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視線のレーザービームでロックオン。我が物顔で家に出入りする野生の鳥との友情物語

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(著)

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 北マケドニア共和国で、野生の鳥が特定の家庭を自ら選び、家族と深い絆を築いた。

 キッチンのドアの窓越しから、強烈な視線を感じた女性は、ニシコクマルガラスと目が合った。鳥はしばらく女性をじっと見つめていた。

 この不思議な訪問者に導かれるように女性がドアを開けたこの時から、全てが変わった。

 イザベルと名付けられたこの鳥は、その日以来、毎日欠かさず家を訪れるようになり、ついには自分の家であるかのように堂々と上がり込むようになったのだ。

 これは、野生の鳥が自発的に人間との交流を求め、それを受け入れた家族との間に生まれた友情物語である。

窓越しに交わされた運命の視線

 2021年の春、東欧の北マケドニア共和国にある家庭のキッチンで、その不思議な出会いは唐突に訪れた。

 キッチンのガラスドアのすぐ外に、一羽の光沢のある黒い鳥が止まっていたのだ。鳥は家の中をじっとのぞき込み、家の中にいた女性、イレーネ・テル・ハールさんと目が合った。

 鳥はしばらくの間、ハールさんをまっすぐに見つめ続けていた。

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 この鳥に興味を持ったハールさんがキッチンのドアを開けると、そこにいたのはニシコクマルガラスだった。

 ハールさんが少し食べ物を与えてみると、鳥は少し恥ずかしそうな様子でそれを食べ、どこかへ飛び去っていった。

 だが、これで終わりではなかった。むしろ始まりだったのである。

 翌朝、ハールさんが起きたときには、イザベルはすでにドアの外で待っていた。

 まるで「新しい友だち、おはよう」と挨拶をしに来たかのようなその姿に、ハールさんは親しみを込めてイザベルと名付けることにした。

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いつのまにか我が物顔で家の中に入り込むように

 それからというもの、イザベルは毎朝欠かさずハールさんの家に現れるようになった。

 イザベルは野生の鳥なので、庭にある家具に止まったり、辺りを飛び回ったりしながらハールさんのそばで遊んでいた。

 ハールさんも、イザベルを無理に飼いならそうとはしなかった。

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 二人の距離が決定的に縮まったのは、あるひどい嵐の日のことだった。

 キッチンの窓の外に、雨で全身ずぶ濡れになったイザベルがいたのだ。

 ハールさんは、この激しい嵐の中にイザベルを放っておくことはできないと考え、家の中へと招き入れた。

 この日を境に、イザベルは堂々と自分から家の中を自由に出入りするようになった。

 まるで自分がこの家の一員であるかのような堂々とした足取りで、キッチンでハールさんとくつろぎ、家の中にある興味深いものを次々と調べて回るようになったのだ。

イザベル、娘と友情を築く

 ハールさんがイザベルの並外れた賢さと愛情の深さに気づいたのは、別の場所に住む末の娘が家に遊びに来たときのことだった。

 最初は距離を置いていたイザベルだったが、翌朝には末の娘のすぐ隣にぴたりと寄り添っていた。

 その様子は、イザベルが人間との体の触れ合いを求めているかのように見えたという。

  末の娘がイザベルを撫でてみると、イザベルはそれを拒むことなく受け入れ、2人はすぐに親友になった。

 それからのイザベルは、末の娘が遊びに来ている間は、可能な限りその肩の上で時間を過ごし、何やら楽しげにおしゃべりをするようになった。

 末の娘が本を読んでいると、イザベルも一緒に読みたがっているかのように本の中に頭を突っ込んでくる。 

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 ハールさんは、イザベルがこれほど家族に喜びと幸せをもたらし、野生の鳥との友情がこれほどまでに美しいものになるとは思わなかったと語っている。

社会性の高いニシコクマルガラス

 イザベルは、カラス科ニシコクマルガラス属に分類される鳥で、一般的なカラス(カラス属)の近縁種である。

 全長は約33cm、翼開長は64cmから73cmほどで、体重は180gから260gと、カラスの仲間としては最小の部類に入る。

 羽毛は黒、あるいは灰色がかった黒色だが、頬や首の後ろが明るい灰色から銀灰色をしているのが特徴だ。

 虹彩が銀白色をしており、短く黒いくちばしを持つこの鳥は、北アフリカからヨーロッパ、シベリアまで広く分布している。

 また、ニシコクマルガラスは非常に社会的で知能が高く、仲間や人間と強い絆を築く性質があるという。

 最近では、イザベルはウルクルという別の鳥を連れて現れるようになった。

 2羽がいつか家の近くで巣を作る日を、ハールさんは楽しみに見守っている。

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ヨーロッパでは親しまれている野鳥

 北マケドニアをはじめとするヨーロッパの多くの地域では、庭を訪れる鳥たちに餌を分け与え、自然との交流を楽しむことは身近な文化として親しまれている。

 特に私有地での餌付けに厳しい制限はなく、厳しい冬を越す鳥たちを助ける行為として好意的に受け止められることも多い。

 一方、日本では野生動物への餌付けは、生態系への影響や近隣トラブル、生活環境への被害を防ぐため、多くの自治体で条例により制限されている。

 野生の動物たちに敬意を払い、住んでいる地域のルールに従いながら、適切な距離感で見守ることが重要だ。

 イザベルの日常はInstagramのアカウント『isabellethejackdaw』で見ることができる。

それにしても、ニシコクマルガラスって丸みを帯びてて表情豊かでかわいいね。日本では1990年代に迷い鳥として2例が北海道で記録されているそうだけど、遊んでいる様子を見て見たいね。

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この記事へのコメント 15件

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  1. 窓開けてると、時々野生のモズが入ってくるのだが・・・・

    ペットのトカゲのケージをトントン叩いてる。あげないって言ってるのに入ってくる。諦める事を知らないのか、暫くしたら忘れるのか。

    • +36
  2. 賢そうですね、向こうからコミュニケーションをとってくれるとは嬉しいですね

    • +35
  3. 転生してカラスになってたら多分こんな感じ

    • +7
  4. カラス好きとしてはとても羨ましい…

    でもなんでぱっと見からメスだと思ったんだろうな

    • +17
    1. 「チコちゃんに叱られる」のあいつにしか見えない…

      • +9
  5. 可愛いけど日本のアレみたいに餌付けされてただけなら嫌だなー…

    • -1
  6. 悲しい誰も視線のレーザービームに反応してくれない(´・ω・`)

    • +4
    1. 黒髪の艶が綺麗なの様子を、カラスの濡れ羽黒なんて昔は言ったものです

      • +1
  7. 子供のころ、助けられたりして人慣れしてる個体が、成長してたどり着いた先で友人を見つけたのかな

    • +9

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