
こんなの絶対欲しすぎるにもほどがあるだろう。
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The World's First Robotic Kitchen - TV Commercial
ライブラリから選択するだけでロボットが自動調理
モーリーロボティクス社の創業者兼CEOのマーク・オレイニク氏によると、データベースライブラリから料理の量や種類、食事制限、カロリー、欲しい具材、調理方法、シェフなどを選択し、あとは好みのレシピをタップし、計量/カット済みの素材を入れたパッケージ(こちらも注文可能)をセットして、”スタート”ボタンを押すだけで一流料理人の味を再現してくれるという。

必要な調理器具の類がすべて内蔵された2本の腕のようなモーションキャプチャーシステムには、料理人の動作が記録されている。
このおかげで、まるで料理人本人が調理しているかのようにレシピを仕上げることができる。また現在、自動食器洗い機を開発中であり、いずれは調理後にキッチンの後片付けまでできるようになるという。

第一弾として投入されるライブラリのレシピには、ティム・アンダーソン氏のクラブビスクといった繊細な味付けが要求されるプロならではの難しいレシピが含まれる。アンダーソン本人でさえ、モーションキャプチャーで正しい動作を覚えさせるために5回もトライしなければならなかった。
ロボットキッチンはネットからレシピをダウンロードできるのみならず、自分のオリジナルレシピをシェアしたり、販売したりすることもできる。”レシピのデジタルライブラリ”を通じて広まる創造的なデータベースからはプロの料理人すらもインスピレーションを得られるはずだ。

家庭用ロボットシェフと聞いてワクワクする一方で、どこか不安めいた予感もある。ネットでレシピをダウンロードすればどんな料理でも作れるという触れ込みは間違いなく素晴らしいが、これは本当にきちんと機能するのだろうか? ネットに頼りすぎて、アクセスできなくなった場合はどうすればいいのか? 数々の疑問が浮かんでくる。
こうした不安に対して、オレイニク氏は信頼性こそがロボットのもっとも大切な要件と答える。開発において重視したのが、キッチンの安全性と一貫して動作することであったという。また、ネット接続については、レシピのダウンロードやアップロードには必要だが、一旦ダウンロードしてしまえばオフラインのままでも使用できるとのこと。さらにマニュアルによる操作も可能だそうだ。

安全性のほかに、本当に一流料理人の技をそう簡単に真似できるのかどうかも分からない。例えば、ザ・キッチン・バイ・ウォルフガング・パックのオースティン・グレシャム氏はこのように述べている。
「プロのシェフは料理する際、常に即興性が求められます。レシピに25分じゃがいもを焼くとあっても、そのジャガイモの密度が異なれば調理時間も異なります。私はジョエル・ロブションと同じ腕前を持つと触れこむマッシュポテトマシンにだって挑戦しますよ。ほかにも鍋やフライパン、オーブン、グリルなども熱さにムラがあります。シェフは常に同じ部位を使うのではなく、即興で対応します」
それだけでなく、ロボットに人の重要な感覚が備わっていなければ、パン生地の圧力の変化などにどう対応するのだろうか? こう問うのはコンラッド・マイアミのヴァージル・ブランデル氏だ。
「シェフはどの料理にも精一杯打ち込み、同じ料理は二つとしてありません。料理や風味に添えれらるシェフ自身の個人的な感触こそが、最終的な仕上がりを決めるものだと思います。何よりも、完璧な料理を作るには五感を総動員しなければなりません」

科学者の視点からは、モーリーのロボットが料理業界や産業界における台風の目になる可能性までは否定できない。
しかしカーネギーメロン大学のコンピューター科学者シッダールタ・シュリニヴァーサ氏は、間違いを許容するレシピはあるが、プロ品質の料理が本当に再現できるようになるまでには5〜10年はかかるだろうと見ている。彼はグレシャム氏とブレンデル氏と同様、触覚と嗅覚が必要であろうと説明する。
「様々な食材が存在しており、例えば同じトマトでも見た目や味は異なります。ヘタを取る必要があるものもあれば、ジャガイモなら皮を剥かねばなりません。そうしたフィードバックを機械にきちんと入力し対応させることで、食材の化学組成や温度の違いを認識し、適切に対応できなければならないのです」
さて気になるお値段だが、1体92,000ドル(920万円)くらいになるそうだ。
シュリニヴァーサ氏の見解では、新しもの好きの富裕層あるいは病院や老人ホームで需要があるのではないかとのことだ。
via:The World's First Home Robotic Chef Can Cook Over 100 Meals/ translated hiroching / edited by parumo
こういうニュースを聞くと、本当にロボット化の波はすぐそこまで押し寄せてきているのがわかるね。調理台の上から2つのアームがびにょーんと伸びてくるシュール感もことさら未来を感じさせるじゃないか。洗濯機も畳までやってくれるのが登場しているし、家事業界はあと数十年で大革命が起こりそう。
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コメント
1. 匿名処理班
大量生産は難しくても透析や手術後など特定患者向けだと
手間暇を省けてさらにうまい入院食できそうだね
でもうまい飯食いたいために入院繰り返すのだけは勘弁な
2. 匿名処理班
タマネギがねぇぞ買ってこい、などと料理ロボットから仕事を言いつけられたりするんじね?
3. 匿名処理班
冷蔵庫にあるものから判断して適当に作ってくれるロボットはまだですか
4. 匿名処理班
高いようで人件費を考えると数年で元は取れるね
5. 匿名処理班
920万円ぶん外食する
6. 匿名処理班
一生懸命作ったんだけど、失敗しちゃった❤
って愛敬が欲しいな。
7. 匿名処理班
アームの数が二本というのは、二足歩行のロボットに拘る日本人に対抗してるのかな?
8. 匿名処理班
※8
モーションキャプチャしやすいからじゃないかな
9. 匿名処理班
計量とカットが一番面倒くさいんですが…
ついでに言うと買い物もね
10. 匿名処理班
すごいけど掃除や手入れが大変そうだ
11. 匿名処理班
高い…、そしてデカい。
朝優しく起こしてくれたり、あ〜んしてくれたり、お弁当作ってくれたりできませんかねぇ(切実)
もしやってくれるのなら家新築も辞さない(断言)
12. 匿名処理班
エラー
ソノリョウリハ ザイリョウガ タリナイノデ ツクレマセン
13. 匿名処理班
グルメ列車ロイヤルアレックス号 完成の日は近い
14. 匿名処理班
ネットにつなげて食材の加工したもの自動で発注もできそうではあるけど
そこまですると出前と何が違うねんって話になる
さすがに形状や種類・サイズの異なる食材を
料理に合った加工ができるまではまだまだかな
15. 匿名処理班
絶対に美味いものを作らないといけないっていうハードルじゃなかったら、料理のロボット化は進むと思う。
少なくともレシピ通りに作れば食べられる飯はできる。
そう考えるとこういうのは有りじゃないかなと思う。
その一方でどんなに安くなっても数百万ぐらいはすると思う。
そうなると一般家庭に普及することは無い気がする。
16. 匿名処理班
これば是非一度食べてみたいな
少し失敗しても許しちゃうわ〜
17. 匿名処理班
包丁とか武器は揃ってるんだからプログラムを入力すれば人殺せるね
料理ロボットに人殺させるやつが手塚治虫の漫画であったわ(包丁は凶器に使ってないけど)
18. 匿名処理班
そのうち足りない材料をネットスーパーで買ったり出来るようになりそう
19. 匿名処理班
怪盗クイーンシリーズに出てくるRDを連想したのは私だけかい?
20. 匿名処理班
それ欲しいりんぐ
21. 匿名処理班
そろそろVaultーTech社が出現しそうな世界になってきたなあ
ホント一昔前のSFが現実になっている
22. 匿名処理班
材料が少し足りない時の誤魔化しアレンジとか
出来ないだろうから材料補給の奴隷状態だな。
嫁に言われて買い出しに行く旦那と変わらんな。
台所と結婚するイメージか。
23. 匿名処理班
猫村さんの方が欲しい
24. 匿名処理班
レシピ考えて材料を考えるのが一番苦手な主婦だよ。その内それこそ一年分のレシピを記憶保存してネット注文まで対応してくれるんだろうなあ
25. 匿名処理班
それよりも一緒に食べてくれるロボットが欲しい。
26. 匿名処理班
あとは「洗濯」「掃除」だな。
27. 匿名処理班
エラー起こすと大変な事になりそうw
野菜を切った後にどこまでも切り続けるとか、泡立て器暴走とかw
アームが暴れまくって怖くて面白い事になりそうで興味津々w
28. 匿名処理班
調味料や調理器具が少しでも規定に位置に無いとエラー起こして作業できないって落ちだろうね
29. 匿名処理班
早く空気中のクロレラ培養して、ステーキとかハンバーグ作るマシンつくってくれー
30. 匿名処理班
・・・・これ
冷凍食品
チンしたほうが良くない?
31. 匿名処理班
こういう技術が身体障害やお年寄りの介護に組み込めたらとても助かるだろうね。
ただ、より便利により楽な生活が当たり前になると、健康な人間が歩くのも機械任せになってぶくぶく太って退化する時代が来てしまうかも・・・っていうシーンのある3Dアニメーション映画があったのだけど題名が思い出せない。。
32. 匿名処理班
調理は自分でやるからさあ
適当に鍋やら包丁、食器を放り込むと手洗い並みに綺麗に洗い上げて
自動で整頓してくれる自動洗い機を作ってください
33. 匿名処理班
920万円はちょっと手が出ないなぁ
オリジナルレシピ生成って、ある意味でAIの進化を感じさせる
それをロボの所有者が売って一儲けとか近いうちにで出てくるのかもしれない
芸術も同じで絵画や作曲も作者がロボっていう作品がどんどん増えるのかも
34. 匿名処理班
※35
ウォーリーではないかな?
ただ、そういう懸念・・・じゃなくて、そういう世界になったあとの物語だけど。
35. 匿名処理班
投資詐欺かもという警告の記事に対して、未来はすぐそこに、なんて詐欺を煽るようなコメントされてもなぁ、と思った
36. 匿名処理班
まるいちを連想した
37. 匿名処理班
大きさや歪みのマチマチなじゃがいも剥くなんて作業もできんの?
芽が引っ込んでんの取り除いて揃えた形、大きさに切るの難しいよ。
魚は種類に合わせておろせるの?
38. 匿名処理班
※3
アマゾンとかで勝手に注文するんじゃね?
39. 匿名処理班
維持費はなんぼになるんや
それと人間が干渉できる部分をカスタムできるようにしてくれ
40. 匿名処理班
作るのは苦じゃないんだ!
あるものと買い足しの材料で献立考えるのと
食後の片づけが面倒なんだよ〜
その辺のフォローもはよはよ♪
41. 匿名処理班
冷凍食品全盛の欧米で買われる気がしないのは気のせいか
イタリア辺りならあるかもだが
そしてこのロボットは自分自身も洗うのだろうか?ゴキブリ国家としてはそれが重要なのよね
42. 匿名処理班
施設とか給食とかで使えるなら、年間300~350万くらいとして元は取れるかもだが・・・あちこち細かく稼働する機械ほど、耐久性や信頼性は低くなるからなぁ
43. 匿名処理班
ジャガイモが一部くさっていたら?、芽取りは一つも残さずできるのかなあ