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「我々はここにいるよ」と呼んでいる?47日間で1652回の高速電波バーストを放つ天体が発見

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credit:UC Berkeley
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 宇宙では数ミリ秒で激しい電波パルスが突発的に放出されており、この謎めいた現象は、「高速電波バースト(FRB)」と呼ばれている。

 そして最近、20年から正式に運用が開始された中国の巨大電波望遠鏡「天眼」によって、とんでもなくエネルギッシュな高速電波バーストが確認された。

 それは単一の発生源でありながら、47日間で1652回ものバーストを繰り返していた。まるで「私たちはここにいるよ!早く探し出して!」と叫んでいるかのようである。

天文学最大のミステリーの1つ「高速電波バースト(FRB)」

 「高速電波バースト(FRB)」とは、不意に星空で観測される一瞬の電波パルスのことだ。数ミリ秒というごく一瞬で、太陽1年分ものエネルギーが放出され、現代天文学における最大のミステリーの1つとされている。

 その発生源については、「マグネター」(強力な磁力を帯びた中性子星)、「ブラックホール」、ビッグバンの名残である「宇宙ひも」などのほか、「地球外知的生命体(宇宙人)からの通信」などという説まである。

 大抵の場合、FRBは1か所からたった1度しか観測されないが、まれに「リピーター」と呼ばれる繰り返しバーストする発生源もある。

 これについては人工的なものである可能性も否定できないので、宇宙人起源説はとても魅力的な仮説となっている。

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credit:Danielle Futselaar

「FRB 121102」が47日間で1652回ものバーストを発生

 12年に発見された「FRB 121102」もそうしたリピータの1つだ。

 30億光年離れた矮小銀河が発生源で、規則的なスパンで繰り返しバーストを放つ。初めて発見されたリピーターで、初めて場所が特定されたFRBでもある。

 これまでの観測によって、67日間の休眠フェーズと90日間の活動フェーズでなる157日の周期を持つことが明らかにされてきた。

 だが中国科学院の研究グループが、500メートル球面電波望遠鏡「天眼」の試運転でえらえたデータを分析したところ、FRB 121102が荒ぶっていたことが明らかになったのだ。

 『Nature』(21年10月13日付)に掲載された研究によると、19年8月29日からの47日間にわたり、計59.5時間、1652回ものバーストが検出されたという。

 この間、バーストの頻度は一定ではなかったが、ピーク時には122回のバーストが記録された。これは単一のFRBのものとしては最高記録だ。

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credit:NAOC

一体何が?凄まじいエネルギーを放つ「FRB 121102」

 このデータに基づくと、1.25GHzのピークエネルギーは、48澗(!)エルグ。つまり48の下にゼロが36個つく!!

 エネルギーの総量はマグネターから発生するものの3.8%に達しており、また1ミリ秒から1000秒のスパンでは規則性が見られないという。

 さらにバーストのエネルギー分布を見てみると、山が2つあるようなカーブを描いていた。山の一方である強いパルスは一貫していたが、もう一方の弱いパルスは不規則だった。

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credit:NAOC

「FRB 121102」の正体は?

 これらのことから、FRB 121102の正体についていくつか推測できることがある。

 1つは、周期性がない(あるいは準周期的である)ことから、単一の回転するコンパクト天体である線は疑わしいこと。つまりブラックホールや中性子星が発生源である可能性は低い。

 2つは、バーストの発生頻度が高いことから、高エネルギーや人工的なメカニズムは考えにくいということ。残念ながら、宇宙人が起源である可能性も低いようだ。

 なお、FRB 121102は、発生頻度が非常に高いので(1時間のうちに何度も起きる)、その周期を探る研究はやりやすいそうだ。

 最近では、天眼を使った「CRAFTSプロジェクト」でさらに6つのFRBが検出されたという。そのうち1つは、FRB 121102のようなリピーターであるそうだ。

 これまで謎のヴェールに包まれてきた高速電波バーストだが、巨大電波望遠鏡の登場で、その解明が一気に進みそうな予感がする。

References:Over A Thousand Cosmic Explosions in 47 days Detected by FAST—-Chinese Academy of Sciences / written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 13件

コメントを書く

  1. 石英に電圧をかけると1分間に約60回何かを発信するんやろ?
    そんな感じだとおもう

    • -3
  2. 変調波かもしれないから復調解析したら何か音声取れたりしてな

    • +3
    1. ※4
      ですねー。
      ザックリ太陽が 400 万年間に放出するエネルギーをピカっとフラッシュするなんてすげー。近寄ったら意識する前に蒸発しちゃうのかな

      • +1
  3. 知性を持った人型の宇宙人が待ち受けているよりも、なんの意味もなく特定周波数でつぶやき続ける海とかがあったほうが宇宙的ロマンを感じる

    • +3
  4. 今さらこんな単独ででかい電波望遠鏡なんて作ってもなぁ・・・って思ってたけど、けっこう活躍してるな。

    • -2
    1. ※6
      世界的な趨勢は小さめな電波望遠鏡を数多く作ってネットワークシステムで大きな電波望遠鏡に見立てて観測するスタイルが主流なんだよね、その方が色々な方角に向けやすいしネットワークのスケールを設定できるメリットもある
      その逆に、中国の天眼は固定式で観測対象が天頂近くに無いと観測しづらいし、何よりも建設当時は周辺住民を無理やり追い出したり(抵抗する住民を粛清したという噂もある)、環境破壊になっている側面もある
      中国政府としては、ここで何とかして天眼の成果を提示したいところなんだろうね

      • +2
  5. 今回はどうかと思うが
    宇宙人がいるとしたら、こちらが見つけても、あちらに見つかってはいけない。
    魚のように釣られたらいけない。餌に食いついて罠にはまってもいけない。

    • 評価
    1. ※8
      他惑星文明を見つけて侵略するための釣り針みたいな説はSF的でロマンがあるね

      • 評価
      1. ※9
        「艦長、他の異星文明によるものと思われる人工物を発見しました。彼らの種族の姿と母星の位置や星系の惑星群を示すと思われる図形が刻まれた金属板が取り付けられています」
        「フン、自分の存在を他の敵対文明に無防備に明かすような間抜けな知的生命体などいてたまるか。罠に決まっているから即座に破棄せよ!!」

        • 評価
  6. 中性子星やブラックホール以外で大規模電波バーストを何度も発生させられる現象ってなんなんだ……?30億光年先で何が起こっていたんだ……。

    • 評価

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