メインコンテンツにスキップ

人間が犬の目の色に影響を与えたかもしれない。より好まれるように黒っぽく変化

記事の本文にスキップ

17件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 ほとんどのイヌ(犬)の目は黒っぽい。それは私たち人間がそうした瞳の色を好むことが背景にあるかもしれないという。

 帝京科学大学の今野晃嗣氏や昭和大学の植田彩容子氏ら動物学者チームは、ほとんどのイヌの目の色が、親戚であるオオカミよりも黒っぽいことを発見した。

 このちょっとした、それでいてとても気になる新事実は、私たちの祖先がそうした黒っぽい瞳のイヌを選んで育ててきただろうことを臭わせる。

 だが、なぜ黒い瞳の何が良かったのだろう? その理由はもしかしたら、私たち人間が黒い瞳を好むため、そういった個体を選んで繁殖させてきた結果だからなのからかもしれない。

現代のイヌたちの瞳の色はなぜ黒っぽいのか?

 現代のイヌたちは、今はもう絶滅したオオカミの仲間の子孫だと考えられている。

 現生のオオカミでイヌに一番近い「ハイイロオオカミ」は、目の色が薄く、その瞳は金色をしている。

 そしてイヌの祖先となった絶滅したオオカミの目も、同じような色の瞳していたのではないかと考えられている。

 今回の『Royal Science Open Science』(2023年12月20日付)に掲載された研究は、現代のイヌの瞳の色にスポットライトを当てたものだ。

 イヌの瞳の色はさまざまだが、特に多いのは黒っぽいものだ。

 ならば、そうしたダークカラーの瞳は、私たちがそうしたイヌをわざわざ選んで繁殖してきたからだとは考えられないだろうか?

 もしそうだとしたら、なぜ人間はそうした色のイヌを選んできたのだろうか?

この画像を大きなサイズで見る
photo by Pixabay

オオカミと比較するとイヌの虹彩の色が濃いことが明らかに

 ここで1つ説明しておくと、これまで瞳や目の色と言ってきたのは、正確には「虹彩」の色のことだ。

 つまりは、目の真ん中の黒い孔(「瞳孔」)のまわりにある不思議な模様の部分の色のこと。この部分はカメラの絞りにも似ており、網膜に入ってくる光を調節する役割がある。

 帝京科学大学の今野晃嗣氏や昭和大学の植田彩容子氏らはまず、ハイイロオオカミ22頭の写真とさまざまな犬種のイヌ81頭の写真を比べてみた。

 すると、ほぼすべてのイヌの虹彩の色は、オオカミよりも濃いことがわかったのだ。

 このことからは、イヌと一緒に暮らす人間たちは何千年もの間、とりわけ黒い虹彩のイヌを繁殖してきただろうことがうかがえる。だが、一体なぜなのだろう?

この画像を大きなサイズで見る
上段はオオカミ、下段はイヌの写真。ご覧の通り、多くのイヌの目はオオカミよりも黒っぽい/Credit: Royal Society Open Science (2023). DOI: 10.1098/rsos.230854

人間は黒っぽい目に親しみを感じる

 じつはこれまでの研究からは、私たち人間は、明るい色の目よりも、黒っぽい目に親しみを感じる傾向にあることがわかっている。

 これが人間が黒っぽい虹彩のイヌを選んできた理由なのだろうか?

 このことを確かめるめ、研究チームは、ボランティアの参加者にイヌの写真を見せ、その印象を答えてもらった。すると案の定、黒っぽい虹彩のイヌほど友好的な印象であることがわかった。

 だがなぜ黒い虹彩は友好的に感じられるのだろうか? はっきりしたことはわからないが、研究チームは、そうした目は瞳孔の大きさをわかりにくくすると指摘する。

 目全体や瞳孔の大きさの変化は、時にそれを見た人に悪い印象を与えることがある。黒い虹彩は、そうした目の大きさの変化を隠してくれるために、友好的に感じられるのかもしれないそうだ。

References:Are dark-eyed dogs favoured by humans? Domestication as a potential driver of iris colour difference between dogs and wolves | Royal Society Open Science / Humans may have influenced evolution of dogs’ eye colour, researchers say | Dogs | The Guardian / Study suggests domestication of dogs led to darker irises / written by hiroching / edited by / parumo

追記(2023/12/27)わかりやすくするために一部編集して再送します。

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 17件

コメントを書く

  1. 犬だけでは不十分

    猫や鳥などのペットにも同じ傾向があるのかどうかを調べないと意味がない

    • -13
    1. >>1 どちらかというと黒目のが遺伝しやすいってだけでは?ってなった
      ハスキーも青目を残そうってブリーダーが奮闘してたけど茶色系混じるとすぐ全部茶色になるって嘆いてたの覚えてるよ

      人間も青目と黒目の親だと黒目遺伝しまくるよ

      • 評価
  2. 私が知ってるくらい知名度があるハリウッドのイケメン男性俳優ってみんな目が青い
    目の色に対する意識って強烈なモノがあるんだろうね
    黒いと親しみやすくなり、青いとカリスマ性みたいなのを感じるんだろうか

    • -1
    1. >>2
      猫は?て思ったけど、猫は親しみ安さより目の色で神秘性を感じてしまうのかな?
      だから神として崇めたり、下僕として仕えてしまうんだろうか
      まあ、ネズミ狩ってくれればオッケー、たまにゴロニャンしてくれればかわいいって感じであまり親しみ安さは求めていなかったのかも

      • 評価
      1. >>6
        言われてみると、猫好きの猫に対する愛情と犬好きによる犬への愛情って種類が違うね
        まさか目の色が関係してる!?

        • +1
  3. ほぼすべてのってのはハスキーのほかになにがいるかな

    • +3
  4. 犬が目の色を人に合わせて変えたわけでなく、人が好みで種を残した結果です。
    進化とは淘汰によって生き残った結果でしかない。

    • +1
    1. >>5
      いつも思うけど、淘汰によって種が選定される前段階で様々な進化をした種が既にいるんだよね。淘汰だけで剪定されて今の生態系があるわけじゃないと思ってる。鶏と卵みたいな話になるから知らんけど。

      • +1
      1. >>10
        雄と雌の遺伝子を混ぜるって言う繁殖の時点で均一でない“変わった奴”しか生まれないので、淘汰はそれをある程度均一にする程度の力じゃないかな?そう考えると遺伝子は“これやっても子供残せる?リスト”だね。そして淘汰がそれに駄目を出す。繁殖に関係無い遺伝子は、繁殖に差し障りが出るまで刈り取られず変異し続ける。

        • 評価
      2. >>10
        人間だって自分のような冴えない奴もいれば
        大谷翔平みたいなチートスキャラもいるからね。

        自然界だと往々にして前者が容赦なく淘汰されるので
        一般的なイメージ以上に速く変化が進むかもしれない。

        • 評価
  5. 写真で比べると狼の「お前を獲物として見つけたぞ」感が凄い・・・

    • +9
  6. 少なくとも黒目が大きめの人は魅力的に感じるよね
    黒目を大きめにするコンタクトもあるし

    • +3
  7. 日本の研究だからでは?日本人は色々言っても黒髪黒目や、茶髪茶目くらいが好きだし、自分たちに似ているから親しみを感じると思う。

    • +2
  8. これに関しては、ヒトに飼われることによって活動時間帯が昼へ移行した影響じゃないかなと思ってる。

    • +4
  9. 寒くて日の光の弱い森の中なら瞳のメラニンは少なくてもいいけど、草原とか人のいるところじゃメラニンが必要になるんじゃないの?

    犬の品種改良していく場合に、懐きやすさ・賢さ・身体的強さ・見た目(これは特に被毛)で交配されることはあっても、目の色にこだわった品種なんて聞いたことないし。

    それに人間に限れば色素の薄さは劣性遺伝になるし

    • 評価
  10. はっきりしてるんじゃ
    ないでしょうか

    黒色が好きというより
    瞳が大きく見えるだけだと思います

    虹彩が瞳孔と近い色だと
    一体化して大きく見えるでしょ

    漫画とかアニメのキャラクター
    と同じ理屈で可愛く見える

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

サイエンス&テクノロジー

サイエンス&テクノロジーについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動物・鳥類

動物・鳥類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。