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抗うつ効果も。運動が脳に与える7つの良い影響

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(著) (編集)

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 「脳は筋肉と同じ」海外にはこんな言葉がある。

 だが果たして本当なのだろうか?

 例えば、足腰を鍛えようと思えばスクワットでもすればいいが、それが脳に対しても影響をもたらすものなのだろうか?

 どうやらあるらしい。足腰を鍛えようと思ってせっせとスクワットに励んでいたら、そのおかげで灰白質にまで直接いい影響があるという。

 ここでは運動が脳にもたらす良い影響を見ていこう。

運動が脳に与える影響

 運動は脳にさまざまな影響を与えると言われている。

 心拍数を上げ、脳に送られる酸素を増やす。ホルモンを放出させ、脳細胞が成長しやすい環境を整える。脳細胞の結合を促し、脳の可塑性を向上させる。

 UCLAの研究では、脳の神経結合を促す成長因子を増加させることもまでも証明されている。

 それだけではない。いわゆる「ランナーズハイ」にも関係する一種の抗うつ効果によって、ストレスホルモンを低下させる。

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運動に抗うつ効果あり

 ストックホルムで行われた研究によれば、この抗うつ効果は海馬(学習や記憶を司る)の細胞の成長と関係しているそうだ。

 この研究では、海馬の細胞増殖が抑えられてしまうことがうつ病発症のメカニズムの1つとも考えられ、運動は効果的な抗うつ剤になるかもしれないとまで述べている。

 大雑把に言えば、運動の脳への効果は「心の健やかな成長」「ストレス軽減」「脳の衰えの予防」といったところだ。

 さて以下では、運動が脳に与える効果についてもう少し詳しく見てみよう。

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1. 記憶力や学習力の向上

 海馬は有酸素運動に強く反応する。海馬は脳の学習と記憶を司る部位であるために、心臓や血管を強くする運動が記憶力向上につながるのもうなづけるだろう。

 また散歩のような軽い運動だけでも、抽象的な推論の力が強化される。

 その仕組みは完全には解明されていないが、脳に送られる酸素や栄養が増えることが大きな要因だと考えられている。

・スティーヴ・ジョブスが独創的なアイデアを生み出すためにやっていた、たったひとつの習慣。それは「散歩をすること」 : カラパイア

2. 集中力を高める

 オランダの研究では、授業の合間に20分間の有酸素運動を行わせることで、学生が集中して話を聞いていられる時間が延びたと報告されている。

 またアメリカでも、1年間体育を毎日行ったところ、体が丈夫になっただけでなく、マルチタスク・集中力・複雑な情報処理といった能力が改善されたという結果が得られている。

3. 心を健康にする

 走っていると気分がよくなる「ランナーズハイ」は本当にある。

 これはマウスの実験でも確認されており、その最中には内在性カンナビノイド系で快感や鎮痛効果をもたらす発火が起きていることが示されている。

 ヨガのリラックス効果にも科学的な裏付けがある。

 2010年の研究では、被験者に8週間毎日ヨガと瞑想を行ってもらったところ、ストレスが大幅に減り、さらに右側にあるへんとう体基底外側核の灰白質の密度が減少したことが確認された。

 うつ病の治療に運動が有効であることを示した研究もある。

 これによると、有酸素運動と重量挙げはうつ症状の治療に「ほどほどの効果がある」という。研究者は、運動には抗うつ剤や心理療法と同程度の有効性があるようにも思えるとすら述べている。

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4. 創造性を養う

 歩くと創造プロセスが促される。2014年の研究では、トレッドミルでも大学キャンパスの芝生でも、歩くだけで創造的な思考が強化されることが示されている。

 面白いことに、これによって一般的な問いに正しく答える能力である「集中的思考」が促進されることはなかった。こちらは、それほど創造性を必要としない類の思考である。

5. 認知機能の衰えを抑える

 なにも激しい運動をする必要はない。週に3回、30~45分程度ちょっと速歩きをすればいい。これだけでボケ予防になるのだ。

 散歩は趣味じゃないという人なら、週に2回ウェイトリフティングを行っても脳細胞にははっきりとした効果が現れる。あるいは週に1時間だけダンスを楽しんでも認知機能の衰えを抑制することができる。

 さらに、よく体を動かす人は、座って過ごすことが多い人に比べて、アルツハイマー病などの病気の発症率が2分の1であることも判明している。

6. 脳の受容体を増やす

 運動をすれば当然心拍数が上がる。すると脳に酸素やグルコースが多く送られ、その結果筋肉や神経の結合部にあるアセチルコリン受容体が維持される。

 活発な人には、そうでない人よりも脳の受容体が多いことも確認されている。

7. 脳細胞を増やす

 かつて脳細胞は生まれたときが一番多く、そのあとは減り続ける一方だと考えられていた。

 しかし成人の脳でも新しい細胞を作り出せる(ニューロン新生という)ことが判明している。詳しいメカニズムは不明だが、運動によってそれが促されるのは確かだ。

 仮説によると、運動が「ノギン」というタンパク質の生産を刺激し、このタンパク質がニューロン新生と幹細胞を作り出させるという。

 ちなみにノギンとは英語で「脳」を指す俗語だ。このタンパク質にぴったりの名前だろう。

 運動は体にも脳にも良いという研究結果はこのようにいろいろあるが、ただし、やりすぎたり、依存してしまうと逆効果になるということも忘れないように。

References:quickanddirtytips / scientificamerican/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 33件

コメントを書く

  1. 散歩中にいろいろ思いつくので知ってた。

    • +5
  2. 有名な書籍ですが、ジョン J. レイティさんという学者さんの書かれた
    【GO WILD 野生の体を取り戻せ!】
    【脳を鍛えるには運動しかない! 】
    という本がお勧めです。分厚い本ですが、読みやすく運動をするキッカケやモチベーション維持にもなる良書です。

    • +4
  3. BTTF3で100年前の人に未来では楽しみの為に走るようになるって言ったらバカにされるシーン好き。昔は生活の中に運動があったんだよなー

    • +6
  4. 運動は健康に良いので風邪を引いている人も運動するといいよ

    それはない

    • +1
  5. なんてことを言うんだ!
    ランニングウェアもシューズも買った
    その上こんな素晴らしい効果を聞かされたらやるしかないじゃないか!!

    • +3
  6. ここ一年毎日ストレッチしてるけど
    頭も心もいい感じになった

    • +6
  7. 極端な強度の運動している時はそれどころじゃないけれど、ジョギングや平泳ぎとかしてると色々と思い浮かぶね。
    更に目標決めて運動して、達成できるとスッキリする。

    • +5
  8. ネット上でも言われてるけど精神科の待合所に筋トレ道具を置くかジムを併設してくれると嬉しい。

    • +11
  9. 最近のカラパイア記事で、筋トレに取り憑かれた男性はうつ病リスクってあるから、運動もやりすぎはダメなんだねぇ。

    • +9
  10. 実際ランニングしてるけど、
    仕事のリフレッシュの意味で凄く良い。
    「疲れるじゃん」と言われたらそれまでだけどさ。

    • +4
  11. もう天下一武闘会とか目指す歳でもないから
    かるーく家の周りを10分だけ走ったり
    スキップで足腰鍛えるだけに切り替えたけど、
    何もやらない時より明らかに体の調子が
    違うのがわかる。鼻づまりとか取れるよね。

    • +3
  12. ヨガやっている人は食生活も健康的な人が多いから、ヨガそのものが原因とはいえない。

    • +1
    1. ※12
      ヨガはそういうもんだよ。あれ自体もともと修行だし。菜食主義で肉食を非推奨なのは元々だし。
      ヨガ=健康体操としか見てない見識の浅い人にはわからないだろうけどね。

      • 評価
  13. 会社が業務として運動を取り言えれればいいのに!ってなると
    強制されたくねぇ。業務として金払えだもんな。
    レクリエーションの運動をすぐマジもんでやりたがるなど温度差があるから
    出来ねぇんだろうけど

    • 評価
    1. ※13
      昔外食チェーンで事務のバイトしてたんだがそこの本社にはトレーニングルームがあったな

      • 評価
  14. ジョギングなんて大仰なモンでなくても
    足踏み、エア縄跳び、体を上下にゆする運動、軽いスクワット
    机に手を付いて足を小刻みに動かす等々
    その場で立ってすぐに取り掛かれる運動もいいよ

    • +5
  15. 自分はウツ持ちだけど、
    「自分が理想通りにできないという事実を受け入れる」
    まで薬も休養もあまり効果がなかった。
    とーぜん運動も、苦しいだけで逆効果だった。
    受容・薬・休養がある程度達成でき、
    状態がやや良くなって初めて、運動を楽しめるようになった。
    今でも悪化すると、運動はつらい。
    その場合は勇気をもって、運動量を減らす必要がある。

    • +4
  16. うつ病の時に運動は本当にキツい。動くということが苦痛になる。鬱になる前に始めておかないといけないよ(実体験)

    • +13
    1. >>16
      分かる。段階的な運動メニューを考えて、休むことも続けるには必要だと気づくのがコツ。自分は疲れきってるときは1日寝る。次の日は歩くか瞑想。その次は筋トレとジョギング。って感じに調整する。

      • 評価
  17. 実際にちょっとした運動してる人⇒ポジティブコメント
    運動してない人⇒ネガティブ、やらない理由をつけてやろうとしない
    だからネガティブなおデブなんだよ!

    • -3
  18. わかっちゃいるが疲れるし苦しいから運動嫌いなんだよな
    わがままだって言われるだろうけど同じ人いるよね?

    • +8
  19. なんにしたって、家でゴロゴロしながらTV見てすごすより遥かに良い。

    • +7
  20. 週5でジム通ってたけど普通に鬱でジムにもカウンセリングにも
    金かかってただただしんどかったので両方やめた

    お金はトレーニングウェアにシューズにって割とお金かかってたことに
    気が付いた程度
    運動も毎日ストレッチして、音楽聞きながら週末に4時間も掃除してりゃ十分

    • +2
  21. 週24km走るように決めてる
    1回1万歩が目標でジョギング
    集中力もそうだけど忍耐力も付く
    やってる間は苦しいけど終わるとスッキリ
    次の日は身体が楽

    • 評価
  22. 運動が少なくとも嫌いじゃない人でないと精神的に悪い影響すらありそう
    他人がスポーツしてるのにすらアレルギーが出る自分にはちょっと無理

    • +4
  23. 運動中は何も考えないから、鬱も気にならない
    でも終わった途端、現実が一斉に襲ってきて辛い
    の繰り返しです
    鬱が軽くなる人もいれば、重くなる人もいる
    人それぞれだと思います

    • +5
  24. 筋トレがしんどくて嫌ならストレッチでも十分に抗鬱効果があると思うけどな。

    • +2
  25. むしろJACに入った方が余計に効果がありそう

    • 評価
  26. 年末年始多忙で犬の散歩をさぼってた
    犬は庭で遊ばせているが俺のほうが気分沈む

    • +2
  27. 逆に筋肉量が多い人ほど脳の認知機能が低い傾向あるって研究結果もあるぞ
    あくまで「適度な有酸素運動」に限るだろうね

    • 評価
  28. 英国グラスゴー大学が260000人以上の人を対象に研究した結果、もっとも長生きできる移動手段は『自転車』だという事実が明らかになっていますね。
    ウォーキング、ランニング、ジョギング、自動車、バス、列車依存者よりも自転車利用者は遥かに長生き。
    長生きしたいなら自転車、という事実が医学的に明らかになっています。

    • 評価

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