アポロ8号の宇宙飛行士たちのクリスマス用宇宙食（1969年）

　今から55年前、アポロ計画における2度目の有人宇宙飛行を行うため、アポロ8号が打ち上げられた。

　3人の宇宙飛行士を乗せたアポロ8号は、地球周回軌道を離れて月を周回し、再び安全に地球に戻ってきた初の宇宙船となった。

　そして今、アルテミス計画により、人類は再び月への有人飛行を試みている。今や宇宙で野菜が栽培できるほど技術が進んでいるが、当時は真空パックで個別包装したものがメインだった。

　それでも、アポロ8号の打ち上げ時期はクリスマスだったため、宇宙食もクリスマス仕様となっていたようだ。

アポロ8号のクリスマスメニューの宇宙食

　1968年12月21日、アメリカのサターンV型ロケット3号機で打上げられたアポロ8号は、人類史上初めて、3人の宇宙飛行士を月のまわりの軌道に乗せ、無事地球に戻すことに成功した。

　乗組員は船長 F.ボーマン空軍大佐、J.ラベル海軍大佐、W.アンダース空軍少佐である。

　この時まだ月着陸船は完成しておらず、機械船と司令船で月に向い、12月24日，月をめぐる孫衛星軌道に乗った。月を10周したのち、12月27日ハワイ西南 1600km沖に着水し帰還した。

　今からもう55年も前のことだ。当時の宇宙食は、真空パックされたプラスチックの袋に個々に詰められており、1食分がセットになっていた。 個別の真空パックが1食分にまとめられたアポロ8号の宇宙食 / image credit: Digital Commons CC BY

　クリスマス日のメニューはその日にふさわしい内容となっていたようだ。 image credit: Digital Commons CC BY

　その内容はというと、左からティースプーン、グレープジュース、クランベリーアップルソース、コーヒー、ターキー＆グレービーソース image credit: Digital Commons CC BY

　左から、お手拭き、ガム、コーンフレーク（砂糖付き）、オレンジジュース、ソーセージパテ、桃、パン（キューブ状にしたトースト）。 image credit: Digital Commons CC BY

　現在では宇宙食も多種多様化し、国際宇宙ステーションではピザパーティーまで行われているが、当時にしてみれば豪華な方だったのかもしれない。

　というか、一部の真空パックの上部に、錠剤が入っているが、これはビタミン剤か何かなのだろうか？知っている人がいたら教えて欲しい。

　ちなみに「Natick Soldier Systems Center Photographic Collection - Digital Commonwealth」では、宇宙食のみならず米軍の戦闘食や軍服など、軍に関する貴重な画像を見ることができるのでおすすめだ。

　アルテミス計画で、月に行く宇宙飛行士たちには、どんな食事を用意されているのだろう？そっちの方も楽しみだよね。

written by parumo

追記：（2023/01/06)本文を一部訂正して再送します。
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