19歳の老猫に最高の誕生プレゼントが待っていた。永遠の家族の元へ
 動物保護施設にいる犬猫たちの中には、永遠の家を見つけることが叶わず、老いていくものも少なくない。そして最悪の場合、処分を受け命を絶たれることもある。

 しかし、アメリカのオハイオ州にある施設にいた老猫のサミーは、やさしいスタッフたちに19歳の誕生日を祝ってもらうだけでなく、一番待ち望んでいた最高のプレゼントを手に入れることができた。

 ついに永遠の家が見つかったのだ。今、サミーは新しい家族と幸せな暮らしを送っているという。

保護施設で19歳の誕生日を迎えた老猫のサミー

 オハイオ州シンシナティにある動物保護施設『Cincinnati Animal CARE(シンシナティ・アニマル・ケア)』に、サミーがやってきたのは今年6月のこと。

 サミーの飼い主は暮らしに困窮し、生活支援を受けるために引っ越しを余儀なくされた。そこではペットを飼うことが許可されていないため、断腸の思いでサミーを手放すことになったという。

 サミーは元飼い主にとても大切にされていたようで、とても人懐こく人間に信頼を寄せていた。飼い主はサミーの誕生日が6月15日であることを施設スタッフに伝えたところ、「それならここで、サミーの誕生日をみんなでお祝いしてあげよう」と誕生日パーティーが開催された。

 帽子と蝶ネクタイをつけておしゃれをしたサミーは、スタッフからキャンドルのついたおもちゃのケーキで19歳の誕生日を祝福された。
 だがサミーにとって何よりのプレゼントは、安心して暮らせる家族を手に入れることだ。そこで、施設側はFacebookにこのように投稿した。
サミーは、今穏やかで温かな家を必要としています。サミーを迎え入れてくれる家族に私たちがお願いしたいことは、たった1つだけです。

来年のサミーの20歳の誕生日を一緒にお祝いしてあげてください。
 すると、多くの反響を呼び、海外を含めてたくさんの人がサミーの養子縁組について問い合わせをしてきたという。

サミー、最高のプレゼントを手に入れる

 施設のレイ・アンダーソンさんは、「サミーはとても愛情深くかわいい猫。おっとりとした性格でお昼寝も大好き」と話す。

 そんなサミーはほどなくして、最高の誕生日プレゼントを手に入れることができた。永遠の家が見つかったのだ。

 Facebookには、サミーが既に新しい家族のもとへ移ったことが記された。
サミーにとって特別な週となりました! 彼がネットで有名になる前から、サミーに愛情と興味を持ってくれた人のもとへサミーは行くことになりました。

サミーの新しい飼い主は、私たちが今日施設を開ける前に、既に外で待ってくれていました!

サミーは今、先住の老猫と一緒に家に帰り、新しい帽子もプレゼントにもらって、かわいがられています!
 更に、投稿では「私たちの施設にはサミーと同じようにハッピーエンドを手に入れたいと思っている老いた猫が他にも10匹いる」ともあり、これについてレイさんは、メディアの取材でこのように話している。
サミーは新しい飼い主のもとへ行きました。もし、サミーの投稿に心を打たれた人がいたら、シンシナティまで来れなくとも、地元の動物保護施設から老猫を迎え入れてやってください。

現在、全国の動物保護施設は収容スペースがないほど、たくさんの犬猫で溢れています。シンシナティ・アニマル・ケアも同じです。
 シンシナティ・アニマル・ケアは、引き取りてがなくても、安楽死処分をせずにさいごまで面倒を見る「ノーキル」を目指す施設だ。

 報告によると、同施設は今年だけで1368匹、そして5月だけでも297匹の犬を受け入れたそうだ。これらの犬のほとんどは野良犬だが、飼い主に飼育放棄された犬たちもいる。
 猫においてはこれまで1238匹を保護。こちらも、そのほとんどは野良猫だが、飼い主に放棄された猫はそのうち269匹にものぼったという。

 1238匹の猫のうち1000匹は既に養子縁組され、その他は救済施設へと移ったりしたが、78匹の猫は施設で世話をしている途中で死んだり、病などで生きる選択肢がないと判断された場合のみ安楽死処分になったようだ。

 「完全ノーキル・シェルター」を目指して、保護された犬猫たちが少しでも幸せを掴めるよう日々尽力しているシンシナティ・アニマル・ケアは、「犬猫たちに第2のチャンスを与えてあげるため、どうか養子縁組を検討してください」とFacebookでも呼びかけている。

Top image:Cincinnati Animal CARE/Facebook / written by Scarlet / edited by parumo
あわせて読みたい
まだその時ではなかった。引っ越しで捨てられた高齢の猫。処分寸前で奇跡の出会い(アメリカ)

14歳で施設に保護された老猫に最高のパートナーが見つかる。これからはおばあさんと余生を共に(アメリカ)

年老いた猫たちのために楽園を作り、その最期を看取り続けている夫婦(アメリカ)

ずっと着ていたいの。18歳の老猫、お気に入りのセーターを脱がせると延々と鳴(泣)き続ける

1歳半の息子と14歳の老猫が気持ちを共有させていたワンシーンに心がぽかぽか(海外の反応)

Advertisements

コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2021年06月21日 13:48
  • ID:6sxxj4vX0 #

優しそう
ちょっとテリアみたい

2

2.

  • 2021年06月21日 14:27
  • ID:eD4IsLgD0 #
3

3.

  • 2021年06月21日 15:19
  • ID:RXlYW3500 #
4

4.

  • 2021年06月21日 18:20
  • ID:ZdsH5Huh0 #
5

5. 匿名処理班

  • 2021年06月21日 18:46
  • ID:jPB8d6sk0 #

手放した人が本当は一緒にいたいだろうね…

6

6. 匿名処理班

  • 2021年06月21日 18:52
  • ID:40MSn4110 #

あまり動かない代わりに健康面で心配があるから余裕のある人じゃないとひきとれないからなぁ

7

7. 匿名処理班

  • 2021年06月21日 21:34
  • ID:pzHttlkk0 #

猫にとって一番のストレスは、環境の変化なのに・・・

8

8. 匿名処理班

  • 2021年06月22日 00:52
  • ID:d95N.MOY0 #

>>7
環境の変化は負担が大きいかもしれないけど
ケージの中にずーっと入ったままで
たくさんの動物の気配がする落ち着かない施設よりも
「自分だけの人」がいる一般家庭の方が
穏やかに暮らせると思う

9

9. 匿名処理班

  • 2021年06月22日 13:11
  • ID:yqGtVncq0 #

※7は年とったら施設にずっといればいいけど
そうじゃない人もいる
そういうことだ

10

10. 匿名処理班

  • 2021年06月22日 14:31
  • ID:D9EDy0XF0 #

※7
動物の生態を学んでいる施設の人がOK出したんだから、その辺りも考えてると思うよ。
※8さんも書いているように、ケージの中にずっといるより、初めは環境変化で緊張してもその後はのびのび過ごせる自分のお家で過ごせた方が良いしね。

11

11. 匿名処理班

  • 2021年06月23日 14:18
  • ID:.DL9GOcq0 #

※7
猫で19歳なら人間の白寿、もういつお迎えが来てもわからない年齢。
だったら施設の中の一匹でいるより、家族として特別な愛を注いでくれる人のもとへって素敵やん?

12

12. 匿名処理班

  • 2021年07月14日 12:57
  • ID:lpHfqMhE0 #

生活に困窮していても、余程大切にしていないと19歳なんて長寿迎えられない。元飼い主さんにも愛され続け、新飼い主さんにも愛され続けるんだろうな😊
一匹でも多くの犬猫たちが幸せな天寿を全うできますように。

13

13. 匿名処理班

  • 2022年07月05日 00:00
  • ID:hl.2aP1I0 #

サミー幸せにね。
シンシナティ・アニマル・ケアのみなさん
ありがとうございます。

お名前
Sponsored Links
記事検索
月別アーカイブ
Sponsored Links
Sponsored Links