
そしてまた、その歴史の中に深く埋もれた数々の不気味な謎をもつ国でもある。いまだ解明されていない殺人事件から、謎めいた火事、科学者たちを悩ませて続けている不思議な自然現象まで、カナダを舞台に繰り広げられている奇怪な未解決ミステリーがまとめられていたので見ていくことにしよう。
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10. ソルトスプリング島殺人事件

しかし、よくよくふり返ってみると、この事件は冤罪だった可能性が高くなった。当時、この地域では人種間の緊張が高まっていて、ロビンソンが黒人で、トムが原住民だったという事実が大きな決め手だった。彼を有罪とした陪審員たちは全員白人だったからだ。トムにはアリバイがあったにもかかわらず、ほかの容疑者の捜査もされなかった。
彼が処刑されてことがおさまったわけではない。ロビンソンが殺されて8ヶ月後、ジャイルズ・カーティスという男がやはり自宅で射殺された。さすがにこのときばかりは人々はふたつの殺人の共通点に気がついた。果たしてふたりを殺した真犯人は誰だったのだろうか? 殺人犯は野放しのまま生涯を終えたのだろうか?
9. 1734年にモントリオールを焼き尽くしたのは誰か?

事件前、自由になるための要請が却下され、アンジェリクは600ポンドの火薬と引き換えにケベックシティの男に売られることになっていた。その男がアンジェリクを西インド諸島で売り飛ばすつもりだという噂があったため、ふたりはベッドに火をつけて燃え広がるにまかせ、騒ぎのどさくさのすきに逃亡しようとした。
6週間の裁判ののち、有罪となったアンジェリクは拷問と死刑を宣告された。アンジェリクは一貫して無罪を主張したが、拷問で足を砕かれて自白した。しかし、チボーには罪はきせなかった。アンジェリクは絞首刑になり、遺体はそのままさらされて、焼かれた。話はこれで一件落着のように思われたが、この大火の原因がアンジェリクの放火だという確実な証拠はなく、カナダのミステリーとしてさかんに議論されている。それとも本当に彼女がやったのだろうか?
8. "ジョリー=ジャック"・ソーントンの金鉱になにがあったのか?

ソーントンがうまいこと金鉱を掘り当てて富を享受した様子はなかったが、ここで話は少し不可解な様相を呈してくる。ソーントンは、少なくとも1894年まではこのバウンダリークリークのあたりを掘り続けていた。このとき70歳になっていたが、ある日、ソーントンは金塊を持って家に帰ってきた。金塊を使い切ってしまうと、また彼は馬を走らせて金塊探しに出かけた。
ソーントンは1903年に死んだが、どこで金塊を見つけたのか誰にも明かさなかった。どこかに秘密の場所がまだあると言う者もいれば、最初から金鉱などなくでまかせだと言う者もいる。いずれにしても、真相のわからないミステリー伝説として残っている。
7. ブラック・ドネリー一家を惨殺したのは誰か?

1880年2月3日と4日、争いはピークに達し、いわゆる自警団と称する面々がドネリーの家に向かい、朝までにドネリー家の5人が死体で見つかった。彼らの遺体の残骸はひとつの棺で間に合うほどバラバラだったという。
その後、この虐殺事件についてさまざまな議論が飛び交った。犯人は、知的なビジネスマンから危険な辺境の暗殺団までいろいろな憶測が飛び出した。容疑者としてあがった者たちは皆無罪であることがわかり、この事件は長年の間に複雑にもつれた伝説になっていった。この一家になにがあったのか、明確な答えはなく、カナダの不気味な未解決殺人ミステリーとなっている。
6. サニースロープ砂岩シェルターは誰が建てたのか?

建設は1900年から1905年の間と考えられ、入植者が本宅を建てる前の一時的な住まいだったようだ。似たような建築物はほかにも見つかっているが、その多くは現存する家屋の敷地内にある。入植者が本宅に移った後は、この仮の住まいはそのまま打ち捨てられて、嵐のときの避難所や作物の貯蔵庫として使われることが多かった。しかし、サニースロープ砂岩シェルターの背景は謎のままだ。
5. ジョン・ポール・ラデルミュラーの殺人

ラデルミュラーはバイエルン生まれで、1804年にカナダにやってきた。学校を設立して、結婚し、そのキャリアを見る限り、密輸業者などではなかった。ヨーク・ガゼット紙は、礼儀正しく物静かな男が無残に殺された悲劇として伝え、容疑者の名前をジョン・ブロウマンとジョン・ヘンリーと報道した。
結局、ブロウマンとヘンリーは、無罪を主張して釈放された。これだけのことしか、わかっておらず、裁判記録は残っていない。しかし、事件から100年以上たってもこの事件についてあることないこといろいろ書かれていて、真相は謎のままだ。
4. ブリティッシュ・コロンビア州に流れ着いた16の人間の足

それから数年の間に(至近では2016年2月12日)、さらに16の人間の足が発見されていて、体全体または体のほかの部位がないにもかかわらず、そのうちのいくつかは身元が判明している。海流の向きが関係していて、足を遠くから運んできたのではないかと言われているが、納得のいく結論とは言い難い。
この事件をさらに不気味にしているのは、これが最近の話だけではないことだ。ブリティッシュ・コロンビアの海岸では、過去にもこのような足だけの遺体が見つかっている。古いものは1914年にサーモン川の河口近くで、1887年にはバンクーバー近くで足があがっている。麻薬取引が失敗した結果とか、人身売買説などいろいろあるが、流れ着いた足の持ち主の身元はほとんどわかっていない。
3. ねじれた木の木立になにが起こっているのか?

この奇妙な現象は1940年代に注目され、隕石の影響や、土壌汚染までさまざまな説が、この異様な自然のランドマークの原因としてあがっている。しかし、この木立の道路の反対側にあるポプラは正常な形をしているのが不思議だ。
木に邪魔されたUFOが突然変異させたと信じている人もいる。マニトバ大学がこのねじれた木を調査したところ、地中の分枝によってつながっているらしいことがわかり、その一方で、なんらかの遺伝子変異がこのような奇怪な姿を引き起こしたという。この木立はかつて、大型のウサギの巣になっていて、彼らは樹液をエサにしていた。そのせいで木の枝がねじれたという説明もあるが、一番まともな説かもしれない。
2. フランシス・ドレークはブリティッシュ・コロンビアを発見していた?

2014年、ブリティッシュ・コロンビアの海岸でひとつのコインが見つかった。発見場所はドレークが探索したと考えられている場所よりもずっと北の地点だった。何百年も前のコインの刻印から、歴史家たちはこれが1551年から1553年の間のものだと結論づけた。本当はドレークは伝えられているよりももっと北へ足を延ばしていたのではないだろうか?
ドレークは存命中から人気があった人物で、その経歴ははっきり周知されている。だが、コインの発見はドレークがブリティッシュ・コロンビアを訪れていただけでなく、彼がそのことを誰にも言わなかった証拠だと信じる歴史家もいる。このことが意図的に秘密にされたのは、おそらくスペインに知られないためだという人もいる。
1. ノーサンバーランド海峡の幽霊船

9月から11月にかけての目撃がほとんどで、救助に向かおうと近づくと、この船は忽然と消えてしまい、船の残骸も見つからない。甲板を右往左往する人影が見えたという者もいて、カナダの謎めいたミステリーになっている。
ノーサンバーランド海峡の奇妙な特徴のせいだという説もある。このエリアは特殊な電気的現象が起こりやすく、そのせいで光が水面から柱のように立ち上って、それがマストのように見えるのではないかというのだ。その他、霧や月光の反射のせいという説もあるが、はっきりしたことはわかっていない。
10 Bizarre Unsolved Mysteries of Canada/ translated konohazuku / edited by parumo
※最初タイトルの「カナダ」の「カ」が抜けてしまっていたのも何かのミステリーが働いていたのかもしれないし、そうでもないのかもしれない。いや正直に言おう、私の頭の中がミステリーなのだ。
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コメント
1. 匿名処理班
タイトル間違ってますよ
2. 匿名処理班
ナダ
3. 匿名処理班
>ナダを舞台に繰り広げられている奇怪な10の未解決ミステリー
「カ」の行方不明もミステリー。
4. 匿名処理班
この記事とツィート両方のタイトルに「カナダ」の「カ」が抜けてますー。でもブラウザのタブ上だと、タイトルの前にカラパイアの「カ」マークが付くからカナダになる。
5. 匿名処理班
ナダってどこだろうと思ったらカナダだった
犯人見つかってない事件はやはり恐ろしいな
6. 匿名処理班
UFOより幽霊船を見てみたいな
7. 匿名処理班
同じ未解決である徳川埋蔵金や日本各地の河童などの
妖怪のほうが夢がある分だけ解決してほしくない
8. 匿名処理班
あからさまな人種差別による冤罪が時代をひしひし感じるね。
いや、今でもそういう冤罪は世界各国にある訳だけども…
9. 匿名処理班
スカイリムみたい
10. 匿名処理班
(´・ω・`)一番のミステリーはぱるもだったか
11. 匿名処理班
殺人事件系は未解決ってより解決する気が無いような…
12. 匿名処理班
そんなカナダ
13. 匿名処理班
カナダの話になると中高年のおじさんが
「ラブレターフロ〜ム カナダ〜」
と歌い出すミステリー
14. 匿名処理班
水死体が足首を脱臼すると足首と体が分離。
靴の中に中身が残ることがある 。
15. 匿名処理班
私の名字も実は金田なんですよね。
ご存知ですか?
16. 匿名処理班
砂岩シェルターに住みたい
17. 匿名処理班
4番は「BONES」に似たような話があった。
この事件がモデルだったのか。
18. .
ぱるもがミステリーなのはもう知っている
19. 匿名処理班
6番はマインクラフトかな?
20. 匿名処理班
7のブラック・ドネリーの事件、記事内容がオカシイのでは
パトリックは加害者ではなくドネリーに殺された被害者。パトリックとの土地トラブルとその不満から殺害。
窃盗、不法侵入、放火、さらなる不審な死というのもドネリー一家が起こした事件で自警団というより、村中からこの一家が憎まれていた(一家の墓も壊されたそうで)事から、犯人を庇った、あるいは皆で殺して犯人は不明ということにした。って話らしいですが
少なくとも、この記事は被害者、加害者が入れ替わってるようにみえます
21. 匿名処理班
カナダと言えば先住民の女性が千人単位で行方不明になってるって話が
一番のミステリーだと思うんだけどスルーなの?
1800年代とかの話じゃないんだよ?過去30年くらいだよ?
22. 匿名処理班
※24
捜索願だけなら10万人近く出され、毎年千人程度が捜索されたが発見されてないという国も身近にあるよ。ある意味これも怖い
23. 匿名処理班
※24
そりゃ人身売買だろ
臓器になったり何なりと怖い国なんだよ
24. 匿名処理班
※9
カナダは日系人への差別も酷くて、多くの人達が財産を没収されて強制収容所で酷い目に合わされていたんだよねぇ…。
結果、日本人通りと呼ばれた場所も壊滅して、一部建物に名残を残す程度にしか現存していない状態に。
今でも地域によっては人種間の差別と対立が根深く残っていたりするので、観光地以外の地域に行く時は下調べをしておいた方がいいよ。
カナダのオープンさは、それだけ多くの闇を抱えていた裏返しとも言える訳だし。
25. 匿名処理班
大半はキチンと捜査されてないだけという感じでミステリーという印象でもないな
10、9なんてわざと冤罪を仕立ててるだけっぽいし
26. 匿名処理班
カナダはフランス系移民とイギリス系移民との確執が
一部の地域では未だに有るし、北部ではアメリカからの
入植者への嫌がらせ、東洋人への偏見など闇が多い国だったりします。また国民全体が保守的な思考が強いので新たなる移住者への警戒心も結構高い様ですね。