
イギリスとアメリカに住む同い年の2人は、今年80歳になったのをきっかけに、「直接会いたい」という生涯の願いをついに実現させ、初対面を果たした。
2人がこれまでにやり取りした手紙の数は800通以上にもなり、初めて会うにもかかわらず、「全然そんな気がしない」と笑顔で喜びを口にした。
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Longtime pen pals meet for the first time in Conway
イギリスとアメリカで文通を始めた12歳同士の少女
イギリス・ランカシャーに住むパッツィー・グレゴリーさんと、アメリカ・ニューヨーク出身で現在サウスカロライナ州に暮らすキャロル=アン・クラウスさんは、ともに80歳だが、12歳だった1955年に文通を始めた。当時、2人がそれぞれガールスカウトに所属しており、パッツィーさんはその活動を通じて海の向こうで活動するキャロルさんのことを知り、手紙を出したところ、文通が始まったという。
以来、2人は意気投合し、文通相手として少なくとも2か月に1通は、互いの学校のことや友達のこと、暮らしのこと、人生についてなど、近況や将来のことを手紙で伝えあってきた。時にお互いの写真を同封することもあった。

68年間で交わした手紙は800通以上に
2人の文通は止まることがなかった。12歳のときからやり取りした手紙の数は、実に800通以上にも及んだ。パッツィーさんとキャロルさんは、68年もの間、欠かすことなく定期的にずっと文通を続けてきたのだ。
私たちは、最初は紙に鉛筆で書き始め、それからインクを使うようになりました。アメリカとイギリスという遠く離れた2人だったが、不思議な縁で結ばれていたのだろう。
その後はタイピングになって、今ではメールを送ったり、SNSで連絡を取り合ったりするようになりました。(パッツィーさん)
結婚や出産というライフステージもほぼ同じ時期で、わずか1年違いで結婚し、それぞれ3人の子供に恵まれた。
私たちは、結婚記念日やクリスマスなどには、いつもお互いのことを思い出していました。 そして今でも文通を続けています。(キャロルさん)
文通相手に会いたいという生涯の願いを娘に告白
パッツィーさんは、80歳になる6月6日の誕生日前に、ずっと心に秘めていた願い事を娘のステフ・カラムさんに打ち明けた。それは、現在サウスカロライナ州コンウェイに住むキャロルさんに会いたいというものだった。
そこでステフさんは、SNSを使ってキャロルさんの家族を追跡し、交流会に興味があるかどうか尋ねてみた。
パッツィーさんが会いたいと思ってくれていることを知ったキャロルさんは、喜んで対面したいと返した。
実は、キャロルさんとパッツィーさんの誕生日は1か月ほどしか違わず、キャロルさんにとっても、パッツィーさんとの初対面は素晴らしい誕生日の思い出になるだろうと思ったのだ。
ステフさんは、パッツィーさんの80歳の誕生日に、サプライズでサウスカロライナ行きの航空券をプレゼントした。
そして、2人は7月14日、68年間の歳月を経て、生涯の願いをついに叶えた。

初対面の2人、感動と喜びを笑顔でシェア
1955年から文通を続けてきた80歳のペンフレンド2人は、初対面するやいなや互いにハグを交わし合い、喜びを分かち合った。アメリカまで文通相手に会いに来たパッツィーさんは、キャロルさんとの対面をこのように語った。
直接会ったことはなかったけれど、私はすぐにキャロルだわ、とわかりました。彼女は、写真と同じように見えました。
想像していた通りの人だったし、自然な感じで会えました。長い間、互いのことを話していたので、ついこの間会った、というような気分になりました。
でも、本当は68年間今まで一度も会ったことがなかったんです。今回、会えたことはとても感動的で、素晴らしかったです。

最初は、とても緊張していたというキャロルさんだが、笑顔でハグを交わすうち、68年間にわたり人生のあらゆる試練や困難を経験し、それを共有してきた友情がよみがえってきたようだ。
2人は、何時間も友情について語り合い、キャロルさんの地元の観光スポットを一緒に訪れたり、外食したりすることを楽しんだという。
今回の旅に同行したパッツィーさんの娘ステフさんは、2人の初対面に感動を覚えたと話している。

母は、キャロルさんに会いたがっていました。これまで直接会えなかったことが、生涯の後悔の一つだったようで、母は死ぬまでの「やりたいことリスト」に、この対面を載せていました。パッツィーさんとステフさんは、その後サウスカロライナ州に9日間滞在し、その時間の多くをキャロルさんとその家族と一緒に過ごしたそうだ。
だから、2人がついに会えたときは、母は喜びにあふれていました。私も感動して、2人が初めてハグしたとき、グッときてしまいました。
2人には、共通点がたくさんあり、話は止まることなく続いていました。
2人は、今後も手紙やカードを通じて、連絡を取り合っていくつもりだということだ。
References:We’re both 80 and are pen pals for 68 years — now we finally met / written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
お二人ともすごくいい表情していて、素敵な関係なのだなと写真からでも伝わってほっこり
2. 匿名処理班
いい話だね^_^
3. 匿名処理班
映画化しよう!
4. 匿名処理班
時間や距離がゆっくり育むものがあるということだよね
タイパなんて言葉が出てきた現代では絶滅危惧種のようなお二人
5. 匿名処理班
あんまり続かんもんだけど、あるんだねえ。
うちの妹もなんか外国人と2,3回やりとしてたことがあったような。
6. 匿名処理班
なぜ会わなかったのだろう。 そのあたりも記事に含めて欲しかった。
7. 匿名処理班
なぜ80歳になるまで会おうとしなかったのであろう?
そっちのほうが不思議だ?
理解出来ねえ
8. 匿名処理班
俺なんて小中高大、社会人になってからの友人、全て疎遠になったというのに
9. 匿名処理班
素敵な友情ですね!
自分は筆無精で日記等も三日坊主タイプなので、これだけの長期間文通を続けていけてる二人を尊敬します。
10. 匿名処理班
長生きしてくれ!
これからも楽しい思い出をたくさん作って欲しい
11. 匿名処理班
SNSの若者言葉で言うと「オフ会」とか「エンカ」になるのかな。
積み上げた時間は天と地ほどの差はあるけど。
12. 匿名処理班
>>6
「当然会うよね」とはならなかったんでしょ
13. 匿名処理班
アメリカとイギリスって結構観光で行き来してるイメージがあったけど
タイミング的なもので合わなかったんだろうか
14. 匿名処理班
あたたかい…
15. 匿名処理班
>>6
まず費用と時間の確保の問題が大きいし
それに実際に会ってみたら
ガッカリした されたとかになるかもと思うと
怖くて会いに行くの躊躇するでしょ
16. 匿名処理班
記事にもあるけど、ふたりのライフステージの流れが同じだからよかったのかな
片方が結婚してなかったり子どもを持たなかったりしたらこんなに友情が続いてただろうか
17. 匿名処理班
>>7
最近のスピード重視の出会い系と逆で奥ゆかしいと思うけどな 現代じゃちょっと厳しいのは分かるよ
ゆったりとした距離感が両者の性格にとって好ましく長く続けられたんじゃ
18. 匿名処理班
>>7
遠いからだろ
19. 匿名処理班
お互い海外だし、未成年のうちは会いにいくのもハードル高くて負担を考えたら家族にも当人にも「会いたい(行きたい)」とは言い辛いだろうし
成人してからも仮に結婚年齢が早かったりしたら、子育てや仕事があるなかで海外の友人に逢いに行きたいというのも中々難しかったんじゃないかな
手紙やメールなどでは密にやりとりできてた分、逆に「今すぐに会わなきゃ接点がなくなってしまうかも…」みたいなのも無かっただろうし
80歳になって「このままだと一生直接会うことが出来なくなるんじゃないか」って思ったからこそ生涯の願いとして打ち明けたんじゃないかな
20. 匿名処理班
顔立ちは全然違うのに、雰囲気が似ている二人だと思った
21. 匿名処理班
>>20
ソウルメイトなのかもしれないね