
家族の構成は、母猫と子猫が5匹。ところがこの子猫たち、小さなカンガルーのような歩き方をするのである。
そう、子猫たちはみな、身体にちょっとした特徴があったのだ。
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カンガルーのような子猫たち
5匹の子猫たちは橈骨(とうこつ)形成不全だった。橈骨とは、人間でいうなら手首と肘の間にある2本の骨のうちの片方で、四つ足の動物では前脚の骨に当たる。生まれつきこの骨が十分発達しなかったので、子猫たちの前脚は短く、ねじれたようになっているのだった。
それとは逆に、子猫たちの後ろ足は多指症で身体に比較して大きく成長していた。猫の後ろ足の指は本来は4本だが、この子猫たちはそれぞれ5〜6本の指を持っていたのである。
これらふたつの特徴が相まって、子猫たちの姿を小さなカンガルーのように見せていたのであった。
一時預かりの家へ
そんな小さなカンガルーたちにすっかり魅せられてしまったのが、PAWSのボランティアのアシュレイ・モリソンさんだ。アシュレイさんは、PAWSで保護された猫を一時的に預かるボランティアをしていたのだが、その日は少し休暇をもらおうと考えながらシェルターを訪ねた。
しかし、子猫たちの姿を見、母猫が「あなたの家に行く準備はできていますよ」とでもいうように挨拶にやってきたので、アシュレイさんは「ノー」と言えなくなってしまったのである。
やんちゃで遊び好きな子猫たち
さて、5匹の子猫たちのうち、4匹はオス、1匹のみがメスである。母猫のカンガにそっくりな黒猫のルー
リーダー格のスキッピー
そしてジョーイと一番小さな甘えん坊のポーチ・アダムスがオスだ。
メスはマリリン・モン・ルーという名だ。
一家はすぐにアシュレイさん宅になじんだ。子猫たちはやんちゃで遊び好き、そして十分に遊んだ後は大きなやわらかいベッドで抱き合って昼寝をするのである。
「全く普通の子猫と変わらずにその辺を走り回っています」とアシュレイさん。「ただ、遊んでいて立ち上がると、まるでボクシングの試合でも始まるかのように見えるのです」
子猫たちは、大きな強い後ろ足を十分に生かして跳ね回っている。
Uh oh. Who peed?
幸せな家へ
数週間のうちには子猫たちも準備ができ、それぞれ一生を過ごす家へ引き取られていくことになる。前脚については、「引き取られていった先で、それぞれの飼い主が最良と考えるケアを施してくれることでしょう」とアシュレイさんはいう。このような状態の猫でも、大抵の場合は、手術しなくても長い幸せな生を送ることができるそうだ。
カンガは既に母親業を引退する準備ができており、子猫の世話をする責任は、いつでも喜んで、信頼できる人間に引き渡すつもりらしい。子猫の最低限の世話はするが、それ以外の時間は、子猫たちが上がってこられないところに避難しているそうだ。
小さなカンガルーたちが、それぞれ愛情あふれる幸せな家庭に飛び込んでいけますように。
written by K.Y.K. / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
なんでこの猫一家の子猫は形成異常の子猫ばかりになったのだろうか
遺伝なの?それとも親猫が妊娠中に摂取した食物や薬の影響?
2.
3. 匿名処理班
君はセンチメンタルカンガルー
4. 匿名処理班
皆みんな幸せになぁれ(^ー^)
5. 匿名処理班
カンニャルーですな
6. 匿名処理班
可愛過ぎる
7. 匿名処理班
こういうのが「お試し進化」なのかもしれない
この形質が生存に有利(猫パンチが強力だったとか)なら子孫が残せていずれ主流になるかも
8. 匿名処理班
前脚の肘で歩いてるからタコができてる、肉球みたいになるかな
9. 匿名処理班
マリリン・モン・ルーって名前のセンス大好き
10. 匿名処理班
※1
両方とも遺伝だよ
特に猫の多指症は地域差があって、日本ではほとんど見ないけど、多い国や地域では普通に居るレベルだとか
ちなみに、同じく生まれつき遺伝でなるカギ尻尾も日本の猫ではよく見るけど、ほとんど居ない地域もあるから日本の猫動画にコメントで骨折?って心配されてたりする
11. 匿名処理班
へえ〜 こんな足の子もいるんだね でも笑顔で暮らすのになんの問題もございませんな!
12. 匿名処理班
成長したらどうなるんだろう
ねじれたまま成長するのかな?
歩けなくなったり痛みが出たりとかはしないのかな
13. 匿名処理班
>>10
ヘミングウェイのねこだっけ?みんな多指症なんだよね
14. 匿名処理班
厚手の布に穴開けて簡易トンネルとはアイデアだなあ
15. 匿名処理班
※1
20年くらい前にアメリカの動物愛護団体が地元に多かった橈骨形成不全の遺伝を持つ猫たちを交配させ、ツイスター・キャット(前脚が使えないので体をツイストさせて移動する)として新猫種として純血種登録して販売しようとしたことがある。
幸いなことに新猫種とは認められず資金難だったその動物愛護団体も自然消滅したみたいだけど、その辺の流れもあるのかもな。
16. 匿名処理班
幸運にもチャーミングな個性と捉える人に保護されて
よかった。「奇形ではもらい手もないだろう、と
殺処分施設に持ち込まれる所だった」という記事も
読ませてもらったからね。
はじめは、スコ病の症状の1つかと思ったよ。
四肢の先端が肥大する。ほかにも骨瘤と言って、
骨のこぶができる症状もある。
どちらも痛みを伴い、痛み止めを続けると肝臓に来る。
スコ座りは痛みにくい姿勢をとった結果。
17. 匿名処理班
遊ぶ姿が可愛いねー(*≧∀≦*)
骨の異常…スコティッシュが入ってるのかな?
まーなんにせよ可愛いわー(*´∀`)
18. 匿名処理班
>>15
なんて悪趣味な。
そんな事しようとする人がいるなんて、ゾッとしますね。
他の犬、猫の種類も、ほめられたもんじゃないですけどね。
19. 匿名処理班
本にゃんたちが痛くなければいいんだけどね
スコが大人しくていい子ばかりなのも
痛くて身動きができないから、ときいてから
この手の奇形動画は見る度しょっぱい気分になる
20. 匿名処理班
1万年後には二足歩行生物に進化してそう
21. 匿名処理班
猫の足の裏ってめっちゃ汚いよね
22. 匿名処理班
新種誕生の瞬間
23.
24.
25. 匿名処理班
>>19
猫自身がつらくない、痛くないのは大事だよね
自分もスコ座りと大人しい理由を知ってからは
大人しいから飼いやすいとかの売り文句を酷く感じてしまう
その飼いやすさと可愛いらしさは猫の傷みの上に成り立っているんだぞ…と
26.
27.
28.
29. 匿名処理班
※15
前世で纏足楽しんでた金持ち変態共が産まれ返してしょーもない事やってるんやなって
30. 匿名処理班
かわいいけど、痛くないのかな
31. 匿名処理班
始まったな
32. 匿名処理班
※19
生まれつき多少の痛みなら、「なんか不便」と感じるけれど「痛くて辛い」まではいかないかもしれないと、生まれつき逆さまつげ(上下全本、しかも両目)で、20年生きていた自分は想像。ちなみに20歳の時に手術をして「あ、今まで痛かったんだ」と気づいた。
33. 匿名処理班
猫博士多いな
34. 匿名処理班
前脚のハンデを後脚で補ってるんだから凄い
35. 匿名処理班
子猫たちの姿を見、母猫が「あなたの家に行く準備はできていますよ」とでもいうように挨拶にやってきた
母親の気持ちがわからない人
この人の血の色は何色なのだろう?
36. 匿名処理班
※11 人間の保護下にあれば、の条件付きでね。
野良になったらかなり不利で、キビシイと思う。
37. 匿名処理班
進化したのかと思った
普通の猫よりかわいすぎる羨ましい…
38. 匿名処理班
※3
懐かしすぎる。思い出したわ。