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体のトゲをこすり合わせて音を出しコミュニケーションを取る唯一の哺乳類「シマテンレック」

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 地球上には様々な生態を持つ動物たちが暮らしているが、マダガスカルに生息するイガグリのような、ハリネズミのような外観を持つシマテンレックの一種はとってもユニークな方法でコミュニケーションをとっている。

 背中に生えている硬いケラチン状のトゲのような体毛をこすり合わせることで音を出し、それでコミュニケーションをとっているのだ。

 昆虫は、体の羽をこすり合わせて音を出す種が存在するが、哺乳類でこの方法を使って音を出すのは今のところシマテンレックだけだという。

 それでは、シマテンレックが背中のトゲをこすり合わせてどんな音を立てるのか効いてみよう。(要音声)ジー、ジーと聞こえるのがそれだ。

Lowland Streaked Tenrec (Madagascar Hedgehog Shrew)

哺乳類で唯一、体をこすり合わせて音をだすシマテンレック

 マダガスカルの固有種、アフリカトガリネズミ目テンレック科に属するシマテンレックの一種、「ローランド ストリーク テンレック」は、体長16~19cmほどの小型の哺乳類だ。

 シマテンレックは、スズムシやコオロギが羽をこすり合わせて音を出す虫と同じように、背中にあるトゲをこすり合わせて音を出す。

 現在知られている哺乳類の中で、この方法で音を出すのはシマレンテックだけなんだそうだ。

シマテンレックがトゲで音を出す仕組み

 背中の後ろの方には特殊なトゲが15本程度密集して生えている。その特殊なトゲは成体で長さ8~9ミリ、直径0.8ミリ程度。

 他の体毛よりさらに太く短く、ギザギザの刻みがある。また、トゲの下の皮膚には長2センチ弱、幅約1センチ、厚さ約3ミリの薄い円盤状の特殊な筋肉がある。

 この筋肉は特に素早い動作が可能な「速筋」でできており、とげを高速でこすり合わせて「ジー」という音を出すことが可能なのだそうだ。

 トゲで音を出すことは以前から知られていたが、2010年、東京大総合研究博物館の遠藤秀紀教授(遺体科学)らが、解剖して体の部位を調べ初めて詳しい仕組みが分かったという。

 全身が針状の太い体毛に覆われていることから、ハリネズミに似ているが、遺伝子解析の結果、ゾウやジュゴンに近いこともわかったという。

Madagascan Tenrecs Use Quills To Communicate – Madagascar, Lost Worlds, Preview – BBC Two

コミュニケーションを取るための特殊な進化

 シマテンレックのように半分地下で生息する動物は、視覚が制限されるため音でのコミュニケーションが重要なのだという。

 ところが、シマテンレックはのどが小さいため発声が難しくうまく音をだすことができないため、独自の発音機構を進化させたのではないかと考えられている。

 つまり、マダガスカルという島国の中での極めて特異な進化の結果なのだそうだ。

 環境に適応して様々な特殊能力を身に着ける動物たち。あと数万年もしたら全く別の姿をした動物たちが闊歩している時代になるのかもしれないと思うと、ワクワクするね。それに立ち会えないのが残念だけど。

written by parumo

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この記事へのコメント 8件

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  1. つまり俺みたいなコミュニケーション取れない人間は動物以下なのか(´・ω・`)

    • +2
  2. もう少し毛を増えたほうが天敵少ないように感じる

    • 評価
  3. もう名前がシマンテックにしか見えなくなった

    • +14
  4. こんな生物の存在を初めて知った。だからカラパイアは面白い。

    • +8

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