メインコンテンツにスキップ

ターミネーターはすぐそこに!進歩したロボット工学の6つの技術

記事の本文にスキップ

40件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 あの名セリフ「アイル・ビー・バック」から31年、ついにターミネーターが劇場に帰ってきたそうだが、リアル世界でも、サイボーグが街中を闊歩するということはないが、それにつながる技術が登場している。

 人工知能により自らが判断するロボットが人間と共存しうる世界がくるのだろうか?それは敵対関係となるのか?友好関係を築けるのか?リアル・ターミネーターの世界へと誘う6つの科学の進歩をご紹介しよう。

1. 人工皮膚

この画像を大きなサイズで見る

 シュワルツェネッガー演じるT-800によれば、ターミネーターはチタン合金の内骨格に細胞組織を被せたサイバネティック生物だ。今のところ、生きた細胞を作る方法は不明だが、人工皮膚に関する最新技術ならターミネーターにも利用できるだろう。

 韓国の研究者が開発した合成皮膚は、本物の皮膚のように動き、感じることができる。これには曲げ伸ばし可能なシリコンセンサーが組み込まれており、温度や圧力を感知する。また、スタンフォード大学が開発したモデルは、蝶の体重ですら感知する超敏感なセンサーを備えている。さらに、ダメージを自己診断し、自ら修復できる人工皮膚も発表されている。激闘を演じるターミネーターには必須だろう。

2. T-800風骨格

この画像を大きなサイズで見る

 人工皮膚を貼り付ける頑丈な骨格についても研究が進んでいる。ロボット専門企業ボストン・ダイナミクス社が開発したのは、二足歩行人型ロボットのアトラスとその前身ペットマンだ。どちらも人間であるかのように歩き、バランスをとる。しゃがんだり、飛び跳ねたり、岩だらけの路面を歩いたりするほか、9kgの重りで横から追突されても一本足でバランスをとって倒れず凌ぐこともできる。服を着せてしまえば、もはや人間と見分けることすら難しい。

3. 液体金属

この画像を大きなサイズで見る

 『ターミネーター2』に登場したT-1000は液体金属のボディを持ち、あっという間に形状を変化させることができた。最近開発された再構成可能な液体金属は、T-1000の変形を連想させる不気味な挙動を見せる。ガリウムを基礎とする合金で、微弱な電流を流すことによって様々な形態をとる。しかも、アルミニウムを”食べる”ことで1時間以上も勝手に動くことができるのだ。ターミネーターの完成までまだ先は長いだろうが、実験室の外でもこれをコントロールし、さらに複雑な形状に変化するための技術が編み出されることだろう。

4. 試行錯誤を通して学習する人工知能

この画像を大きなサイズで見る

 コンピューターのプログラムには決まりがある。人間の知能が柔軟性に富んでいることとは対照的だ。人間の目を欺くには、サイボーグは学習し、臨機応変に対応できる知能を身につけなければならない。つまり、AIは自ら学ぶ方法を学ばなければならない。映画によれば、ターミネーターはニューラルネット・プロセッサーで高い処理能力と学習能力を実現している。まるで脚本家が研究を進めていたかのようだが、実際に自己学習マシンにニューラルネットワークの研究は不可欠だ。

 ニューラルネットワークは、アップル社のSiriやマイクロソフト社のキネクトといった様々な音声認識技術の基礎となってきた。これらでは入力回数が増えるほどに精度が向上する。また、アメリカのクイズ番組『ジェパディ!』で人間を打ち負かしたIBM社のワトソンも、間違いを診断し、これを修正するAIだ。あるいは、T-800のように人間の表情を分析して、笑顔すらも学習するかもしれない。

5. 好奇心旺盛な機械

この画像を大きなサイズで見る

 テレビシリーズの『ターミネーター:サラ・コナー・クロニクルズ』では、ジョン・ヘンリーという意識プログラムが人間の子供のように育てられ、少女とデートをしたり、児童心理学者から定期的に診察を受けたりしていた。現実で開発されているのは、子供のように探求し、経験から学習するよう設計されたアルゴリズムだ。

 好奇心を有したロボットは赤ちゃんと同じ方法で世界について学ぶ。iCubは子供に似せて作られたロボットで、人とのコミュニケーションを通じてハイハイや、迷路を解く方法、新しい単語などを学んできた。

 また、認知科学者がプログラムしたパピーは子供のように好奇心が旺盛だ。自分の知識を評価し、それに従って探求する。子供と同じ順序で新しい動作を身につけるところなど奇跡的とも言えるだろう。最初は、適当に足、口、頭を動かす。次に、そうした動きを連携させて歩く方法を学習し、周囲を探索し始める。最終的には、クンクン鳴いたり、顔のオモチャを叩くなど物を操作したりするようになる。その対象が人類に取って代わらないことを願わずにはいられない。

6. ロボットによる芸術

この画像を大きなサイズで見る

 ターミネーターシリーズの主要なテーマとは、人とターミネーターの違いは何かという問いだ。ターミネーターが脅威に満ちているのは、会話能力、計画性、感情表現といった人間に特有と考えられている多くの特徴を彼らが模しているからだ。それならば、創造性はどうだろうか? ロボットは完全にオリジナルなものを創作できるのだろうか?

 『サラ・コナー・クロニクルズ』の少女型サイボーグ、キャメロンは、ジョン・ヘンリーが謎かけをする中、自分の部屋でバレエの練習に没頭していた。対する現実のAIは、人間が書いたと言っても通用する物語を書き上げ、ゲームを設計し、ラップを作ることもできる。数週間前、グーグル社の研究チームが、物体の認識を学習するだけでなく、自分で物体の例を生成するニューラルネットワークを発表した。そのAIは、そうして生成された例のパターンを基に画像まで作り出してしまう。そして完成したのが、シュルレアリズムの絵画のような幻想的なニューラルネットの夢だ。

 コメントより、ニューラルネットワークを使用したとされる動画。たしかにシュールでカオスかも。

via:mentalfloss・原文翻訳:hiroching

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 40件

コメントを書く

  1. >>「アイル・ビー・バック」から31年
    うそだろ承太郎!?(光陰矢の如し感)

    • 評価
  2. ダダン ダン ダン ダダン!
    明日7/10から劇場公開!

    • +8
  3. まずはシャキシャキ動くアシモの完成が先だな。
    アレが全ての基本を備えている。
    ビッグドッグは進化は目覚ましいけど
    何が目的なのかわからん方向に進んでる。
    闘牛の牛の代行でもさせるのかな?

    • +3
  4. 完全なる人間の代わりになる存在、レプリカントとか
    レアリエンとかが必要になる様な未来が、人類にとって
    「果して本当に幸せな未来」になるのだろうか。

    • -8
    1. ※4
      ビッグドッグの開発資金提供元はDARPA
      要するに軍用
      重たい荷物運ばせたり、銃器搭載してドローンとして運用するつもりなんでしょ

      • +2
      1. ※11
        それには 999 の切符を入手しないと!

        • 評価
        1. ※23
          あれは優勝したら全ての情報や仕組みを開示しないとダメだから、わざと優勝しない様にするチームが多かっただけですよ(笑)
          軍事力直結の技術ですからね。

          • +2
    2. ※4
      ビッグドッグは山岳地帯での物資運搬ロボだよ。アフガンで車両が入れない地形でロバが役に立った事例から開発されてる。

      • 評価
    3. ※4
      ビッグドッグの方がはるかに実用性高いだろ。

      • +1
    4. ※4
      今の軍事転用を背景にしたアメリカの本気度はかなりヤバイ。
      基本、ベンチャー開発で政府が強力な後ろ盾になって開発しているわけではない、日本のロボ技術はわずかずつではあるが追い抜かされている。
      原発調査ロボにしても、福島原発事故の際は国産品はロクに使い物にならず、結局、軍用にも使われている外国製のロボで調査される始末。
      正直、我が国のロボット開発の未来には不安を感じる。

      • 評価
  5. Googleのコードを元にした動画版もあるで!
    ttps://www.youtube.com/watch?v=oyxSerkkP4o
    カオス

    • -3
  6. ターミネーターという製作者の妄想が、今や実現に近づきつつある。
    妄想というのは馬鹿にできない創造力だと気づかされるな。

    • +1
  7. 7番目に「ロボットの恋愛観」を追加しないと

    • 評価
  8. 地道に研究続けてる研究者はたくさんいるんだろうけど、ここ10年位ガツーンと来るような進歩的な結果がないというか全部が全部マイナーアップデートみたいな進捗ばかり。
    夢や妄想だけならいくらでも捗るんだけど、もっと現実的に先行きが開けるような、真空管からトランジスタのような新しい何かがほしい。

    • 評価
  9. 最初にターミネーターのアイデアを理解した時は本当に衝撃だった
    「ロボットの表面を人間の筋肉や皮膚で覆う」!
    なるほどそうすれば完全に人間そっくりのロボットが出来るわけだ
    誰が思いついたのか知らんが本当にすごいアイデアだ
    人体部分は脳がないからドナーが同意すれば倫理的な問題もないし
    将来絶対に実現すると思う

    • +2
  10. 完全自律制御のロボができるのならば、いろんな意味で人間は覚悟しなきゃいけないな。

    • +1
  11. ロボット(AI)が人間と対立するかどうかはロボット(AI)が
    どう云う目的意識を持つか・持たされるか
    そしてそれに人間がどう対処するか次第だと思う

    • 評価
  12. 人工皮膚・・・韓国の研究者ってだけで嘘くさいw

    • +1
  13. この前の米国での原発事故想定したロボットコンテスト見て、
    まだまだだなあ、と思ったわ。
    瓦礫を踏み越えていくってことが2足歩行ではほとんどのロボでできない
    韓国産は速くできたが、ルールの抜け道突いただけだし

    • +4
  14. 内部障害者なうえに腰を悪くしてから爪先の感覚がほぼない俺は完全義体化が希望だった。
    004のような全身武器なんて素敵やん?
    しかし、AIBOの修理不能のニュースを見てから、義体の修理不能が発生したらどうするんだろ?と思うようになった。
    攻殻機動隊の最新作にそのネタが出てるそうだけど。

    • -2
  15. 頭の中でずっと
    「デデン デン デデン!デデン デン デデン!チャララ~(ズンズン)チャーラーラー」
    とあのBGMが鳴っている。
    出来るだけ仲良くやって行きたいね。

    • 評価
  16. どうでもいい話かもだけれど、シュワちゃんの声は吹き替え版の玄田さんボイスがあまりにはまり過ぎて字幕版でシュワちゃん本人の肉声を聞くとなんとなく違和感をおぼえるレベル
    だいたいメイトリクスのせい。

    • 評価
  17. ボストン・ダイナミクス社→マッシブ・ダイナミクス社→『FRINGE/フリンジ』
    を連想する俺はぁぁぁぁ。

    • +1
  18. ロボットは果たして人間型である必要があるのか?
    ガンダムは実戦では役に立たないと自衛官の人が言っていたが…
    やはり人間型の方がロマンがある!

    • +1
  19. 各国が二足歩行に苦労する中、一方韓国は車輪を使った、と言うのはあまりにあの国らし過ぎて笑ったな
    しかし、色々な裏事情はあるにしろ日本のロボット技術が研究室の中でしか通用しない物だった、のはちょっとショックだったわ
    シャフトなんかは凄そうだけどもはや日本の物じゃないしな

    • 評価
  20. ://blackwannabe.net/post-3168/
    ://www.utnp.org/gakujutsu/inaba1117.html
    通用したから買われたのでは?日本の物じゃないというのも、言い過ぎじゃないか?

    • 評価
    1. ※30
      言い訳全開やな
      >あれは優勝したら全ての情報や仕組みを開示しないとダメだから、
      初めて聞いたな
      そもそもDARPAと日本経済産業省は既に共同研究に合意してて本大会もその延長なんだが?

      • 評価
    1. ※32
      アメリカ、日本、ドイツの一部チームも車輪使ってたよ?
      なんか韓国チームが抜け道突いて優勝したみたいな事吹聴してる奴がいるが
      大会の趣旨、ルール的に全く問題ないからなアレ

      • 評価
  21. ロボット工学の記事だからちょっと違うかもしれんが、
    機械の体か…
    それもいいけど、鋼の心もセットで欲しいな

    • 評価
  22. 話は聞かせてもらった!(ガラッ
    デデン デ デン デン
    「おねえちゃんあちきと遊ばない?」

    • +1
  23. DARPA大会はクロ現に取り上げられてから
    ルールすら知らない奴が適当吹いてるのが目につくね
    挙句に「開示請求されるから本気出してない!」とか・・・

    • 評価
  24. 二足歩行機能では兎も角、アイディアと勝負には韓国に負けた。
    その現実をまずは受け入れないと進歩は始まらない。
    それに現実の災害ではとにかくミッションを完遂することが何よりも大事。

    • +1

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

サイエンス&テクノロジー

サイエンス&テクノロジーについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。