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10.人工記憶・偽の記憶を作る

研究チームまず、記憶形成に欠かせない「アセチルコリン」という物質をラットに注入しながら、特定の音波をラットに聴かせた。理論上こうする事でラットは音を聞いた時に「前に聴いた覚えのある音、重要な事だ」と思い出すはずである。
翌日今度はラットに音のみを聴かせてみた所、ラットは音波に反応し、前日に人工的に記憶形成を行った部位が強く反応していたのだという。研究チームは今後この技術が記憶障害等の治療に役立つのではないかと期待している。
この研究により将来、映画「マトリックス」のように必要な情報をその場で会得出来る日が来るかもしれない。

9.夢のコントロール

迷路の先にあるご褒美を目指してラットは迷路に挑むわけだが、ここで彼らはラットに二種類の音波を聴かせる事にした。一つの音波は「右」という合図、もう一つは「左」という合図と決めておき、ラットに音波による左右の区別を覚えさせたのだ。
後にラットが眠りについたころ、ラットの脳波を見つつ、ラットに覚えさせた音波を当ててみた。そうするとラットは、起きている時と同様の脳波パターンを示し、夢の中で右と左を区別して夢を見ているようだった。これにより、研究者らは「外部からの影響により夢はコントロールする事が出来る」と発表した。
8.夢を記録

その中の一つの物質を寝る直前の被験者に見せ・記憶させた後に、睡眠を取り始めた被験者の脳スキャンを元にアルゴリズムがその脳スキャンを映像化するのだ。
被験者はその後起こされ、映像化された夢を見る事で、この実験の正確性が分かるのだという。この実験による成功率は60%と、完璧では無かったものの、自分の夢を記録し、後で鑑賞できる可能性があるとは、何とも夢のある話だ。
7.脳細胞の移植

6か月後、成熟したマウスの脳細胞は完全に「人間の脳細胞」を持っていた。そして研究チームは通常のマウスと人間の細胞を持つキメラマウスに対して同様の思考実験を行った。その結果、知能が明らかに高かったのが人間の脳細胞を持つマウスだったようだ。
ワシントン大学神経学博士ブルース・ランサムは今回の研究についてこう語る。「素晴らしい発見です。この技術を応用すれば、人類は今の限界を超える事が出来るかもしれません」
6.脳を刺激し、警戒心と集中力を持続させる

「前頭野・経頭蓋直流刺激法(tDCS)」と言われるこの方法は、頭の中に微弱の電流を通す事で警戒心・集中力を長続きさせる事が出来るそうだ。
5.嘘が上手くなる方法

ある大学が行った実験で被験者に泥棒役になってもらい、尋問を受けているという設定でポリグラフ(嘘発見器)をかけた。その後tDCSを使い、人を欺くときに使われる前頭野の活躍を抑制し、変化を観測したところ、ポリグラフでも判断しにくい程、被験者は完璧な嘘をつき、更に被験者はtDCSにより「罪悪感」という感情が薄れる事が分かった。
この実験により得をするのはスパイや潜入捜査をする捜査員、そして政治家ぐらいだろう。
4.脳の能力を上げる音楽

ノーサンブリア大学の研究チームは被験者に音楽を聴きながら、あるゲームをして貰った。そのゲームとは、液晶パネルに緑色が出た場合にのみボタンを押すという単純な物だ。使われた音楽はヴィヴァルディ四季の「春」と「秋」である。比較的アップテンポな「春」を聴いた被験者は平均398.3ミリ秒で色に反応する事が出来たのに対し、ローテンポな「秋」を聴いた被験者は平均で413.3ミリ秒と遅かったのだ。
また別の実験では、後天性脳損傷の患者に対し音楽を頻繁に聴かせ続けたところ、自身の名前・住所・過去に対する記憶能力が上がったという。音楽一つであなたの脳はここまで変われるのだ。
3.人工・補綴脳

人工神経を作った研究チームはまず、意図的に実験用マウスの脳神経の一部を切断し、全てのマウスは両手足の動き等に問題を抱えた。その後、切断した部位に人工神経・補綴神経を付け、2週間待つとマウスは切断前と変わらぬほど身体能力が回復していたのだ。
こういった脳神経に後遺症を持つ人々はアメリカ合衆国のみで300万人居る。研究チームはこの技術を早く彼らに届けたいそうだ。
2.脳を使ってのクラッキング

被験者は「これからパスワードをクラッキングされる」とは知らされておらず、パソコンの前に座らされた。それだけの事で、BCIによりもたらされた脳波検査でPINナンバー、クレジットカード、パスワードなどなどの情報が分かったのだという。
勿論今はまだ成功率は低いものの、単純に外部からクラッキングをかけるよりも、この方が15~40パーセントほど情報を抜き出すのが楽なのだという。
1.マインドコントロール

この実験では被験者の男性は脳介機装置(BCI)を装着し、パソコンを介し、音波を出す装置を頭につけたラットと繋げられる。こうする事で、男性は94%の成功率で「意のままに」ラットの動きをコントロールする事が出来るそうだ。この実験の特筆するべき点は「手術等必要なく、頭に装置を装着するだけ」という点だ。
その後ワシントン大学が似た様な「脳と脳」のコミュニケーションを可能としたが、彼らは「人間が人間」を操る事にも成功した。
研究者であり被験者の男性2人は大学内の別々のキャンパスで待機し、片方は情報を送るBCIを装着し、もう片方は情報を受け取る側となった。
情報を受け取る側はBCIを装着した人間の意のままに動くしかなく、彼は自らの腕をコントロールする事が出来なかったのだ。こういった研究は今も続けられており、言語障害を持つ人々や、飛行機の離着陸等の補助操作としても役立つ事が期待されている。
神経科学・脳科学は日々進歩しており、今後とも目が離せない分野となりそうだ。
via:10 Mind-Bending Sci-Fi Advancements In Brain Science・原文翻訳:riki7119
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コメント
1. 匿名処理班
で、カレンデバイスみたいなものはまだなん?
2. 匿名処理班
3番と最後のは事実なら凄い
具体性何も無いけど
他のはまだ初歩段階って感じだなあ
3. 匿名処理班
なんというか証拠とか証言が一切当てにできない社会が到来しそうだな。今でも嘘をつくことは可能だが、嘘をついている自覚がない状況を人為的に作れるのはまた話が違う。
4. 匿名処理班
アルジャーノンに花束を
5. 匿名処理班
豚の脳をヒト脳にしてブタヒトにして電脳ネットワークを構築するわけですね
何それ怖い
6. 匿名処理班
>>7.脳細胞の移植
>>成熟したマウスの脳細胞は完全に「人間の脳細胞」を持っていた。
>>その結果、知能が明らかに高かったのが人間の脳細胞を持つマウスだったようだ。
これ、ヤバいやつw
実験目的、実験内容、実験結果の全部が怖いんですがw
全身麻痺の人にとっては明るい話なんだろうけど、
結局はクローンの入れ物がないといけないし、
不死の人間の完成とか出来そう。
マイナスな想像しかできないっすw
7. 匿名処理班
電脳化まであと何年かかるのかな。
8. 匿名処理班
こんな事のたまう学者達はゲームやりすぎてゲーム脳になっちゃってる可愛そうな人達だからみんなそっとしておいてやろう。
9. 匿名処理班
元来の脳の他に記憶の外部化を可能にしたコンピュータ、今や人類そのものがコンピュータ化してるこの矛盾は何なんだろう?
10. ワニさん
如何に脳利益脳にオルグされようとも
魂を捻じ曲げる事はできんワニがね〜!
11. 匿名処理班
今の脳科学の研究は全て、例えるなら
パソコンの外側に電極張り付けて電位変化を見てるようなもんだ
パソコンで処理しているデータを直接拾うのではなく
電位の変化とパソコンのモニターに映し出された内容を比較して
こういう電位の時に、パソコンはこういう処理をしているんじゃないかと
見当を付けているだけに過ぎない
こんなんでパソコン(脳)にハッキングして操作とかデータ書き換えとか出来る訳が無い
12. 匿名処理班
まず頭に蛆わいてるから入院しろ
SFとか3とか不死とか厨二病ほど脳の重傷かつ狂ってるor腐ってるもんはないから
13. 匿名処理班
思ったよりマッドだった
記憶の植え付けはアナログな方法だとけっこう完成されてるよね(自白の強要とか)
14. 匿名処理班
俺脳血管障害で半身麻痺なんだけど補助脳がはやく実用化されると嬉しい
でも金持ちだけの特権的なものになるんだろうなぁ…
15. 匿名処理班
最後ので遠隔操作できるようになったら、映画のアバターみたいになるのにね
16. 匿名処理班
「素晴らしい発見です。この技術を応用すれば、人類は今の限界を超える事が出来るかもしれません」←怖い
17. 匿名処理班
脳科学の浪漫キターーー
攻殻の電脳みたいなのは怖いけどね…
脳の能力を上げる音楽 って言えば、
その関係の音楽CDはよくあるよね
あとソルフェジオ周波数とかいう
語感からして非常にそそるやつとか
18. 匿名処理班
3以外は悪用される事しか
思いつかない((((;゚Д゚)))))
恐ろしいノウ
19. 匿名処理班
7番はアルジャーノンだなぁ
20. 匿名処理班
ねずみのアルジャーノンさんはお利口になったけど、それが理由で不幸にもなった。
知能を含む能力を必要以上に上げることが、必ずしも良い結果を生むとは限らない。
でも障害のある人に役立てられるならいいね。
21. 匿名処理班
ネズミさん…
22. 匿名処理班
ガンダムの世界
23. 匿名処理班
人間の脳細胞を持つネズミは怖いな。「なんで俺ネズミなんだろう」とか考えてるのかもね…
24. 匿名処理班
反抗しない奴隷と兵隊を作るテクノロジーか、、
25. 匿名処理班
肉体なんかいらんかったんや
26. 匿名処理班
水槽の中の脳味噌
27. 匿名処理班
最後のやつって、つまり考えるだけで体をどう動かすかをデジタルに出力できるってことだよね?
ってことは精度が上がれば出力のみだけどナーヴギアみたいなの作れるんじゃね
あとは感覚の入力だな
28. 匿名処理班
いつしか、人間の枠組みはホモ・サピエンスであることを超えて
知性を持った生命を指すようになるのかもしれないな
人間と同じ知能を持った熊とか、犬とか色々出そうだ
29. 匿名処理班
人間ってフィジカルなもんだと分かってるようで分かってないから、感情が関わる部分で物理的なコントロールが容易だと知らされると恐怖を感じる