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巨大アームで宇宙ゴミをつかんで大気圏で燃やす。イギリスのデブリ除去作戦が始動

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(著)

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Image credit:clearspace.today
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 地球のお空の上は大渋滞となっている。通信衛星や気象衛星、更にはスパイ衛星などが大量に飛び交っている。

 さらには役目を終えた衛星やロケットの残骸などの大量の宇宙ゴミが残されており、常に衝突の危険にさらされている。 

 この厄介な問題を解決するため、イギリスが大胆なミッションを発表した。

 巨大なロボットアームを持つ宇宙船を打ち上げ、機能を停止した衛星を直接つかんで大気圏の近くまで運び、燃やして処分する計画だ。

 SF映画のようなダイナミックな宇宙の清掃作戦が、いよいよ現実のものになろうとしている。

参考文献:

猛スピードで飛ぶ宇宙ゴミが日常を支える衛星を脅かす

 イギリス政府が世界初となるミッションに乗り出した背景には、地球の軌道上がすでに危険な状態にあるという現実がある。

 現在、役割を終えた古い人工衛星やロケットの残骸など、宇宙ゴミ(スペースデブリ)が地球の周りを漂っている。

 欧州宇宙機関(ESA)の統計によると、地上から追跡されているものだけで約4万7000個、追跡できない1cm以上の小さな破片は約150万個もあると推定されている。

 宇宙ゴミは時速2万7000km以上という猛スピードで移動しており、通信や天気予報など、私たちの生活基盤を支えるために活動中の人工衛星を常に脅かしている。

 もし巨大な宇宙ゴミが人工衛星に衝突すれば、日常のサービスや国家の安全保障に深刻な影響が出る。

 イギリス政府は宇宙ゴミ問題に対し、迅速な対応が必要だと判断した。

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Image by Istock / janiecbros

巨大なロボットアームでデブリを捕獲する世界初のミッション

 事態を重く見た英国宇宙庁(UKSA)は、スイス生まれの軌道上サービス企業「クリアスペース(ClearSpace)社」と提携し、新たな国家ミッションを立ち上げた。

 計画では、巨大なロボットの爪を内蔵した宇宙船を使い、危険な宇宙ゴミを直接捕獲する「アクティブ・デブリ除去ミッション」を実施する。

 宇宙船がつかむのは、宇宙ゴミの中でも、役目を終えて使用されていない人工衛星だ。

 宇宙船は衛星を1基ずつつかみ、大気圏の近い場所で放つ。さらに次の衛星へと向かい、つかんで移動させて放つを繰り返す。 

 1機の宇宙船が複数の衛星を直接つかんで処分する試みは、世界で初めての試みだという。

 クリアスペース社は欧州宇宙機関(ESA)の計画で、4本のアームを持つゴミ収集機「クリアスペース1」の開発も進めている。

ゲームの「パックマン」のようにゴミを追いかけてつかむゴミ収集機で、2029年の打ち上げを予定している。

 今回のイギリスの宇宙船にも2029年に打ち上げ予定で、クリアスペース1のために開発したゴミをつかむ仕組みが生かされる。 

捕獲後は大気圏に落下させて燃やす

 2029年にスコットランドのサクサヴォード宇宙港から打ち上げ予定のデブリ除去宇宙船の最初のミッションでは、2基の衛星を処分する予定だ。

 安全に近づき、巨大なアームでしっかりとつかんで制御した後、宇宙船は大気圏に近い低い位置まで移動し、衛星を放り出す。

 大気圏に落下した衛星は、高温になって自然に燃え尽きていくという。

 1基目を処分した宇宙船は再び高度を上げ、2基目の衛星も同じ方法で回収する。2032年までに2基とも処分できれば最初のミッションは成功となる。

 このデブリ除去宇宙船は燃料補給が可能に設計されており、長期間にわたって宇宙の清掃活動を続けることが可能だという。

日本企業も負けていない。宇宙のお掃除大作戦

 宇宙空間での修理や燃料補給、デブリ除去などの事業は、今後10年間で10億ドル(約1600億円)規模の産業に成長すると予測されている。

 今回のイギリスのミッションの入札には日本のアストロスケール社も参加し、クリアスペース社と競った。

 アストロスケール社は2024年、宇宙空間に放置された日本のロケット部品に接近し、至近距離から撮影するという高難度の技術をすでに実証している。

 2027年度には「ADRAS-J2」ミッションとして、このとき撮影した重さ約3t、全長約11mの日本の大型ロケット上段を実際に捕獲し、軌道から離脱させる計画を進めている。

 ダイナミックな宇宙の清掃レースにおいて、各国の企業が今後どのような技術革新を見せてくれるのか非常に楽しみだ。

 問題なのは燃え尽きないで地球に落下してくる破片問題だ。世界各地で「謎の物体が落ちてきた!」なんてことが度々話題となる。

 常々頭上には注意しなければならない、なんならヘルメットが必須品なんて未来がやってくるのか?まさに世紀末感。

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