生まれて間もない我が子を抱きしめながら眠るオオカミのお母さん

　狼の親子の絆は強く尊い。メキシコオオカミの母親は、生まれて1週間の我が子を懐の中に入れ、抱きしめながら添い寝している。

　お母さんの体のなかで、ウゴウゴしている子狼たちもかわいい。 Wolf Hugs Week-old Wolf Pup in her Sleep

　メキシコオオカミは、アメリカやメキシコに生息しているが、ほとんどの地域で絶滅状態にある。1998年からアリゾナ州とニューメキシコ州に再導入され、現在種を存続するプロジェクトが進められている。

　このメキシコオオカミの母親は、ニューヨーク州サウスセーラムにある保護施設、WWCにいるトランペットさん。父親であるライトホークさんの間に元気な赤ちゃんが生まれたようだ。

　狼の家族の絆は強い。狼は我が子が独り立ちできるまで、大切に育てるのだ。1匹しかいないように見えるけど3匹いるよ。 　こちらもWWCで保護されている狼の親子。子供たちは生後5週だそうだ。 Mexican Gray Wolf Snuggles and Grooms Her 5 Week Old Pups

　メキシコオオカミは毎年子供を産む。そして子育ては家族全員が行う。先に生まれた子供たちは、後から生まれてきた子供に食べ物をとってあげたり、一緒に遊んだり、子守をして、母親の子育てを手伝うのだそうだ。

　親も我が子が子供を産むと、子育ての方法を伝授するという。親から子、子から孫へと受け継がれ、群れは強固な絆ができあがるという。

　以下の動画は、1年前に生まれた狼が、新たに生まれたきょうだいたちのベッドになってあげている時のものだそうだ。 Endangered Wolf Pups Snuggle on Big Sister's Back

　メキシコオオカミは、1980年代半ばまでに、狩猟や罠、毒殺により激減し、飼育されているものも一握りしか残っておらず、1998年に、絶滅危惧種法に基づく連邦政府の再導入プログラムの一環として、野生に再導入された。現在、アメリカでは野生の個体数は97頭のみで、2014年末の110頭から減少しているという。
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