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この画像を大きなサイズで見る映画化されたSF小説『プロジェクト・ヘイル・メアリー』には、岩のような体でアンモニアの大気で呼吸し、金属を食べてエネルギーにするエイリアンが登場する。
荒唐無稽なフィクションに思えるかもしれないが、米カリフォルニア大学リバーサイド校とポルトガルのリスボン大学の研究者が哲学と宇宙論をもとに論証したところ、広い宇宙には地球とはまったく異なる構造を持つ存在に意識が宿る可能性は否定できないという。
意識とは何か、その明確な答えはまだわかっていないが、意識を持つために地球の生物と同じ有機物の器(肉体や神経細胞)が必要とは限らないという。
この研究成果はカリフォルニア大学リバーサイド校のプレスリリースに発表され、学術誌『Philosophers’ Imprint』に掲載が決定している。
参考文献:
- Substrate Flexibility and the Copernican Principle of Consciousness
意識に器は必要か。研究者たちが出した答え
意識とは、自分が「存在している」「感じている」という主観的な気づきの状態だ。痛みを感じる、喜びを覚える、何かを考える。人間が内側で体験するすべてが意識にあたる。
だが意識が何によって生まれるのかを、人類はまだ正確には理解していない。
脳の働きと関係があることはわかっている。しかし「なぜ物質のかたまりである脳から、主観的な体験が生まれるのか」という問いに、いまだ誰も答えを出せていない。
カリフォルニア大学リバーサイド校のエリック・シュウィツゲーベル哲学特別教授と、ポルトガル・リスボン大学のジェレミー・ポーバー研究員は、その問いに対して、意識は、地球の生き物と同じ器(肉体や神経細胞)がなくても存在できる可能性があることを示した。
この画像を大きなサイズで見る意識は有機的器がなくても宿ることができる
シュウィツゲーベル氏とポーバー氏は、「基盤の柔軟性(substrate flexibility)」という哲学の概念を用いた。ある性質が、異なる構造の上でも同じように実現できることを指す。
カップはガラスでも、プラスチックでも、金属でも作ることができる。
本は紙に印刷されていても、デジタルデータとして画面に表示されていても「本」として機能する。
音楽はレコードにもCDにも記録できる。
「カップである」「本である」という性質は、特定の物質に縛られていない。
二人は意識も同じだと主張する。
意識は地球の生き物が持つ神経細胞(ニューロン)や脳という特定の器がなくても、まったく異なる構造の上でも宿ることができる可能性がある。
シュウィツゲーベル氏はこう述べた。「宇宙は、私たちが想像できるよりもはるかに奇妙な心を隠しているかもしれない」。
この画像を大きなサイズで見る宇宙に多様な生命がいるなら意識に器は必要ない
シュウィツゲーベル氏とポーバー氏の主張を支えるのは宇宙の広さだ。
観測可能な宇宙には約1兆の銀河が存在し、惑星の数は無数にある。そのほとんどは地球とはまったく異なる環境を持つと考えられている。
2人は宇宙のどこかに少なくとも1,000以上の高度な知的文明が存在したと推定している。
もしそうであれば、それらすべての文明が地球と同じ器を持つ生き物の中にだけ意識が宿ると考えるのは不自然ではないか、というのが研究者たちの論旨だ。
この考え方を2人は「意識のコペルニクス原理」と呼ぶ。
16世紀のポーランドの天文学者ニコラウス・コペルニクスは、当時の人々が信じていた「地球が宇宙の中心」という考えを否定し、地球は太陽の周りを回る惑星の一つに過ぎないことを示した。
「意識は地球型の器にしか宿らない」という考え方も、宇宙規模で見れば同じような思い込みかもしれない、と二人は言う。
地球上でさえ、タコ、ミツバチ、犬はまったく異なる神経系を持ちながら、それぞれの方法で情報を処理している。
進化が地球だけでもこれほど多様な神経系を生み出したなら、宇宙全体ではさらに想像を超えた多様性があるはずだ。
映画化もされたSF小説『プロジェクト・ヘイル・メアリー』に登場するエイリアンも、人間とは全く違う構造で、酸素ではなくアンモニアで呼吸し、液体水銀の血液を持ち、反響定位(エコーロケーションで知覚する。
2人の研究者はロッキーのような生物がいても不思議ではないと思っている。
この作品は、太陽のエネルギーが奪われ滅亡の危機に瀕した地球を救うため、ひとり宇宙に送り込まれた中学教師が、宇宙の果てで地球とはまったく異なる構造を持つ異星人と出会い、ともに故郷を救おうと奮闘するストーリーだ。
登場するエイリアンは、岩でできた外骨格、水晶の脳、水銀の血液、蒸気で動く筋肉を持つ。地球とはまったく異なる構造を持つ存在であっても、意識が宿る可能性は否定できないというのが2人の立場だ。
ではAIにも意識は宿るのか?
意識が器を必要としないなら、シリコン(ケイ素)チップでできたコンピューター、すなわちAIにも意識が宿る可能性があるのではないか?
二人の研究者の見解はここで分かれた。
ポーバー氏は慎重な立場をとる。意識が異なる構造の上でも宿りうるとしても、すべての構造が意識を生み出せるわけではない、と主張する。
現在のコンピューターのハードウェアが意識を生み出すと考える根拠はないというのがポーバー氏の見解だ。
シュウィツゲーベル氏はやや柔軟な立場だ。
意識に地球の器が必要だという考えを捨てた以上、シリコンでできているという理由だけでAIを除外するのは難しくなると言う。
「議論はシリコンが人間の脳を再現できるかどうかに集中しすぎている。どのような構造が意識を持てるのかという、より本質的な問いに向き合えていない」とシュウィツゲーベル氏は指摘する。
意識とは何かさえまだわかっていない今、AIに意識が宿るかどうかの問いにまだ答えは出ていない。
まとめ
この研究でわかったこと
- 意識は脳や神経細胞がなくても、地球とはまったく異なる構造の中に宿る可能性がある
- 宇宙に無数の知的文明が存在するなら、地球の器を持つ生き物だけが意識を持つと考えるのは不自然だ
- 地球上でさえ意識は多様な神経系の上に成り立っている
身近な例に例えるなら?
カップはガラスでも陶器でもプラスチックでも「カップ」として機能する。本は紙でもデジタルでも「本」だ。意識も同じで、脳や神経細胞という特定の器がなくても、まったく異なる構造の上に宿ることができるかもしれない。
まだわかっていないこと
- そもそも意識とは何かという問いに、人類はまだ答えを出せていない
- 地球とまったく異なる構造を持つ存在に意識が宿るかどうかを確かめる方法がまだない
- AIに意識が宿るかどうかについて、研究者の間でも見解が分かれたままだ
編集長パルモのコメント

プロジェクト・ヘイル・メアリーは私も最近アマプラで見た。ライアン・ゴズリングが好きすぎるので評価が甘くなってしまうのだが、エイリアンのロッキーが人間よりも人間味あふれていて、SFヒューマン作品になっていたね。最後にゴズリングふんするグレースがとった行動の理由がよくわかる。私は哲学要素が入っているのが好きなので、これ系の映画だと哲学的要素があるスペースマンが一番好きなのだが、スペース・マンに出てくるエイリアンはもろ蜘蛛系なので苦手な人もいるだろうから、まずはプロジェクト・ヘイル・メアリーを見る方がおすすめかも。
References: Consciousness likely not unique to earthlings, paper says | UCR News | UC Riverside / The universe may be hiding conscious minds stranger than we can imagine | ScienceDaily














フォースの導きが在らん事を
プロジェクト・ヘイル・メアリーを原作小説読まないで映画だけ見るのはもったいない
情報統合思念体なのか?
意識や自我とは本能からの行動や記憶の追認によるもの
自分として生きてきた記憶があるから自分だと言えるし
腹減ったら何を食べるかの行動選択を意識と呼んでいる
でもそれなら今のAIに問うても答えられるし自我が意識があると言える
銀河自体が人間で言う神経系みたいなね。
もう規模がデカすぎて考える意味ある?って感じになるけど。
そういう存在がいたとしたら情報の伝達が光速以上出せないせいでめっちゃ思考が遅そう
そこは量子もつれとかで伝達してるとか言い出すやろ
脳の構造に宇宙は似てるらしいしなあ
だよね。私達とは別の意識があるというより、そもそも全体的な意識の中のいちノードに過ぎない、みたいな。
マツタケに似ている個所もあるぞ
サイバーナイトという小説ではブラックホールが知性を持ってたな
世界中の情報機器に含まれる半導体素子の総数は人間の脳にあるナトリウムイオンチャンネルの総数の千倍から1万倍くらいあるそうだから、これら全てをネットワークで一体化したらどこかで意識が発生するんじゃないか。そのような意識体にとって人類はネットワークの恒常性を維持する細胞のような存在なんだろうか、などと妄想する。
脳波が停止していた臨死体験者が、看護師が自分の入れ歯を棚にしまったのを見ていて、意識が回復したあとにそれを指摘したという事例があるらしいから、脳は意識が一時的に宿っているだけで本当は肉体から離れても存在できるのかもしれない
まあそう考えると肉体の死の後にも自分は残るのかもと考えられるから、多少は死が怖くなくなるかもしれないね
情報密度の高い所に発生するのが意識とよばれる現象だよ、ニューロンとシナプスの構造体もその条件を満たしているってだけだ
なんならパソコン上で適切な仕様で相互通信するプロセスを膨大な数同時に走らせたらそこには意識と呼ぶべきものが生じるはず
はたしてこの研究でわかったこと?なのか
ぬいぐるみにさえ魂が宿るって言われているぐらいだし、意識というものはそんなに特別視するようなものではないのかもね。道具を使わずに自身の脳を見る事ができないように、意識を有する人間だからこそ意識を客観的にその正体を解き明かさせないような思考構造になっているのかもしれない。
有機物の器じゃなくて、ガラスや岩の器にも意識は宿るかもしれないという話で
結局意識の器は必要だという話ではないのか?
地球と同じタイプの作りでなくても、有機生命体でなくても良いって話でしょ?
だったら昔から言われてた事でないの?
勿論どっちも想像上の話だけども。
宇宙で、ということは地球でもその可能性はあるわけでしょ。
というか、それが宇宙の普遍的原理かもしれないわけで。
山も、岩も、川も海も、この地球や月にも意識がある、というアミニズムの考え方。
100年使った道具にも意識が宿り付喪神となり、人の肉体が滅びても意識はどこかに残る。
それは世界中で信じられていたが、唯一神が生まれると次第に否定されていっただけ。
かつて欧州の人々が十字軍によって自らのアイディンティティを思い出しルネサンスが起こったように、いつか人類もこの考えを「思い出して」それが正しかったと気がつくのかもよ。
海や山の意識というと神話の神様を連想するなぁ
海の神や山の神が意思を持って存在しているのなら、人間なんてウイルスみたいなもんかなぁ(例えが悪い)
最初の意識がどう生まれどう存在したのかは分からない。でも意識ある存在が、何かに関心、興味、愛着を強く持ったとき、それらを向けられた対象は新たに意識を持つ(意識に目覚める)。
それが無機物だろうと空間だろうと、名前をつけて大事にされる消しゴムだろうと、車だろうと、赤ん坊だろうと。
植物を褒めるとよく育つという話を思い出した
まずはイヌネコがしゃべるようにならないと始まらないな
人の言語ではないだけで彼らは彼らなりにいろんなことを伝えてくれていますよ。
一緒にいれば彼らからの友愛を感じることは多々あります。ネコをお迎えされるのはいかがでしょう (^ ^)b
巧妙なNNNからの刺客‼︎
天啓というやつの正体じゃね
宇宙自体がクラウドになっててそれが神や何らかの寄生虫めいた洗脳思想の素になってたり
例えば、地球の生命の生存競争
トライ&エラーが繰り返され、その結果が次世代に反映されていく
これは思考のプロセスとよく似ている
なので、どこかに工夫したり考えたりしている誰かが居るわけではないのに
まるで誰かの頭で考えたかのような結果が表れるわけだ
これは「器を持たない意識」の一例だと思う
肉体は牢獄。
えーと・・・つまりスターウォーズのフォースとかガンダムのニュータイプ空間とかそんな感じ?
読んだけどよく分からない
じゃあもう早く今の意識に閉じ込められた状態から解放されたいわ
解脱ですね。仏陀先輩がやってたやつ。
外部刺激の受容とそれへの応答の経路をどんどん引き伸ばして複雑にして、その一部を常にループさせてる状態が意識だから、原理上はこの構造があればどこにでも意識は生まれるはず。
すっごく腑に落ちた。意識とは波や火のような、現象であるとこまでは考えが及んでたんだけど、そうかループかなるほど…!
言語化が上手い
いつから「自分」を意識しだしたかも分からないのに
LUCY/ルーシー
「モルダー、あなた疲れているのよ〜」
と刷り込むわ。
もしかすると意識は化学変化のさざ波でしかない可能性もありますね。 死人は化学変化の仕方が生きている我々と変わってしまって意識のありようも変化して意思疎通がなくなってしまっているかも。 そうすると器たる身体がなくなってしまっていわゆる思念体になって、生きている者から視認されると幽霊とか言われたり? ……なかなか興味深い記事でした
肉体を置いて「意識」だけ移動できるなら人は苦労しない
薬物や衝撃で出たり入ったり忙しいこっちゃな
惑星ソラリス、GANTZにも出てくる。
意識というのは、単なる情報処理ではなく、自己存在の認識を言うなら、昆虫には意識はない。刺激に反応するだけ。
人間であっても、精神病院にもたくさん存在する。
自己存在の認識があるなら当然、悩むことになる。
フランケンシュタインみたいに。
不幸の始まり。
同意する!飽くまでも、「正常」心理の理屈
大いなる二つの意識。
いったいいつの頃から存在しているのかわからないが二つの意識があった。
宇宙の存在する遥か昔から存在していたのかもしれない。
二つの意識がぶつかり合うことで、様々な物質が生まれ、様々なものが破壊されてきた。
光すらこの二つの意識がぶつかり合うことで存在するようになったのだ。
この宇宙も二つの意識が生み出したのかもしれない。
「意識に器は必要ない」をそのまま解釈すると、”宇宙の意思”とかオカルトっぽくなるけど、
「地球の生命体とは異なる器にも意識が宿る」だと普通にあり得る話だよね
同じ有機生命体でもDNA構造(あるいはそれに似た構造)を考えても、
全く同じ物質と数でそれが形成されているとは思えない
そして、その上で「AIに意識が宿るのか」に懐疑論が出るのもおかしな話の気もする
霊が本体で肉体は入れ物なのだから当たり前
意識とは、脳が行っているソリューションからほんの一部だけ取り出したプレスリリース
全ての物質に意思はあるのだよ…
生物にも、大地にも風にも
水や火にも、時間、空間にも
意思があり記憶がある!(ドワォ)
宇宙の物質の起源が1つのエネルギーだったとしたら、あり得ない話ではないな。
えー、じゃ人形や遺品にも念が宿ったりするって本当にあるの?
そして亡くなるとお空にのぼっていって天国で幸せに暮らすみたいな世界もありうるの?
みんな感覚でわかってることでしょ?
子供の頃アメリカのSF作家のE・E・スミスのスカイラークシリーズに精神だけの知的生命体が宇宙を駆け巡る話が有った気がする
肉体を持たないから光速以上のスピードで何処にでも一瞬で行けると言う事だけどあまり羨ましくは思わなかったな
結構昔からSFの世界ではあった概念だと思うよ
仮に「生まれ変わり」が現実にあるとすると、【意識】は既知の物理現象を超えているということではないのか?(文系なのでこの程度しか推測できませんでしたw)
心臓移植した人が以前の持ち主の好みを受け継ぐみたいな話もあったな
おもしろい。思考実験的なものだけど、不自然ではないと思う。ただ異なる器の形で意識が存在するとして、それを我々が観測できるかどうかは別問題だと思う。
あと個人的には、今のLLMには意識は宿らないと思う。ニューラルネットワークが脳の仕組みを参考にしているとはいえ、それは脳の仕組みと違いすぎるから。しかし意識が宿りうるネットワークを人工的に作ることは多分技術的には可能で、それを作れば形は違えど意識を持つ可能性はあると思う。
狂った「意識」が在るとしたらどうなるの?
周りとは意識の波長が合ってない、くらいで意識としては在る、と思うな
狂ったの判断事態、人間の狭い視野からみた勝手なモノサシのひとつだと思うし
火の鳥でコスモゾーンって言ってたやつか
プロジェクトヘイルメアリー面白かったです。
管理人ちゃんには悪いが、プロジェクト・ヘイル・メアリーの原作小説はあまりにも都合のいいストーリー展開と、主人公が危機を感じたり不安を覚える箇所が少なすぎて作り物のAIにみえたよ。同じ作家の別の作品「火星の人」もそうだし中国の「三体」も同じで、登場人物に人間味がないまま、作者の考える想像世界の説明がものすごく饒舌にされてる作品だった
重力を司る概念に意識があるとして、必ず高い所から低い所にモノが落ちることに人は意識を感じられない。それは「現象」だから。
植物に意識があっても、1の入力に対して必ず同じ反応を返すならそれもまた現象である。
人間が意識=自由意志があると感じるには蓋然性に反する出力が無いと意識とは思えないと思う。自然現象、プログラム、化学反応とは別の出力である「選択」のような見えないと人間の思う意識では無いのではないか?