この画像を大きなサイズで見る人口増加に対応する為、あるいは環境保護の観点から、2040年までに世界の動物肉の60%が人工肉(植物由来の肉や培養肉)に置き換わると言われている。
これは動物の肉に限ったことではない。海の幸である魚の肉もしかりだ。
アメリカの企業が、魚から採取した細胞を培養して代替シーフードの作成に成功した。将来的には魚の代わりとして多くの人々の胃袋を満たす予定だという。
魚の細胞から培養した培養シーフード
アメリカ、サンディエゴに拠点を置く「ブルーナル(BlueNalu)」は、魚から採取した細胞を培養して作る代替シーフード製品の開発に成功した。目標とするのは、サンディエゴ周辺に暮らす1000万人分のシーフード需要を満たすことだ。
そのシーフードはスズキ目のアイナメやシイラ、ヒウチダイ科のオレンジラフィーから採取した筋肉細胞から作られる。
採取した細胞に企業秘密のビタミン・アミノ酸・糖類のブレンドを与えながら、細心の注意を払って培養。こうしてシート状の完全な筋組織に成長したら切り分け、生食用や冷凍食品、あるいは他の料理の具材として販売される。
だが、天然や養殖の魚とは違い、頭や尾びれは無論のこと、骨も血もない。それは海の幸ではないシーフードなのだ。
「消費者は変化しています。彼らは健康や地球のことを気にするようになっています。単なる流行ではありません。これが今起きていることです」とブルーナルのルー・クーパーハウスCEOは言う。
同社では昨年12月、ブリから取り出した細胞を培養することによって、完全な切り身を作り出すことに成功している。
この画像を大きなサイズで見る培養された切り身から作られた和え物料理
image credit:sandiegouniontribune
ブルーナルが狙うのは、これまでシーフードを食べてきた人たちばかりではない。
菜食主義の人たちにとって、同社の製品は曖昧なものだ。一番最初は魚から採取した細胞を使うが、それは一度だけのことだし、そこから培養される魚肉には頭も脳も内臓も何もない。
ならば普段は植物由来のタンパク質を好む人たちに対しても、十分アピールすることができるだろうというのが同社の考えだ。
代替肉・代替シーフード企業の設立ラッシュ
代替食肉関連の非営利団体グッド・フード・インスティテュートによると、ブルーナルはこうしたことを試みる数多くある企業のうちのひとつだ。
世界には、動物の細胞から肉を培養しようと試みる企業がおよそ2ダース(24)ある。ただし、ほとんどは牛肉のような家畜の肉で、シーフードを扱っている企業はブルーナルを含めて6社ほどだ。
養殖が難しい魚を対象としたブルーナルのほか、マグロを扱うフィンレス・フーズ(Finless Foods)、サケを扱うワイルド・タイプ(Wild Type)などがあり、どの企業も今後5~10年を目処に商品を流通させようとしている。
この画像を大きなサイズで見るだがグッド・フード・インスティテュートによると、現時点で、美味しい製品をまともに提供できる企業はないようだ。
たとえば最近シンガポールで開催された食品関連イベント(Disruption in Food and Sustainability Summit)では、代替シーフード企業シオク・ミート(Shiok Meats)の培養エビを試食できたのはたった3名だけだったという。
代替シーフードは環境に優しいのか
まだ始まったばかりの培養シーフード産業であるが、すでに従来の水産業界の弱みを突いたマーケティング戦略を繰り広げている。
それは違法漁業や乱獲、海水の温度上昇・酸化、動物の福祉、食品廃棄物といった問題で、培養シーフードならそうした環境負荷は小さいというのだ。さらに水銀などの有害な物質や寄生虫などの汚染を心配する必要もない。
しかし環境NGOは、注目してはいるものの、今の時点ではそれに対する態度をまだ決めかねているようだ。たとえばWWFの持続可能な食品の専門家は、従来の水産物と培養シーフードを比較できないかもしれないと述べている。
細胞の培養にどの程度エネルギーが使われるのか、どの程度の温室効果ガスが排出されるのか、これらを詳しく把握し、従来の漁業と比較するには、企業秘密を公開しなければない。そのようなことをあえてしようという培養シーフード企業などない。
この画像を大きなサイズで見るまた、培養シーフードによって乱獲が減少するという保証もない。養殖業者は同じセリフをずっと昔から言い続けてきたが、たとえば天然サケの漁獲量が減るようなことはなかった。むしろ、サケの養殖はサケ全体の消費量を増やしただけだったのだ。
さらに培養シーフードに注目しつつ、天然水産物の水揚げ量を増やすことに注力する団体もある。というのも、国連によれば、いまだ世界の32億人がタンパク源として漁業に依存しているからだ。
いずれにせよ、ブルーナルのクーパーハウスCEOは、世界的に見れば、天然・養殖・培養シーフードの3分野が成り立つだけの十分な余地があると主張している。
「獲るにせよ、育てるにせよ、作るにせよ、我々が需要を満たせるのかどうか分かりませんね」とのことだ。
References:npr / sandiegouniontribuneなど/ written by hiroching / edited by parumo

















切り身が泳ぐ時代が来るのか……骨がないのはいいね。骨がめんどくさいという理由で魚食べないって話よく聞くし魚需要は上昇、結果的に肉の消費量減少で環境良くなるかも。ついでに寄生虫もいないから寿司に刺し身が捗る
寿司ブームでの魚価格上昇への対抗手段として積極的に活用してほしい
>培養された切り身から作られた和え物料理
二枚目の写真はシーフード要素皆無の白菜と菜っ葉に見える
本当に減ってる種は大事だろうけど人間が取る分見越して産卵してる場合もあるよね
突然人間が取らなくなった分増えまくって逆に環境破壊する事に成ったりしないのかな
>>3
一部のクジラがそうだね。
イワシとニシンだかが激減りしたんだっけ?
新種の食べ物として提案すればいいのであって
「本物の〇〇と変わらないおいしさですよ」という
うたい文句で毎回モドキ食品は失敗している。
カニスティックは最初にハードルを上げすぎた。
さけるカマボコとして売り出せば厳しくチェックを
受けるような食い方されずに済んだのに。
大豆ミートも肉の対抗馬を名乗るのはイキリすぎ。
別に美味けりゃなんでもいいよ
生魚買っても生ゴミが多いし捌くの大変だし
これはありがたい
手軽に培養できそうな菌類で食べ物作れないかなと思ったけどそれはキノコだったぜ
魚好きな私としては、気になる話題だ
味とか食感等は本物と比べてどうなのだろう?(現時点では×の様だ)
本物と大差ないのであれば、養殖物よりもコストが抑えられると思うし
注目して行きたい技術だと思う
需要が大きければ、味や食感の改良は急速に進んで行くと思う
日本の場合外来魚でブルーギルとかブラックバスを
まず食うことから始めようぜ
培養肉は非常にいいけど、こいつら増えすぎて困るぜ
生物の定義について考えさせられるな
培養ったってDNAは入ってる訳だし
菜食主義にしたって生物を食っているわけだしね。個人の趣味嗜好だから文句は言わないけど
…そういえば、HELA細胞ってのがあってだな…
(検索非推奨)
企業間の競争を勝ち抜きたいのはわかるが、新しい食品として市場に投入するなら、材料はたとえ無害なアミノ酸などだとしても企業秘密とせずに公開してもらわないと、消費する側はチェックできない。
良いと思うよ
痛くて苦しい思いを動物にさせずに、手軽にタンパク質摂れるならそっちの方がいいに決まってる
環境負荷が少ないならなおのこと
魚取れなくなってるから普及するかもね
生臭さもないだろうし案外天然より美味いかもしれん
あとは値段と安全性だね
狂牛病みたいな病気あるからね
もうなんも食べないで
サプリだけで生活しよや
わいは肉も魚も食うけどな
これって倫理を掲げるヴィーガン的には食っていいの?
ツナ缶とか鮭そぼろとかはこれで十分じゃない?
培養されたものを摂取してどんな影響があるのか
長期的に観察しないと痛い目を見そうな気がするな
培養食品を摂取した固体の子孫は食べていない個体の子孫と
遺伝子的な相違とかあったら怖い
これは本末転倒だと思う。細胞を培養するのに燃料や材料が必要なわけだし、結局金持ちしか食べられないんじゃないか。でも金持ちが人口肉なんて食べるわけがない。天然物のマグロを食べるに決まってるでしょう。
※21
いきなり培養物と天然物の比較になる訳?(ハードルが高いな)
まあ最終的には、そこに行き着くとは思うけど、
まずは培養物と養殖物の比較…というのが最初に来ると思う
元々、天然物は美味しいけれど高価なので『養殖物で代替』…
(養殖物のメリットは安価だ)という流れが有った訳だから、
培養物が最初の競争相手とするのは、養殖物の魚…になると思う
金持ちは勿論、天然物から動かないまま…になるだろうね
食い過ぎと捨て過ぎをやめれば
こんなもの作らなくても普通に養殖する分で足りるんじゃね
これをわざわざ作り出すコストの方が高そうだけど
最初から選択肢を否定する必要はない
発明や発見というのは選択肢を排除しなかった結果なのだからね
こういう製品が世のスタンダードになるのなら何も問題はない
そうならなくても何も問題はない
何もしない無関係な人間がわざわざ理屈をつけてまで
こういう挑戦を否定する理由は何なんだい?
薄っぺらい自尊心を満たしたいという欲が透けてみてるよ
※24
より良い製品を開発して世に送り出す努力は、否定するどころか大いに歓迎です。
しかし、こと我々が直接口にする=健康に直結する食品に関しては、消費する側の疑問(専門的な事に限らず直観的に不安に思うような内容でも)に対してきちんと説明する責任があります。NGOなどが懸念を示すのは、消費者の声を代弁しているにすぎません。
むしろこうして何もしない側がその疑問を発することで、開発者には厳しい目に晒されているという自覚が生まれ、結果、より安全な食品へと進むという流れが健全といえるのではないでしょうか。
※30
あとは実際に食べてみて疫学的研究の結果が出ないとわからない場合もあるでしょう。
そういうのはもうあきらめるしかないでしょうね。
つまりは「食べても直ちに害があるわけではない」という食品ですね。
できれば控えたほうがいいとかそういうレベルかもしれないし、タンパク質不足を補うための必要悪みたいなモノになるかもしれないし。 ま、酒とかタバコやいろんな体に悪い薬物とか考えれば、旨ければ売れるでしょう。 私は安くなったら一回は口にしてみると思います。
肉も魚も、育てる手間や飼料・廃棄物がばかにならないし、魚なら家庭での生ゴミ問題もある(頭やら内蔵・骨やら)。それらの解決策としては、一見有効な手段に思える。
ただ、すでに指摘されてる通り、培養の過程でより以上の資源やエネルギーを消費したのでは本末転倒。今までの研究だけでも、結構なコストを使ってるだろうに、記事の結論が「我々が需要を満たせるのかどうか分かりませんね」だからなぁ…
人類が生き残るには、いつか地球を捨てて、宇宙放浪に出なければならない
養殖は「環境」が必要なので、地球限定でしか通用しない
その為には、食料を培養する技術は不可欠。マストだ
AIなんかもそうだけど、効率化が進むと人間がいらなくなるんだ
まずはそのことから考えるべき
人間がいなくなることを既定路線と受け入れるなら、何やっても結果は同じ
食料の需要供給問題なんて、ただの通過点でしかない
原材料をどこから持ってくるのかは、とても気になる。アミノ酸を化学合成するわけではないだろうから、何かの廃棄物から抽出するとしたらそれは何だろう、人糞だとしたらSF映画の世界だ。
苦労して作った培養肉を美味しくするために
いろんな科学調味料やら合成素材を添加してしまったら意味がない
安く大量生産ってことになるとこれが現実になりそうで怖い
何かの革新技術が、どういう方向に発展して行くかなんて
誰にも分らないと思うよ?
こういう培養肉の生産方式が発展して行くと、
自然には存在しない、全く新しい食材が生まれて来る可能性すら有る
数百年後にどういう具合に発展して行くのか、見てみたいくらいだ
アキラ漫画版にあったな、人工のサバの味噌煮か何か。金田が美味しがってるのが印象に残ってる。人工の魚を美味しそうに食べるなんて!?っていう驚きがあったわけだけど、それはつまり「魚はとったばかりの新鮮なのでないと駄目」っていう狩猟採集的な感覚がある。
思えば、家の建具は木目のプリントだったり、美しい景色は画面に映されてるものだったり、果ては食材すら「もどき」になるなんて。なんだか妙な感じだ。
培養期間がどれ程かも気になりますね。養殖の魚でも市場に流されるまで、1年間以上は育ててますから。より短期間の培養だとすれば、家畜に成長ホルモンを与えて可食部を増やすように「何らかの措置」をしていないか懸念されます。
唯、食料危機への対策の一環なら、昆虫の方が短期間で大量の蛋白源を確保出来るでしょう。ゴキブリや蜂等、爆発的な繁殖力と成長する物の可食部だけを培養すれば、魚より少ない資源とエネルギーで蛋白源が確保出来るでしょうし、それらを加工食品にしてしまえば、誰も昆虫だなんて思わないと思いますがね。
培養した細胞だとDHAやEPAが足りてないよ
アレは魚が食べたものに由来するから。
魚肉のメリットが消える。
遺伝子組み換えするなら別だけど。
メーテル、代替の細胞はよ?
…………機械伯爵
サケは世界的に人気だからなぁ
塩つけて焼くだけで美味いのは偉い
マグロを頼む
京極夏彦の小説にあったなあ
なお開発理由