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世界最古の愛の営み。見る角度で「いちもつ」に変化する1万1000年前の石の彫刻

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(著)

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Image credit:Marie-Lan Nguyen / Wikimedia Commons / CC BY 2.5
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 1万1000年前、農耕が始まる直前の時代に、パレスチナのベツレヘム近郊で暮らしていた人々は、手のひらほどの小石に抱き合って愛し合う2人の姿を彫っていた。

 「アイン・サクリの恋人たち」と呼ばれるこの石の彫刻は、人間が愛し合う場面を描いたものとしては世界最古とされ、現在イギリスの大英博物館に所蔵されている。

 向かい合って抱き合う2人の姿は、見る角度によっていちもつ(男性器)や女性器などデリケートゾーンに見える巧妙なつくりだ。

 先史時代の人々が性の営みをどのように捉えていたのかを伝える貴重な遺物である。

参考文献:

1万1000年前の石に彫られた愛の営み

 「アイン・サクリの恋人たち」は、性的な行為を描写した世界最古の遺物と考えられている。1万1000年前に、方解石の小石から彫り出された。

 川底を転がって丸くなった高さ約10cmの小石だ。

 彫り手は石が元から持っていたハート形の輪郭をそのまま生かし、周りを石のノミで少しずつ削って2人の姿を浮かび上がらせている。

 顔の特徴は確認できないが、2人の人物が抱き合いながら向かい合って座っている。

 一方の人物がもう一方の膝の上に乗り、互いに唇を重ねているように見える。

 顔がないため、2人のどちらが男性でどちらが女性なのかはわかっていない。

 現在この彫刻を所蔵する大英博物館の公式な解説によると、一方の脚がもう一方の腰に巻き付いており、局部が接触している状態を表しているという。

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Image credit: BabelStone Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

見る角度で複数の形に変化する細工

 この彫刻には、錯視的な工夫が施されている。

 大英博物館は、優しく抱き合う姿を表現したこの作品が、どの角度から見てもいちもつの形に見えるよう意図的に作られていると説明している。

 現代のイギリスの彫刻家マーク・クイン氏も、この石に隠された意図を指摘している。

 クイン氏がBBCラジオの番組『100のモノが語る世界の歴史』で語ったところによると、この彫刻はある角度から見ると男性器であり、別の角度からは女性器や乳房に見えるという。

 詳しい画像は大英博物館のウェブサイトで見ることができる。

ベドウィンによる発見と考古学者の追跡

 この彫刻を最初に見つけたのは、ベツレヘムと死海の間を旅していたベドウィン(アラブ系の遊牧民)の男性だ。

 遺物はその後、ベツレヘムにあるフランスの修道会が所有する小さな博物館に持ち込まれた。

 1933年、フランスの外交官で考古学者のルネ・ヌヴィル氏がこの博物館を訪れ、彫刻の出どころの調査を始めた。

 ヌヴィル氏は彫刻の発見者を探し出し、遺物が出土したとされるアイン・サクリ洞窟へとたどり着いた。

 作品の名前はこの洞窟に由来している。

 1952年にヌヴィル氏が亡くなると、1958年に息子がオークションに出し、大英博物館が買い取った。

いちもつの遺物は数あれど、抱き合う2人の像はこれだけ

 「アイン・サクリの恋人たち」を作ったのは、現在のイスラエル、パレスチナ、レバノン、シリア、ヨルダンにまたがる、地中海東岸のレバント地方に住んでいたナトゥーフ文化の人々と言われている。

 当時は農耕が始まる直前の時代で、人々はガゼルを狩り、野生の麦などを集めながら、ひとつの場所に住み着く暮らしを始めていた。

 大昔からいちもつは特別なモチーフとなっている。

 アイン・サクリ洞窟からはいちもつの形をした石の杵(きね)も見つかっており、同じ時代の別の遺跡からも石のいちもつが出土している。

 同じ1万1000年前のトルコの遺跡には、自分のいちもつを握ってヒョウに立ち向かう男性のレリーフが残されている。

 また、モンゴルではさらに古い4万2000年前のいちもつ形のペンダントとみられる遺物も見つかっている。

 だが、2人の人物が愛し合う姿を表しつつも、いちもつに見える像は、アイン・サクリの恋人たちのほかに例がないという。

 彫刻が作られた正確な目的や、どのように使われていたのかを示す明確な証拠はないが、この像は、現代の人々の心をつかんでいる。

 大英博物館の学芸員によると、2020年のコロナ禍で人と抱き合うことを控えなければならなかったとき、この像は「ハグの安心感」を象徴する存在として新たな意味を持ったそうだ。

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この記事へのコメント 20件

コメントを書く

  1. やっぱり姐さんの案件

    • +13
  2. ハグかなあ?
    普通に対面座位に見えるけど・・・

    • +11
  3. これは剥けてますね

    • +5
  4. ワシは未熟者で、「愛」と「欲」の見分けがつき申さぬ

    • +1
    1. いつも「ひとに笑ってもらうこと」と「人から嫌われること」の区別もついてないもんね

      • 評価
  5. イチモツ同士がくっついているように
    見えるんだが
    私の見る目が腐っているのか?

    • +15
    1. ┌(┌^o^)┐ホ(自主規制)

      • +6
  6. 昔飼っていたミニチュアダックスの写真を見て思い出にひたっていたら、角度によっては息子スティックに見えることに気が付きました

    ここ数年カラパイアを愛読している私の心は汚れてしまったようです

    • +16
  7. 姐さん疲れてない?相談乗ろうか?

    • +5
    1. さあキミも「ザイーガ」でグーグル検索だ!

      • +7
  8. 男同士の可能性は?

    • +15
  9. 別の6方向からの画像も見たけど面白かったよ
    下部の組み合ってるとこは想像通りの娘フラワー
    「どの角度から見てもけしからん彫刻ができたぜ!!」って村中見せて回ってた職人を勝手に想像した

    • +11
  10. ん?これは…ワイは何かのチカラが足りないみたいだ(´・ω・`)
    想像力かな(テキトー)

    • +2
  11. 定期ザイーガカテゴリたすかる

    • +5
  12. 時代が時代だけに、インテリアって事は無いよな……。

    シベリアのコステチョンギ遺跡からは、残っているのは骨製ビーズや、腕環の類のみとは言え、二万と五千年前とは思えぬ、高度な宝飾技術、莫大なマンパワーによってめかし込んだシャーマンと、夭逝したその子息たちの遺骸が出土。
    この時代にして既に、宗教的権威に基づく、確固たる階級社会があった事が解っている。

    ネタとして取り上げられている品だが、往時に於いては恐らくは、神聖なレガリア。

    逝去した族長や、その子息の葬儀の際、
    彼らの「再生」を請うて喪主担当、
    満艦飾なシャーマンが、近隣、血縁よりかき集めて「聖地」に参列、平伏さている部族民も数多と背後に従え、恭しく捧げ持つ部族の宝。

    インカの墓を荒らすと、夢の中で当時の葬儀に強制参加させられたり、ミイラに襟首掴まれ、返還を要求されるというし、

    ポンペイの石並の危険物かも知れん。

    • +1
    1. いや、実際、この造形は完成度が高いと思う。

      人間の頭部と胴体をコケシ型の息子スティックに見立てる像はよくあるが、
      組み合った脚~底面の娘フラワーまで自然に盛り込んでいるのは、なかなかの技量が光る。
      道祖神の石像にもいろんな意匠があるが、勝るとも劣らない。

      • +3
  13. 今の時代ではネタだけど、作られた当時は幸運か魔除けのアイテムだったんだろうな〜。

    • +2

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