この画像を大きなサイズで見る土星の衛星エンケラドゥスは、厚い氷の下に海があり、宇宙空間へ水柱を噴出している。
噴出した水滴がゆっくり凍る過程で成分が分離することで、生命の痕跡が探しやすくなることが、ドイツのベルリン自由大学などの研究で明らかになった。
さらに同じ日に公開されたもう1本の研究では、エンケラドゥスを模した過酷な環境で、沖縄の深海で見つかった地球の微生物が生存できることも確認された。
2つの研究により、将来の探査ミッションで地球外生命体の証拠が見つかる期待が高まっている。
これら2本の研究成果は『Science Advances』誌(2026年9月25日付)に掲載された。
https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.aee7256
https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.aei0167
参考文献:
- Great News from Saturn’s Moon Enceladus in the Search for Life in Space • Information for Media and Journalists • Freie Universität Berlin
厚い氷の下に液体の海を持つ衛星エンケラドゥス
土星の衛星の1つであるエンケラドゥスは、地球外生命体の探索において常に科学者たちの注目を集めている。
直径約500kmのこの星は表面が厚い氷で覆われているが、氷の下には液体の海が存在している。
海底では、地球の深海と同じような熱水活動(地熱で水が温められ化学反応が起きる現象)が起きていると考えられている。
そして氷の割れ目からは、「プルーム」と呼ばれる間欠泉のような水柱が、宇宙空間に向かって勢いよく噴き出している。
10年以上前、NASAの土星探査機カッシーニがこの水柱の中を飛行した際、微量の塩分や有機化合物を発見した。
水と有機物、そして熱水活動がそろっているエンケラドゥスの海は、生命を維持する条件を満たしている可能性があると考えられている。
この画像を大きなサイズで見る氷の粒を調べれば生命探しが容易に
今回、エンケラドゥスに関する2本の研究が、同じ日に掲載された。
1本目の研究で、ベルリン自由大学のフランク・ポストベルク教授らの国際研究チームは、探査機カッシーニのデータと実験室での実験を組み合わせ、新たな事実を発見した。
氷の割れ目を通って宇宙空間へ噴出する水滴は、これまで瞬時に凍りつくと科学者たちに考えられていた。
しかし研究チームは、水滴が予想よりもゆっくりと凍結することを発見した。
このゆっくりとした凍結プロセスの間に、水滴の中に含まれる塩分や有機化合物、そしてもし生命がいればその痕跡(バイオシグネチャー)が、それぞれ分離されるという。
凍った水滴は、氷の割れ目を上昇しながら最大時速1000kmまで加速する。
そして割れ目の壁に衝突すると、成分ごとに分かれた数マイクロメートルの小さな氷の破片に砕け、宇宙に放出される。
これは、エンケラドゥスが自らの海の成分を、人間が分析しやすいように「天然のサンプル」として整理してくれているようなものだ。
もし微生物由来の物質が含まれていれば、その物質は一部の氷の粒だけに、ほかの成分と混ざらずに高い濃度で含まれることになる。
ポストベルク教授は、将来の探査機が微生物の物質を含んだ氷の粒を見つけて分析できれば、既存の技術でも比較的簡単に生命の痕跡を特定できる可能性があると語っている。
この画像を大きなサイズで見る疑似エンケラドゥスの海で地球の微生物が生存することを確認
そしてもうひとつ、重要な実験が行われた。
2本目の研究では、ドイツのミュンヘン大学の研究チームがポストベルク教授らと共同で、実験室内にエンケラドゥスの過酷な海を再現し、そこで生命が生きられるかどうかをテストした。
エンケラドゥスの海はpH10〜11と非常にアルカリ性が高く、酸素がほとんどない。
研究チームはこの条件に加え、海水と海底の岩石との反応も取り入れて、ミニ・エンケラドゥスの海を作り出した。
そこに、日本の海洋研究開発機構(JAMSTEC)が沖縄トラフの深海にある熱水噴出孔で見つけた微生物「メタノサーモコッカス・オキナウェンシス(Methanothermococcus okinawensis)」を加えた。
この微生物は酸素を必要とせず、水素と二酸化炭素からメタンを作り出して生きる特徴を持っている。
同じように高いpHで二酸化炭素が溶けていない、実験用の最適な培養液では、この微生物は育たなかった。
一方、過酷な疑似エンケラドゥスの環境にはうまく適応し、成長して生き延びた。
二酸化炭素が少ない状態でも、微生物は水と岩石の反応で生まれた水素を使ってメタンを作り、生命を維持することができたのだ。
この画像を大きなサイズで見る将来の宇宙探査ミッションで地球外生命体の発見に期待
地球の微生物がエンケラドゥスを模した過酷な環境で生き延びたことは、研究者たちにとっても予想外だった。
ポストベルク教授は、地球で最も古い代謝の仕組みのひとつが、エンケラドゥスの強いアルカリ性の海でも働けるかもしれないと述べている。
さらに、もし生命がいれば、エンケラドゥスはその痕跡を含む氷の粒を、成分ごとに整理して宇宙へ放出してくれるため、調べるのも容易だ。
現在、欧州宇宙機関(ESA)などが、将来のエンケラドゥス探査ミッションを計画中だ。
探査機がプルームの中を通り成分ごとに分かれた氷の粒を1つずつ分析すれば、人間が地球外生命体の証拠を手にする日が来るかもしれない。
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土星のE環はエンケラドゥスから放出された水分でできているらしい
ということはE環を調べれば生命の痕跡が見つかるかも・・・?
>エンケラドゥスを模した環境で、地球の微生物が生存できることも確認された。
>この微生物は酸素を必要とせず、
>水素と二酸化炭素からメタンを作り出して生きる特徴を持っている。
>二酸化炭素が少ない状態でも、微生物は水と岩石の反応で生まれた水素を使って
>メタンを作り、生命を維持することができたのだ。
この岩石がキーになりそうですが、
エンケラドゥスの中心部にあるとされる岩石質の核を模した、
コンドライト(球粒隕石)に近い組成を持つ珪酸塩岩石の粉末だそうです。
二酸化炭素が少なくても、この岩石の組成でメタンを作れるということですね。
生命体が存在する可能性のある星はこれからまた増えるかも知れませんね。
も~早く地球外生命を見つけて~
碌でも無いニュースばかりだからワクワクさせて!!w
この際、宇宙人が攻めて来る!でもいいやw