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ヒアリのサバイバルスキルの高さったら!屈強なアリ柱を築き上げ水難から逃れる集団知能の高さ

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(著) (編集)

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 アルカロイド系の毒と強力な針を持ち、嚙まれると激しい痛みを感じ、めったにあることではないが、アナフィラキシーショックが起きる場合もあるという南米原産のヒアリ。日本でも今年、7月10日までに6回発見されており、テレビでも連日報道されている。

 ヒアリの恐ろしさは毒だけではない。その身体能力と集団知能の高さにある。

 ヒアリは集団でアリ柱を作り上げ、常に循環し続けることで、柱の形を一定に保ち、沈み込もうとする力に対抗するほどの知能を有しているのだ。サバイバルスキルの高さ、半端ないな。

 湿地で見られるヒアリは、洪水が発生した際、組体操のように手を結ぶことで生きたイカダを作り上げ、コロニーが溺れてしまうのを防ぐ。

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関連記事:女王アリを救い出せ!ヒアリたちが作ったアリ柱救命ボート

 水が引くと、顔を覗かせた植物にぶら下がり、地下に巣を作れるようになるまでの一時的な避難所として柱を形成する。

ヒアリのアリ柱がどのように作られるのかを観測

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 米ジョージア工科大学のクレイグ・トービー氏らは、ヒアリが柱を作る様子をカメラで観察することにした。だが、あるときうっかり録画したまま1時間ほど放置してしまった。

 実は当初、ヒアリの柱は完成してしまえば動かないものだと考えていたため、撮影し続けても意味がないと思っていたのだ。

 ところが、学生の1人が動画を10倍速で観たところ、柱の真ん中がゆっくりと沈んでいることに気がついた。倍速で確認すると表面部分がもぞもぞしており、その下で柱が沈み込む様子が確認できるのだ。

Ants build towers that flow like a fountain in reverse

生きている柱

 さらに実験を重ねることで、沈み込んでいるのは底にいるアリが上部のアリの体重を受けつつ、外側に移動していることが原因であることが判明した。

 外側へ移動したアリは、今度は上部へと登ることで柱を継続的に再形成する。柱は徐々に沈んでいくが、上部にいるアリは上へ上へと登り続けるので完全には沈まないのである。

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 トービー氏の研究チームは、以前にもヒアリがイカダを作り上げる仕組みを解き明かした実績がある。

 ヒアリは指示を出す個体もなく、誰も全体像を把握していないが、単純な行動ルールに従うことで柔軟な構造を作り上げることができる。柱の建設の場合も、各個体が支えられる重量がさらに制限されているが、同じルールに従ったものだ。

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 実はこうした研究から得られた知見はロボット開発に役立てることができるという。例えば、無数の小型ロボットで凹凸を埋めたり、協力して障害物を乗り越えたりといった動作に応用するのだ。

 地震や火災などで倒壊した建物に極小ロボットの群れを送り込み、被災者を救出するといったことを実現したいとトービー氏は話している。

 高い知能に身体能力、毒ももってるしあごの力も絶大だ。地球滅亡後の生き残り候補ベスト10くらいにはランクインしそうなヒアリが日本に入ってきたというのだから心中穏やかでないのは、我々人間だけでなく日本原産のアリたちだろう。

 そんなヒアリに関する情報を日々提供してくれるツイッターのアカウント、ヒアリ警察が誕生したようだ。すでに4万2千人のフォロアーがついたことから、その関心の高さがうかがえる。

 ヒアリに似てるけどヒアリじゃない冤罪を受けているアリの種類とかも丁寧に説明してくれているので要チェックだ。

References: Royalsocietypublishing.org / Nature / Newscientist

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この記事へのコメント 40件

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  1. ヒアリ騒ぎになってるけど、本来は赤道に近い辺りに住んでるんだってね
    一年くらい経ってみないと定着するかは未だ判らんような

    • 評価
    1. ※1
      なんだかんだで、セアカゴケグモとかも日本に定着しているし、今年の夏なんかアフリカよりも日本のほうが暑くなっているくらいなので、何とも言えないでしょうね。

      まあ、日本のアリさんたちに頑張ってもらうしかないのかもしれませんが。

      いずれにしても、日本に入ってきたのが、アマゾン原産の「グンタイアリ」でない分だけ、まだましな気もしますが、興味のある人は、映画「黒い絨毯」で検索。

      とはいえ、この映画に出てくる、「マラブンタ」は実在する、「グンタイアリ」をモデルにした、架空のアリのようですが。

      そういえば、記事中の「ヒアリ警察」にアリとも何とも関係ない「人間の画像」を送って「これはヒアリですか」、「いいえ、これはメアリです」。
      「これはヒアリですか」、「いいえ、これはひとりです」。とかいう大喜利状態になってるそうな。

      • +5
  2. アルゼンチンアリもあれだけ危機感煽ってたけど、尻すぼみだったような

    • +2
  3. ヒアリ怖さで他のアリまでむやみに殺されませんように

    • +10
  4. ゾンビバエ様!日本内にゾンビバエ様はいらっしゃいませんか?!

    • +1
  5. 昔からこの手のアリって入り込んでたと思うけど、冬の寒さで
    全外国の害虫が死滅し、その繰り返しだったのだろうな
    で昨今の温暖化で生き残ることが可能になり、あちこちの
    港で出没してるのかも

    • +7
  6. アリクイ導入決定!

    日本各地であの「威嚇するコアリクイ」が見られる(わくわく)

    • +5
  7. コブがあるのがヒアリなんだよね
    小さいアリのさらに小さいコブ見えるのかなあ(-.-;)

    • +2
  8. 多分、蟻柱から人形を形成して飛行機に乗って安全な土地へ移住したりするんじゃないかな

    • +4
  9. 日本の生態系に与える影響を怖がってばかりいたけど、
    種としては尊敬に値する生物だな
    すごすぎる

    • +5
    1. ※11
      生き残ったヒアリが足に登って※11の脚に嚙みついた。はい※11死亡で負け

      • 評価
    2. ※11
      ヒアリ集団より上・・・だと!?

      • 評価
  10. いろんな実験や調査をしてるみたいだけれど
    もちろんヒアリング調査 も やっているんだろうねっHAッHA----!!

    • -5
  11. ワールドウォーZのゾンビ集団のようだ。

    • +6
  12. ヒアリごときでここまで騒げるのは日本だけ!

    • -3
  13. 超固体の国に超固体の外来種が襲来したのか

    • 評価
  14. いやいやアメリカでは6000億もの経済的被害が出とるんやで
    大したことないわけあるか

    • +10
    1. ※18
      農業 機械 人 家畜 対策費…… 諸々合わせるとアメリカじゃ1兆を超える
      まだ拡大してないうちに徹底的に駆除しないと日本もそのくらいかかるようになる

      • +3
  15. 横浜港でもヒアリが発見されて、こっちのほうは「繁殖」しているようなので、このヒアリっていうのは今年の6月に入って、「いきなり発見された」のではなく、数年前から日本に侵入していて、港湾部の周辺で少しずつ「定着」しようとしているのかもしれない。

    で、ここ何年か「厳冬」の状態が続いているため、「越冬」ができないから、一気に「増殖」しないというだけで。

    けどまあ、「ヒアリヒステリー」が過剰になって、ヒアリでも何でもない在来種のアリが、駆除されたりした日には、日本のアリさんにはいい面の皮になるけど。

    • +4
  16. 短期的には脅威だけど
    そもそもアルカロイド系の毒を持った意味を調べてみんとな
    フグやヤドクガエルみたいに環境によっては無毒になるかもしれん
    例えば今は夏だけど、冬に耐えれるかは疑問だわ

    • 評価
  17. >外側へ移動したアリは、今度は上部へと登ることで柱を継続的に再形成する。柱は徐々に沈んでいくが、上部にいるアリは上へ上へと登り続けるので完全には沈まないのである。

    右足が沈む前に左足を出すみたいな?

    • +1
  18. 筏の一番下の奴水死してるよな
    まるでヤマトの第三艦橋の乗員だな

    • +2
  19. ヒアリってどういうわけか電気配線に近寄る習性があって、コード齧りまくって通信インフラとかダウンさせるらしいじゃないの。
    毒云々よりそっちの方が問題だ、って聞いた覚えがあるんだけど…

    • +3
  20. ふむ重大災害に対しての防御能力が高いのですな
    ですが災害ギリギリの状況に陥ったのは間違いない
    よってヒアリハット報告書を書いてもらいましょう

    • 評価
  21. これぞまさに“ヒアリ”ハット、なんてなwww ウケる~www 草生える~ www

    あーあ、彼女欲しい。

    • -2
  22. ヒアリの強い繁殖力は、群れで力を合わせる知恵(本能)があるからなんだね。
    日本で暮らされるのは困るんだけど、言わせてくれ。

    すっごーーい!!

    • 評価
  23. ヒアリ警察曰く、ヒアリの女王アリが一匹だけで羽で飛んできて地に降りたとき、
    それ一番確実に見つけてぶっ殺して侵入阻止すんのは、日本原産の地元アリたちだ。
    だからいまんとこ、港周辺で当局が殺虫してる地域以外の人間は、アリ見かけたからって手を出すなよ。
    そりゃ間違いなく味方な地元民だ。最良の味方を後ろから闇討ちしてどうすんの、いいな絶対だぞ! 
    …だそうだ。まだ誰も書いてないみたいなんで一応置いとく。

    • +1
  24. 芥川龍之介の蜘蛛の糸を思い出した。
    あれと同じく、ヒアリは別に塔を作っているわけではなく、
    助かりたい一心で「俺がー俺がー」と我れ先に
    上の方の登っていこうとした結果、
    循環する塔になってるだけじゃないのかな。

    • 評価
    1. ※36
      人間はそいつを上に登らせまいと足を引っ張るからな
      そういう点は見習いたいと思う

      • 評価
  25. やっかいであり絶対に定着を防がなければならない…が、その生命のたくましさには敬意しかない

    個人的にはアリクイをレンタルする口実にしたい、ヒアリが好物らしいので

    • 評価
  26. 去年か一昨年の記事にあった火炎放射器を持ったモヒカンさんを日本に招待すれば大丈夫だ。

    • 評価
  27. そういや子供の頃ジュースの空き缶の中で蟻の島見たことある
    屋外で飲み残しの缶が放置されてて、
    覗いたら中に蟻の小山が浮いててゾッとした憶えがある
    あと関係ないけど大量発生したのがウチに上がってきた時、
    砂糖入れの中で溺れてるやつがいて、
    このやろうと思ったんだけど明らかに「ウヒョヒョ~~」って感じで砂糖に溺れてて 蟻って割とかわいいよね
    駆除したけど

    • 評価

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