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アメリカの大手経済紙「フォーブス」が記事の草案を考えるAI(人工知能)ツールを導入

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28件のコメントを見る

(著) (編集)

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 アメリカの経済誌『フォーブス』は編集室の人工知能化を推し進めている。

 ここ10年で最大の利益を上げた同社は、昨年夏に新しいコンテンツ管理AIツール「バーティ(Bertie)」を導入した。

 これは過去の実績に基づいて寄稿者にテーマを提案したり、記事や画像への感想に基づいてタイトルを考案したりするAIだ。

 さらに同誌では原稿の下書きを書くツールの検証も行っている。これが実用化された場合、寄稿者は最初から最後まで記事を書くのではなく、ツールが書いた原稿の手直しが仕事になる。

 バーティを利用するのは現在、北米で働く編集スタッフと上位の寄稿者のみだが、2019年の第一四半期中には北米およびヨーロッパの寄稿者全員が使えるようになる。

 一方、記事の原稿を執筆するAIツールについては、実験中のものであり、今のところ正式採用の予定はない。

記事執筆を支援し、効率化を図るAIツール

 たとえば自動車産業について書くことが多い寄稿者のために、AIツール「バーティ(Bertie)」はテスラの記事を書くための資料を探し、過去にフォーブスなどに掲載された関連記事のリンクを完成させる。さらに記事を面白く演出する画像を提案したりもする。

 今フォーブスでは記事作成の効率化を図り、同時にサイト閲覧者にとって読みやすいコンテンツを作るためにAIの導入を進めている。バーティもこの一環である。

 「楽にかつスマートに出版できるようにするためにできることは何でもやる。それが私たちの(寄稿者への)礼儀」と新たにデジタル部門の責任者となったサラ・ザラティモ氏は話す。

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フォーブスを支える寄稿者たちのニーズを満たす

 寄稿者のネットワークを時代遅れとみなす出版社もあるが、フォーブスでは自前のネットワークを昔から変わらず大切にしている。

 1年ほど前、同社は寄稿者向け制度を改正し、およそ2500名のメンバー全員に最低でも月250ドル(約27000円)が支払われるようになった。また報酬は各自の愛読者が増えるほど増加する。

 寄稿者は毎日300本ものコンテンツを書き上げ、フォーブスはそれを掲載する。ゆえに彼らのニーズはフォーブスの編集チームにとって最優先事項であり、上位の寄稿者を定期的にオフィスに招いては、サポート体制について意見を尋ねている。

 AIツールが開発された理由の1つは、寄稿者のニーズを満たすためだとザラティモ氏は言う。

寄稿者たちに新たなインスピレーションを与える

 だがAIツールはもともと寄稿者が快適に記事を書けるようにするために設計されたわけではない。書き始めるための一種のインスピレーションを与えるためのものだという。

 それはAIの機能の限界ゆえのことでもあるのだが、寄稿者が自分自身の記事を書きたいと志向していることも理由だ。

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出版業界のAI化の波

バーティの導入によって、フォーブスもAIを利用する出版社の仲間入りをした。

 良質な記事を効率的に作成するためにAIツールを導入することは、出版業界のトレンドである。いずれの出版社も、コンテンツを適切なタイミングで読者に届け、かつそのためのコストを管理するというプレッシャーにさらされているからだ。

 たとえばワシントンポストは構造化されたデータから短いストーリーを生成する「ヘリオグラフ(Heliograph)」を2年前に導入した。

 さらにロイターは、2018年3月にストーリーの量産を支援する「リンクス・インサイト(Lynx Insights)」を導入し、AP通信は企業収益やマイナースポーツといったテーマの記事執筆を支援するAIを利用している。

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定期的なサイト閲覧者が2倍に増加

 フォーブスは、AIツールの導入によって編集スタッフや寄稿者の生産性が上がったのかという質問への回答を拒否している。

 しかしあるスポークスマンの話によると、7月にシステムを導入して以来、定期的なサイト閲覧者(月に1度以上閲覧する人)の数が2倍にも増加したという。

 また2018年11月には過去12ヶ月で最高の6500万というアクセス数を稼いだというコムスコアのデータもある。

References:Forbes is building more AI tools for its reporters – Digiday/ written by hiroching / edited by parumo

本記事は、海外の情報をもとに、日本の読者がより理解しやすいように情報を整理し、再構成しています。

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この記事へのコメント 28件

コメントを書く

  1. いいことじゃないか
    物書きのプロはフィクションに限らず
    ネタ捻り出して書き始めるまでは大変だけど
    そこから完成させて推敲までは早いらしいし

  2. AIが書いた記事がネット上の誰か別の人が書いた文章の盗作だった場合、誰の責任になるのでしょう?

    1. >>3
      AIが書いたことを証明できれば盗作じゃなくなる
      まあソフトの書いた文章そのまま載せたりしないらしいけど

      1. ※10
        AIが書いたことを証明できれば盗作じゃなくなる、というのは何か根拠があるんですか?

        1. >>14
          日本の著作権法ではAIのトレーニングにネットの情報を使って良いことになってるので、結果似てしまってもOK。

          アメリカではそもそも商用の製品に落ちてる文章を使うのは駄目なはず。なんらかの方法で同意が得られてるデータを使う必要がある。

          1. ※21
            著作権法47条の7というやつですか。
            でもこれ解析のための記録と翻案だけで二次著作物と考えられる解析結果の公表や配布や配信は含まれていませんよね。
            実際問題としてトレーニングに使ったデータの中から選択して全く同じまま出力するAIを作ったとしてそれが著作権法上認められるとは思えません。
            元データからどの程度データが変わっていれば著作権侵害にならないかという司法上の判断になるだろうと思いますが、その場合の程度はAIが作成した場合も人間が著作物として作成した場合と同程度になるだろうと思います。
            つまりAIが著作権を侵害していると考えられる程度に盗作した場合は誰かに責任が発生するはずです。
            その責任はいったい誰になるでしょうか?

            • +1
          2. >>23
            杞憂が過ぎるというか木を見て森を見ずというか
            懸念されているようなソフトなら既に広く使われてます。
            あるキーワードを入力すれば関連するネット上の文章を表示してくれます。
            AIとはよばれておりません。

            • 評価
          3. ※25
            検索エンジンのことを言ってるんですよね。
            日本では曖昧であまり議論もされていませんが検索エンジンも欧米では著作権上の議論があって特別に著作権を回避できるということにしたと思います。
            AIは検索エンジンではないので同じようには著作権は回避できません。
            杞憂などではなく将来確実に問題になる話だと思いますよ。
            想像力が足りないだけです。

            まあでも日本以外の国ではAIの方もキチンとしていてそもそも著作権のあるデータをトレーニングに使用できないとのことなので日本だけのガラパゴスな問題に落ち着くかもしれませんね。

            • 評価
        2. >>14
          ソフトの機能が本文中のものなら自動生成でできた文章だからです
          同時多発的に全く同じ文章が書かれたとしてそれは盗作ですか?

          1. ※24
            自動生成だとなぜ盗作ではないんでしょうか?
            たぶん現在のAIの仕組みを理解していないと思います

            • 評価
  3. 報道しない自由という無茶苦茶な論理で
    NHKを含むすべての自称マスコミは自社の利益のみで記事を選択している

    だから完全AIはあり得ない
    昔からあるただの文書校正ツールに過ぎない

  4. AI「編集長がコーヒーカップにガソリンを入れて机の上でリンボーダンスをしながら飲めばいいのではないでしょうか?」

  5. AIで生活が便利になるのは良いことだが、なんでもかんでもAI任せは良くないぞ
    雇用や創造性は人間に担わせなければ、人間の為にならん
    人間を補佐する為にAIがあるべきであり、人間が不要なAIの社会を作っちゃイカン

    1. >>8
      人が生きるために社会があるのであって、社会を回すために人があるようではまずいのでは?
      必要なくても自分の為に人は働くでしょうよ

  6. トランプ「ガキが…」
    エリザベス女王「消えなさい」
    ジョブズ「見損なったぞ…」
    プーチン「突然ですが、引退します」
    マイケルジャクソン「ありえへんわ」

    1. ※12
      似たり寄ったりの言葉をランダムに並べて
      政治思想とは無縁な大衆向け流行歌(恋歌など)を
      機械で自動作詞して定期的に提供するやつかな。

      ただ、あれは、普通に人間が作ったやつでも
      「世間で持て囃される量産型ポップスなんて
      しょせん紋切り型の焼き直しで、軽薄で低俗」
      という皮肉も込めている気がする。

  7. 金融関連、コールセンターはAI化の加速度半端ないって聞くが
    物書きまでか、こうも早くAIが多方面に進出してくとはな

  8. 一から原稿を起こすのとはちょっと違うけど、
    ちょっとした資料の翻訳だと
    これに近いやり方を結構してたりするなぁ。

    とりあえず自動翻訳に叩き台を出させて、ザッと流し見し
    意味不明な文章になっている箇所は原文をチェックして
    辞書を引いたりしながら自分で解釈する。それが済んだら
    原文と訳文が同じ趣旨になっているか全体を読み比べて、
    最後に、こなれた日本語になるように言い回しを手直しする。
    最初からまるまる自分で訳そうと思うと億劫でも、
    これなら手早く用を足せる。

  9. 〉 ツールが書いた原稿の手直しが仕事になる

    最後に政治的偏向を加える大事な仕事が残ってる。

  10. よくわからないけれど、自分の意見を全然書きもしない、誰にでも思いつくような記事しか書かれていない文章を量産するだけなら、手っ取り早いAIでも良いこともあるよってことかな?

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