
image credit:Tom Harrison/Facebook
長引くロシア軍によるウクライナ侵攻は、世界各国で様々な影響が出ているが、やはり一番大変な思いをしているのはウクライナの人々だろう。個人が自分ができる方法で様々な支援活動を展開している中、イギリスのロンドン警視庁に勤務する男性は、イギリスの最南端から長距離ウォーキングをして、募金活動を行った。
自らも見知らぬ人々のやさしさを借りて、ウクライナ支援のための意識を高めようと、国内423kmを歩いた。
ウクライナ支援のために長距離ウォーキングで募金活動をする男性
イギリス・バッキンガムシャー州アマシャムに住むトム・ハリソンさん(46歳)は、かつて「ミスター・ゴリラ」として知られた人物だ。ロンドン警視庁に勤務しながら、様々な募金活動を行っているハリソンさんは、2017年のロンドンマラソンで、ゴリラ保護団体への寄付金集めのために、ゴリラの着ぐるみを着て四つん這いになって42kmの距離を6日間かけて完走したことで、注目を集めた。A man crawling the London Marathon dressed as a gorilla is approaching the course's half-way point #MrGorilla https://t.co/imy02Si7fB pic.twitter.com/XUwdSy0fI3
— BBC News England (@BBCEngland) April 26, 2017
今回、ハリソンさんはウクライナ支援のために長距離ウォーキングをしながら、英国赤十字社の募金活動を行うことを決意。
ゴリラの衣装は脱ぎ捨てて、イギリスの最南端コーンウォールのランズエンドから、ロンドンの国会議事堂広場までの423kmの距離を資金を一切持たずに15日間かけて歩くチャレンジは、9月12日から始まった。
ハリソンさんはメディアの取材でこのように話していた。
ウクライナがロシア軍に侵攻されるという出来事が起こりました。家を失った人もいれば、砲撃を受けたり、親戚を失ったりした人もいます。
状況が進むにつれて、国や家を追われて急いで避難しなければならなかった全てのウクライナ難民のために、自分に何かできることはないかと考えました。
そこで、ウクライナの人々の支援のために、とにかくたくさん歩こうと思い付いたのです。長いウォーキングを続け、最終目的地を国会議事堂広場にしました。
私のウォーキング活動が、この問題を改めて考える機会を作り、支援者が増えてくれたらうれしいです。
これまで、ミスター・ゴリラとして知られていたハリソンさんだが、今回の挑戦はマスクの後ろに隠れず、自分自身としてチャレンジしたいと強く思ったそうだ。
当初、ハリソンさんは今回のウォーキングについての強い意志を語っていた。
人々がウクライナを去るとき、なけなしのお金しか持っていなかった人も多く、避難後は見知らぬ人に頼らなければならなかったことでしょう。
だから今回の募金活動ウォーキングでは、自分もお金を持たずに見知らぬ人のやさしさに頼りながら進んでいく決意をしました。
途中でバナナをもらったりすることがあるかも知れません(笑)
このウォーキングでは、普通に単純な散歩をしていたらできないだろう「人々との多くの交流」が必要になると思います。
私は人と話をするのが大好きです。それは、より多くの人が、私の活動目的を知ってくれることを意味し、支援への意識を高めることに繋がります
見知らぬ人々の親切は素晴らしい強さ
ハリソンさんはウクライナ支援のために、自分と一緒にたとえ1マイル(約1.6km)でも一緒に歩いてくれる人がいれば大歓迎だと話していた。私にとってもいい励みになるし、周りの人にとってもそれが何のためなのか知ってもらえるいい機会になることでしょう。最終的に16日間となった旅を無事に終えたハリソンさん。
歩く先々で多くの人と知り合い、交流を持ち、支援とやさしさを受けた。募金活動が成功した以外にも、かけがえのない人生経験ができたそうだ。
クラウドファンディングサイト『Just Giving』で呼びかけられている寄付は、既に目標金額の1000ポンド(約16万5千円)を超えて4000ポンド(約62万円)以上集まっており、「ウクライナ支援への強さが示されてとても嬉しく思う」と、ハリソンさんは喜びを露わにしている。
References:Mr Gorilla swaps outfit for ‘kindness of strangers’ in 263-mile walk for Ukraine | indy100 / written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
さすが英国。遊び心のあるボランティアで支援とは粋ですね👍
2.
3.
4.
5. 匿名処理班
※1
平和ボケ
戦争やって今日死ぬかもしれない国民に対して、遊び心なんて不謹慎だとは思わないのか?
6. 匿名処理班
※2
工夫を凝らしたボランティア活動で多くの人の目をウクライナに向けさせ募金もたっぷり集めた人と
それを不謹慎となじってやめさせようとするけど自分は何もやらない人
実際にウクライナの国民にとってはどっちがありがたいのかなあ
いちばん怖いのは戦争が長引くにつれて他国の人々の関心が薄れて忘れられていくことだと
ゼレンスキー大統領も他のウクライナの人たちも発言していたけどね
7. 匿名処理班
※5
まぁまぁそう熱くならんで「 charity 」(チャリティ)という言葉の意味を英和辞典でも、現代語時点でも使って調べてみなされ。そういう活動を通して支援するってことなのよ。誰に指示されたことでもなく自発的に活動=ボランティアな活動なわけで、いろいろなやり方があるでしょう?トム・ハリソンさんはこの方法をとっただけのことよ。もっと良いと思う方法があるならその方法をご自身が選択すればよいことです。そもそもウクライナを支援することについて賛成でないとか反対なら口をつぐむほうがより幸せな人生を送れるだろうと提案します。消極的賛成であるとか反対でないとかなら ※6 のいうように関心を持ち続けたり、人口に膾炙するというほどでなくともこのことを他人に語ってみるなど小さなできることもあるんじゃないかな。
なお、私は不謹慎だとは思いませんでしたよ。
8. 匿名処理班
そうだね、親ロシア派のドネツク住民は「ウクライナ政府側」から砲撃を、ミンスク合意の後も受けてたからね。「ウクライナ国民」は大変な思いをしてるね。
ほんと地続きの大陸は、民族入り乱れて大変だわな。
9. 匿名処理班
こういう記事みて何もしないで、ただ心痛めてるだけの自分自身に不甲斐なさを感じる。