この画像を大きなサイズで見る鳥類のゲノムを解析した過去最大級の研究により、鳥類の系統樹がこれまでなかったほど明確になった。
国際的な研究グループが『Nature』(2024年4月1日付)で発表した最新の研究によれば、現代の鳥のグループのほとんどは、恐竜が絶滅してから500万年以内に登場したのだそうだ。
その研究では、360種以上の鳥類のゲノムを分析し、鳥類の主要グループの基本的な関係が調査されている。
そこから浮かび上がってきた新たな系統樹は、これまで考えられてきた鳥同士の関係をくつがえし、新たなグループの存在をも明らかにしている。
これまで混沌としていた鳥の系統樹
この研究に参加したオーストラリア、フリンダース大学のジャクリーン・グエン氏と、シドニー大学のサイモン・フー氏の説明によると、鳥類の系統樹には3つの大きな枝があるという。
第一の枝は「古顎類(こがくるい)」だ。その仲間にはエミュー、キーウィ、ダチョウといった飛べない鳥たちがいる。
この画像を大きなサイズで見る第二の枝は、ニワトリやアヒルなどが含まれる「キジカモ類」の系統だ。
それ以外の鳥類は、「新鳥類」と呼ばれる第3の枝に属し、鳥類の95%がここに分類される。
このもっとも太い第三の枝は、さらに10グループに分けられる。
俗に”マグニフィセント・セブン”と呼ばれる「陸鳥類」「水猛禽類」「ネッタイチョウ類」「カッコウ類」「ヨタカ類」「ハト類」「フラミンゴ類」の7グループと、”オルファン”と呼ばれる「チドリ類」「ツル類」「ツメバケイ類」の3グループだ。
これら10グループ、とりわけオルファン(孤児という意味だ)の関係はこれまで謎に包まれてきたが、今回のゲノム研究ではその解明が大きく進んでいる。
この画像を大きなサイズで見る刷新された鳥類の系統樹、四大元素にちなむ新グループ
まず明らかになったのは、「エレメンタベス(Elementaves)」と名付けられた新グループの存在だ。
このグループ名は地・風・水・火の古代の四大元素にちなんだもので、それが意味する通り、陸・空・水に適応した鳥と、太陽の名前を持つ鳥が含まれている。
具体的には、ハチドリ、チドリ、ツル、ペンギン、ペリカンなどがこのグループに分類された。
この画像を大きなサイズで見るまた、オーストラリアではお馴染みのスズメ目の亜目、鳴禽類(めいきんるい)とその近縁種はオウムとに密接な関係があることも確認された。
鳴禽類は全鳥類の50%近くを占めており、カササギフエガラス、フィンチ、ミツスイ、オーストラリアムシクイといった人気者もここに分類される。
これらは約5000万年前にオーストラリアで誕生し、やがて世界に広がり、鳥の仲間でもっとも成功したグループになった。
この画像を大きなサイズで見る鳥類は恐竜絶滅というチャンスを利用し系統を増やしていった
この研究の主な目的の1つは、鳥が登場した時期を明らかにすることだった。
研究チームはそのために「分子時計」というツールを使って、ゲノムの進化をモデル化。200近くの化石から得られたデータをもとに、鳥の系統樹に年代を割り当てていった。
その結果、現生するすべての鳥類には、9000万年ほど前に共通の祖先がいたらしいことが判明した。
だが現代の鳥のほとんどのグループが登場したのは、それから約2500万年後のほんの数百万年間でのことだ。
これは6500万年前に巨大な小惑星が地球に衝突して、恐竜の時代が終わった時期と一致する。
つまり、鳥類はそれまで地上を支配していた恐竜が絶滅した後のチャンスを最大限に利用したのだと考えられる。
この画像を大きなサイズで見る残された謎、ツメバケイ類の関係
このゲノム研究は、「B10Kプロジェクト」の一環として実施された、10年にもわたる研究の成果だ。その最終目標は、現存する1万種の鳥すべてのゲノム配列を決定することだ。
現時点で残された謎は、南米に生息するツメバケイ類の関係だ。これまでの膨大なゲノムデータがあっても、鳥の関係を断定することができなかった。
この画像を大きなサイズで見るこのことは、こうしたゲノム解析が生命の進化の歴史を紐解くうえで強力な手段であることを裏付ける。
それと同時に、中にはかなり膨大なゲノムデータがなければ系統樹の位置付けを明らかにできない生き物がいることをも示している。
References:After 10 years of work, landmark study reveals new ‘tree of life’ for all birds living today / Most detailed bird evolutionary tree reveals new and surprising relationships | Natural History Museum / written by hiroching / edited by / parumo
追記(2024/04/06)キーウィの画像を変更して再送します。













ツメバケイ類は鳥に似ているが鳥類ではなかった。という可能性はないのか。
>>1
そこは「鳥類」の定義の問題になると思う。
現状では非鳥類型恐竜との線引きもままならないので
鳥類か否かの基準がかなり曖昧。
まあ仮にツメバケイが確実に非鳥類型とされる恐竜
(ドロマエオサルス科など)から別個に進化したと分かれば
鳥類から外れるかも知れないけど、可能性は低そう。
>>1
これ、そんな壮大な話じゃないと思うよ
少なくともツメバケイが真鳥類ということまではほぼ確実だけどその中での位置関係が不明というだけのはず
一応これまでの研究だとカイツブリやカッコウに近縁という説があったけどね
ツメバケイ「そう簡単に知られてたまるかい」
> このグループ名は地・風・水・火の古代の四大元素にちなんだもの
RPGみたいだな
>>3
哲学や学問の要素がゲームに取りれられたから、逆なんだよね
ダチョウ「飛べないんじゃない。飛ばないんだ!」
上野の科博で11月にその辺詳しくやると思うから見に来てね。
古顎類のところの写真はキーウィじゃなくシギの仲間じゃないかな
キーウィで紹介されている鳥は、キーウィではありません。
遺伝子の解析で外観はそっくりでも縁遠い関係だったことが判明する。環境圧力による収斂進化は全く異なる系統の生き物でも同じ姿に変えてしまう。
例:ハスとスイレン、トガリネズミとアフリカトガリネズミ、イルカと魚竜
スズメ、非スズメが無くなったって事か?
コッチの方が判り易くて良いな
注目する遺伝子によって系統樹って結構ブレるんだよねえ
解析自体も完璧じゃなくて穴抜けだったりするからその辺を解析ツールでソートしておかしいところをトリミングしてコイツの遺伝子はこう!って決めて他の生き物の分と合わせてやっと系統樹が作れる
そもそも解析用の遺伝子生成のPCRも結構手順踏むからそれを膨大な種でやるとなるともう果てしなく大変
要するに今回の成果は時間と努力の結晶って話です
ちなみに魚でもこんな感じに系統樹が作り直されてる真っ最中でてんやわんやです
ここ1、20年で分類学はどのジャンルでも物凄い変革が起きているのです
>>14
遺伝子、分子生物学以前だと、骨格やら見た目で分類をやっていたので
遺伝子での分類の方が精度が上がればどんどん正確になっていく
鳥類そが恐竜そのものって研究結果なかった?
>>16
鳥類は一部の恐竜の生き残りというだけであって
全ての恐竜が鳥類というわけではないんだよ
>現生するすべての鳥類には、9000万年ほど前に共通の祖先がいたらしいことが判明した。
>だが現代の鳥のほとんどのグループが登場したのは、それから約2500万年後のほんの数百万年間でのことだ。
>これは6500万年前に巨大な小惑星が地球に衝突して、恐竜の時代が終わった時期と一致する。
これは、鳥の祖先が恐竜ではなかったということか?
俺は鳥の祖先は恐竜ではなく、モモンガだと思うね
>>17
いいえ。ちゃんと恐竜です。
モモンガからって、モモンガはネズミ目の系統…どころか哺乳網の系統なので
もしそうならば、現在の生物学の分類を根底からひっくり返すことになる
>>22
>現在の生物学の分類を根底からひっくり返すことになる
夢があっていいじゃないか
世間の常識にとらわれる人生はつまらんよ
>>17
9000万年前には1種だった現生鳥類の祖先が
恐竜絶滅後に一気に多様化したということだよ。
現生鳥類の中にも様々なグループがあるけど
それらの多くがその頃に生まれたということ。
9000万年前にいた小型の恐竜から鳥の祖先が生まれてきたって事だろう
そこから6500万年前まで大型の恐竜と小型の恐竜(鳥も含む)が存続してきて
鳥以外絶滅したんだろう
こうして見るとダチョウさんのオンリーワン感が半端ねぇな
ダチョウ先輩、生きる化石じゃねぇか。
ダチョウ突出して遺伝子の分岐がないんだな
空を飛べることが生き残って生息範囲を広げるのにものすごく有利だってわかるね
生息範囲を広げたら生息場所の環境に合わせて進化もする
進化論がダーウィンフィンチによって認められた理由も理解できる
ツメバケイって、確か幼鳥までは恐竜時代の鳥みたいに羽の関節位置に指があった名残りみたいなツメが生えていて、成鳥になると消えるんだったよね?