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南極は隕石の宝庫。数十万の隕石を探すためAIで宝の地図を作成

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(著) (編集)

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 南極は隕石の研究者にとって財宝が眠る宝島のようなものだ。これまで、この大陸では4万5000個の隕石が発見されてきたが、これは地球で発見された隕石のほぼ3分の2に相当する。

 だが、それはまだ氷山の一角でしかないようだ。そこで研究者らは、人工知能(AI)を使い、隕石が眠っている場所を効率的に探し出す「宝の地図」を作成した。

 AIの予測によると、南極にはまだ30万~90万個の隕石が眠っているという。隕石は太陽系の歴史や紀元、更には地球外生命体の秘密を解く鍵を握っている可能性があるのだ。

南極で多くの隕石が発見される理由

 ケース・ウェスタン・リザーブ大学のラルフ・ハーベイ教授によると、実際のところ、南極に落ちている面積あたりの隕石の数は、他の地域よりも少ないのだという。

 ではなぜ南極で数多くの隕石が発見されているのか?それは、南極の真っ白な雪原が黒い隕石を目立たせてくれるからだ。

 また寒さのおかげで、保存状態が優れている。たとえば、「Asuka 12236」という45億年前の隕石からは、アミノ酸が見つかっている。これは地球で生命が誕生したプロセスの謎を解明するヒントとされる重要な発見だ。

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南極のナンセン氷原から回収された炭素質コンドライト隕石「Asuka12236」 / image credit:Carnegie Institution for Science / Conel M. O’D.

 さらに、隕石が決まった場所に集中する傾向がある。

 落下した隕石は氷に飲まれ、氷床の流れに乗って移動する。そしてやがては「青氷域(blue ice area)」という地域の表面へ押し上げられる。

 だからうまく隕石が流れつく場所を引き当てれば、狭い範囲でどっさりと隕石を発見することができるというわけだ。

 だがハズレを引けば、どれだけ探しても隕石が見つからないということでもある。わざわざ危険を冒して遠く離れた南極に行って、手ぶらで帰るというのではあまりにもリスキーだ。

 そこで研究者らは、隕石のありかを記した「宝の地図」を作成することに至ったわけだ。

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image credit:NASA / JSC / ANSMET

AIで南極に眠る隕石の場所を特定し「宝の地図」を作成

 そこでブリュッセル自由大学(ベルギー)をはじめとする研究グループは、人工知能(AI)の力を借りることにした。隕石がありそうな場所をAIに予測させるのだ。

 幸いにも必要なデータは人工衛星から入手できた。AIに解像度450メートルの衛生画像を与えて機械学習させたところ、どうやら重要なのは「地表の温度」「地表の傾斜」「氷の種類を特定できるレーダーデータ」であるらしいことがわかった。

 そしてAIの予測に基づいて作成されたのが、南極の隕石の在処を指し示す「宝の地図」である。

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AIが予測した南極の隕石が眠る場所を記した「宝の地図」 / image credit:Vrije University

隕石が太陽系に関する秘密を解く鍵を握っている

 この宝の地図を、これまでに行われた南極での探検データと照らし合わせてみると、80%以上の確率で正しいことが判明したと、『Science Advances』(2022年1月26日付)で報告されている。

 しかもこの宝の地図によるならば、南極にはまだ30万~90万個の隕石が眠っていると考えられるそうだ。

 そうした隕石の在処は南極観測基地の近くにもあるため、実際に行って確かめることもできるだろうという。

 宝の地図はあくまでAIによる予測であって、そこに行けば必ず隕石が見つかるわけではないし、凍てつく大陸だ。それでも研究者は南極を目指す。氷の大陸が彼らの情熱を冷ますことはないようだ。

 隕石はただの石ころではなく、太陽系の歴史についての貴重な情報を携えている。つまりこの宝の地図によって「Asuka 12236」のように我々の起源についての手がかりが得られるかもしれない。

 更には地球外生命体の痕跡が見つかる可能性だってあるのだ。

References:How cutting-edge technology may help uncover hidden meteorites in Antarctica / written by hiroching / edited by parumo

追記:(2022/02/01)タイトルを一部訂正して再送します。

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この記事へのコメント 11件

コメントを書く

  1. 指摘を
    >>南極は隕石の宝庫。数十万の隕石を探すためAIで宝に地図を作成

    「宝に地図」ではなく「宝の地図」ですよね。

    隕石については、氷の上に落ちているので見つけやすいだけではと思います。
    他の大陸だと明らかに隕石が衝突してクレータができていたりしないとなかなか見つけにくいですからね。

    • 評価
    1. ※1
      もう数十年前の話ですが、学生のころ、学校に来た学者さんの講演を聞いたこところによると。
      氷の上に落ちた隕石が、氷床の動きに流され、それが山脈に引っかかり、
      浮上してくるので一か所で回収るのが楽と言うことらしいです。

      AI地図とか使わないでも昔から、それ目的で南極探査をしてるそうです。

      • +2
      1. ※8
        ホコリの吹き溜まりとか、バケツの中の泥水回して渦の真ん中に小石が集まるとかそんな感じなんでしょうかね

        • +1
  2. 分厚い雪と氷を掘らなきゃいけないので
    個人単位での一攫千金チャレンジはならずです(’・ω・`)

    • -4
  3. 七つの海のティコで組織が必死に探していた
    ヒカリクジラの正体はコレか。

    • +1
  4. 「Asuka 12236」の名前で気がついた人も居るかも知れないが、この隕石は日本の国立極地研究所が採集した物。
    国立極地研究所が南極で採集した量は、世界トップクラス。

    • +2
  5. 氷床は氷河のように動くので、中の隕石も内陸部から海に向かって移動します(最後は海に落ちる)。更に、山脈に遮られると氷床は上昇流となり南極の強い風で昇華します。結果、表面に隕石が集まるので多くの隕石を見つけることができます。
    というのを「ブラタモリ」でやってました。

    • +2
  6. 希望は隕石!
    中にウイルスの入ってるのはないかなー
    結晶構造に守られてるヤツ
    中心体でも良いんだけどなー

    • +2
    1. おーすげー!拳くらいのでっかい隕鉄を自分の手で拾ってみたい!  …って一瞬思ったけど※6さんを読んで我に帰った 今この時期パンスペルミアはちょっとね…

      • +1
  7. 大気圏突入しても燃え尽きないで地表まで届くアミノ酸が有るのか
    南極冷凍庫はホントに色んな物隠し持ってそうだな

    • +1
  8. 昭和基地の近くにある”やまと山脈”付近に、隕石が沢山出てくる場所がある様子。
    ただその場所は氷河のクレバスもたくさんあって、なかなか調査しにくい場所
    でも有るんだ。
    実際、日本の隕石調査隊で、大きなクレバスに
    雪上車ごと転がり落ちた事もあるんだ。
    ハイリスク・ハイリターンって所ですか。

    • +1

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