ大学のラジャニ・ディングラ氏によると、雨粒の一滴一滴を感じられるくらいの速度であるそうだ。

 またこうしたメタンの循環は、タイタンの地形を作り出し、潤いを与えている。「クラーケン海」と呼ばれる深さ300メートルを超える巨大なメタンの湖すら形成されているほどだ。

References:7 solar system worlds where the weather is crazy | Live Science/ written by hiroching / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 12件

コメントを書く

    1. ※1
      タイタンは分厚い大気と低重力のおかげで、手足にヒレを装着するだけでイカロスのごとく空を飛べるらしいよ。夢みたいだよな。

      • +4
  1. 870度、これ華氏?

    せめてケルビンにしてくれたら

    • +1
    1. >>3
      元記事見ると、「870 degrees Fahrenheit (465 degrees Celsius)」ですね。

      • +3
  2. 系外惑星になるともっとすごい環境がでてくるんだけどね。

    • -1
  3. やっぱりオイラは地球で生きていくことにするぜ!

    • +2
  4. こういうのを見ると、地球以外の惑星に移住なんてまだ遠い夢なんだなって思う。
    仮になんとか住めるようになっても、これほど過酷な環境じゃ精神病みそうだな…

    • +3
  5. ミクロマンタイタン完成
    マグネットの関節に秘められた不思議なパワー
    君の手だけがそれを知っている

    • 評価
  6. 宙に浮いてる巨大な核融合炉から丁度いい距離離れて暖を取るのもなかなかロックかなと。

    • +1
  7. 惑星の名前と気候のえげつなさを合わせて読んでると
    ギリシャ神話の神々がガチギレして暴れてる図が浮かんでくるわ

    • +2

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

自然・廃墟・宇宙

自然・廃墟・宇宙についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。