ずっと見てられるやつ。5万5千頭のシロイルカたちの様子をライブカメラで

　北極海に生息するシロイルカ（ベルーガ）は、夏になると、出産や子育てをするため、集団で河口や浅い入り江などに移動する。

　カナダ北東部、ハドソン湾に流れ込むチャーチル川河口には、5万5千頭ものシロイルカが結集しているそうで、7月15日よりライブ映像をYoutubeで放映している。

　まるでラッシュアワー時のように水中で大勢のシロイルカたちが次々とカメラの前に登場するその姿をリアルタイムで見ることができるよ！

　ずっと見てられるやつなので、シロイルカたちに癒されよう

毎年夏になると大移動するシロイルカたち

　現在のリアルタイムのライブ映像（水中編）は以下から見ることができる。


Beluga Boat Cam - On Deck powered by EXPLORE.org

　時間帯によってはあまり遭遇できない可能性もあるので、そんな時はハイライトシーンの身を集めた以下の映像を見てみよう。 Beluga Boat Cam - Underwater Cam powered by EXPLORE.org

ハドソン湾はシロイルカの大渋滞

　このライブ映像は、北極圏の自然保護団体「Polar Bears International」と「exploring.org」の協力の元、7月15日の「北極の海氷の日」を記念して制作されたそうだ。海氷への関心を高め、北極圏の生態系における海氷の重要性を認識させることが目的だという。

「海にとっての海氷は、森にとっての土と同じです」と、Polar Bears Internationalの保全活動ディレクター兼スタッフ科学者であるアリサ・マッコール氏は語る。

　「ベルーガ・カム」は、毎年、約5万5000頭のシロイルカの群れがハドソン湾の浅瀬に移動するときに撮影が開始される。

水面から撮影しているシロイルカのライブ映像



これまで撮影した水面編のハイライト映像

Beluga Boat Cam - On Deck powered by EXPLORE.org

ハドソン湾がシロイルカに人気の理由

　ハドソン湾は冬になると氷に閉ざされるため、シロイルカは北の外洋に移動するが、毎年夏になると戻って来る。

　湾内の保護された水域はシャチから身を守ってくれる。河口域は豊富な食料があることに、シロイルカたちは気が付いたのだろう。

　チャーチル川河口の暖かく低塩分の海水は、まだ脂皮が十分に発達していない子クジラや、年に一度の脱皮をする成クジラにとって有益である可能性もあるという。

　シロイルカは寒さに対応するために体が厚い脂肪と皮膚で覆われているが、冬の間、流氷などにぶつかるため皮膚がボロボロになる。

　そこで夏になるとシロイルカは浅瀬に移動し、海底や砂浜に体をこすりつけ、傷ついた皮膚を剥がして新しい皮膚を再生させるために脱皮をするのだそうだ。

written by parumo
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