
親友を得て心の傷から立ち直った犬、image credit:arnoldandfrank/Instagram
オーストラリアのパースに住む一家が数年前に引き取ったワイマラナーのアーノルドは心に傷を持っていた。子犬時代、母親と離れたことが原因で「分離不安症」となっていたところに、ジャーマンシェパードに襲われ、大きなトラウマを抱えてしまったのだ。しかし、そんな犬の心を癒したのが、一家が新たに迎え入れたミニチュアダックスフントだった。2匹はすぐに絆を育み合い、大親友になったという。
分離不安症を抱えていた小犬、犬に襲われ心の傷が更に深まる
オーストラリアのパースに住むキャロリン・マナリスさん一家は、今から2年ほど前にオスのワイマラナーを飼うことになった。ワイマラナーはドイツ産の大型狩猟犬で、成犬になるとオスで32〜37kgほどになるが、キャロリンさんの家にやってきたのは親離れしたばかりの小さな子犬だった。
家族はアーノルドと名付けてとてもかわいがっていた。
ところがある日、自宅の外でアーノルドがジャーマンシェパードに襲われるという悲劇に見舞われた。
これがきっかけで、以降アーノルドはトラウマを抱えることになった。アーノルドは、大型犬の姿を見ると激しく怯えるようになったのだ。
幼くしてキャロリンさんの一家にやってきたアーノルドは、母親と離れたことにより「分離不安」になっていた。
この病気や飼い主や母犬など、親しい者と離れて過ごす不安から、精神的・肉体的に不調になり、そのストレスが原因で様々な問題行動を起こしてしまうという症状が出る。
それに加えてのトラウマである。キャロリンさんは今後のアーノルドの成長をとても心配した。
アーノルドの救いになればと、キャロリンさんは友人から1匹のミニチュアダックスフントを引き取り、新たに家族に迎え入れることに。
新たに家族となった犬が、アーノルドの心を癒す
フランクと名付けたオスのミニチュアダックスフントは、アーノルドより1歳年下だったが、小さい体で自信に満ち溢れ、とてもフレンドリーだったため、アーノルドとすぐに仲良しになった。フランクは、アーノルドの感情的なサポート役としては、非常に優秀な役目を果たしてくれたようだ。
体重差がおよそ30kgある2匹だが、小さなフランクはアーノルドに大きな安心感を与え、日に日にアーノルドはトラウマを克服していったという。アーノルドが徐々に回復していく様子を間近で見ていたキャロリンさんは、このように話している。
2匹の存在は、互いをサポートし合うという素晴らしいもので、2匹には強く深い絆が育まれました。フランクは、レスリングして遊ぶことは必ずしも怪我したり攻撃されたりという怖いことが起こるだけではないよ、楽しく遊ぶことだってできるんだよ、とアーノルドに教えてくれました。
アーノルドにとって、フランクと一緒に毎日遊ぶことは、トラウマを癒す最高の治療法となったのです。
キャロリンさんいわく、互いに支え合っている2匹は一方がちょっと鳴き声をあげると、もう一方が0.5秒ほどですっ飛んできて、問題がないかどうか確認するのだそうだ。
サイズや犬種に関係なく、2匹の愛は無条件です。2匹はベストフレンドですが、フランクはアーノルドを兄や父のように思っているところもあるんですよ。
アーノルドが吠えたり音をたてたりすると、まるでオウムのように真似したりなんかして。フランクが我が家にやって来た時もまだ小さかったですが、アーノルドのようにはきっちりと躾をしなかったんです。でも、フランクは自然にアーノルドからいろんなことを学んだようです。
アーノルドは、フランクに自分を支えてもらっている代わりに、家の中でどのように振舞うべきか、また侵入者への吠え方やボールの追い方、更には道路横断前には座って待つことなどを幼いフランクに教えたようだ。
まさに持ちつ持たれつ。「アーノルドの行くところにはフランクありき」で、2匹は遊ぶ時も眠る時も、いつも仲良く一緒に寄り添って過ごしているという。
キャロリンさん一家が公開しているInstagramのアカウント『arnoldandfrank』には、そんなアーノルドとフランクのキュートな日常がたっぷりとシェアされている。
written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
一緒に背筋ピンってしてるのかわいいがすぎる
2. 匿名処理班
フランクさんいかにも自信たっぷりなドヤ顔してて可愛い
アーノルドさんもこんなちっちゃい相棒がいたら心強かろう
3. 匿名処理班
良い毛艶、きれいな目、穏やかな顔…これはめちゃめちゃ大事にされている子…!
かわいいねえ、よかったねえ
4. 匿名処理班
犬種全然違うのになんか顔が似てるのがほほえましい。
5. 匿名処理班
フランクさんイケメンダックスだなぁ....
良い友人が出来て良かったなアーノルドさん
6. 匿名処理班
うちの犬たちも寝る時は一緒にくっついて寝てる
7. 匿名処理班
アーノルドとフランクが幸せに過ごせますように。
8. 匿名処理班
フランクさんが物凄く良い表情してて見てて「フフっ」と笑顔になれた。
アーノルドさんと揃って写ってる画像は映画やアニメのワンシーンみたいでいいなぁ。
2ワンとも更に幸せになりますように。
9. 匿名処理班
ダックスの胸毛が白い!?
黒の短毛は、黒と茶だけかと思ってた
10. 匿名処理班
二人ともかわいい。大事にされてるのがよくわかる。
11. 匿名処理班
ワイマは繊細で、少しコワガリなイメージがある。
そして飼い主さんにとーっても甘えんぼ。
こわがりなワンは、自分より小さな犬と遊びたがるから、
大正解だね。購入した犬でないというのもうれしい。
友人なら、お試しさせてもらってどうしても合わなければ
縁組なしにできるから。日本の保護団体の犬でも可能。
12. 匿名処理班
犬って本当に表情豊かだわね
幸せそうで癒されました
13. 匿名処理班
尊い、ただただ尊い。
14. 匿名処理班
うちにいた子も、自分にとってフランクのような存在だった。
本当に感謝しかない。
15. 匿名処理班
ダックスは小さくても猟犬だからな
16. 匿名処理班
2匹から幸せ安心オーラみたいのが放射されてて見ているだけで尊い。
ずっとこの2匹が幸せでありますように。
17. 匿名処理班
※14 新聞記事からだけど、
家庭に犬がいる思春期の子は
しあわせ度が高いんだって。
難しい時期なのに、すごいよね、
犬の力。
18. 匿名処理班
泣くわこんなん