メインコンテンツにスキップ

イルカの目を持つ人間の子どもたち。日々の大半を水中で暮らす海の遊牧民、モーケン族(タイ)

記事の本文にスキップ

54件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 地球上の生物は環境に適応しながら生き延びていく。それは我々人類も例外ではない。進化と共に必要な能力を得て、必要とされない能力は情報として組み込まれていながらも葬り去られていく。

 その暮らしのほとんどを海の中で暮らすというタイ西部に住むモーケン族の子どもたちは、海の暮らしに適応した能力を持っている。

 そう、陸上でほとんどを暮らす我々が失っていった能力であり、イルカやアザラシが持っている能力である。

How Moken children see with amazing clarity underwater – Inside the Human Body – BBC One

光の屈折力をうまく調整し水中でも良く見えるモーケン族の人々

 海の遊牧民と呼ばれているモーケン族は、生活のほとんどをアンダマン海の浅瀬の中で過ごす。彼らは子どものころから、自由自在に水の中を泳ぎ回り、歩いたり狩りをしたりすることができる。

この画像を大きなサイズで見る

 彼らは水中で目がよく見える。いったいなぜなのだろう?

 1999年、スウェーデンのルンド大学のアンナ・ギズレンが、その謎を解明しようとのり出した。一般的な我々の目は、水中ではぼんやりと不鮮明になってしまう。

 光は空気中から水に入ると屈折する。人間の目に光が入ってきたときもそうだ。これは角膜の外側に水分が含まれていて、まわりの空気よりもわずかに密度が濃くなっているためで、目のレンズがさらに屈折率をあげている。

 ところが、人間の目が水中にあるとき、角膜の厚みは同じでも、水から水では光は屈折しない。よって像が鮮明に結べないのでぼんやりとしか見えない。

 しかし、モーケン族の子どもたちは、瞳孔を狭めることによって、屈折力をうまく調整しているのだ。

この画像を大きなサイズで見る

 現代の人間は水中では目が適応しようとしないため、こんなことはできないと考えられている。しかし、モーケン族の子どもたちは、瞳孔を小さくして、目のレンズの形を変えることができるのだ。

この画像を大きなサイズで見る

大人になると失われていく能力

 もしかしたら、かつて人類にに備わっていたものの、進化の過程で削ぎ落されていった能力なのかもしれない。その証拠に欧米の子どもたちを訓練した結果、一時的にこの能力が得られたという研究結果もある。

 これは、アザラシやイルカにも備わっている能力である。すばらしい適応力だが、残念ながら永久的なものではない。

 モーケン族の子どもたちは、大人になるとこの能力のほとんどを失ってしまうそうだ。だが体は目で見えたときの感覚で覚えている。なので大人になってからも、海の中の生活に支障はないのだ。

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 54件

コメントを書く

    1. ※1
      水かきは日本人にも小さいけどついてるだろ
      体毛も野生動物と比較して薄すぎるし
      人間は水辺で半水中生活をしながら
      進化してきたのかもしれない

      • +17
    1. ※2
      動画の子達と違うようです
      一般的には水中眼鏡が必要というしりょうと考えられます。

      • +1
  1. オレの頭が皿みたいなのは何に適応しとるんだ

    • +113
    1. ※3
      君のコメントから俺は笑顔をもらったよ
      割と人類に貢献してるんじゃないかな

      • +9
    2. >>3
      皆の目に光を届ける大事な仕事じゃよ

      • +7
    3. ※3
      光を反射し地球温暖化の防止に貢献しています
      そして、人々の笑顔にも。

      • +19
      1. ※30
        水中用のためじゃなくても 装飾用アイテムとして
        眼鏡(レンズ無しでも)はウケが良いみたい。

        • +2
  2. 海を漂って暮らしている人々は国境地帯で活動してるせいで、紛争防止やら資源保護やらの理由から陸に上げて定住させようとしてる国もあるんだそうな。だから近い将来海洋民族というのは消えてしまうのかも。
    結構前だけど、別の海洋民族バジャウもカラパイアで記事になってたね。彼らは漁をするのに素潜りでかなり深い潜水を繰り返すために、早い年齢で鼓膜を壊して聴覚障害になってしまうという話があったな。
    ttp://karapaia.livedoor.biz/archives/51960566.html

    • +29
    1. ※5
      老化現象じゃない?
      モスキート音も聞こえなくなったりするし瞳孔サイズを調節する筋力の低下とか

      • +1
  3. 海の民か・・・ロマンあるなあ~
    ジュール・ヴェルヌとかの時代の、海洋ファンタジーに出てきそう。

    • +10
  4. 「角膜の外側に水分が含まれていて」→「なみだ」のことですね。
    驚異的な調節力によって、こどもだけが水中でクリアに物を見ることができる。
    確かに子どものうちは、本来目も柔軟性があるはずです。
    環境と厳しい暮らしが、それを最大限引き出したのでしょうね。
    子どもだけが持つ超人性、心惹かれますね。(マジメニカイテミタ)

    • +1
  5. 「水生類人猿説」ってあるよな
    ヒトが類人猿から進化する過程で水生生活に適応した結果、二足歩行とかを得たってヤツ
    ほぼオカルトの類だけど

    • +14
  6. 自分も乱視で視界は常にぼやけているが、目を細めると、
    (モザイクは消えないが)はっきり見えるようになるな。
    目つき悪くなるから眼鏡に頼るけど。

    • +26
  7. すごいなぁ…実際に今を生きているこの人達には失礼かもしれないがファンタジーみたいだ

    • +6
  8. だから・・・子供の時は適応能力が無限なんだってば、
    お勉強も大切だけど、自然と遊ぶのも大切ってことよ。

    • +3
  9. 小5くらいまでは裸眼で水中見れたな
    徐々に見えなくなってゴーグル買った

    • +6
  10. 塩分たっぷりの海水でよく目を開けていられるよね。しみないのかな?

    • +7
  11. ずーーーーっとこの生活を続けて行ったら目で見て分かるほど水中生活に適応した身体になってくんだろうか

    • +1
  12. イルカの目もすごいけど、水中をこれだけ自在に動き回れるのは羨ましいな

    • +10
  13. 「瞳孔を狭めて」…か「ピンホールカメラ」の原理だろうな。
    百円均一でも疲れ目にどうのこうのとかいう触れ込みで売ってることもあるが
    ピンホールカメラの眼鏡は厚紙…がいいだろうな。 それに針で文字通りのピンホールをあければ簡単なものを作れるが、普段着用してる眼鏡が何かの事情で使えないときなどに、近眼の者が緊急的に使うこともあり得るだろうな。
    世界丸見えテレビで、遭難者がまさにそれをやったエピソードがあった。

    • +3
    1. ※19
      海水はあんまりしみないよ。人の粘膜には、むしろ多少の塩分があったほうがいいんじゃないかな。鼻うがいも真水ではなく生理食塩水だし。
      むしろプールのほうがしみるけれど、あれは淡水のせいなのか消毒のための薬剤のせいなのかワカラン。両方かな。

      • +5
  14. こういう人達を陸に揚げようとするのは傲慢だよなぁ

    • +4
  15. 人間の動きの中には
    七つの死角がある!
    その死角をたどれば
    北斗七星の形になるのだ!!

    • +3
  16. 時々漫画で、あれ?水中裸眼で見えてるじゃん?みたいな変な話があるよね。
    「め組の大吾」っていう消防士の漫画では洪水の川の中ではっちゃけてるし、
    ヤングジャンプで連載中の「嘘食い」」って漫画、いま水中でポーカーやってる。
    こういうの痛すぎて見てらんない。アンケート葉書きとかで指摘も無いのかなぁ?

    • 評価
  17. リアル アトランティスから来た男 少年版

    • -5
    1. ※25
      そういった「水中表現の正確さ」を売りにした漫画じゃないからね。
      それが物語のキモに絡んでくる描写ならいくらでも細かく描くだろうけど、そうじゃないところにまで労力なんて割かない。
      漫画表現ってのはリアルから必要な分だけ差し引いて使ってるもの。
      これをデフォルメというんだけどデフォルメってのは絵の事だけじゃないんだよ。
      もっとも一昔前には「このアニメキャラの頭蓋骨おかしくない?」って得意げにはしゃぐやつ沢山いたけどね。
      そこが気になって読めないのなら漫画そのものに向いてないとしか言えない。

      • +9
    2. ※25
      そのコメ痛すぎて見てられない。

      • 評価
  18. 民俗学の教授がこういう暮らしの人の取材に行った時
    村長にあいさつ代わりに色々な物を進呈したが
    最も喜んだのは様々な高級品ではなく数百円の水中メガネ
    だったとの事。全員が水中で目が平気なわけではないらしい。
    「もっとくれ」とせがまれ次の取材時に大量にプレゼント
    すると本当に大喜びしてくれて名誉民の称号を頂いたとのこと。
    本来は部外者禁止の神様の儀式を特等席で見せてもらう事も
    出来て本当にうれしかったと語っていた。
    永遠の絆の証として貰ったイルカの歯や貝殻でできた首飾りを
    自慢気に見せてくれた。

    • +15
  19. 真水ならずっと目を明けてると段々見えてくるのは経験上わかるが、海水か…

    • +1
  20. 水中でもまばたきするんだね。
    まばたきって空気中で眼球の乾きを防ぐためにしているんだと思ってたけど
    まばたきの回数が減るとドライアイになるというし

    • +1
  21. この生活を何万年も続ければ人類とは別の生物に進化するかも!?

    • +1
  22. 海でも普通の視界と変わらない。皆もそうだと思ってた・・・

    • 評価
  23. 目がシバシバしないだけやろw屈折率とか世界が違うやろw

    • +2
  24. コメントを読んでいるうちに、皆禿げれば良いという結論に至った

    • +1
  25. 昔は水の中でも綺麗に景色が見えてたのに、
    中学2年のある日突然視界がゆがむようになった。
    ゴーグルに憧れてた当時は「これでゴーグルができる!」と喜んでたけど、
    今は凄くゴーグル無しの水中の世界が恋しい。

    • +1
  26. 自分も小3ぐらいまではゴーグル無しでもはっきりサカナが捕まえられるぐらい
    見えてたよ。

    • +1
  27. これ別記事かどっかで欧米の子供にも実験してもらって確かにモーケン族みたいに水中で物を捉えられるようにはなったけど、欧米の子は海水で目を痛めてしまう。でもモーケン族の子供は痛めることはない。なんでだろう?って言ってた気が。
    それは結局解明できたかきになるな。

    • +2
  28. 彼らはマイヨールが言ってたホモ・デルフィナスなのかもしれない

    • +3
  29. 漫画『マギ(シンドバッドの冒険)』にイムチャック族っていう素潜りが大得意の種族が出てきたけど、彼らの瞳孔も猫のように細かった。水中での見え方まで知っててキャラデザしてたんだったら相当凄い。

    • +4
  30. 昔通ってたスイミングスクールで、年に一度行われる水中撮影があってゴーグル無しで目を開けて泳がされた事があったけど(その状態を水中で撮られる)、すごく息苦しくなる感覚があって苦手だったな…
    適応しちゃえばそういう感覚も無くなるのかな?

    • 評価
  31. 子供の頃って、水中でも結構はっきり見えなかった?
    久しぶりにもぐったら、全然見えなくてびっくりした。

    • +1

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

動画

動画についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

人類

人類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。