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4年以内のアルツハイマー病の発症リスクを高精度で予測できる簡易ツールが開発される

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(著) (編集)

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 アルツハイマー病は不可逆的な進行性の脳疾患で、記憶や思考能力がゆっくりと侵され、最終的には日常生活の最も単純な作業を行う能力さえも失われる認知症の一つだ。日本では、高齢者における認知症の6割以上がアルツハイマー病だと言われている。

 現在、アルツハイマー病を根本的に治す治療はないが、早期発見により病気の進行をある程度遅らせることができる場合がある。

 あらかじめその兆候を知ることが大切なわけだが、新たに開発された診断アルゴリズムツールを使うことで4年以内にアルツハイマー病を発症するかを90%の精度で予測することができるという。

 その方法はとても簡単で、血液検査と記憶テストに答えてもらうだけ、10分もあれば診断か完了するという。

血液検査と簡単なテストだけで発症リスクを予測できる

 診断の為には血液検査が必要となるが、その理由は、血液に含まれるアルツハイマー病のリスク因子である遺伝子と、発症の兆候である「タウタンパク質」の存在をチェックするためのものだ。

 最近の研究によって、アルツハイマー病の脳には「タウタンパク質」という異常なタンパク質が蓄積されることが明らかにされている。

 タウタンパク質は中枢神経系の神経細胞に豊富に存在するが、他の部位では一般的ではない。アルツハイマー病やパーキンソン病ような神経系の病理や認知症は、適切な微小管安定化能を失ったタウタンパク質と関係していることがわかっている。

 こうしたタンパク質は、アルツハイマー病を早期に発見するためのバイオマーカーとして利用することができるのだ。

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90%の高精度で早期にアルツハイマー病発症リスクがわかる

 これまでタウタンパク質の検査をを行うには、脳髄液を採取するか、高度な脳撮像装置が必要で、実際に検査を行える医療施設は限られていた。

 今回スウェーデン、ルンド大学の研究グループが開発した診断アルゴリズムが画期的なのは、血液検査と簡単なテストだけで診断できるところだ。

Nature Medicine』(5月24日付)に掲載された研究によれば、たった10分で診断できるにもかかわらず、予測精度は90%ととても高い。

 専門家による診断精度が72%だったので、ただ手軽なだけでなく、人間よりもはるかに優れた診断能力があるということになる。

 早期に発見することで抗認知症薬により病気の進行をある程度遅らせることも可能となる。

 今後さらに改良を加えることで、特に脳撮像や脳脊髄液検査のような高度な検査が行えない地域における主要な診断方法にしたいと研究グループは述べている。

References:Simple diagnostic tool predicts individual risk of Alzheimer’s | EurekAlert! Science News/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 18件

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  1. 自分ちょっとヤバいので
    検査方法のアップしたら、是非ココで出してください!

    • +3
    1. ※1
      見た人が試しにやれるくらい詳細に紹介したら
      必ずそれを予習しまくる人が出て検査精度の低下を招くのでダメです
      いるんだよ長谷川式予習させまくる家族やプロ介護者や予習してくる当人
      待合で「今日〇日だよ?先生にそう言うんだよ?」とか言ってるの聞くとゾッとする

      • +7
  2. 記憶テストは苦手やわぁ、雑念がわいて不安に成る

    • +2
  3. これは是非何年かごとに
    検査してみたいし、人間ドックの項目に
    入れて欲しいですね。

    • +9
  4. リスク高いよって言われて乳がんや婦人科系のがんみたいに予防切除できるわけじゃないし、言われても健康な状態の時点から絶望しかないのでは。人によっては病むとおもうし生きる意味を失いうと思うな。利点として考えられるのは、生前の早い時点で遺産の管理や介護負担などの取り決めができる位では。介護経験者から言えば進行を遅らせるとか意味がないかなあ。もっと踏み込めば患者本人はともかく、介護する側は介護負担の期間が延びて大変だと思う。今の日本じゃ特に。
    認知症が防げる、治せる薬の開発と同時に、家族が介護で離職したり家で介護しなきゃいけないって状況を変えるように連動して動いてほしいな。介護ヘルパーになるには資格が必要なのに、資格がない家族が無給で24時間介護しなきゃいけないって地獄だよほんと。

    • +1
    1. ※4
      少なくとも自分自身の意思で財産処分等の終活ができるし、遺されると予想される人たちに意思を伝えておけるから、私は知りたいな。
      いつの間にかボケちゃってサヨナラも言えないよりはいいと思ってる

      • +7
    2. >>4
      なぜ進行を遅らせることが無意味だと思うの?
      あなたの言う通り、財産の処分を進めて施設の順番待ちの列に待機したら全て解決するのでは?

      • +5
  5. アルツハイマーは、糖尿病と大きな関係がある。検査法がまだ完成されていない現在は、糖尿病にならないように心がけることが先決だろう。

    • +3
    1. ※5
      アルツハイマー型認知症と糖尿病が関連するなんて学術論文、読んだことないぞ

      • -8
      1. ※8
        じゃ、自分で探してたくさん読んでくださいね。

        • -1
      2. ※8
        このへんとかは?

        糖尿病と認知症(横野 浩一)
        日本内科学会雑誌 99(7), 1678-1684, 2010-07-10

        高血糖とアルツハイマー病(猪原 匡史)
        医学のあゆみ 249(6), 545-550, 2014-05-10

        • +1
      3. ※8
        外国のソースですが、pubmedなどで論文サーチすると結構出てきますね。
        大まかな共通点として、糖尿病(特にⅡ型)とアルツハイマー型認知症は共に糖代謝の異常が見られるそうで、外国ではアルツハイマーを「第三の糖尿病」とする動きもあるそうな。

        • +1
  6. 今はVSRAD advanceっていうMRI画像を解析するソフトで
    アルツハイマー型認知症に特異的な部位に萎縮がどの程度あるかなどを
    解析して診断してるので、脳萎縮がある程度おこらないと診断できない。
    早期診断できるようになるのはうれしい。

    • +6
  7. 4年以内にアルツハイマーじゃ遅くね?
    MCIスクリーニングのほうがまだ使えそうだが

    • 評価
  8. リスク持ちとしては有り難い
    成年後見人の設定や終活や、出きるうちにやらないと何者出来なくなるから
    ティプトリーJr.(の正確には夫)が目標

    • +1
  9. す、スゴォイ!!
    で、アルツハイマーって脳のタンパク質の異常性なんだ。
    てことは、タンパク質の異常を無くす事が次の課題って言う事か(`・∀・´)
    科学の力ってスゲェ!!

    • 評価
    1. ※15
      脳の異常たんぱくを免疫が攻撃できるタイプの人=自己免疫が強いタイプは
      アルツボケしにくいんだよ
      ただしこの手のタイプは自己免疫が血管を攻撃して血管が固りやすいので
      脳血管系のボケに陥りやすいのだけどね

      • +1
  10. これはいいな
    早めに知って対処できるだろ

    • +1

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