この画像を大きなサイズで見る奇妙なことに地球は長いあいだ、北半球と南半球でほぼ同じ量の太陽光を宇宙へ反射していた。
なぜこれがおかしいかというと、北半球には陸地や都市、工場、そして大気汚染を生むエアロゾル(微粒子)が多く、太陽光を強く反射する。それに対して南半球は広大な海に覆われ、海面は暗く光を吸収しやすい。本来なら北半球のほうが反射が多いはずなのに、長年どちらもほとんど同じだったのだ。
しかしNASA(アメリカ航空宇宙局)の最新観測によって、この均衡が崩れ始めていることが明らかになった。
地球が宇宙へ反射する太陽光のバランスが変われば、気候や天候の仕組みにも影響が及ぶ。今、地球に何が起きているのだろうか。
地球が保ってきた奇妙な均衡、その正体
科学者たちは以前から、地球の両半球がこれほど均等に太陽光を反射していることに強い関心を寄せていた。
北半球と南半球は地形も環境もまったく違う。北半球は陸地が多く、人間の活動が集中している。一方の南半球はほとんどが海で覆われ、自然のままの状態が多く残る。普通に考えれば、反射率が同じになるはずがない。
それでも長年、ほぼ同じ反射率を保っていたのは、気候システムの中で「自動調整」が起きていた可能性がある。
たとえば、北半球で工業活動が増えて大気中のエアロゾル(微粒子)が増えると、それが太陽光を反射し気温を下げ、雪や氷が増えることで反射率を保つという循環だ。
また、南半球の広い海では、暗い海面を覆うように雲が発生し、太陽光を跳ね返していたとも考えられる。
こうした複雑なエネルギーのやり取りが、偶然のように見える均衡を保っていたのだろう。
だが、その見えないバランスが今、少しずつ崩れ始めている。
この画像を大きなサイズで見る速いペースで暗くなる、NASAが捉えた北半球の変化
この変化を明らかにしたのが、NASAラングレー研究センターの気候科学者ノーマン・ローブ博士率いる研究チームである。
研究チームは、NASAの衛星ミッション「雲と地球放射エネルギーシステム(CERES)」による2001年から2024年までの24年間の観測データを分析した。
CERESは、地球が吸収・反射する太陽光の“エネルギー量”と、宇宙へ放出される赤外線(長波放射)を測定している。
その結果、北半球が南半球よりも速いペースで暗くなり、より多くの太陽光を吸収していることが判明した。北半球が熱をため込みやすくなっているということだ。
この差は10年ごとに1平方メートルあたり約0.34ワットとわずかだが、地球全体で考えると莫大なエネルギー量になる。
この研究には関わっていないが、メリーランド大学の気候科学者ジャンチン・リー博士は「この違いは小さく見えるかもしれませんが、地球全体では非常に大きな意味を持ちます」と語る。
こうしたエネルギーの偏りは、今後の気候パターンや降水量、風の流れにまで影響を及ぼす可能性がある。
この画像を大きなサイズで見る崩れゆくバランスの3つの要因
研究チームは、部分放射摂動(Partial Radiative Perturbation:PRP)という解析手法を用いた。
これは、雲やエアロゾル、水蒸気、地表の明るさなど、太陽光の反射や吸収に関わる要素を一つずつ変化させて計算し、それぞれがどの程度影響しているかを割り出す方法である
その結果、北半球の暗化を引き起こしている主な原因は「雪氷の融解」「大気汚染の減少」「水蒸気の増加」であることがわかった。
ローブ博士は「北半球では雪や氷が溶け、下の陸や海が露出して太陽光をより吸収するようになっています。
さらに中国やアメリカ、ヨーロッパなどで汚染が減ったことで、太陽光を反射するエアロゾルが少なくなりました。南半球はその逆の傾向を示しています」と説明する。
また、気候変動(地球温暖化)が進む北半球では大気中の水蒸気が増えており、水蒸気は太陽光を反射せず吸収する性質を持つ。これも北半球が熱をため込みやすくなる要因の一つだ。
この画像を大きなサイズで見る雲はなぜ変わらないのか
興味深いのは、過去20年間で雲の量に大きな変化が見られなかった点だ。
ローブ博士は「もし地球の気候システムが自然に均衡を保つ仕組みを持つなら、北半球では雲が増えて太陽光を反射し、バランスを取るはずです。しかし実際にはそうなっていません」と話す。
リー博士も「エアロゾルと雲の相互作用を理解するのは今も難しい課題です。雲はエネルギーバランスを調整する最も重要な要素です」と指摘する。
つまり、地球の反射バランスを支えてきた“雲の働き”が、今後の気候変化を左右する鍵になる可能性がある。
変わりゆく地球
ノーマン・ローブ博士の研究は、地球の両半球に存在していた微妙なエネルギーバランスが確実に崩れつつあることを示した。
「この非対称性は実際に存在し、無視できない現象です」とリー博士は語る。
ローブ博士は「近く登場する新しい気候モデルを使って、この問題を再検証する予定です」と述べている。
長年、自ら釣り合いを取るかのように太陽光を反射してきた地球。その均衡が崩れるということは、地球が吸収する熱の量が変わるということだ。
わずかな差の積み重ねが、気候や天候、そして私たちの暮らす環境にまで影響を及ぼしていくかもしれない。
私たちの星は、これからどんな姿に変わっていくのだろうか。
この研究成果は『Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America』誌(2025年8月7日付)に掲載された。
追記(2025/11/02)
反射量を反射率に統一して訂正し再送します。
References: PNAS / Livescience
















地球の7割は海です
水っていう奴は温めにくく冷えにくいという根性の座った物体
だからこそ海が7割ある地球において、水蒸気が少しでも増えたら
致命的な環境悪化につながる
だからこそ、その発生源を解決しないと現在生活する地上が海に
沈むなんてこともあながちないといえない
そして人間が身勝手に放出したCO2も吸収し、温暖化を抑制してくれている
なお。近年ではCO2の吸収が多すぎて、アルカリ性のはずの海が徐々に酸性になりつつあり、
海洋生物に壊滅的な影響を与える危険性を内包している模様
北半球の場合海の比率は 6 割、南半球のそれは 8 割で海は陸地に比べてアルベドが低い(より反射しなくて相対的に黒い)から南半球のほうが熱は吸収しやすいはずだと個人的には思ってました。 が、この記事だとそうでもないってことのようですね。 いろいろ不思議です
実際、体感出来る程に気温や環境は変わってる。漠然とした不安はあるけど、
「自分一人でどうにかなる訳でも無いし、頭の良い人達がなんとかしてくれるだろう」
ぐらいに思ってるが、頭の片隅に不可逆的なところまで来てしまってるのかもと諦めの気持ちもある。
そうなったとしても、まぁ自業自得なのだろう。
自分一人でどうにかなる訳でも無いが一人一人が出来ることをやらないと変わらないのも事実
でも生活行動を変えたくない人、変える余裕がない人、いろんな人がいる
オゾン層が破壊された時、世界的にフロンを止めたみたいに、世界規模で「地球ヤバいからこうします!」って決断してくれたら変わる気がする。
でもいろんな利権が絡み合って上手く行かない。
利権に絡まないような…なんちゅーか、チープでイージーな事だったらやれるのかなぁ…?
そうそう。確固たる指針を示して、有無を言わさぬ人類共通のルールを決めたりしない限りは、環境問題の改善は無理なんじゃないかと。
殆どの人が環境やばそうだけど、個人的に何したらいいの?って状態だと思う。
環境問題よりも経済が優先される資本主義社会で、尚且つ人口は増え続けてるとなると、ルールを作る側の人達がマジに向き合わない限り、ルールに従う側の自分1人何かしようと思った所で焼け石に水にもなりゃしないかなと。
諸行無常やで。
まあ、もうやっちまったもんは、仕方ないわな。
また、EU が自分らに都合の良いことを言い出すんだろうか。
温暖化って1℃とかのレベルの話なのに
体感が5度くらい変わってるってのは
それは都市化のほうがよっぽど影響が大きいってことじゃないの??
°˖✧˖°✧˖°キラキラ
彡⌒ミ
( ー`дー´) <みんなスマン、、、
/( )\
AAだとAAて出るようになったんだ
∩∩
(*・ω・)ノ どうやって見分けてるんだろう?
大気汚染が減少した事で熱の反射率が上がって来たというのは
大気汚染が深刻化する以前の環境に戻りつつあるという事だよな?
大気汚染が減少した事で反射率が下がってるんじゃない?
万物は流転する
ガイア理論に期待しすぎじゃないのかな?
再びスノーボールアースになっても不思議じゃないよね
雲ができても、線状降水帯で一気に雨に…
大きな地震とかで地軸も余計に傾いたりするみたいだし、いろんな事の少しずつの変化が時間を経て目に見えるように…
同じ星に住んでても人種や文化の価値観が違いすぎて、ひとつの方向を目指すのは難しそうだね…
記事内で、「反射量」および「量」と「反射率」がとっちらかっているけど、どちらが正しいの?