それでも待ち続けていた。飼い主に捨てられた場所から動こうとしない2匹の犬

　車から2匹の犬を捨てた人物は、そのまま走り去っていった。目撃者によって通報を受けた動物保護団体のスタッフは、2匹を保護しようと現場へ向かった。

　ところが、2匹はその場から動こうとしない。飼い主が戻って来るのを同じ場所で待ち続けているようなのだ。

　いつまでも飼い主を慕う犬の忠実さに心痛めながらも、なんとか保護に成功したスタッフは、その後2匹が幸せに暮らせる永遠の家を見つけることに成功した。

線路沿いに捨てられた2匹の犬

　5月末、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス郡の線路に近い路上で、2匹の犬が車内から降ろされ、捨てられた。

　その光景を目撃していた人により、連絡を受けた動物救済・保護団体『Logan’s Legacy』の創設者スゼット・ホールさんは、すぐに現場へと向かった。

　すると、線路上にいる2匹の茶色のプードルミックスを発見した。

飼い主が戻ってくるのを同じ場所で待ち続ける

　ホールさんにとって、このような光景は初めてのことではない。

　むしろ、こうした悲しい出来事は度々発生し、ホールさんはそんな犬たちの救助と保護に日々奔走しているのだ。

　2匹の犬は、飼い主が再び迎えに来てくれると信じているようで、捨てられた場所から動こうとしなかった。

たいていの犬は同じです。捨てられた場所に留まり続けます。飼い主を信じているんです。犬はどんな飼い主でも慕い、とても忠実ですから。（ホールさん）

　2匹の救助は、容易ではなかった。バスの下に隠れたり、線路を上下に走り続けたりして、1週間同じ場所に居続けたという。

　しかし、ホールさんや他のボランティアメンバーたちが何時間もねばった後、ついに保護に成功した。

2匹はそれぞれ別の家族のもとへ

　後にメジャーとディバインと名付けられた2匹は、すぐに動物病院で検査を受けた。

　今回、捨てられた2匹は、飼い主に繁殖目的で飼われていたことが判明し、その事実はホールさんの心を痛めた。 　一緒にいたことから、2匹の間には強い絆が結ばれているのかとホールさんは推測したが、実はそうではなかった。

多くの場合、生き残るために一緒にいることがありますが、その後となると必ずしも互いを必要としていないこともあります。（ホールさん）

　結局2匹は、動物病院で治療を受け、健康を取り戻した後、別々の家に引き取られた。今はそれぞれが新たな飼い主のもとで、幸せに暮らしているということだ。 References:Woman Hears About 16 Year Old Cat Abandoned At The Vet And Adopts Him - The Dodo/ written by Scarlet / edited by / parumo
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