
少女に撫でてもらおうと波打ち際まできたり、ダイバーと遊んでほしくて腕にまとわりついたり、と、まるでペットの犬のようなしぐさを示すタコ。
そして今回、女性ダイバーと深い友情で結ばれたとしか思えないタコの存在が確認された。時間をかけて絆を育んでいったタコは、なんと女性に狩りの方法まで教えてくれたのだ。
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Woman And Octopus Are Best Friends - ELORA & EGBERT | The Dodo
ダイバーの女性、マメダコと親睦を深める
今から4年前の出来事だ。中央アメリカ北東部のベリーズにあるグローバーズリーフの海底を潜っていたダイビング・インストラクターのエローラさんは、海底に小さなマメダコが巻き貝の中に住んでいるのを見つけた。ある日、エローラさんはタコに小魚を与えたてみた。以降、タコはエローラさんを認識したようで、そばによってくるようになった。

image credit: youtube
交流し始めると、タコは一緒に遊ぼうといわんばかりに、エローラさんの指を触手で引っ張って来たという。その触手の力強さに驚かされたそうだ。

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タコに“エグバート”と名付けたエローラさんは、タコの能力を見てみたいと思い、ガラスの小瓶に小魚を入れてエグバートにお土産を持って行った。するとエグバートは触手を瓶の蓋に巻き付けて、簡単に蓋を開けたのだ。やはりタコは賢いことをエローラさんは実感した。
そこからも面白い。
エグバートがもらった小魚の回りに魚が集まってきたのだが、エグバートは「これは自分がもらったやつだからダメー!」っとばかりに、小魚を狙う魚たちに触手パンチを繰り広げたという。
エローラさんは、かつてタコのそのような光景を目にしたことがなかったので、タコのユニークな個性に感心し、思わず笑ってしまったという。

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覚えていてくれた!1週間以上ぶりの再会を喜んでくれたエグバート
それ以降、エローラさんとエグバートの交流は順調に続いていたが、1週間ほど経ってエローラさんが海に潜ると、いつもの場所からエグバートが巻き貝ごと姿を消してしまっていた。エグバートがいた海域は、多くのダイバーやシュノーケルを楽しむ人たちが増えていました。私は、エグバートが人間に追い払われたり、捕食者に攻撃されたりしたのではととても心配していました。(エローラさん)だが、数日後に混雑していない別の海底に潜ると、エグバートの姿を見つけた。
友人との再会に喜んだのはエローラさんだけではなかったようだ。
エグバートも、エローラさんを覚えていて近寄ったり触手をエローラさんの手に巻き付けたりして、「会いたかったよう」と再会の握手を交わすような仕草をした。

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ある時、エローラさんは好奇心旺盛なエグバートがどんなものに一番興味をしめすのかを見てみたくなった。そこで目の前に、ほら貝や小さな鏡、エローラさんの髪など様々な異なる物を見せてみた。
すると、エグバートはどれにも反応をしめさなかったが、唯一、エローラさんが手首にしているゴムのバンドには強い興味を示し、指から手へ、そして手首へと触手を動かして触れてきたそうだ。
信頼関係はますます強くなり、深い絆が育まれるようになった。

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日々の触れ合い中で、エローラさんはタコの知能の高さがわかる場面を何度も目撃した。ある日、エグバートに小魚を与えると、エグバートは小魚目当てて寄ってくる周りの魚たちを追い払うために、巻き貝に小魚を隠すのではなく、海底を歩いて離れたところまで行くと小魚を投げ捨てた。
そうすることで、他の魚が自分の周りにうるさくまとわりつかないことを知っていたかのようだ。
エグバート、女性に狩りの方法を身振り手振りで教えてくれる
そしてついに、驚くべきことが起きた。海底に落ちていた木の幹のところに泳いできたエグバートが、エローラさんの指をつかんで「これをもって」というように幹に導いた。
エグバートが何をしようとしているのかわからなかったエローラさんは、導かれるままに指を木の幹の近くへ寄せた。
するとエグバートが幹を少し押し始めたので、「じゃあ私も」とエローラさんは指で幹を押した。
すると、「そうそう、そういう感じでやって」と言うように、エグバートはエローラさんのところに泳いできて再び促すと幹に戻る、ということを数回繰り返した。
幹の位置が少しずれるとその下には貝が2つ!エグバートは貝の捕り方をエローラさんに教えてくれていたのだ。
まさか狩りの方法を教えてくれていたなんて、全く気が付きませんでした(笑)

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欲張りなところもまたかわいい
また別の日のこと、小魚を入れた小瓶をいつものようにエグバートのいる海底に持って行ったエローラさん。エグバートが一度に食べるには小魚の量が多すぎたことに気が付き、残りの魚が入った状態で、瓶の蓋を閉めて海底に置いた。
その海域にはエグバート以外にもタコが4,5匹いたので、他のタコがおすそわけを貰いに来るかもしれないと思ったのだ。
だがエグバートは、魚が瓶に残っていることに気付くと、素早く瓶の蓋を触手で開け、小魚を全部食べてしまったという。
欲張りでちゃっかり者のエグバートに、またしても笑わせられた出来事だった。
久々の再会でもしっかり覚えていてくれた
その後しばらく会えなかったが、休暇を取って久しぶりに海に潜ったエローラさんは、エグバートがいつもの場所にいるかどうか心配した。だが、海底に潜るとエグバートが自分のところに向かって泳いで来るのを見た。
そして、「久しぶり〜」とでもいうように、エグバートはエローラさんの足元に触れたという。
まるで、エグバートも再会を喜んでいるかのようなかわいい仕草を見て、エローラさんはとっても嬉しくなった。
ほのぼのするエローラさんとエグバートの友情動画を見たユーザーからは、このような声が寄せられている。
・人間が幹を動かせると知っているところが、タコの賢さを感じた。written by Scarlet / edited by parumo
・他の魚にまとわりつかれないように、離れた場所まで行ってもらった小魚を投げ捨てるという行動に感心した。
・知能が高いとは知っていたけど、狩りを人間に教えるとか、驚きしかないよ。タコってやっぱりすごい。
・タコって確か7歳ぐらいの子供の知能があるんじゃなかったかな。
・エローラさんを完全に認識しているよね。なんだかほっこりしちゃった。
・人がタコとコミュニケーションを取れることが証明された動画の1つだね。
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コメント
1. 匿名処理班
そして人類が食べるのを躊躇する生き物がまた増えてゆく・・・
2. 匿名処理班
可愛くてたこ焼き食べれなくなる
3. 匿名処理班
>>1
良いことだし遅いくらい。
日本とか動物保護の観念が他国より遅いどころか0に近い。理解が育ってないし理解する気もないという
4. 匿名処理班
食べてしまいたいくらいかわいい♡
5.
6. 匿名処理班
>>2
大丈夫、ダイジョウブ。
可愛い子豚を見た後でもトンカツは美味いのだ。
7. 匿名処理班
ほんまに流木を動かすようエスコートしてる。すごい
8. 匿名処理班
そのへんの小動物より頭良さそう
9. 匿名処理班
タコは夢も見るらしい
10. 匿名処理班
それでも俺はたこ焼きを食う
11. 匿名処理班
それでも俺は涙を飲んで感謝して食うよ
12. 匿名処理班
なんでタコって2〜3年しか生きないのにこんな賢いんやろなー
もっと長生きしたら飼ってみたかった
13. 匿名処理班
※3
ダコ焼き美味いよね
14. 匿名処理班
>>3
またこう表面上の事だけ見て物言う人おるな。
どうして日本に熊やイノシシ、シカなど生息出来るか分からないんだろうな。
動物保護進んでる様に見える国って実は保護よりコントロールしてるだけだから、人間の不利益になるとすぐ殺してよしと言い出すのにね
15. 匿名処理班
タコて寿命短いから、今はもういないかもしれないんだなぁ
16. 匿名処理班
タコはお前らよりもよっぽど賢いで
17. 匿名処理班
※3
動物は本来は保護するものではなくて、共存するものだと思う。
何事も過ぎたるは及ばざるがごとし。
無駄にする、無意味に殺す、邪魔だとか怖いとかいう理由でただ殺す。
そういうのをやめるべきであって、食べることをやめるべきではない。
命を頂くことに感謝して、無駄にすることのないように食べる。
食べたくないという人は食べなければいいし、食べることを強要してはならない。
その代わり、食べたい人に食べないことを強要してはならない。
人間の相手を尊重することができない人が、動物を尊重することができるはずもないので、ただの自己満足のためでしかなくなってしまう。
そんなわけで今日はタコ飯&タコの酢の物をいただきます。
ごちそうさまです。
18.
19. 匿名処理班
西洋は最近まで悪魔の使いとか称して気持ち悪るがってたからな。
科学的な視点で観る事が出来る様に成って本当に良かったね。
20.
21. 匿名処理班
タコの問題点は知識を継承できないこと・・・
有能タコが発見したことを次の世代のタコが引き継げない
人類にとっては幸運だったかもしれない
22. 匿名処理班
タコは賢くて記憶力持ってると言うことは分かった
だがたこ焼きはうまい
23. 匿名処理班
タコが言うのよね〜
24. 匿名処理班
タコですら女性と握手できるのに・・・
25. 匿名処理班
魚払う仕草とこの人に触る手付きホントに全然違うのな
また大袈裟な…とか思ってたが動画見て改まったわ
明らかにフレンドリーだった
26. 匿名処理班
タコは目も良さそう
ヤギみたいな目してるけど
27. 匿名処理班
海外はどうか知らんが 日本人は知能が低いから生き物を食ってるわけじゃないからね 食えるから食ってる 自分に不都合がない限りにおいて 他の生き物と区別はしない
28. 匿名処理班
※12
手足と知能を武器に生き抜こうって人間と似た方向の戦略だからな〜その賢さが仇となって飼育が難しいとか(どんな水槽も脱走して干からびちゃう)
管理が難しいせいでこんなに興味深い生態なのに実験や観察が中々進まないっていう…養殖も前途多難
29. 匿名処理班
※9
蛸壺やはかなき夢を夏の月(芭蕉)
30. 匿名処理班
うあぁ…こんなのたまらないじゃないですかぁ…
31. 匿名処理班
タコ獲ったら車中で脱走されたなぁ。
頭良いと思ってたけどここまでとは。
ペットタコとかいつか流行りそうね
32. 匿名処理班
やはり宇宙から来た知的生命体でしょ?
33.
34. 匿名処理班
すまない、話も分かるし生き物との交流は素晴らしいことなのだが、このタコを見て俺自身は旨そうとしか感じられなかった…
35. 匿名処理班
>エグバートが人間に追い払われたり
なんか、タコに対する独占欲というか自身が所有してるかの様な言い方だな……
36. 匿名処理班
※12
神経回路の複雑さ、太さ、長さ、細胞の数、で決まる
それにタコは全身に小さな脳と言えるような神経の塊を幾つも持ってる
37. 匿名処理班
※1
タコは高度に知性的な生き物なので食べてはいけない VS タコくっそウメぇっすわ VS おうしっとでびるふぃっしゅ!
38. 匿名処理班
知能が高いから食っちゃいけないって理屈もよくわかんねぇよな。
命は全部感謝して食え、傲慢だし優生思想だと思うわ
39. 匿名処理班
人間の手をタコだと思っているのかもしれない
40. 匿名処理班
最初は資源保護、次は知能が高いからタコやイカを食べるのは残酷で野蛮だと主張し、日本の食卓から消そうとするのか?
クジラのように
41. 匿名処理班
Netflixにタコのドキュメンタリー映画あるから見てほしい
多少人間の目からの脚色はあるかもしんないけど
知能の高さがよくわかるし可愛いし切ない
42. 匿名処理班
これ見たらタコが賢くて可愛くて食べられなくなった… りはしないんですけども…
43. 匿名処理班
>>3
食べるのを躊躇するのが良いことなのはこの人の勝手だけど
電車で遠くまで移動できるのも、街を安全に歩けるのも、こうやって漢字を打ったり読めるようにしてくれた教育も、動物や魚食ってる人の仕事のおかげだから
自分の生活を安全に成り立たせてくれる他生物を食べて働いている誰かへの感謝は忘れたくないよな
植物も電気信号で会話するしね
44.
45. 匿名処理班
タコって賢いしかわいいんだけど困ったことにおいしいんだよなぁぁ
46. 匿名処理班
タコもそうだしクエやカンダイもダイバーに
フレンドリーなのに、釣り人からは無情にも食われるんだよな
47. 匿名処理班
動物保護と食べることを一緒にしちゃいかんよ。
なら動物同士で食べ合うのは?動物は知能が低いからいいのかな。めっちゃ見下してるよね。
不必要に食べないように無駄にしないようにすべきではあるけど。
48. 匿名処理班
まさに海の妖精だな