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海岸に打ち上げられたイルカの脳にアルツハイマー病の特徴を発見。集団漂着の手がかりに

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(著) (編集)

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 海岸に打ち上げられた複数の種のイルカの脳を調べたところ、人間のアルツハイマー病と同じような病理学的特徴が確認されたそうだ。

 そうしたイルカが人間のアルツハイマー病患者のように認知機能が低下ししていたかどうかは、今のところ確認されていない。

 だが『European Journal of Neuroscience』(2022年12月13日付)に掲載されたこの研究は、ときおりイギリスの海岸に集団漂着するイルカの群れの謎を解き明かす、有力な手がかりであるようだ。

3種のイルカから、アルツハイマー病の病変が発見される

 グラスゴー大学をはじめとするチームによる今回の研究は、スコットランドの沿岸で座礁した22頭のハクジラ類(ハナゴウンドウ・ヒレナガゴンドウ・ハナジロカマイルカ・ネズミイルカ・ハンドウイルカの5種)の脳を調べたものだ。そのうち18頭は高齢だった。

 人間のアルツハイマー病の患者の脳には、「アミロイド斑」「リン酸化タウの蓄積」「神経膠症(しんけいこうしょう/神経の損傷への反応として、星状膠細胞が増えること)」といった病変が現れる。

 今回の研究では、イルカの脳にそうした病変がないかどうかが検査された。

 その結果、3頭(それぞれ違う種)から、アミロイド斑をはじめとするアルツハイマー病の病変が見つかった。また別の1頭は、アミロイド班こそなかったが、リン酸化タウの蓄積などが認められた。

 こうした結果から、ハクジラ類の一部は、アルツハイマー病に似た病気にかかることが初めて示された。

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photo by iStock

集団漂着の原因は、リーダーがアルツハイマー病である可能性

 イギリスの海岸では、時折クジラやイルカが座礁する。しかもしばしば群れで浅瀬や砂浜に打ち上げられるのだ。無事救助されることもあるが、中には死んでしまう個体もいる。

 一体、なぜこのような不可解なことが起きるのか? その原因ははっきりしないが、有力な仮説として「病気のリーダーが原因説」というものがある。

 それによれば、イルカの群れのリーダーが混乱したり迷ったりしたおかげで、それについてきた群れの仲間まで危険な浅瀬に入り込んでしまうのだという。

 今回の結果は、この「病気のリーダーが原因説」と整合性がとれる。

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photo by iStock

イルカもアルツハイマー病になる

 研究の筆頭著者であるグラスゴー大学のマーク・ダグリーシュ博士は、この結果について「座礁したハクジラ類の脳が、人間のアルツハイマー病患者の脳と似ていることを初めて示した重要なもの」と述べている。

 ただし、そうしたイルカが人間と同じように、認知機能が低下していたかどうかまではわからない。

 こうした結果から、人間のアルツハイマー病患者と同じようにイルカも認知症になると考えたくなるが、そう結論づけるためにはさらなる研究が必要であるとのことだ。

References:Stranded dolphins’ brains show common signs of Alzheimer’s disease / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 22件

コメントを書く

  1. 犬もボケるから、イルカもボケるのは当然かも?

    • +18
  2. 健康に良いと盛んに言われるお魚だけ食べても必ずしも病気(感染症以外の)知らずではないんですね。それともやっぱり人間による海洋汚染が何か関係しているのでしょうか?

    • -15
    1. ※2
      むしろ健康で長生きしたからこそボケたと考えるべき。普通はボケる前に死んでしまう。

      • +23
      1. ※4
        これはありそう
        野生では長寿すらリスクになるというもの厳しい話だ

        • +9
    2. >>2
      健康に良いもの食べてれば永遠に脳も体も老化しないとでも……?

      • 評価
      1. ※15
        少なくとも人間では老衰すれば必ずアルツハイマー病になるわけではない。この調査でも高齢が18頭でアルツハイマー病の兆候が見つかったのは4頭、4頭全部が高齢だったのかすら定かでない。

        • +2
  3. イルカも認知症になるっていうのは想像できるけど、賢い彼らが果たして判断力の衰えた個体をリーダーのままにしておくのかな、と思っちゃう

    • +15
    1. ※3
      何かを神聖視するのはいいけど、判断を下す時はそれらを横に置いて現実的に考えなければ意味はない

      • +4
      1. >>5
        別にイルカを神聖視してるわけではないけど…
        5歳児程度の知能があるとか言われてるから、それなら仲間の様子がおかしいことにも気づきそうだなって思っただけだよ

        • +3
        1. ※20
          遠浅の海ではイルカは音響定位で海岸を認識できないので違和感を感じないまま身動きのとれないところまで入り込んでしまうという説がある

          • +2
    2. ※3 人間に置き換えると物凄く身につまされる話

      • +14
    3. ※3
      判断の衰えたリーダーがいても、その状態に気づいていなければ群れは付き従うと思う
      人間はボケ始めてもそうそう死にはしない
      野生の世界では最初の判断ミスで座礁になってしまう可能性もある
      ボケ始めの、ほんの些細な判断ミスだったりするんじゃないかな
      認知症の初期は本人に病識がなく、自信たっぷりに行動するから周りも気づかないから、群れもついていくと思う
      なんか、読んで悲しくなった記事だった

      • +1
  4. 人間と同様に食べ物が豊富になり医療が進んだから寿命が伸びてボケたってこともないだろうし。

    餌となる小魚の水銀などが原因とか?
    海洋汚染と無縁じゃないのでは?
    人間の妊婦だって大きな海産物は制限されるじゃない?
    イルカに至ってはもう濃縮されてるでしょうからねぇ。

    毒素は脂肪に溜まるけど、脳にもたっぷり溜まるからなぁ。

    イルカに断食やサウナなどのデトックスができるわけもなし。

    海を綺麗にすべく、汚染物質を出さないようにするしかないのでは?

    • +2
  5. アルツハイマー病の予防は毎日8時間寝ることと某動画サイトで言ってた
    充分寝ることで脳の汚れをリンパ液が洗い流すそうだ
    寝ると言えばイルカは右脳と左脳を交互に睡眠状態にするそうだね
    それと何か関係あるかな?

    • +2
  6. イルカあたりにだけ問題を起こす異常プリオンとかは関係ない?

    • +1
  7. 人間以外に親の世話をするような生き物もおらんでしょうしな。
    こういう個体は頃合い見て亡くなっていくんでしょうなあ。

    • +2
  8. 哺乳類だから罹ると思ってた。
    気になるのは200年前からあったのかどうか
    これは人のせいなのか?
    なら発症過程を探ることで人の治療にも役立つし、彼らも救える

    • +1
  9. リーダーがボケるとか自然界では致命的な気がするけど。
    われわれも思い当たらないこともないしな。

    • +6
  10. 研究でマウスを実験台にしているから当然と言えば当然

    • -1

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