この画像を大きなサイズで見る絶滅しそうなウミガメたちにようやく見えた希望の兆し。かつて乱獲や混獲など人間の影響で個体数が激減中のウミガメのうれしいニュースが舞い込んだ。
オーストラリアのディーキン大学とアメリカ海洋大気庁(NOAA)海洋漁業局の新たな大規模調査によると、ウミガメの個体数は回復に向かいつつある。しかも世界中で、だ。
気候変動による海洋変化にもかかわらず、研究者らが調査したウミガメ全種のうちの多くが、数年前と比べてはるかに良好な状態に向かっているそう。
長年の保護や保全が報われ始めた明るい話題をお伝えしよう。
ウミガメの現存種7種のうち6種が絶滅危惧種
人間による乱獲や環境悪化の影響で激減したウミガメは、その後に始まった地道な保護や保全活動でどうにか生き延びてきた。
ウミガメが置かれた状況はきわめて厳しく現存種はこの7種のみ。
- タイマイ
- ケンプヒメウミガメ
- オサガメ
- アカウミガメ
- ヒメウミガメ
- アオウミガメ
- ヒラタウミガメ
そのうち絶滅の恐れがある種はヒラタウミガメを除く6種。つまりほとんどすべてが2006年の時点で絶滅危惧種に指定されている。
なお指定外の唯一の種、ヒラタウミガメも情報不足という理由からリストから外れているだけだという。
この画像を大きなサイズで見る個体数が世界中で回復傾向
こうした苦しい現状から、科学者たちは世界中のウミガメの数を調査し、人間が彼らに与える影響を理解しようとしている。
そんな中、長年の活動の成果が実感できるうれしいニュースが舞い込んだ。新たなウミガメの大規模調査で、個体数が世界中で回復傾向にあることがわかったのだ。
さらにうれしいことに、数が増えてきたウミガメの種は一つどころじゃなく、7種のうちの多くが数年前に比べてはるかに良好な状態にあるという。
この画像を大きなサイズで見るウミガメは海洋保全の希望の光
Nature Reviews Biodiversity誌(2025年1月27日付)に掲載された調査報告書は、世界中のウミガメ全7種の現状を探るという大規模なもの。
この調査はオーストラリアのディーキン大学の科学者らとアメリカ海洋大気庁(NOAA)漁業局でウミガメを専門とする研究者ジェフリー・セミノフ氏と協力して進めたものだ。
筆頭著者であるディーキン大学海洋科学教授のグレアム・ヘイズ氏はこう語る。
多くの繁殖個体群が回復したことで、ウミガメは海洋保全の希望の光になっています
この画像を大きなサイズで見る保護活動がもたらした成果
調査の結果、ウミガメの個体数は世界中でほぼ回復しており、保護対策が強化された海岸では、より多くのウミガメが産卵していることがわかった。
そうした海岸ではさまざまな対策が講じられている。海岸の人工照明を減らし、孵化した子ガメが迷わず海へ向かえるようにしたり、漁業での混獲を防ぐ工夫が広がったりと多岐にわたる。
こうした取り組みが功を奏し、産卵地の多くで個体数が増加傾向にある。 アメリカでは1970年代から絶滅危惧種法による保護が始まり、カリブ海などでの減少に歯止めがかかった。
この画像を大きなサイズで見る数字で見るウミガメの復活
研究者たちが世界中の産卵地データを分析したところ、増加傾向が減少傾向の3倍にのぼると判明。さらに2024年の最新データでは、増加頻度が減少頻度の6倍に達していた。
たとえば、セーシェル諸島ではアオウミガメの産卵数が500%も増加。北大西洋のカーボベルデ諸島ではアカウミガメの巣が2008年の約500から、2020年にはなんと3万5000に急増した。
地中海でも同様の傾向が見られ、最大規模のアカウミガメ産卵地では数十倍に及ぶ増加が確認されている。こうした数字は、ウミガメが確実に回復の道を歩んでいることを示している。
この画像を大きなサイズで見る依然として残る課題
一方で、すべての種が順調に回復しているわけではない。体長2メートルを超えるウミガメ最大種のオサガメは、太平洋やカリブ海の個体群で減少が続いている。
気候変動も深刻な影響を及ぼしており、砂浜の温度上昇によって孵化する子ガメの性比(雄と雌の数の比率)が偏るリスクが指摘されている。
ただし、地中海のアカウミガメが涼しい地域に新たな営巣地を広げるなど、環境変化に適応する兆しも見られる。
人間とウミガメの関係も変化
かつては食用や装飾品のために狩られていたウミガメだが、現在では「守るべき存在」としての認識が広がっている。
カリブ海では19世紀までに推定95%のアオウミガメが失われたとされるが、今では元密猟者が観光ガイドとなり、エコツーリズムを通じて地域経済を支える例も増えている。
若い世代にとって、ウミガメはもはや商品ではなく、生態系の一部として大切にされる存在になっているのだ。
この画像を大きなサイズで見る今後の優先課題
科学者たちは、今後の保全に向けてこんな優先事項を挙げている。
- 気候変動への適応力を高めること
- 混獲や違法捕獲のさらなる削減
- プラスチックなどの汚染対策の推進
- ウミガメが餌場とする海草藻場の保護と回復
これらの課題の取り組みが激減したウミガメたちの繁栄の近道になる。
論文の共著者でもあるセミノフ氏は、感慨深げにこう語る。
ウミガメのことを考えるたび、真っ先に頭に浮かぶのが「回復力」です。海洋生態系に依存するウミガメたちは繊細ですが、繁栄のチャンスを与えればそれを最大限に活かすでしょう
今はまだ珍しい、海を泳ぐウミガメの姿が特別なものでなくなる日もいつかきっと来るだろう。
References: Fisheries.noaa.gov / Wikipedia
















ほんとは人工ふ化に頼らず、砂浜で自然にふ化して海に泳ぎだせる状況ならもっといいんですけどね。 そーいや、気温変動で性別が偏る話は依然として残ったままなのかな。
でも改善したというのは良いことで、私からは縁が遠いけど関係者の努力に感謝します。 そして、それを知らせてくれるカラパイアスタッフにもありがとう!
日本でクマやサルの大量散歩には困ったものだけど、ウミガメの
個体が増えることはとてもいいニュースだ
沖縄じゃアオウミガメだけ増えすぎて大問題になってるよ。モズクや絶滅危惧の海藻を食べつくす勢いなので、海藻を守る為に海にフェンス張る事態に。
増えりゃいいってもんじゃない。
カメの仔っこかわいい。みんな健やかに育て。
べっ甲で一儲けしようと考える輩が出てこないことを祈る。
保護活動は効果があるということで、
もっと積極的にやっていかないといけないよね。
食べ尽くすなんてもってのほか。
カリブ海では海亀の産卵時期になると夜中海亀の卵が荒らされないようにチームを組んで警備して回る仕事があります。それが功を奏したのかも!でも敵は人間や動物が卵を襲う事だけでなく、ホンダワラという海藻が産卵場所の近くに大量発生して亀が上陸するのを阻んでいる事も大問題。気候変動のせいと言われています。日本のどこかの会社がそのホンダワラを採取して活用できないかと研究してるという話も聞きました。日本頑張って!って思うし、現地の人たちも頑張って!みんなで海亀を守っていけたらいいなと思います。
綺麗な海でウミガメ眺めながら泳いでみたいなぁ、
私は泳ぐの遅いけど、、、