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うれしいニュース。北極圏最大規模の炭鉱町を動物たちに還すノルウェーの大規模プロジェクトが完了

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(著) (編集)

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 北極圏のスヴァールバル諸島で、ノルウェー政府が史上最大の自然回復プロジェクトを完了させた。

 現在、ホッキョクグマ、トナカイ、ホッキョクキヅネ、そして多くの海鳥が、100年もの間、島の奥で石炭の採掘が行われていたスヴェアグルーヴァの炭鉱町に戻ってきている。

ノルウェーが実施した史上最大規模の自然回復プロジェクト

 スヴェアグルーヴァは、人里離れたフィヨルドにある工業コミュニティで、閉鎖前は独自の発電所、埠頭、上下水道などが完備され、最大300人の労働者が大規模な採掘作業を行うために必要なものがすべてそろっていた。

 2017年、ノルウェー議会ストルティングは、炭鉱の操業を縮小し、このエリアを自然の状態に戻すことを決定した。

 1910年に採掘が始まって以来の人間の活動の痕跡は、1946年以前の文化記念碑や建造物を除いて、すべて撤去された。

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 今では、人の気配はまるでなく、すっかりもとの自然が戻っていて、記念碑として指定されている3軒の赤い家を除いて、かつてここに人間がいたことなど想像することもできなくなっている。

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文化財として登録されたサルーネンとヴィンボーデンの建造物は、研究と教育のためにスヴァールバル大学センター(UNIS)に貸与されている / image credit: Eva Therese Jenssen/Sysselmesteren pa Svalbard.

これはノルウェー史上最大規模の自然回復事業で、スヴァールバル諸島の原生自然を保護するという、長期的かつ一貫したノルウェーの政策を実現したものです

 エスペン・バルト・エイデ気候環境大臣は語る。

世界中で、手つかずの自然がどんどん失われています。自然と生態系の回復は、新たな世界自然協定におけるもっとも重要な目的のひとつです。

スヴェアグルーヴァの自然修復は、この目的に重要な貢献をしています

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北極圏で最も保全が進むスヴァールバル諸島

 この回復事業が始まる前、ノルウェー文化遺産研究所(NIKU)のメンバー12人が6週間かけて、スヴェアグルーヴァの町全体を詳しく調べ、写真におさめた。

 およそ17万枚の画像と、6000回の詳細調査、合計18テラビットを超える生データは、巨大なデジタル3Dモデルになり、近くの観光拠点で体験することができる。

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以前の写真を持って、現在のスヴェアグルーヴァに立つ、ストア・ノルスケ社のプロジェクトマネージャー、モルテン・H・ヨハンセン氏と、気候環境大臣エスペン・バルト・エイデ氏 / image credit: Eva Therese Jenssen/Sysselmesteren pa Svalbard.

 スヴァールバルの民生局長、ラース・ファウゼ氏は言う。

スヴェアとルンケフィエルの自然回復は、あらゆる意味でスヴァールバル諸島の全住民を巻き込んだプロジェクトでした。

さまざまな企業や部門がいかに協力して尽力してきたか、その功績は見事なものでした。それが、このプロジェクトが効率的かつ費用対効果の高い成果をあげることができた、成功要因のひとつでした

 このプロジェクトのために、25億クローネ、およそ2億3000万ドルの予算が計上されたが、実際にかかった費用は、わずか8300万ドルだったという。

 スヴァールバル諸島には、7つの国立公園と23の自然保護区があり、それが群島の66%を占めている北極圏でももっとも保全が進んでいる場所のひとつだ。

References:Sveagruva ferdig ryddet: Norges storste naturrestaurering ferdigstilt | Sysselmesteren pa Svalbard / written by konohazuku / edited by / parumo

追記(2023/10/05)本文を一部修正して再送します。

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この記事へのコメント 16件

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  1. その一方で、人間の町と共生・依存する方向に適応していた動物たちが絶滅してそう

    • -15
    1. >>1
      人里離れたフィヨルドにある工業コミュニティ

      いやここほとんど人いないとこでしょ
      むしろ野生動物メインなとこに人が住んでる感じだろう
      なら仮にペットや家畜っていってもわずかだし食われないようほぼ室内とか隔離飼育だと思うから別に良いんじゃないの

      • +11
  2. 548万人しかいないノルウェーのことが心配……

    • -1
    1. >>2
      2022年度はコロナ禍の影響もあって過去最大に人口が大幅増加したことに加え
      2100年までに800万人を超える予想がされているほど順調に人口が増えていますよ

      • +3
  3. エゴだよね
    だって温暖化や気候変動で元の環境じゃないんだから
    しかも虫とか食物連鎖の下まで完全に戻す事は不可能だし

    エゴだよなぁ

    • -23
    1. >>6
      でも、やらないよりは良いんじゃないかな。

      • +14
    2. >>6
      0か100かじゃないでしょ。
      完全に戻すことができなくても戻せる分は戻したらいい。
      それが生物資源の保全に繋がり人間の利益にもなるわけで。

      • +12
    3. >>6
      エコはエゴってどっかで聞いたことあるな。
      所詮人間だって自然の一部だから、人間が自然環境を破壊するのだって、自然の流れの一部って言う考え方。
      ビーバーがダムを作って沢を潰したり、洪水起こす様に。
      細菌類が土壌を改変して、自身のコロニーが安定しやすくする様に。
      人間が環境を変えるのもまた自然だって。
      まぁ、理解出来なくは無いけどね。
      結果的に人類の生存に危険が迫るなら、環境を保護、再生しようとするのもまた自然の流れだと思う。

      • -6
  4. 日本でも過疎化の対策よりもこういう形で自然保護のほうで廃村していけば予算も中抜き広告代理店にとられずに済みそう。
    ほぼほぼ無理な産業誘致や、詐欺まがいの移住募集がおおいし

    • +8
  5. これ凄いプロジェクトなの?
    炭鉱じゃ採算取れなくなってきたから撤退ついでに更地にしたってだけでは?
    確かに閉山になった鉱山周りの施設や住宅はそのまま放置されて廃墟になりがちっぽいけどさ

    • -10
  6. >島の生態系の割合はおよそ66%
    どういうこと?人が関与しない生態系が66%あるってこと?

    • 評価
    1. >>21
      スヴァールバル諸島について調べたら
      「 7 つの国立公園と 23 の自然保護区が群島の 3 分の 2 をカバー」
      という情報があったから
      「7つの国立公園と23の自然保護区があり、それが群島の66%を占めている」
      が正しい訳なんじゃないかと想像してみる。

      • +1
  7. ゴーストタウンをそのまま放置だけど
    人口減りつつある昨今、物は言いようで、自然動物に還します!って言っただけじゃね??

    • -3

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