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もし光速で移動したら人体にどのような影響を及ぼすのか?

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(著) (編集)

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 SF映画などでは、光の速さで移動して、遥か遠くまであっという間に到着することができる乗り物が登場したりなんかする。

 現在の地球の文明では、それはまだ実現できていないが、もしも本当に光速で移動できる宇宙船が開発されたとしたら、乗っている人間にどのような影響をもたらすのだろう?そもそも人体は光速に耐えられるのか?

 ネバダ大学ラスベガス校の物理学者マイケル・プラヴィカ氏が、光速で移動できたと仮定した場合、人体への影響を推測してくれた。

人体は光速移動に耐えられるのか?

 光速は秒速2億9979万2458mのこと、1と数える間に地球を7周半するスピードだ。

 意外にもそんな猛スピードでも、常に一定の速さなら人体は耐えられる。というか特に問題はないそうだ。

 人間は等速を感じることができないので、光の速さだって自分がとんでもない速さで移動しているなんて気づきもしないという。

ただし光速に達するまでの加速に人体は耐えられない

 問題になるのは加速だ。つまり実際にその速度に達するまでの速さが問題なのだ。あまりにも強力な加速だと、人体はそれに耐えられない。

 ネバダ大学ラスベガス校の物理学者マイケル・プラヴィカ教授は、加速が速すぎると「血液が手足に送られなくなります」と説明する。

 重力の4~6倍の加速度(4~6G)なら、しばらく人体は耐えることができる。だがそれ以上に加速度Gが大きくなると、血液がうまく流れなくなる。

 たとえば、F15のような戦闘機は、9Gがかかるような動きもできる。そのまま旋回すると、体が足元へ押し付けられ、心臓より上に血が流れなくなり、視力を失ったり(ブラックアウト)、失神したりする。

 だからパイロットは特殊な対Gスーツを着用して、血液の流れを確保する。

 しかしそれらをはるか超える加速、たとえばスター・ウォーズのように数秒で光速まで加速するとしたら、人体はあっというまにぺちゃんこだ。

 ならば、慌てるのはやめにして、もっとゆっくり光速まで加速したらどうだろう。

 たとえば、2gの加速で、根気よく光速を目指したとする。直線上を移動し、空気抵抗がないと仮定すると、光速に達するのに5ヶ月以上かかる。

 もっとゆっくりと、自由落下の加速度である1Gでなら、11カ月以上かかる。

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photo by iStock

そもそも現代の技術では人間が光速に達することは不可能

 しかし、それもこれもすべて仮に、の話だ。

 残念ながら、人間が光速に達することは不可能なのだ。「質量が有限である以上、光速で移動することはできません」とプラヴィカ氏は説明する。

 特殊相対性理論によると、質量のある物体が加速すると、だんだんと質量が増加していく。そして光速に達する頃には、物体の質量は無限となり、そのスピードを維持するために無限のエネルギーが必要になる。

 要はそんなこと実現不可能なのだ。

 だが、もしも素粒子を”物”というのならば、限りなく光速に近いところまで加速させることはできる。

 たとえば現代の粒子加速器は、電子のような粒子を光速の99.9%以上にまで加速させることができる。

 だがもちろん、電子を亜光速にまで加速させることと、人体を亜光速にまで加速させることは、まったく別の話だ。

 それでも、どうにかして人間を亜光速まで加速させられたとしよう。すると、その人は相対性理論が時間に及ぼす影響を経験することだろう。

 驚いたことに日常的な速度で動いている人よりも、時間の流れは遅くなる。この俗にいう「ウラシマ効果」は、タイムマシンを作る鍵でもある。

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photo by iStock

私たちはすでに光速のスピードを体験している?

 相対性理論といえば、じつは人間は光速に近いスピードで動くことができるかもしれない。それどころか、今すでに私たちは光速に近いスピードで移動している可能性もある。

 私たちが暮らす地球も含め、宇宙のあらゆるものは常に動いている。地球は自転し、太陽の周りをぐるぐる公転しているし、なんなら銀河系だってじっとしてはいない。

 もしこの地球がどこかの銀河からすごい勢いで遠ざかり、その銀河もまた地球から遠ざかっていたとしたら、その銀河との関係において私たちが光速に近い速度で移動していることはあり得るのだ。

 アインシュタインが示した通り、すべては相対的なものなのだ。

References:What would happen if you moved at the speed of light? | Live Science / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 43件

コメントを書く

  1. 地球の自転速度は時速1500キロ。公転速度は時速11万キロだそうだが、生まれた時(以前?)からその速度に乗ってるから体感できない、と同じことかな。

    • +13
    1. >>1
      その速度も「どこに対しての速度?」ってなっちゃうのよね
      速度って相対的な物だから、地球に対して亜光速で運動する物体からしたら地球も亜光速で運動しているとも言えるし

      • +1
  2. 光速での移動なら想定されるのは宇宙空間での星間移動だから質量の増大は無視していいだろ。もちろん機体強度や航路に影響はあるだろうが。
    そもそもSF話を現代科学の常識で否定するのがナンセンス

    • -15
    1. >>3
      加速に使ったエネルギーが質量に変換されるから光速にならないって言ってるのに理解してる?
      中学生?

      • +7
    2. >>3
      思考実験の遊びであって否定や肯定という話じゃないと思うよ

      • +8
  3. あっという前に身体を構成してる物体が放射線ばら撒きながら消滅していくかブラックホールになっちゃうんだっけ

    • 評価
  4. 009の加速装置では服が燃えてたっけね
    生身には耐えられないって見解だった気がする

    • +4
  5. ・・・申し訳ない事に無知な私が読んだもんだからイマイチ理解が追いつかない💦
    誰か分かりやすく教えてー

    • 評価
    1. >>8
      ・凄い速さで移動しても常に一定の速さで移動するなら人体に影響はないよ。時速300kmの新幹線、時速800kmを越える飛行機に乗っていても人体に影響がないのと同じだよ
      ・ただその「凄い速さ」に達するために短時間で加速した場合は人体が耐えられないよ
      ・でもゆっくりと加速するならば時間はかかるけど耐えられるよ。電車や車、飛行機もある程度が過ぎたら圧を感じなくなるのと同じだよ
      ・といても「光速」に達するのは現在の科学理論では無理だよ。今の科学理論(相対性理論)では速度が増せば増すほど質量が増えていくよ
      ・例えば体重(質量)50kgの人が100km/hで動く電車の中で体重計に乗っても50kgだけど、電車の外の人からしたら、50kgに100km/hの運動エネルギーをかけた化け物みたいな重さ(質量)を持つ何かになるよ
      ・そしてその計算をしていくと、無限に増加する体重を無限に加速させるには無限のエネルギーが必要になるから、光速で移動する夢はかなわない…というのが現代の科学理論だよ
      ・…で「光速のスピードを体験」というのは「膨張宇宙論」が前提になるよ。膨張宇宙論はよく風船で例えられるけど、宇宙は光速より速いスピードで膨らんでいくという考え方だよ
      ・何を言っているかわらないけどそういうことにしてあるよ
      ・でも宇宙が光速より早く膨らもうとも、宇宙の内側にいる私たちは常に一定速度で加速されているので影響はうけないよ
      ・でも宇宙の外側から内側を観測した場合には「こいつら光速で動いてね?」ってなる。もうよくわからないね!
      ・ついでに地球のある天の川銀河の反対側に銀河があったとして、相互に(相対的に)観測していたらお互いの銀河は光速を越えて離れていくよ! 風船の表裏に点を書いて空気を入れると離れていくイメージでいいよ

      「そう。俺たちは光速を越えて移動しているのだ」

      …という事を言っている

      • +9
    2. >>8
      光の速度で移動はできても
      急に止まったりすることには耐えられないよね
      という話でした。

      • 評価
  6. 生身で光速は無理だけど、空間を泡で包んで云々みたいな光速を突破するワープ航法は理論としてはありますね
    ただ、生身では、ふつうの加速方法では現在の限界である相対性理論をなんとかしない限りはできないですね

    • +3
  7. 我々のいる銀河が秒速600キロで宇宙空間動いてるらしいな

    • +1
  8. 地球の自転とか公転とか、天の川銀河もスゴい早さで動いていて、それがなかったことみたいに暮らせているから、光速もなんとかならんか。

    • 評価
    1. >>13
      加減速さえなんとかすればなんとでもなるって記事に書いてある
      それとは別で光速に達するのは相対性理論が邪魔をして不可能とも

      >>27
      その思考実験の結果
      「真っ暗にはなら無くね? オレら光に追いつけないんじゃね?」
      …と考え、そして組み上げられたのが相対性理論
      なので現状の物理学論では「光より早く」も「光と同等」も無理なので視界から光は消えない
      視界から光を消すためにまずやることは「相対性理論を論破して別の何かで書き換える事」ですね

      • +2
  9. 怖いねぇ~速度は重さ、光の速度で移動した事はあるかい

    • -1
  10. 時空を超えて離れた二点を繋ぐワームホール方式なら
    光速移動に伴う人体への影響を無視できるのは?
    ただしワームホールでは別の影響を受けそうではありますが💦

    • 評価
  11. ある程度近い星ならともかく、光速でも数十年ってなってくると、寿命のうちに辿り着くのは無理だから、速さとか、体が耐えられるか否かなんてどうでも良くないか。
    目的地に近付いたら人工子宮に産ませて、人類史を学ばせるなり、記憶を植え付けるなりで。

    • -1
    1. >>16
      ウラシマ効果を誤解してると思います。
      仮に1万光年先の星に行って帰ってくるとしたときに、光の速度で往復 2 万年ですが、速度が上がるとその中の時間の進みは遅くなりますから加速度を置いといていきなり光速ならその中ですすむ時間は 0 です。加減速を入れて加速度に耐えられたとし最高は光速になって静止系の私らの時間で三日かけて竜宮城に行って向こうで一週間、帰りに三日同じようにして帰ってきたとき、中ではおそら数分~数時間で到着し、一週間は私らと同じ時間で、また数分から数時間で到着するってことに感じると思います。
      つまり、光の速度で何年経っても静止系からの観測であり、移動しているほうの時間は経ちません光の速度よりも遅いと少し時間が進み、もっと遅いともっと時間が進むのです。ウラシマ効果ってそれを言っています。光速の 10% 程度まで加速しても時間の進みはあんまり遅くないですので、いかに光速に近づけるかがミソですね。相対性理論から導き出されることはそういう話なのでした。

      • 評価
    2. >>16
      光速船による星間移動するならコールドスリープになるんじゃない?

      • 評価
  12. 何も変わらんだろ💢💢💢
    だって、今この瞬間って、地球の外周を回ってるんだよ☝️
    速度は調べろ💢
    それが少し速くなっただけだから…………🤭

    • -9
  13. 仮に地球の直径が1万倍デカくても何の影響もないだろ☝️🤗
    今でさえ、俺等には外側への遠心力掛かってるんだから…………☝️🤭

    • -7
    1. >>18
      地球の遠心力の影響ってほぼ無いぞ。遠心力の影響が最大になる赤道と、最小になる北極、南極で0.5%しか変わらない。

      • +2
  14. ドゴボのクウラて極右のかめはめ波で太陽まで行ってたよな
    あれ短時間で太陽まで行ってるから光速より速いかもしれない

    • -3
  15. 光より早く動いたら目が見えなくなるでしょうが。真っ暗な世界でどう移動するのだ。

    って問題があるけどね。光と同等だとどうなん?

    • -1
    1. >>27
      光速での移動が難しいだろうことは置いといて、
      暗くても移動はできるでしょ。
      目を瞑ってても歩くことはできるし。

      • +3
  16. ネバダ大学ラスベガス校だけに「神はサイコロ奉行」

    • 評価
  17. 光速で動いても前からは光が来るので真っ暗になる訳ではない。ただし波長が無限に短い超高エネルギーのガンマ線になるので遮蔽が不可能と科学系の記事で見た覚えがあるがカラパイアだったかは覚えがない。

    • 評価
    1. >>30
      そりゃ前から全方位から光がくる環境ならの話でしょうが

      • -1
      1. >>34
        たとえ人間の目には真の闇に見えても宇宙にはマイクロ波が満ちているので全方向から光がこないのはあり得ない。

        • +1
        1. >>39
          へー、凄いね。

          あり得ないんだ

          凄 い ね

          • -4
          1. >>40
            理解が追いつかないなら素直にそう言えばいいのだ(´・ω・`)

            • +3
  18. 亜光速の人間なんて永遠に近い時間を冬眠するのと同義だね。
    もう我々の生きる時間とはまったく別の存在だ。

    • 評価
    1. >>31
      タウ・ゼロというSF小説がそんな感じだった
      加速し続ける事しか出来なくなった宇宙船のお話

      • +2
  19. (;゚Д゚)デスドライブブレーーーーーーーーキ‼ ペッチャンコ👼

    • 評価
  20. 人間が自力で地球を7周半移動するのにどれだけのエネルギーを要するのだろうか?
    光速で1秒動くとすればそれ以上のエネルギーが必要?というか動いた瞬間燃えて消し炭になりそうだな

    • 評価
    1. >>35
      まず運動エネルギーは速度の二乗に比例するから
      例えば5km/hで地球を一周するのと50km/hで一周するのとでは
      後者は時間は10分の1になるけどエネルギーは10倍かかる。
      (単純に運動エネルギーのみの話なので基礎代謝とかは別)

      また光速に近い速度だと更に大きなエネルギーが要る。
      光速の99%と99.99999999%とでは速度は1%も変わらないけど
      相対性理論によれば必要なエネルギーは1万倍以上変わる。
      そして光速に達するには無限大のエネルギーが必要(=不可能)となる。

      • +1
  21. そうか俺の髪が薄くなってきているのは光の速さに近づいているからだ!

    • 評価
  22. >その銀河との関係において私たちが光速に近い速度で移動していることはあり得るのだ。
    実年齢に比して、異常に若く見える人は、同じ空間に存在しているように見えて、実は高速に近い速度で移動している世界線の住人だったりしてw

    • 評価
  23. コラプシウムって小説ではブラックホールで解決してたな。

    • 評価

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