
人にやさしくするとそれが伝播し、また誰かからそのやさしさが返ってくる「恩送り」を信じているという女性は、2009年から毎年この訪問を続けている。
ぬいぐるみは多くの場所からたくさん寄付され、それを手渡された施設の入居者たちは笑顔で受け取り、とても喜んでくれるそうだ。
いくつになってもクリスマスプレゼントは心躍るものなのだ。
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きっかけは高齢者施設でのクリスマスの読み聞かせ
ペンシルベニア州フィラデルフィアに住むパトリシア・ギャラガーさんは、2009年から高齢者にぬいぐるみをクリスマスプレゼントとして渡すため、老人ホームや介護施設を訪問している。当初、パトリシアさんは母親と一緒に地域の老人ホームに電話をして「クリスマスシーズンに入居者たちにクリスマスに関する本の読み聞かせをさせてもらえないか」と提案したところ、快く受け入れられた。
その時、入居者たちが物語を聞いている間に持っていてもらおうと、複数のぬいぐるみを持参し、手渡した。
すると、予期せぬ反応があったという。当時を振り返りパトリシアさんはこのように話している。
あれは、12 月 1 日だったわね。私は、クリスマスがどれほど人に力を与えるのかを見た気がしたわ。
私と母が訪ねた介護施設の部屋の雰囲気はどんよりしていて、車椅子に座っている高齢者たちもなんだか元気がないように見えたの。
でも、クリスマスのベルを鳴らして、サンタクロースの人形などを持った人たちでにぎわせたら、施設内が一気にクリスマスの明るい雰囲気で満たされたのよ。
入居者たちは、私たちがぬいぐるみを渡した時、クリスマスプレゼントをもらったと思ったようで、本当に返したがらなかったわ。

以来ぬいぐるみを高齢者にプレゼントするように
それ以来、パトリシアさんはぬいぐるみを施設の高齢者にプレゼントすることを、毎年の恒例行事にしたいと考えた。そこで、広告サイトに掲載し、それほど古くなっていないぬいぐるみを寄付してくれるよう呼びかけた。
すると、パトリシアさんの思いを知った地元の学校が、彼女に代わってぬいぐるみを回収するイベントを開催してくれた。
また、大きくなってぬいぐるみが必要なくなった子供たちが寄付してくれたりするようになって、最初の 2 年間で11,000個以上のぬいぐるみが寄付されたという。
有り余るほどたくさんのぬいぐるみを寄付されたため、クリスマスシーズン中は上限を決め、毎週250個程度のぬいぐるみを受け入れることに。
その後、高齢者の老人ホームや退役軍人または退職し修道院の女性たちの家に配るようになった。

年を取った退役軍人が、ぬいぐるみを欲しがると誰が思う?
でも彼らは喜んで受け取ってくれるの。ぬいぐるみは、快適さのためだけでなく、会話のきっかけでもあるのよ。
彼らは、ぬいぐるみを手に取ると子供の頃を思い出すみたいね。
ある男性は、小学校1年生になるのが嫌で、学校に行きたがらなかったと話していたわ。でも、父親から「ちゃんと登校したら動物園に連れて行ってやるぞ」と言われて、ブルックリン動物園に行った時に、最初に見た動物がこのキリンにそっくりだったんだ、って話してくれたの。(パトリシアさん)

誰かに喜びを与えることが自分の喜びになる
パトリシアさんにとって、喜びを広めることはクリスマスシーズンに限ったことではない。普段から、パトリシアさんはフィラデルフィア周辺では「ハッピー・フラワー・レディ」と呼ばれている。というのも、店から古い花を集めて、その時に花を必要としている人に渡すのだ。

花であろうとぬいぐるみであろうと、誰かに喜びを与えると、実際により多くのお返しをまた誰かから得ることができる恩送りを私は信じているの。(パトリシアさん)今年も去年同様、クリスマスの日には車にガソリンを満タンに入れて老人ホームに走り、ぬいぐるみを配る予定だ。
サンタクロースと同じように喜びを広める行為を、パトリシアさんは今後もできる限り続けいくと語っている。
References:This woman collects thousands of stuffed animals and brings them to seniors who are in need of a Christmas gift/ written by Scarlet / edited by / parumo
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コメント
1. 匿名処理班
病院で付属の看護学校生徒の人からコンサートを行い
帰りにクリスマスカードをもらい今でも大事にしてる
2.
3. 匿名処理班
プレゼントはもちろん嬉しいし
誰かに気に掛けてもらって、優しくしてもらったっていうのも嬉しいよね
4. 匿名処理班
ぬいぐるみも嬉しいだろうけど誰かにプレゼント貰えるって嬉しい
5.
6. 匿名処理班
記事読んで幸せな気持ちになった
気に掛けてもらえるって嬉しいよね
7. 匿名処理班
ふわふわモコモコは触っているだけで安心するし
もしかしたらぬいぐるみに関する思い出を思い出すかもしれんし
子供や孫に譲るのもありだし
良い活動だ
8. 匿名処理班
誰かに不要なものも、どこかの誰かには切望するものかもしれない
なるべく捨てずに社会に回すのは大事かも
9. 匿名処理班
いくつになっても甘えん坊〜♪
10. 匿名処理班
尊み