この画像を大きなサイズで見る現在、イギリスでは大学院博士課程に在籍する高い教育を受けた留学生が、不安定な雇用契約により財政的困難に陥っている。
特に、他国からの学生は大学側から奨学金を授与されても、研究費や教育費に加えて高額な留学生費用を毎年支払わなければならず、大学内で講師のバイトをしても不当な賃金ゆえに家賃を払って生活していくことが困難な状態になっている。
アメリカを母国とする女性も、ロンドンの大学院で博士号を取得したが、英語講師の収入が生活費に追いつかず、テント暮らしをしながら生徒たちに教える日々を送っていたという。『The Guardian』が伝えている。
大学で英語講師をしながら博士課程に在籍していたアメリカ人女性
イギリスで大学院の博士課程に在籍する多くの若者は、奨学金を授与されて研究と勉強に明け暮れるだけではなく、パートで講師などの仕事をしながら生活費を稼ぐというケースがほとんどだ。
エイミー・リーさんもその1人で、アメリカを母国とするリーさんは、留学生として渡英し、ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイで博士号を取得するために博士課程に在籍していた。
この画像を大きなサイズで見るリーさんは、アメリカ文学での博士号取得のために、大学側から3年間、年間にして16000ポンド(約218万円)の奨学金を授与され、またアメリカから初年度に追加の奨学金も受け取っていた。
しかし、イギリス在住のイギリス人は免除となる別の費用がリーさんにはかかった。他国からの留学生として、大学側に年間8000ポンド(約124万円)の費用を支払わなければならなかったのだ。
くわえて、安くはない年間の研究費や教育費、家賃などの生活費を計算すると、奨学金だけでは生活がままならず、リーさんは英語講師として時給でパートの仕事をしていたが、年間12000ポンド(約186万円)の生活費をその収入と奨学金だけで賄うことは厳しかった。
博士課程コースの2年目までは、リーさんは安い大学院寮に住んでいたが、改修のため閉鎖となり、今後より高い家賃を払わなければならないという問題に直面した。
生活費の余裕はなく、かといって博士課程を中退する気持ちは全くなかったリーさんは、最後の選択を余儀なくされた。
英語講師をしながら2年間テント暮らし
リーさんは、友人にテントを借りて、ホームレスの身となった。
大切な本などは、損傷しないように大学院のオフィスに保管し、シャワーは大学内で浴びた。
両親には、寮を出てホームレスになったことを伝えると心配されるため、真実を語らず、「農場に宿泊させてもらっている」と嘘をついて大学院生活を送った。
当時を振り返り、リーさんはこのように話している。
大学のキャンパス近くに、抗議者たちのキャンプ場所があることを知り、そこにテントを持ち込んで、ここで滞在してもいいかと尋ねたんです。許可をもらってテントを張りました。
だから、周りに誰もいないたった1人きり、というわけではなかったのですが、テントは1人用で、とにかく寒くて怖くて。
雪の降る日にもテントから出て、生徒たちに教えるために学校へ行っていました。誰も私がテント暮らしをしていることに気付いていませんでした。
2年間、ホームレスでテント生活を続けました。研究や仕事がない時は、木の切り方や火の起こし方を学んだりしていました。
この画像を大きなサイズで見るリーさんの窮状は、大学側は知る由もなかった。リーさんが大学院の博士課程在籍でありながらホームレスになったことを、誰にも打ち明けなかったからだ。
私が教えていた学生からは、高い評価を得ていたし、研究で国際会議も開いたりして、私は非常に高い基準で働いていました。
ホームレスだということが知られると、職業上の評判を損なうかもしれないと恐れたため、誰にも言えませんでした。
私が教えていた学生たちは、まさか私がテント暮らしをしている教師だとは思ってもいなかったことでしょう。
実は、リーさんのような高学歴の若者が、生活に困窮しているという事態はイギリスでは決して珍しくはない。
博士課程に在籍する若者の不安定な契約状況は、大学連合でも問題視しているようだ。
不当な賃金で不安定な契約をして働く高学歴の若者たち
10月に発表された調査では、ケンブリッジ大学で有名な学部の授業のほぼ半分が、適切な契約なしに不安定な雇用スタッフにより提供されていることが判明した。
これは、もはや大学・カレッジ連合(UCU)ではお馴染みとなってしまった状況で、不当な賃金にくわえて作業負荷、不定期の契約と、キャリアを望む若者の窮状が悪化しているとUCUのヴィッキー・ブレイク代表は述べている。
高い教育を受けている若者ほど、不安定な契約をしているという現実があり、現在少なくとも75000人のスタッフがその状況にいます。
彼らは、上級管理職チームによって搾取され、低賃金の危機に瀕しています。
組合の調査では、学者の3分の1は有期契約で雇用されており、リーさんのように英語講師などパートで働く者の41%は時給契約で、雇用が不安定なのは男性よりも女性に多いそうだ。
この画像を大きなサイズで見る大学雇用者協会側は連合に反論
こうした問題を検討するよう訴えるUCUに反論するのは、大学雇用者協会の最高経営責任者ラジ・ジュサワ氏だ。
教育の大部分は無制限の契約を持つスタッフにより提供されています。過去5年では、有期契約は減少しています。
UCUがメンバーの若者たちに、最近の多くの激変に耐えてきた彼らの教育と学習を混乱させるかのような損害を与える産業行動を取ることを奨励していることは、非常に残念です。
とは言うものの、やはりリーさんのように窮状をかかえながら博士課程生活を送ったという人は、決して少なくないようだ。
博士号を取得した他の2名も、1時間15ポンド(約2300円)で講師としてパート勤務をしても生活はきつく、1人は友人宅の床で半年間居候することを余儀なくされたという。
また、1年以上の大学講師の契約雇用など全く目にしていないと、現実の厳しさを吐露している。
なお、2018年に博士号を取得したリーさんは、テント生活の2年間、学生たちに教えながら最終的に植物園でもパートの仕事をして、窮状をなんとか凌いだ。
その後、ロンドンを出てエクセター大学で2年の定期契約を結んだが、今は両親と共に暮らし、再び就活をしているという。
written by Scarlet / edited by parumo














日本も「技術実習生」なんて名目で不当に安い労働力として、外国から若者を連れてくるのを早急にやめた方が良い。
※1
いまカモにしてる途上国が成長して日本より
豊かな国になって、貧しくなった日本の国民が
実習生として海外に働きに出なきゃならなくなった
時に確実に倍返し食らうよね。因果応報。
スマホも何もかも取り上げられて外国の農家で
軟禁状態で働かされる未来が来るのかもね。
※3
胸糞悪いのは、しっぺ返しを食らうのは下の世代で、
今現在制度を悪用している層はとっくに勝ち逃げしていること。
世知辛すぎる
※2
直接は関係がないんだけど、日本で女性の貧困って結構な問題なんですよ。英国の貧困者に関してどうなのかはわかりませんが、大学院に行って貧困状態は厳しいですね。
ウチの息子は就活の様子を聞いたら、院に行くって言われてこっちがビビったわ。何とか金は工面できたけど、エラい目見たw
日本も同じようなものじゃないの?
年寄りの高給を支えるために
非常勤講師とか低賃金なんでしょ?
>留学生費用
オーストラリアもあるんだっけか
海超えて態々教えを請いに来るならその分金払えやってことか
日本だと逆に補助金貰えるんだっけ?
国によって考え方違って面白いね
ノマドランドどころではない
今時の日本では
500万円学費かけて大卒で働くのと
高卒で働くのとどっちがいいのかな
※7
調査方法によって結果が異なるかも
むかし「高卒で4年多く働くほうが稼げる」という記事を読んだのに
そのあとに「大学を出たほうが稼げる」とあって、
条件によって違うんだろうかね?
外国人留学生が特別費用請求されるのは一般的なんだよね。
日本が例外
奨学金の実態|日本へ来る海外留学生は月額14万もらい返済義務なしです。
「彼らは、一人当たり年間1500万円にもなるという医学部の学費でさえ免除されます。それに、返済義務のない奨学金のおかげで、アルバイトをしなくても生活でき、勉学に専念できます。また、日本までの往復の飛行機代も日本国が支払っているのです」
日本人は卒業後に奨学金を返済するってのに
この国はどこの国なんでしょうか
※9
優遇されまくりな日本にやって来る外国人留学生に比べたら酷い話だな、と思って読んでいたら、既に書いている方がいた。仰る通り。
>>9
言いたいことは凄くよくわかるけど自国の場合一般的な高校入学レベル以下の大学が大量にあるせいでおかしくなってると目に映ってるだけという面もあるよ
それこそ戸籍地の国立大や東大京大なら返済不要の奨学金もあるしそれとは別に市町村や県からの別途の補助金もある
申し訳ないが、大学雇用者協会がどうのこうのというよりもあまりにも無計画すぎるよ。
「行けばなんとかなる」
ってことはないから。これじゃあ難民と同じになってしまうよ。
この女性の窮状と雇用条件の話は別問題では?
留学に金掛かるのは分ってた話だし。
日本の未来
まぁもう片足以上突っ込んでるが
技術者識者に対して能力に見合った賃金出さないのは未来の事考えない老人主導の社会では当たり前に成ってるんだな
>>15
何かお年寄りに優しくなれなくなりそうだ……
優秀な留学生を優遇するのは正しい方法だと思うよ
各国の優秀な次世代とコネクションを作っておくことは
巡り巡って将来の日本のためになるんだから
そこはケチるべきじゃない
※16
留学生は別に優秀じゃないぞ
日本の学生には給付しないが
金くれるから留学先に日本を選んだボンクラには給付するってか
日本も同じだけど文学の博士号だと高い専門知識を持っていても職が限られるんじゃないかな。大学の講師の席はなかなか空かないよ。
理系の博士号もちは日本でも欲しがる企業が増えている。需要が増えていくだろうな。
ものの見える御仁だ、その通りだと思うよ、このままだと日本の未来は暗いな。
忘れてはならないのがイギリスの家賃事情
この手の都市部の公営住宅には「必ず移民が配される」
大家族の移民には優先的に公営住宅が配され、その影響で他の賃貸が莫大値上がりしている
リベラルも結構だけど現実問題として都市に移民(生活保護)
そしてとんでもない高価な賃貸になんとか滑り込む高給取り
住民はドーナツ化さらには苦学生をこうしたホームレス状態に追いやっている
ポスドク問題は日本だけに限らないのか…
>大学のキャンパス近くに、抗議者たちのキャンプ場所があることを知り、そこにテントを持ち込んで、ここで滞在してもいいかと尋ねたんです。許可をもらってテントを張りました。
ンンン…これは活動家なのかな
鵜呑みにしていい記事なのか?
日本も実習と言う名の奴隷制度は辞めるべき。
未来に禍根を残すような事はすべきで無い。
まあ研究者のポストの数は限られてるから就職はいばらの道よ
俺ももう40超えてるけどいまだに有期雇用 ましょうがない 実力も不十分だし
俺の知ってる大学院通ってたやつはみんな超貧乏だったよ
と言うか院生なんて昔からみんなそんなもんでしょ
さすがにテント暮らしは気の毒だと思うけど