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人間の皮膚は幾つもの層から成り立っている。胎児の頃私達の皮膚はこういった層を伸ばしたり縮めたりするのだが、科学者たちはこの時に皮膚が折り重なる事で指紋が出来上がるのではないかと考えている。これは皮膚の最下層が他の層とは全く違った速度で成長する事で引き起こされるのだ。あなたの指紋は幾つもの層がグルグルと回って出来上がったもので、まるでソフトクリームのようなものなのである。
2.指紋の前は骨測定が一般的だった

ベルチョン法とは?
犯罪捜査に大きな変化をもたらした10の殺人事件簿
3.指紋を持たない人もいる
三つの遺伝子疾患が指紋の生成を止めてしまう事が判明している。ネーゲリ症候群、網状色素性皮膚症と先天性指紋欠如疾患である。ネーゲリ症候群と網状色素性皮膚症は指紋だけでなく多くの症状を誘発する為、指紋よりも優先して他の症状が治療される事が多い。
先天性指紋欠如疾患はそれに比べると「指紋だけが無い」という疾患であり、「移住遅延病」と言われる事もある。これは他国への移住の際に指紋が無い事から、大変苦労する事から来た名前なのだそうだ。
4.ベルチョン法を塗り替えたのが指紋鑑定である
1901年、ウィリアム・ウェストという人物がカンサス州のレーヴェンワースにおいて殺人の罪で無期懲役を言い渡された。ベルチョン法を使い、彼の情報は事細かに記録された。
しかしその2年後ウィル・ウェストという人物が同じくレーヴェンワースを訪れ、その姿ウィリアム・ウェストと瓜二つだったという。レーヴェンワースへ入る前、ウィル・ウェストは「ここに来た事があるか」と尋ねられ、その時に写真を撮られた訳だが、その姿は現在投獄中であったウィリアム・ウェストと瓜二つだったと言う事だ。
その後、事務官が指紋を調べてみた所「全くの別人である事」が判明し、ベルチョン法の不確定さと法医学における指紋の重要性を確定づけた一件であった。
5.しかし指紋法には誤りも多い

2011年の研究によれば、指紋法が失敗した確率は0.1%であるという。一見すると小さい数字だと思うかも知れないが、FBIが毎年確認する指紋は6万個であり、その6万個それぞれに0.1%の確率で誤認逮捕の可能性が潜んでいるのだ。6.コアラにも指紋はある

7.指紋は耐久性がある

ハンス・ガラッシーという人物の指についての話をご存じだろうか?彼は海に出ている時、とある事故で指を何本か無くしてしまったそうだ。しかしその後引き上げられたマスの体内から指が見つかったという。「指が水の中から発見される時、表皮が真皮からずるりと手袋のように剥けてしまうんです」と指紋のエキスパートであるアレン・ベイヤーさんはBBCに語り、こう続けた「非常にグロテスクな話になるのですが、もし仮に指が損傷してしまい、それでも指紋が必要な場合は、手袋のようになってしまった表皮だけをはめて、それを使うと思います」
ちなみにハンスさんの指はその後本人に届けられたが、本人は受け取りを拒否したという。
8.でも無くなる事もある
煉瓦積み職や抗ガン治療、カペシタビンのような薬品は指紋を消してしまう事がある。しかし法医学者のエドワード・リチャーズさんはScientific Americanの記事において「でも安心してください、私たちの皮膚は日に日に修復されていくのです。後遺症が残るほどの怪我で無ければ、私たちの身体は自然と回復していくものなのです」と説明している。
9.指紋を故意に消そうとした人々
1930年代のアメリカ合衆国は指紋捜査の黄金時代だった。その為、数多くの犯罪者が故意に自らの指紋をつぶす事が増えたのだ。その判断が多くの悲惨な結果を招く事になったのは想像に難くないだろう。指紋をそぎ落とす者も居れば、指をそのまま切り落とす者も居たと言う。
かの有名なギャング「ジョン・デリンジャー」もその内の一人であり、指を酸で焼き切ったのである。常人には到底出来ない事であり、当時の警察は彼が残した指紋を彼の物と断定するには至らなかったと言う。ちなみに現在の科学技術をもってすれば、彼が残した指紋にはわずかに淵の部分が残っており、そのわずかな指紋から指紋分析が出来るそうだ。
また強盗である「ロバート・フィリップ」という人物は医者に頼み、自らの胸の皮膚を指先に移植したという。彼は自らの掌の指紋を指の指紋として使い、指先に移植する事を頑なに拒んだそうだ。
10.指紋認証技術は動物でも応用が可能かも知れない

iPhone 5sの指紋認証を次々と試される動物たち11.作家マーク・トウェインは指紋の重要性を予期していた

12.第二次世界大戦時代、指紋コレクションがブームになった

13.強制指紋捜査が行われた事がある
イギリス警察は1948年に起こった3歳の少女殺害事件において、事件現場付近の4万人の男性に対して指紋提供を強制した事がある。しかしこの思い切った捜査をもってしても指紋提供者の中から犯人を特定する事が出来なかった。そこで警察は指紋提供を拒んだ200人を更に詳しく調査した所、その内の一人が本件の犯人である事を突き止めた。こういった過去があってか、イギリスでは時折強制的な指紋提供が行われる事があり、その中には多くの成功例があると言う。
しかしながらアメリカ合衆国では政府によったそういった行為は良く思われないものの、一応「確証がある場合に限り」指紋提供を強制する事は出来るようだ。
14.FBIは公務員や警察官の指紋を全て集めている
もしアメリカで一度でも教師、警察官や公務員の類に着いた事があるなら、FBIは未だにあなたの指紋を記録している。そして、その指紋は「犯罪者」と同様に扱われるのだ。2015年、FBIはこれらの指紋データベースを犯罪者の物と統合する事を決定し、犯罪者を見つけやすいように検索エンジンまで作ったそうだ。
15.マイクロバイオームが次の指紋認証と成り得る

我々が醸し出している細菌入り空気で個別認証ができることが判明(米研究)
via:15 Unique Facts About Fingerprints / translated riki7119 / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
突然の肉球画像でニヤニヤしちゃった
2. 匿名処理班
コアラの逮捕も時間の問題に草
3. 匿名処理班
レストランで働いてた時、素手で(毎日何時間も)皿洗いしてたら手が荒れすぎてボロボロに皮が破けまくって指紋も消えた。痛くなかったし、日常生活で困ることは殆どなかったが二つだけ弊害があって、ひとつは指紋認証が通らない。エラー出まくって他の人が2秒で済む認証が10〜15分くらいかかること。
二つ目は滑ってモノが掴めないこと。特に紙。引っかかりがないから本のページめくったり、紙幣を数えたり、人数分プリントを配布するのに滑るから非常にやりにくい。
よく、爺さん(先生とか)が指舐めてからプリント配布するじゃん?汚いなぁって思ってたけど、自分がその立場になって初めてあれやってる気持ちが理解できたwイライラするぐらい滑って紙がめくれないんだよ。レジやるときは常に濡らしたスポンジ触りながら会計やってたわ。
4. 匿名処理班
指紋ってよくみると気持ち悪いな
5. 匿名処理班
>>また強盗である「ロバート・フィリップ」という人物は
いきなりプログレの大御所が出てきたかと思ってびっくりした
6. 匿名処理班
7と同じ話が墜落遺体にありましたな
7. 匿名処理班
むくみ、手汗ひどいと認証ツールにはなり得ない
ソースは俺
会社のPCセキュリティ何度も設定しなおしてもらってたわ
8. みあきち
8のレンガ職人のは素手での作業で「摩耗」か「皮膚が分厚くなりすぎて指紋の隆起がなくなる?」のが消えるという意味だろうが、抗がん剤等でも「消える」のか。
検索してみたら、炎症や過度の角質化で「判別不能」という感じのようだが。
原因さえ遠ざかれば復元するのは当然だが、薬品の場合でも「真皮」にまでは影響がないようだな。 「真皮」にまで達した傷は、一生残る。
9. 匿名処理班
にくきう♥
10. 匿名処理班
豆知識の追加
モースが見つけた大森貝塚の縄文式土器の表面には
指紋があった。その指紋についての論文が指紋認証
に関する最初の論文となった。
11. 匿名処理班
最近話題のディープラーニングで指紋鑑定の精度も上がってるのかな
12. 匿名処理班
手の皮をズルッと剥いで、それを検視医が手袋みたいに自分の手にはめて指紋を取るというのをドラマでやってたけど、あれ本当にやるんだ…
13. 匿名処理班
指紋よりシナモンが好き
14. 匿名処理班
うちのオカン(元検査技師)も硫酸の使いすぎで指紋が消えたそう
15. 匿名処理班
肉球認証ぉぉ〜笑
16. 匿名処理班
そういや指紋認証って結局はやらなかったな、なんでだ導入面倒なのかn
17. 匿名処理班
※17
上にも書いたけど、全員が指紋を持ってるわけじゃない。
仕事柄、指紋が削れたり溶けてなくなってる人、障害をお持ちで腕がない人ほか意外と指紋認証って万人向けじゃない。
あと認証エラーが非常に多い。登録できる指紋が1人1箇所だけだったり、いちいち設定いじらなきゃいけないからめんどくさい。
指紋認証なんかしなくても鍵やカード式で別に困らない。