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頭の中で文字を想像すると、その通りに文字入力できる脳インプラント技術が開発される

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(著) (編集)

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credit:NPG Press
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 脳波や脳の刺激により、脳とコンピューターをつなぐ「ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)」の技術は急速に発展している。最近ではサルに華麗なゲームプレイをさせることまで可能になった。

 だが本来の目的はサルにゲームをさせることではない。人間にとって実用的なものを開発することだ。たとえば体が不自由な人でもBCIを通じてコンピューターに文字を入力することができれば、素晴らしいだろう。

 『Nature』(5月12日付)に掲載された最新の研究によれば、頭の中で実際に手で文字を書いていることを想像することで、コンピューターに文字入力できるようになったそうだ。

頭の中で文字を手書きすることを想像するという手法

 これまでも脳にチップを埋め込み、ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)を介してコンピューターに文字を入力することはできた。思考でカーソルを操作し、それによって画面に表示されたキーボードをタイプするのだ。

 しかしこのやり方の場合、カーソルをキーからキーへと移動させなければならないので、入力には時間がかかる。

 それだけでなく、利用者はカーソルの移動を常に意識しつつ、キーを押すタイミングも決めねばならないので、かなりの集中力が必要だ。そもそも操作の学習に時間がかかるという欠点もあった。

 そこで米ハワード・ヒューズ医学研究所などのグループが考案したのが、頭の中で文字を手書きすることで入力するという方法だ。

BCI handwriting

運動前野にチップを2つ移植

 ペンで文字を書くとき、脳の中には文字を書こうという意図が形成される。

 その意図をうまく拾い上げることができれば、BCIを経由してコンピューターに入力できるかもしれない。だが、残念なことにそのプロセスはあまり解明されていない。

 一方、そうした意図が運動皮質に伝えられて筋肉の動作に変換されるプロセスなら比較的詳しく知られている。

 そこで研究グループは、麻痺で体が動かなくなった患者の「運動前野」にインプラントを2つ移植し、文字を書くために筋肉を動かそうとする意図を検出することにした。

 その上で、被験者に手書きの文字を書いているところを想像してもらい、その最中の神経活動を記録。それをニューラルネットワークに学習させて、神経活動からどんな文字を書こうとしているのか予測できないか試みた。

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credit:NPG Press

毎分90文字の入力が可能に

 その結果、前もって定められた文章なら1分間で90文字(自由記述なら75字)まで入力できるようになったとのこと。

 思考の発生から文字が表示されるまでの時間は0.5秒。エラーの発生率は5%程度でかなり正確だが、自動修正機能を使えばさらに1%にまで下げることができたという。

 カーソル操作式の文字入力の場合、毎分25文字が限界だったので、それに比べれば大きな改善だ。

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credit:NPG Press

いずれはブラインドタッチも可能に

 ただし、このシステムは完成品どころか試作機ですらない。まだまだやるべきことが山積みなのだ。

 たとえば実験に参加した被験者はたった1人なので、ほかの人でもうまく動作してくれるのかわからない。また今回試されたのはシンプルなアルファベットのみで、大文字や数字、句読点といった記号は手付かずのままだ。

 時間が経つとインプラントの挙動が変化するという問題もある。どうやらその原因はインプラントの位置が微妙にズレてくるか、脳組織に傷がついてしまうためであるようだが、そのおかげで1週間に1度は調整し直さなければならないのだ。

 それでも有望な研究結果だ。これまでに比べて大幅に入力速度を上げることができたし、間違いも少ない。

 またこの結果はBCIを利用したブラインドタッチの可能性を示唆してもいる。つまり、手書きを想像するのではなく、普通にキーボードを叩くところを想像するだけで入力できるようになるかもしれないそうだ。

References:Neural implant lets paralyzed person type by imagining writing | Ars Technica/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 29件

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  1. 最終的に小説や絵も脳内でイメージするだけでパッと出力出来るようになりそう

    • +4
  2. 体の不自由な人にいいかも。ただ、文字を書いたことない人が文字を書くイメージを出来るのかは不明だけど。

    • +6
  3. これは凄い。凄いが怖い。
    怖いが医療関係で役に立つ技術になると思う。
    と言うかそうなってほしいね。

    • +6
  4. こういうのはやっぱ、非侵襲型が出たら起こしてね、ってなっちゃうなぁ。
    何らかの障害がある人の補助としても、インプラントはリスクが高いし。
    ただ、思考盗聴とかいう言葉を本気にしてる人が少なからず存在する昨今、いずれも普及にブレーキかかりそうなのが……(スマホ自体がセキュリティリスクの塊です)

    • +4
  5. あ・あかん(・・;) ○○禁止用語のオンパレードや

    • +1
  6. 200年くらい経ったら
    アニメみたいに空間に文字が浮かぶのかな❓

    • 評価
    1. ※11 ※20
      少なくとも、この仕組みなら
      どんな変な妄想をしていようが、無関係。

      あくまで、「鉛筆を持って紙に文字を書く」
      という動作の1文字1文字を脳内イメージしていった場合、
      その指の動きで形成しようとしている図形を検出する
      という仕組みのようだから。

      元記事を見ると、「bとp」「hとnとr」など
      似た運筆の文字は、電極の一連の反応箇所が
      似たような部位で起きているらしい。

      • +3
  7. ワイ昼休み中にエロい妄想しながら昼寝するのが愉しみなんで、
    こういう技術には複雑な気持ちになってしまう・・・

    今ですら妄想中に
    「隣の奴はもしかしたら超能力者でワイの考えてる事が分かるんじゃ?」
    とか妄想して慌てて妄想をやめる時もあるのに

    • 評価
  8. 中国語(漢文)とかだと、
    似たような文字でもちゃんと区別してくれるんだろうか?

    IMEパッドの手書きで候補から選ぶような過程が必要なのか?
    まぁ「読めるけど書けない」のウロ覚えを
    機械が勝手に文字化してくれるなら有難くはあるが。

    でも、今のスマホの日本語変換なんかもそうだけど
    よく知らない字なのに雰囲気で「これかな?」と選んで
    全然違ってる、みたいなケースは無くならなそう。
    あと、斎藤さんとか渡邊さんは、相変らず
    何となくで別の字体を選ばれてキレそう。

    • +2
  9. 緊張して卑猥な言葉想像しちゃいそう

    • 評価
  10. 数十年後のコンビニにて
    客「(ファミ○キください)」
    店員「頭の中に直接に注文が来るのにもだいぶ慣れたな」

    • +2
    1. ※15
      そのレベルまで行くと、
      もうカウンターに生身の店員は必要なさそう。

      • +3
  11. 雑念多いとちくわ大明神みたいになったりするのかな

    • +2
  12. 頭の中に文字をイメージしてその脳波で文字を打ち込めばさらに加速し
    実際に書くよりもキーボードよりも早く文字の伝達が可能になるな

    • +1
  13. 日本語に対応出来るのは遥か未来のことになるんだろうなぁ。

    • 評価
  14. その技術が発展したら脳だけで生きていけるようになる?w
    「 歌う船」やキャプテンフューチャーのサイモン博士みたいなのが現実に!

    • +1
    1. ※19
      ジェイムスン教授「おっと、私を忘れてくれては困るよ君」

      • 評価
  15. ロシア語で考えるんだ!ってネタは流石にもう通じないかなあ…
    アルファベット入力を一筆書きで行う graffiti って方法があるから、それ使うと良さそうな気がする(Androidアプリ有)。

    • 評価
  16. 問題は表現された中身であって、手段ではない
    延々と噂話を綴っても価値など見出せない

    • -1
  17. 勘違いしてる人も多いけど、これはあくまで“文字を書く”という
    筆記行為の代替であって“思考の言語化”では全然ない。

    それ以前に脳がいかにして言葉を生成し、概念的思考を可能に
    してるのかすらまだ謎だらけでわかってないことのほうが多い。

    • +3
  18. 思った事を文字にするのが難しいハンデを抱えてる人にとって有難いものになると良いですね
    欲を言えば、頭の中で思い浮かんだ音を音符に書き入れる機械なんてあれば音感なくても誰でも自由にメロディー作れたりしたら面白そう。

    それで文字と音を組み合わせれば抑揚つけて話し言葉を再現できたりするのかな?
    とにかく可能性が広がるのが◎

    • +3

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