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かつてトラック島と呼ばれたサンゴ礁:チューク環礁に眠る日本軍の軍艦墓地

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(著)

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 西太平洋カロリン諸島に位置する世界最大級のサンゴ礁のチューク環礁は、かつてトラック島とよばれ第二次大戦中には日本海軍の大規模な軍事拠点が築かれていた。

 当時の連合国軍にとって大きな脅威であったこの拠点は、アメリカ軍による空襲で熾烈な航空攻撃を受け、停泊していた巡洋艦や駆逐艦のみならず、数百もの航空機までもが破壊されて沈み、数千もの兵が命を落とした。

 そして現在美しいサンゴに彩られた青い環礁の海底には、凄惨な戦いの果てに沈んださまざまな残骸たちが今もなお横たわっており、近年では水中廃墟を巡るダイバーの間では人気の海洋スポットの一つとなっているという。

 水中に眠る戦没した軍艦の様子を撮影した写真が海外サイトにまとめられていたので見ていくことにしよう。

 西太平洋に浮かぶ世界最大級のサンゴ礁、チューク環礁(旧トラック島)には、10隻以上の軍艦と30隻以上の商船に加え、数百機もの航空機が沈んでいる。

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image credit:amusingplanet

 かつてトラック島と呼ばれていたこの場所は、第二次大戦中、西太平洋に主要基地を築いていた日本の海軍艦隊の駐留地だった。そこは当時のアメリカの真珠湾と同等の軍事拠点で、攻撃の戦艦や空母、巡洋艦、駆逐艦、タンカー、貨物船、タグボート、砲艦、掃海艇、上陸用舟艇、そして潜水艦が留まっていた。

 チューク環礁はマーシャル諸島内にあり、太平洋や南太平洋全体に広がる環礁や島々に駐留する日本の部隊を支える重要な供給源であった。

 そしてこれらの島々には、滑走路、造船所、通信センター、およびレーダー基地などの施設が設けられ、その週辺は沿岸砲や迫撃砲で守られていた。数千もの兵と重火器が配備された島は太平洋のジブラルタルと化し、太平洋における連合国の大きな脅威となっていたため、無力化は連合国にとって不可欠になっていた。

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image credit:Aqua Immersion/Flickr
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image credit:Matt Kieffer/Flickr
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image credit:Stephen Masters/Flickr

 しかし1944年2月17日から18日の2日間にわたってアメリカ軍が突如仕掛けた航空攻撃により、当時トラック島に停泊していた巡洋艦や駆逐艦、潜水艦、その他の支援艦のみならず、無数の小型船や商船のほか、飛行場に駐機していた数百もの航空機も急襲にあった。

 ただし、こうした事態を恐れていた日本は、あらかじめ貴重な空母や戦艦、重巡洋艦などを基地から遠ざけていた。

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image credit:Stephen Masters/Flickr
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image credit:Andrea McIntyre/Flickr
Fujikawa Maru
Fujikawa Maru
Kiyosumi Maru

 この空襲でアメリカ軍は最終的に日本の軍艦12隻と商船32隻を沈め、250機の航空機を破壊した。そして何千人もの日本人が殺された。一方アメリカ軍はわずか40名の兵と25機の航空機を失うのみにとどまった。この空襲は、太平洋における連合国軍の主要な脅威だったトラック島を潰し、東京に向けて前進する連合国軍を阻む日本軍を無力化させた。

 今日、トラック諸島のサンゴ礁に沈む残骸は、「トラック諸島の幽霊戦艦」とも呼ばれる素晴らしいダイビングサイトとして知名度を上げている。

 これらの残骸の大半は水深15mに満たない透明度の高い水中に横たわっており、そこには爆弾物、機雷、弾薬、雷管や魚雷や砲弾そして遺体が散在している。この環礁は第二世界次大戦の凄惨な痕跡を懐に沈めたまま、色鮮やかなサンゴやマンタやサメなどの海洋生物を育む美しい海の楽園と化しているのだ。

追記(10/2 10:55):本文の一部を訂正・再送しました

the washing of ten tides III
Nagano Maru Wreck
Truk Lagoon 2014 107 1048 _Jill_ torpedo bomber
Telegraph
Oil pump station

via:amusingplanetWikipediathenewamericanpacificwrecks・written D/ edited by parumo

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この記事へのコメント 33件

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  1. 負けてボロボロになった日本が今は経済で立ち上がり
    世界平和の礎を作り出そうとしている
    ここに沈んだ英雄らに敬礼

    • +19
    1. >>2
      正直散って逝った英霊たちは今の日本の状況見て嘆き悲しむような気がする
      世界平和っていってもたぶん世界は日本に対して注目してないし・・・
      あと自分たちの爺ちゃんがこんな風に晒し者みたいになってるのは俺はみんなみたいに喜べないわ

      • +5
  2. 安らかにお眠り下さい。
    皆様のおかげで今日があります。
    この事は決して忘れはしませんから。

    • 評価
  3. 靖国で戦友達といい酒を飲まれていることを祈ります。
    日本の歴史を作ってきた先人を尊み、屍を踏みにじるようなことをしない生き方を
    して生きたいです。

    • 評価
    1. ※4
      ※5
      残念ながらチュークに眠る英霊の殆どは靖国が頑なに合祀を拒んでいる徴用船員

      • +2
  4. 靖国で旨い酒を戦友たちと腹いっぱい飲んでください。

    • +19
  5. 所々西大西洋になってますね。
    西太平洋が正しい表記では?

    • +5
  6. 日本の平和はここに眠る幾柱もの英霊の犠牲の基に有るんだという事を決して忘れてはいけない。

    • +13
    1. ※9
      晒し物と思わず、サイバー達が撮ってきた写真のおかげで遠くにいる我々も思いを馳せる事が出来ると思いましょう
      (人の来ないお墓はもっと悲しいですから…)
      今は魚やサンゴなど沢山の命に囲まれて眠ってる英霊達にに安息の祈りです

      • +10
  7. お骨の引き上げは時々話題に登るが、
    なんとか故人を知る方がご存命のうちにしてほしいね・・・

    • 評価
  8. 一つでも多くの遺骨を拾って、祖国にお帰りいただきたいものです。

    • 評価
  9. 我々は先人達が築いたこの平和の上に胡座をかいてはいけないね

    • +1
  10. ダイビングで沈艦に近づくと 日本に帰りたい英霊が日本人ダイバーに乗ってくるそうな 友人は帰国するまでかつてない肩こりに悩まされた

    • +3
  11. 戦争の記憶が語り継がれる一方で刻々と朽ちていく遺物を見ると
    またいずれ同じことが繰り返されるんじゃないかと不安になる。
    人も文明も自然も相互に破壊しあっては溶け合う時の残酷さと地球の雄大さを感じる。

    • +7
  12. お恥ずかしながら、第二次世界大戦をあまり詳しくは存じ上げておりませんが、遺骨を家族の元に帰してあげて欲しいと思いました。安らかに。

    • +8
  13. 航空攻撃に対する拠点防御がいかに難しいかを物語っている

    • +3
  14. 戦勝国にとってはナチスドイツやイスラム国兵士の死体と同じだよ。やっぱりみんな自分の国だと見方が違うね。

    • +1
  15. うちの祖父はここから生きて帰って来た。
    この水底に眠る方々は祖父の戦友なんだと思うと
    いたたまれない気持ちになる。
    祖父が顔を合わせ、言葉を交わしていた人たちなんだ。
    どうか安らかに。

    • +1
  16. 些細なことですが訳文について。
    「中立」というのはneutralize、すなわち「無力化」という意味だと思います。
    つまり「基地機能を喪失させるために徹底的に攻撃、破壊された」ということですね。

    • +5
  17. 大叔父が阿賀野に乗っていたそうで、阿賀野沈没後、駆逐艦追風に救助されたものの、トラック島空襲で追風ごと沈んでしまったそうです。
    この近くにいるのかな・・・

    • 評価
  18. 有名どころで亡くなった人はまだましで、行く先も知らされずに船に詰め込まれ、潜水艦の攻撃でどこだか分からない海底に眠ったままの人たちも大勢いるんだよ。
    うちのじいちゃんは北方領土らへんに行ったらしいが(詳細不明)腕時計と石ころ(戦死推定場所のもの?)しか帰って来なかったらしい。

    • 評価
  19. 戦後、軍機が解除されても軍令部の公的な指令書や辞令や発令は破棄されたり焼却されたりして
    士官が私的に集めた断片的な紙片から辛うじて読み取るしかないとか
    連合国から責任の追求を怖れたあまりとはいえ
    護送船団の商船が何処で沈んだかも定かではないなど船員達の無念は察するに余ります

    • +2
  20. 攻める側は上空に到達すれば勝ちだからな

    • 評価
  21. 骨は残るの!?何年も海水に浸かってたらボロボロになって無くなりそうだけど…。なんかフェイクっぽい。

    • +7
  22. いまは漁礁として、魚やサンゴの住処になっているのは、なんかほっとする。

    • +10
    1. ※28 良かったなあ。
      うちの祖父はここで戦死したよ。享年27。
      東京に出るのも2日ががり(当時)ってド田舎で普通に暮らしてたのに
      まさか、遠い外国の南の島で鉄砲に撃たれて人生終わるなんて
      夢にも思わなかっただろうな祖父ちゃん、と折に触れて考えるわ

      • +1
    1. ※30
      追風は水深60m以上の所に沈んでいるので、テクニカル系の装備をしていかないと
      潜れないです。3つの部分にばらばらになって沈んでいるそうです。
      駆逐艦文月は30m位なので、割と潜り易く、かなり原型も留めいているそうです。

      • +3
  23. 海外で幽霊船とされる物が日本の物で、而も戦争の遺物だったとは。

    • +9
  24. 自衛隊航空部隊が頑張ってくれてるから平和な一日を過ごす事が叶っているけど今は毎日、侵略国に日本が狙われているからな。ご先祖様も気が気じゃないだろうな。ご冥福をお祈りします。そして日本が侵略から国を護れるようどうかお力添えを御願い申し上げます。

    • 評価

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