中2胸熱、念じるだけで腕から炎が噴射する火炎放射器が開発される

　頭の中で文字を想像すると、その通りに文字入力できる脳インプラント技術など一昔前はフィクションでしかありえなかった技術がリアルなテクノロジーとして急速に発展する昨今、アメリカのYouTuberが中2（病）心をたぎらせる先端デバイスを披露した。

　それはなんと念じるだけで炎を噴射する火炎放射器で、ブレイン・コンピューター・インターフェースと機械学習を組み合わせた何かを求めた結果、この試作品に至ったという。

　このウェアラブルな火炎放射器は、装着者の思考パターンから噴射コマンドを検出するたびに炎を噴き出す仕様を備えており、炎をマインドコントロールするというSF的アイデアから誕生したのだ。 Using Machine Learning to Mind Control a Flamethrower

念じると腕から炎が！脳波で動く火炎放射器！？

　このデバイスはアメリカのYouTuber、Nathaniel F.が手がけたもの。

腕にあるのが話題の火炎放射器。
頭のバンドは脳波を読み取るものらしい。 念じているのを示すためか
「3、2、1、ファイヤー」とつぶやくNathaniel F.。
すると炎が一気に噴射！ ただし百発百中とはいかないらしく、
時々バンドを押さえたりして調整しているようだ。

ついでにベーコンやお約束のマシュマロなんかも焼いてみたり。 　ここまできたら「心で撃つ」ともいわれるコブラのサイコガンまであと一息か？

ヒントはブレイン・マシン・インタフェースと機械学習

　Nathaniel Fによるとこのプロジェクトの着想の元になったのは、彼が以前行った「ブレイン・コンピューター・インターフェース（BCI）」と機械学習の実験だという。

　そこから2つのテクノロジーを組み合わせた何かを作って動かしてみたいと考えたNathaniel Fは、念じると炎を噴射する火炎放射器作りに取り組んだ。

　そのためには高価な脳波パターン読み取り装置が必要だったが、そこまで予算がない彼は、脳波を利用しているとされる子ども用玩具マインドフレックス（Mindflex）（参考動画：2009年のMindflexのデモ）と機械学習用ソフトウェアライブラリTensorFlowを実行するシステムを組み合わせ、いくつかの欠点を補うことにした。

　この火炎放射器の動作処理は小型のコンピュータのRaspberryPi 4が行っており、身に着けた者の思考パターンから読み取った発射コマンドをマイコンボードArduinoに送信する。

　また放射器本体はNathaniel F.自身が設計から組み立てたもので、炎の噴射機構にはガスとアークライターを使用している。

炎は出るけど思ってたのと違う。改善の余地ありと開発者

　だがNathaniel F.はこの仕上がりに満足しておらず、改善の余地があるとみている。マインドフレックスを使った火炎放射器第一号は、完成までにかなりの時間を要した上に、思い描いていたものとかけ離れてしまったからだ。

　ニューラルネットワークの構築には適切な量のデータ収集が必要で、そのためのトレーニングに何時間もかかる。

　そこでNathaniel Fは今後の改善点として、昔の子どもの玩具であるマインドフレックスを、もっと性能が良い脳波読み取り装置に換えることをあげている。そうすれば当初のアイデアが具現化できると考えてるそうだ。

　脳波は不可視なもんだから見てるこっちは確かめようもないっちゃないが、実はけっこう不安定とか？それでも念じるだけで炎が出るとかもう胸熱だ。でもこれの進化版でヒャッハーだけはやめといて欲しいな。

References:hakcaday / youtubeなど /written by D/ edited by parumo
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