メインコンテンツにスキップ

画面右上に明るさボタン☀が登場!試してみてね!

学生が設計した全方向対応型スフィアホイール電動バイク(アメリカ)

記事の本文にスキップ

60件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 ジャイロ、加速度計、高度な制御メカニズムのおかげで、二輪車はもはやかつてのように走っていなければバランスできない乗り物ではなくなった。

 ホンダのU3-X、あるいはSuppleといったコンセプトモデルは、まったく新しい未来のモビリティの形を感じさせてくれる。

 アメリカ・サンノゼ州立大学の学生グループも、こうした自由な移動に大いに触発された。そして開発されたのが「スフェリカル・ドライブ・システム(SDS)電動バイク」である。

球のタイヤで自動バランスする電動バイク

 SDSコンセプトバイクは、球(スフィア)のうえに自動バランスする電動バイクである。

 直立姿勢を維持するためにジャイロ効果(回転すると姿勢が乱れにくくなる現象)を利用するGyrobikeやC-1とは違い、SDSはMEMSジャイロスコピックセンサーと加速度計からのデータを利用して、電子制御で車体のバランスをとる。

この画像を大きなサイズで見る

 開発チームのリーダー、マックス・ラトナーさんによると、「専用に開発された全方位対応ホイール内に収められた球の表面を、ドライブシステムが直接駆動する摩擦によって動く」という。

 バイクがバランスする方法は、セグウェイのそれと似ており、加速度計とジャイロによってピッチ角を検出し、垂直線からのズレを修正することで行われる。

 スロットル、体の傾き、ハンドルバーで操縦できるのは従来のバイクと同じだが、ジョイスティック操作で前進・後退・横移動・回転といった動きが可能になるのはSDSならではだろう。

Spherical Drive System Motorcycle Concept

ギラリと光るフレームとマットブラックのドライブスフィア

全方位への移動を可能にするSDSの3モータードライブシステムは、倒立振子という機構をモデルとしている。

 ギラリとした輝きを放つフレームはステンレス管で組まれたもので、そこに亜鉛メッキ・クロムモリブデン鋼製の全方位対応ホイールとリチウムイオン・リン酸バッテリーで駆動するアニマティクス・スマート・モーターを搭載。

 フロントとリアに採用されたサスペンションはFOX製レーシングサスを彷彿とさせる。

 車体のバランスはコンピューター制御されるので、バイクにとってもライダーにとっても安全性は高い。

この画像を大きなサイズで見る

 だが万が一、車体が跳ねて、地面から浮き上がってしまうようなことがあっても、ドライブスフィアがスイングアームの外に飛び出すようなことはないという。

 ちなみにそのスフィアは基本的にカーボンファイバーとファイバーグラスシェルで作られたもので、そこにトラクションを高めるために耐久性に優れた工業用ゴムでコーティングが施されている。

ただしまだ開発段階。いつの日か実用化されるのか??

 2011年より開発が始まっているものの、まだ実現には至らず、開発チームによれば、最初の目標は車体を安定させ、時速16キロできちんと制御できるようにすることだ。

 しかし理論上は、時速96.5キロまで加速させることができる。

 とはいえ、そこまでの性能が実現されるまでにはもう少し時間がかかりそうだ。「ハードウェアという点では85パーセント組み上がったが、ソフトウェアと電子装備の点では20パーセント程度」(ラトナーさん)しか完成していないのだ。

この画像を大きなサイズで見る

 開発は、基本的に不安定なシステムを、複数の駆動モーターとノイズが入り混じるセンサーのデータによってバランスさせるという難しい作業だ。

 たんなる実験としてならば、きちんと制御システムを機能させることができるが、外に出て人々の足として実用化しようというならば話は別である。

 だが、いつの日かこんなクールなバイクが路上を疾走する――そんな未来に期待を抱かせてくれる。

References:Students designing an omnidirectional sphere-wheeled electric motorcycle/ written by hiroching / edited by parumo

本記事は、海外の情報をもとに、日本の読者向けにわかりやすく再構成し、独自の視点で編集したものです。

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 60件

コメントを書く

    1. ※3
      だね
      ただし更に精密な構造とセンサーと制御が必要だろうな…

    2. >>3
      それだとブレーキかけられない
      縦に二輪あればブレーキ掛けられる
      横に二輪のセグウェイはブレーキかけられないから、日本だと公道走る乗り物として登録できない。

  1. >ちなみにそのスフィアは基本的にカーボンファイバーとファイバーグラスシェルで作られたもので、そこにトラクションを高めるために耐久性に優れた工業用ゴムでコーティングが施されている。

    球の変形量はコーティングした工業用ゴムの厚みの1/10くらいかなー。
    路面との接地面積が硬貨以下になりそう。接地面積増やさないと早く走れないよ。

  2. カーブで外側に遠心力が働くと思うんだが、どうするんだろう?
    普通のバイクでよくないか?w

  3. コンセプトで4輪は見たことあるけど2輪はどうなんだろうね。
    今の2輪だと旋回する際にバンクさせて曲がるけどこの車輪だとそのまま倒れそうで怖いw

  4. コストやら安全性を確保できて、もちろんスピード、加速などの従来のバイクに劣らなくなってくれば車の機動性等を凌駕するものになりそうだが空飛んだほうが完成早そうだよなあ…
    タイヤが減るのを全く考慮できてなさそうだし…

  5. 理論上でも時速96.5kmまでしか出せないのか
    構造的な問題なのかな?

  6. ゴムコーティングしてあるとはいえ振動がめっちゃ伝わりそうな・・・
    ちょっとデコボコしてたり小石があるとこなんかだとやばそう

  7. アイ ロボットでウィル・スミスが乗ってたアウディがこんなタイヤじゃなかったかな
    走りながら高速でスピンしてたよ

  8. 発想は面白いけど、タイヤが大きいのに接地面積が小さくてグリップが稼げないことと
    タイヤが大きいが故に重量と空気抵抗が大きくなってしまうことが実用化のネックかな
    ただ研究としてはすごく面白い

  9. 本田さん

    必要が発明の母ではなく
    発明から用途を探すようなやり方では普及しないよ

  10. 整備性が悪いものはなあ・・・
    あんな大きな球でなく、サッカーボールくらいのが3つか4つで
    ラクラク交換しかも安い!とかならいけそう

  11. そういえば、球形タイヤのネコ(建築現場で使われる一輪車)があったな。

    あと、ホバーバイクの方が先に作られる気もするよね。

  12. チューブ式のタイヤはね、鉄の車輪しか
    なかった時代にお父さんがわが子を
    鉄の車輪のきつすぎる衝撃から守ってあげたいと
    思って作った愛情がパンパンに詰まった発明品。
    その人の名前はダンロップさん。世界を変えた
    発明は優しいお父さんからのわが子へのプレゼントだった。
    「次世代のタイヤ」が次々出ては消えていく理由は
    このレベルの愛が無いからなんだろうね。

  13. 実際出来たら面白そうな乗り物だけどメンテナンスのコストが高そうなのがネック

  14. タイヤ?に溝が無いようだが濡れた路面ではどうなんだろう
    摩擦駆動という仕組みもタイヤ?が濡れると大幅に駆動力が低下しそう
    コンセプトは面白いけど実用化にはまだ課題が多そうな感じ
    これが今後どう進化していくか楽しみ

  15. いまいち、革新性が伝わらないのは確かだわ ホイールマンみたいなのだと、うわ!こりゃ楽しそうだって思うんだけどね
    ホイールマン、公道で走れるようにならないかなー

  16. 真っ直ぐ走るに血の出るような訓練が必要なバイク。
    素晴らしいドライビングテクニックを身につけよう!

  17. 元記事に東北学院大学の玉乗りロボットの動画があるってことはそれが2008年頃のことですから、その公開情報を参考に、とか触発されて別アイデアを得て、みたいなことなのだろうか。記事が2012のものですから現在はどう進んでいるのでしょうね。

    ちなみにこのバイクの挙動を想像させる一助として
    二球駆動式全方向移動装置(乗れる) / Omnidirectional Vehicle with two spherical wheels(kZkUz17zSfQ)
    というYouTube動画をごらんになるのも一興かなと。んで、あちらはあちらでもんのすごい進化した成果が出てこないかなーと楽しみです。

  18. マウスと同じだね。
    向こうは球の回転(2次元の移動)を信号として拾い上げる。
    こちらは駆動力と方向性を球に与えて移動に使う。

    球にエネルギー(回転)を与えるのは何だろう?
    モーターからタイヤ状のものを押し付けてるのかな、それだと地面との摩擦との関係が気になる(地面とはある程度滑らないといけない、回転を伝えるには滑らない方がいい、でも接触面の大きさが地面のほうがはるかにでかい)。
    球の中にモーターを入れて重心をずらしてぶん回すとかできないかな?
    重心が6個(正八面体の頂点)で電磁誘導回すとかは…
    やっぱり駆動系が鍵になるよね。

    1. ※40
      NASAがだいぶ前に作った「Modular Robotic Vehicle」てのがあるよ
      ここでも紹介されてたね

  19. ぎこちなくても少しだけ走ってる動画…を期待したら違った。

  20. このバイク普通のバイクに比べて
    カーブするとき遠心力の影響強く受けるよね?

  21. かつて{こち亀}に、こんな車輪を有した4輪車が出てきたのを思い出したw

  22. もしもボール一個でもセンサー制御でバランスが取れるのなら、電動車いすに使ったら便利じゃないかな
    前後左右に動けるというメリットが最大限に活かせると思う

    1. ※53
      ホンダがすでに市販に向けてテストしてる。
      ホンダ・ユニカブで検索。

  23. マスの集中という今のバイクの基本コンセプトから見れば時代を逆行するバイクだと思う。

  24. 配線が一本切れただけでとんでもない動きになりそうで怖い
    普及版は安全対策するだろうけどね
    (ライド/フライバイワイヤが怖いとか言ってる時代遅れなじじいの老婆心から)

  25. レッツ&ゴーでも似たようなことやってたな
    これ車体が浮いたらボールどっか行っちゃうんじゃないん

  26. >車体のバランスはコンピューター制御されるので、バイクにとってもライダーにとっても安全性は高い。
    2輪は感覚で乗る要素が大きいから
    慣れの問題かもしれないけど
    ヘタなところで制御されるとかえって危ない気がする
    昔某メーカーのバイクが加速騒音対策に入れた仕様が
    突然の失速の原因になって危険な事があった

  27. 私2041年から来たけど今やってる「仮面ライダースフィア」はこれに乗ってるよ
    最初は「去年のライダーよりダサい」って不評だったけどみんなすぐ慣れた

  28. モーターの位置を見るに、普通のバイク操作と変わらなさそう?
    ブレーキでのパッド押し当ては、雨だとかなり制動距離は伸びそうだが、モーターのトルクブレーキも作用するのかね

  29. 面白いけど二輪のまま量販市販車としては出なさそうね
    リーンも制御されると乗りにくそう
    タイヤは満遍なく使われて球を保てるのかな?下手に減るとボコボコガタガタ乗り心地と制御に悪影響出るよね?
    球形の利点は前後左右への自由さで公道を走るには利点より欠点(主にコスト)が目立つよね?
    小型化してシニアカーや電動車椅子の足になるとエレベーターとか楽になる。医療現場のストレッチャーとか

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

サイエンス&テクノロジー

サイエンス&テクノロジーについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。