カピバラ聖母伝説。すべての動物たちを平等に愛するカピバラのいる風景（アメリカ）

　カピバラは慈悲深く、動物たちに慕われる。あまり動かず動物たちをひきつけているその姿は、お釈迦様のようだし、聖母のようでもある。

　アメリカのアーカンソー州にある『ロッキーリッジ動物保護施設』は、育児放棄されたり、虐待されていた動物たちを保護する施設である。

　そこに6年前、幼かったカピバラのチーズケーキがやってきた。

　まだ小さかった彼女は当初犬と家の中で暮らしていた。犬に愛情をもらったチーズケーキは、成長すると、今度は自分から他の動物たちに愛情を注ぎ始めた。まるでそれがあたりまえのように、どんな動物に対してもわけへだてなく。

　そんなチーズケーキさんをみんな大好きで、彼女のまわりには常に動物たちが寄ってくる。 　保護当初、施設運営者の家の中で犬たちと一緒に暮らしていたチーズケーキ。犬たちはチーズケーキを快く受け入れ、一緒に遊び、寝食を共にした。

　1つのスイカを分け合う犬とカピバラ 　犬たちの無償の愛で、愛し方を学んだチーズケーキ　

今ではすべての動物たちの聖母に

　自分が犬にそうしてもらったように、チーズケーキは自ら進んで施設の動物たちのお世話をするようになった。

　ある時、施設では置き去りにされていた子犬たちを引き取った。この子犬たちの母親役をかって出たのは、ほかならぬチーズケーキだ。（捨てられていた4匹のダックスフントの子犬の代理母に名乗り出たカピバラのほのぼの子育て） 施設に保護される動物たちはもれなく愛するチーズケーキ この慈悲深い顔ったら！ その愛情はすべての動物に注がれる。

アヒルにも 子鹿にも 亀にも エミューにも みんなチーズケーキが大好きなのだ。

仔馬だって、そこにチーズケーキがいるのならギュっとしにくる。 その癒しは子どもたちばかりではない

時に老犬にも注がれる。 2014年には『コブラー』と言う名のカピバラも保護されたが、この時もチーズケーキは率先してお世話をしていた。 　エキゾチック・ペット・トレーダーという販売サイトでは違法に希少動物や野生動物の取引がされており、コブラーもそのうちの1匹だった。

　カピバラは群れで暮らす社会的な動物なので、他のカピバラと一緒にいるのは良いことだ。現在コブラーはチーズケーキとともに幸せに暮らしている。 　最近ではあるメスのニワトリがチーズケーキにぞっこんＬＯＶＥのようだ。 　このニワトリは、チーズケーキがいると、必ず背中に乗りたがるという。 　 ニワトリとチーズケーキさんは同じ囲いの中に住んでいる。ある雪の寒い日、突然チーズケーキの背中に乗るようになったというが、「寒いから私の背中で暖をとるといいわよ」とチーズケーキが提案したのかもしれないし、そうでもないのかもしれない。 　ニワトリは他のカピバラ、コブラーの背にも乗ったようだが、チーズケーキさんの方が良かったようだ。この日、足が雪で冷たかったので、一日中チーズケーキの背中で過ごしたそうだ。チーズケーキの方は特に気にする様子もない。 　とにかくチーズケーキはすべての動物を等しく受け入れているのだ。 　ロッキー・リッジでのチーズケーキさんと他の動物達の様子はFacebookで見ることができる。

via:Capybara Loves All The Animals On Her Farm・translated byいぶりがっこ / edited by parumo
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