またしてもリアル・ヒッチコック！千羽もの渡り鳥が民家の煙突に一斉に急降下（アメリカ）

　つい先日、オーストラリアのニューサウスウェールズ州にある住宅地に、数千羽という大量の白い鳥が襲来したニュースをお伝えしたばかりだが、鳥たちにいったい何が起きているのだろう？

　今度はアメリカのカリフォルニア州で千羽もの渡り鳥が1軒の民家の煙突から家の中に侵入するという事態が発生した。ヒッチコックの映画「鳥3.0」だ。

　煙突から入り込んだ無数の鳥は、地元消防署と動物管理局の対応でそのほとんどが数日後には排除されたが、家の中は大量の糞と土にまみれ、とんでもない状態になったようだ。『KTLA5』などが伝えている。 ‘We lost count after 800’: Migrating birds overrun California home

千羽近くもの鳥が民家の煙突から侵入

　カリフォルニア州南部サンタバーバラ郡モンテシトに住むケリーさんは、4月25日の夜に家族と夕食に出かけて戻って来た時、見たことのない事態に遭遇した。

　自宅にある煙突の周りを無数の黒い鳥が飛びまわっており、その後鳥たちは煙突に向かって急降下を始めたのだ。

　侵入した無数の鳥たちは、ケリーさんの家を瞬く間に占領。後に公開された動画には、大量の鳥が暖炉の火格子に入り込んで身動きできなくなっている様子や、天井にぶら下がり休んでいる姿などが捉えられている。

　事態を聞いて駆け付けた親戚のパトリック・ベルビルさんは、ひとまずケリーさんと夫、子供にホテルに泊まるよう促した後、素手や箱を使って鳥を捕まえては外に放す作業を繰り返していたが、数が数だけに手に負えず、地元警察に通報した。

信じられないほどの数の鳥が、バスルームや部屋のあちこちを飛び回っていました。外に出たがっているようにも見えたのですが、なかなか出て行こうとはしませんでした。

地元警察が動物管理局に連絡し、ドアを開けたままにしておくようにとアドバイスされましたが、それでも出て行かなかったのです。

　一晩ホテルで宿泊して自宅に戻って来たケリーさん一家は、鳥たちがまだ家の中にいることを知り、モンテシト消防署に助けを求めた。

鳥は渡り鳥のアマツバメと識別

　モンテシト消防署はサンタバーバラ郡動物管理局の協力を得て、ケリーさんの家の裏口から特別な漏斗（ファンネル）で吸い込む「シュートシステム」という方法で、ほとんどの鳥を家から追い出すことに成功した。

　しかし、1週間ほど経った4月27日にもまだ数羽の鳥が家の中に残っており、ケリーさんの自宅はいずれの部屋も、大量の糞と汚れにまみれる事態になってしまった。

　鳥は、渡り鳥の一種であるアマツバメと識別されたという。 　モンテシト消防署のアカウントには、この事態を次のようにSNSでシェア。

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消防署では、寄せられる通報が多種多様なことから、毎日が異なります！

日曜日の夜、同消防署は約1,000羽の小鳥が煙突に閉じ込められたという家から通報を受けました。

私たちは、鳥が夜の間に自力で煙道から飛び立ってくれることを望んでいましたがそうはならず、サンタバーバラ郡動物管理局と協力して、鳥を安全に解放する方法を見つけました。

この風変わりな出来事は、最終的に前向きな結果を呼びました。協力してくれた動物管理局に感謝しています。

　なお、後のメディア取材で、ケリーさんは「私は特に鳥嫌いというわけではないけれど、今後鳥を飼いたいと思うことは絶対にないでしょう」と話している。

written by Scarlet / edited by parumo
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