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オランダの運河に浮かぶ、世界唯一の水上避難所。保護猫たちが暮らす猫専用ボートハウス

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(著)

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 オランダ、アムステルダムにあるヘレングラフト運河には、猫専用のボートハウス「Poezenboot」がある。ここで暮らすのは約50匹の保護された猫たちだ。

 猫たちは運河に浮かんだボートハウスで自由気ままに暮らしているが、一目猫たちを見ようと猫好きたちが集まり、年間4300人もの人が訪れる観光名所となっている。そのうちの1700人が休暇の間に飼いネコが恋しくなってしまった観光客だという。

The Cats Boat: Where cats and water go puurfectly

 キャットボートの起源は、1966年にさかのぼる。

 ヘンリエッタ・ヴァン・ウィードルという女性が、子猫を連れた迷い猫を不憫に思い、自分の家に引き取ったのが始まりだ。

 親切なヘンリエッタの噂が広まり、近所の人々が保護されたネコをヘンリエッタの家の軒先に置いていくようになった。そんなネコたちを彼女はためらいもなく引き受けたのだ。

 それから2年ほどたち、ネコの数が増えて家が手狭になってきたので、ヘンリエッタは対策を考えた。ヘレングラフト運河近くに放置されていた使われていないボートハウスを利用したのだ。

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 このネコの聖域は、20年もの間、お上に知られることなく運営されていた海賊船のようなものだったが、1987年にやっと正式に許可が出て、キャットボートと名づけられた。

 ヘンリエッタがネコたちの世話をすることで、このボートはアムステルダムでネコのための安全な避難所として機能していったが、2005年にヘンリエッタが亡くなり、現在は、少人数のスタッフと地元のボランティアがその仕事を引き継いでいる。

 いつでも、50匹のネコたちが世界で唯一の水に浮かぶネコの避難所で寝そべっているのを見ることができる。そのうちの少なくとも14匹はヌシで、ほかは里親募集中だ。

 「ずっと居ついている子のほとんどは、最初は野良だったので、今でも完全に飼い慣らすことはできません」と言うのは、キャットボートスタッフのジュディス・ゴベッツ。

 「彼らはいわゆる普通の飼い猫になることはないし、人間を100%信用することはないでしょう。かわいがることはできるけれど、抱き上げようとしないほうが無難です」

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 訪れる人たちがわかるように、かまうな危険の猫たちの人相書きが、船のあちこちに貼ってある。

 「もちろん、彼らは本当に危険なわけではありません。手を出さずに放っておいてあげたほうがいいだけなんです。人間はいつもネコを抱きしめたがりますが、それはネコがイヤな場合が多いのです」

 新しく連れてこられたネコは、短期間ケージに入れて隔離して、その間に去勢・避妊とマイクロチップの埋め込みを済ませる。これは野良ネコの数を減らし、もらわれたネコが逃げ出したり、捨てられたリするのを防ぐためだ。

 それから、こうした縁組可能なネコも、ボートの中を自由に歩き回ることができるようになる。彼らはとても人懐っこいし、とにかくかわいい。しかし、そのうちの一匹を気に入ったからといって、実際に家に連れて帰るのはそれほど簡単ではない。

 「里子に出すときには、厳しい審査をしています。わたしたちは、本当にこの飼い主が責任をもって最後までかわいがってくれるのか、見極めなくてはなりません。そうしないと、新しい家が見つかるせっかくの大きなチャンスが台無しになってしまうからです。」

ボランティアのサンドラは語る。
彼らが再びここに戻ってくるようなことにならないで欲しいからです。

それから、飼い主候補の人には、家の環境とか、ネコを飼ったことがあるかどうかなど、たくさんの質問をします。

ネコを抱きしめて遊ぶためのただのおもちゃだと思っている人には、ネコを世話するには、やらなくてはいけないことがたくさんあることを話してきかせます

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 もらわれていくのを待っている間、ネコたちにはさまざまな楽しみの選択肢がある。運河を泳ぐカモや白鳥、カモメの家族も好きだ。

 「フェンスの隙間からカモをじっと見るのが好きな子もいます。飛びかかる方法をいろいろ考えているのでしょう。もちろん、ネコは狩りが好きですから」ジュディスは言う。

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 「カモや白鳥は、キャットフードが好きで、ボートのすぐそばまで寄ってきてねだります。普通はネコとカモがこんなに接近することはありません。もちろん、フェンスで隔てられていますからね」

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 ネコでいっぱいのボートには、きっとネコ船長がいるはずだ。スタッフによると、それはKoeienkatという名前の雄ネコだという。

彼は幅をきかせていて別格なので、まず最初に単独でエサを食べさせなくてはなりません。そうしないと、ほかのネコがエサを食べられなくなってしまうので。彼はだいたい訪問者が入ってくるドアのそばに陣取っていて、いかにもかわいがってもらいたがっているみたいに見えます。

でもそれは外見だけで、人間が手を出そうとするとひっ掻かれます。でも、そんな性格でも、いや、そんな性格だからこそ、愛されているんです

 キャットボートの入場料は無料だが、このシェルターが政府の援助を一切受けていないことを知ると、ほとんどの人は惜しみなく募金していく。世界中のネコ好きも、オンラインで寄付を寄せ、ボートの住人たちを支えてくれている。

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 「10年ほど前に費用申請をしましたが、却下されてしまいました。そのときから、わたしたちは自分たちのやり方を貫いてきました。今は100%寄付でまかなっていますが、なんの制限もしがらみもありませんので、自立している感覚でやっています」とジュディスは言った。

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via:Poezenbootvicecatster・written konohazuku / edited by parumo

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この記事へのコメント 16件

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  1. 寄付のやりかたも記事に入ってるとうれしいなって。(寄付はサイト右上の「doneren」リンクから)

    • +8
  2. 里親申請の審査が厳しいのが良いね
    ちゃんと猫の将来の事考えてるんだなぁ

    • +16
  3. こういう時のネコの反応を見ていると面白いよね。
    「私を撮るの?撮りたいの?良いわょ~?」
    「ポーズ付けるからね?」「素敵に撮ってね?」
    とか言っているみたい?(多分言っているだろ?)

    • 評価
  4. こういうボランティア的な行動をするには、
    よっぽど動物の事が好きでないと、やってられないだろうな。
    動物に対する理解も、普通の人よりも深いみたいだし

    • +2
  5. 猫の顔からにじみ出る、オランダの雰囲気。
    俺がふっと思ったのは、せっかくオランダの雰囲気のあるボートハウスなので
    もっとグッズとか絵本とか作ったら、寄付も、もっと集まりやすいかと。

    • 評価
  6. やってることは同じでも日本だったら色々妄想や憶測されてすごく叩かれるだろうからオランダでよかった

    • +5
    1. ※7
      作るにもお金がかかる。売ったり発送したり在庫管理の確保の手間、やるのはボランティアだよ。彼らがそちらに手を回すくらいなら猫が好きなら寄付の方が効率的

      • +3
  7. アムスに住んでいるけど、こんなんのあるんだな。今度行ってみよう。

    • +2
  8. 猫達が運河に落ちない様に仕切りが有る事に深い愛情を感じますね。どういう訳か、猫ってお風呂などの水を覗き込むクセがあり、たま~にドボンする子がいるから。
    その事を知らない、なんちゃって愛護団体らは「隔離して監禁している」って騒ぐだろうね、日本だと。
    安易に養子縁組をしない所も良い。それでも飼いたいって人には、ここで何日かお世話の手伝いをさせて大変さを知って貰うのも良さそう。都内の何処かの猫カフェで、それをやっている場所が有ると聞きましたが、公営の保健所などもそうすれば救われる動物も多くなりそうですね。
    うちの庭に仔猫や猫を置き去りにして行く人がたまに居る…
    そういう人はこの記事を見てどう感じるのかな?って思った。

    • +4
  9. 日本も、里親探しサイトなんかだと契約書があって厳しいね
    私も保護した子猫を登録したけど、申し込みなかったので家で飼う事になった
    で、とあるネコ好きスレで「里親の上から目線が嫌、条件厳しすぎ」って書き込みあって
    それに同意する書き込みが続いてて軽く凹んだ・・・
    あぁそういう風に受け止められるのかと。

    • 評価
    1. ※12さん、
      そういう「自分に甘く、他人に厳しい」人間など相手にしないでいいと思います。

      • +5
  10. 猫カフェで満足していてはいけないか

    • 評価
  11. 舞浜駅に毎日捨てられた動物のためとか言って募金してるやつ雰囲気ぶち壊しで迷惑だから辞めてくれんかな?
    場所選べや

    • +2

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